最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 未来の自身から、霧チーターを受け取り、屋内庭園の中で穏やかに過ごす幼き女王。
 自身を甘やかすことを好む晴天のヒットマンにくっつき、新たな相棒と戯れていると、自身の名を呼ぶ声が聞こえてくるのだった。



浮雲、蒼穹の元へとふわりと集う

 霧チーターのみるくを未来のわたしから託され、屋内庭園にてゆるりと過ごしながら構い倒す。

 屋内庭園にあるやけに広い芝のあるデッキは、呪解したリボーンが足を伸ばして座ってもかなり幅があるようで、充分過ぎる程の余裕があった。

 

「膝枕・・・・・・だいじょぶそ?足痺れない・・・・・・?」

 

「問題ねーぞ。桜奈は軽いしな。」

 

「ならいいけど・・・・・・」

 

 足を伸ばして座っているリボーンの太腿に頭を乗せて、膝枕をしてもらいながら、みるくをお腹の上に乗せる中、脳裏を過った疑問。

 甘えていいと言われたため、膝枕をしてほしいとお願いをしていたのだが、長時間していたら痺れてしまいそうだと言う疑問は、すぐにリボーンから問題ないの一言で片付けられる。

 その言葉に少しだけホッとしながら、お腹に乗っているみるくを撫でれば、みるくは「ぴゃう」と小さく鳴き声を漏らしては、くるるると喉を鳴らした。

 

「他にも望みがあるなら聞くぞ?膝枕と頭を撫でるだけでいいのか?」

 

「うーん・・・・・・いつもお出かけで十分過ぎるくらいに甘えさせてもらってるしなぁ・・・・・・。

 甘いものを沢山食べさせてもらったり、新しい服を買ってもらったり、靴も買ってくれてるよね。

 行きたい場所にも沢山連れて行ってもらってるし、割と満たされちゃってるからなぁ・・・・・・。

 外出も、今はできない状況下にあるし、思い浮かぶことがないよ。」

 

 リボーンの問いかけに、少しだけ考え込むが、これまでに充分過ぎる程に甘やかしてもらっていることから、あまりこうして欲しいと言う望みがないことを告げると、呆れたような眼差しを向けられる。

 まるで、「正気か・・・・・・?これだけで十分だと・・・・・・?」と言わんばかりの様子で、リボーンにとってはこれだけでは甘やかしたうちに入らないようだ。

 

「お前は・・・・・・本当に甘えるってことがよく分かってねーな・・・・・・」

 

「溜め息吐かないでよ。」

 

「CHAOSだな。無理に決まってんだろ。全く、これ程まで人に甘えて来なかったとはな・・・・・・。

 ワガママとかないのか?多少の無茶振りくらいは問題なくるこなせると自負してるつもりなんだが・・・・・・」

 

「ないかな。全くって言っていい程に。」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

 再びリボーンが深く溜め息を吐く。その様子を見て、わたしは首を傾げた。

 そこまでわたしって欲がない?膝枕をしてもらったり、頭を撫でてもらったり、沢山美味しいものを食べさせてもらったり、沢山の服や靴を買ってもらったり、全部全部やって欲しいことはしてもらってるつもりなんだけどなぁ・・・・・・。

 

「ここまでひでーとはな・・・・・・。桜奈にとってはこれだけで甘えている認識に入るのか・・・・・・。こっちの認識とは全く違い過ぎるぞ・・・・・・」

 

「そう言われてもなぁ・・・・・・」

 

 自身の認識とリボーンの認識の齟齬に、わたしは首を傾げ、リボーンは頭を抱える。

 何分、自分で色々とやってきたこともあり、こうしてほしいけど、自分でもできるしなぁ・・・・・・と言うものがほとんどのため、あえてそれをやってほしいと言う認識は全くと言っていい程にないし、どうしたものか・・・・・・。

 

「何でもいいから、頭に浮かんだ、こんなことをやってほしい、みたいなものは本当にねーのか?」

 

 そんなことを思っていると、リボーンから頭に浮かんだ、こんなことをやってほしいはないのか問われる。

 それにより、少しだけ思案したわたしは、脳裏に浮かんだ言葉を少しだけぐるぐると巡らせた。

 

