最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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吹っ飛ばされた困ったさん

 夏休みのある日。昼食の時間となり、キッチンの方へと移動してみると、すでにリボーンとビアンキさんが席に座って、テーブルの中央にある大量の素麺を食べていた。

 しかし、私の席にはざる蕎麦が乗った器が置いてあり、素麺を食べなくても大丈夫なようにしてある。

 

「ごめんね、母さん。私が素麺を苦手にしてるせいで……」

 

「いいのよ、なっちゃん。だってなっちゃんはいつもお家のお手伝いをしてくれているもの。それはちょっとしたご褒美だから、気にしなくていいわよ。」

 

「……ん。ありがとう。」

 

「こんなにおいしいのに苦手にしてるなんて可哀想ね。」

 

「薬味を使えば味はしっかりつくぞ?」

 

「……私の場合、薬味があってもそこまで食べることができなくてね。」

 

「あら……。まぁ、でも、無理矢理食べさせるとさらに苦手になる可能性だってあるわけだし、仕方ないのかしらね。」

 

「あはは……まぁ、だから、ビアンキさんとリボーンは私の分までしっかり食べてよ。母さん、2人がいっぱい自分の料理を食べてくれるから、いつも料理を作る時楽しそうにしてるからさ。」

 

「ああ。そうさせてもらうぞ。」

 

 申し訳なく思いながらも、自身の思いを吐露すれば、ビアンキさんとリボーンは、ツルツルと素麺を食べ始める。

 それを見ながら私は、自身の席に用意されているざる蕎麦を麺つゆにつけ、母さんの気遣いに感謝しながら食べ進める。

 そんな中、不意にトタトタと軽い足音が聞こえてきた。すぐに音の方へと目を向けてみると、なんかおかしな角のつけ方をしているランボの姿があった。

 

「オレっちだよ!ランボだよ!!素麺食べに来たんだもんね!!!」

 

 どーんっと言った効果音が似合いそうな勢いでやってきたランボに、少しだけ苦笑いをこぼす。

 頭の角のこと、教えてあげた方がいいんだろうか?ランボって、私にかなり懐いてるし、多分私のことがいろんな意味で好きだから、好いてる女から指摘されて、彼は恥ずかしくないだろうか……?

 

「あら、ランボ君。頭の角の位置が、ちょっぴり変よ?」

 

「くぴゃ!!?」

 

 どうしたものかと考えていると、ランボの角に気づいた母さんが、優しい声音で指摘する。

 それを聞いたランボは慌てて自身の付け角を触り、私の方へと目を向けた。

 ふくふくぷにぷにな可愛らしいお顔が、トマトのように赤くなっている。

 あー……多分、これあれだ。好きなお姉ちゃんに恥ずかしいとこれを見られてしまった男の子の羞恥に駆られた姿だ。

 

「わ、わざとだもんね!一応なおすけど。」

 

 いそいそと角を直しながらも、私の方に目を向けるランボ。すると、ぱちっと互いの視線が重なり合った。

 その瞬間、ランボはもっと顔を赤くする。私と目が合ってしまい、さらに恥ずかしくなってしまったらしい。

 

「本当にわざとだもんね!!間違えたわけじゃないもんね!!リボーン()ね─────っ!!」

 

「いや、私何も言ってないんだけど!?」

 

 照れ隠しの怒声と一緒にリボーンへと撃たれるミサイル弾。小さな子供が転けてしまった際、親や周りの人にその姿を見られてしまい、大声で泣き出すかの如き癇癪を起こしたランボに、私は何も言ってないのにとツッコむが、すでに発射されたミサイル弾は止まることがなく、真