「・・・・・・ない、わけじゃないけど、わたしでもできることだし・・・・・・・・・」

 

「そんなもんでもいいんだ。自分で何もかもやることからまず一旦離れてみろ。」

 

「・・・・・・・・・」

 

 自分で何もかもやることから離れる・・・・・・その言葉に一瞬だけ無言になったわたしは、小さく口を開く。

 

「自分でお菓子を作って、コーヒーや紅茶を飲むのは好きだけど、たまには人が作ったものを食べたいし、飲んでみたい・・・・・・かな。

 こんなものでもいいなら、小さい望みはないわけじゃないけど・・・・・・。」

 

 思い浮かんだものを静かに口にすれば、リボーンは小さく笑い声を漏らし、優しく頭を撫でてくる。

 

「そう言う小さいことでも問題はねーぞ。誰かに菓子を作ってもらいたい。飲み物を淹れてもらいたい・・・・・・確かに、些細な願いではあるかもしれないが、それがきっかけとなって、もっとこうしてほしい、あれをしてほしいって願いが出てくることもある。

 オレは、そう言った些細なもんでも、桜奈のしたいことやしてほしいことを叶えてやりたいんだ。」

 

 そして、わたしが口にした望みや、小さいことでもいいならあると言う言葉を肯定しては、小さく笑った。

 

「・・・・・・リボーンはお菓子作りできるの?」

 

「そうだな・・・・・・最近はあんなちんちくりんな姿がほとんどで食事すらも作ることができなかったが、アルコバレーノになる前なら、普通に料理を作ることもあったし、基礎的な知識はある。

 まぁ、菓子に関しては作ったことはないが、最初はレシピを見ながら、その通りのものを作り、慣れてきたらアレンジを施して、オリジナリティを出していけば問題ないだろうな。」

 

「作ったことないなら、別に無理はしなくても・・・・・・」

 

「CHAOSだな。どこが無理をしてるように見えるんだ?むしろ、菓子作りに慣れてる桜奈が美味いと言えるものを作り上げることを目標にして、極めてみるのも面白そうだと思ってる程だぞ。」

 

 心から楽しんでいる表情をしながら、菓子作りに挑戦することへと前向きであることを口にするリボーンに、わたしは何度か瞬きを繰り返す。

 次第に嬉しさが込み上げて、だけど、恥ずかしさからそれを隠すように、みるくをもふもふすることで意識を逸らした。

 それが、何から出た行動だったのか、リボーンは気づいているようで、小さく笑い声を漏らした。

 

「じゃあ、時間が空いてる時でいいから、お菓子作ってよ。」

 

「なんなら、材料があればすぐにでも取り掛かることもできるが?」

 

 サラッとすぐに取り掛かろうと思えば取り掛かることができると口にする。

 やろうと思えばすぐにでもできる・・・・・・確かに、リボーンならすぐに取り掛かってしまいそうである。

 

「まだ、現状の詳しいところはわかってないのに、そんなことをしてもいいのかな・・・・・・」

 

「むしろ、今じゃなきゃできないかもしれねーな。ファミリーが集まったら、すぐにでも作戦会議に取り掛かる必要があるしな。」

 

「うーん・・・・・・それもそうか・・・・・・。今何時なんだろう?」

 

「屋内庭園には、確か、花時計があるって言ってたな。確かめてみるか。」

 

「うん。」

 

 そんなことを思っていると、リボーンが時間を把握次第、今できるゆっくりした時間を過ごすことを提案してきたため、少しだけ考え込みながらも頷く。

 それを確認したリボーンから、行動に移そうと告げられたわたしは、ゆっくりとその場から起き上がった。

 

 わたしが起き上がると同時に、リボーンはその場で立ち上がり、わたしの方に手を差し伸べる。

 仔チーターに姿を変えているみるくを肩に乗せ、差し伸べられた手に自身の手を重ねれば、リボーンはわたしのことを引っ張り上げ、そのまま立ち上がらせる。

 

「屋内庭園のマップは、さっきの散策の時に把握しておいた。時計の場所はこっちらしいぞ。」

 

「行動力すご・・・・・・」

 

「何事も、あらゆる思考のもとに必要最低限の用意をするのが一番だからな。これくらい、プロなら当然だぞ。」

 

「暗殺だけじゃなく、そう言う日常もあらゆる事象を想定しておくのがすごいんだよ。」

 

 この人の行動力には敵わないや、と苦笑いをこぼしそうになりながらも、リボーンの腕に自身の腕を絡ませれば、彼は一瞬だけ目を丸くしたのち、小さく笑って身を寄せてくる。

 同時に、彼と一緒に一歩踏み出せば、ゆっくりと景色は変わっていく。

 

 リボーンと腕を組むのにも慣れちゃったな・・・・・・と初めて会った時は考えられなかった彼との関係性に、少しだけ思いを馳せながら、歩みを進めていけば、綺麗な花時計がある広場にたどり着いた。

 

「・・・・・・このアジト、かなり大きな拠点だとは思っていたけど、これ程の規模の花時計がある屋内庭園が作れるとか、かなりすごいよね。」

 

「確かにな。花時計は・・・・・・サイズ的に、縦横両方とも3mくらいの規模か。

 もはやアジトと言うか、完全に地下迷宮だな。このアジトから直接向かえる第二の並盛とも言える地下都市は、並盛町を圧縮した感じのものらしいが、時間がある時にそっちも見てみるか。」

 

「リボーンの姿に、みんな驚かないかな?」

 

「その時は桜奈の力を借りることにする。幻術を使えば、アルコバレーノのオレの姿も再現できるだろう?」

 

「うん。問題なくできるよ。じゃあ、その時は任せて。骸程上手いわけじゃないけど、しっかりと幻術によるサポートをこなすよ。」

 

「ああ。苦労をかけるが、頼んだぞ。」

 

 この程度、別に苦労でも何でもないんだけど・・・・・・なんて考えながらも、リボーンの言葉に頷けば、リボーンは小さく笑みを浮かべて花時計へと視線を向ける。

 

「奈月・・・・・・?」

 

「「!!」」

 

 不意に、背後から聞こえてきた声に、わたしとリボーンはすぐに振り向く。

 そこには、大人の男性へと成長した、恭弥さんの姿があった。

 

「・・・・・・恭弥さん。」

 

 小さく彼の名前を呼べば、恭弥さんは、目を見開く。

 しかし、すぐに地面を蹴り上げて、こちらの方へと走り出した。

 それを見たわたしは、リボーンと組んでいた腕を解き、一歩、また一歩とリボーンの元から離れる。

 

 恭弥さんがわたしの元に走り寄り、長くなったその腕の中に閉じ込めたのは、数分後の出来事だった。

 

 

 

 




 沢田 奈月(桜奈)
 未だに甘えると言うことがいまいちわかっていない蒼穹の女王。
 些細なことや、小さなことでもいいから、自身のしてほしいことを口にしたらいいと言われ、少しだけ頭を過った言葉を口にした。
 リボーンと共に過ごす中、成長した浮雲の青年と邂逅する。

 リボーン
 自身が考える甘えと、桜奈が考える甘えの認識にかなりの齟齬があると知り、少しだけ頭が痛くなってしまった最強を冠するヒットマン。
 小さいことでもいいから、こうしてほしいことがあれば言えと促したところ、人が作ったお菓子と、人が淹れた紅茶やコーヒーが飲みたいと言う可愛らしい望みが返ってきた。
 菓子作りに慣れてる桜奈ですら舌鼓を打つようなものを作ってやろうかと考えていたところ、成長した彼女の浮雲と邂逅する。

 雲雀 恭弥(+10)
 実は、獄寺と山本から、幼い頃の女王が姿を現したと聞き、真っ先にアジトへと足を運んだところ、屋内庭園で過ごす彼女を見て、居ても立っても居られなかった、成長した女王の浮雲たる青年。
 彼女がリボーンから離れたのを見て、すかさず彼女を抱きしめに行った。

ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・

  • 骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
  • リ「別にいらねーんじゃねーか?」
  • 雲「どっちでもいい。」
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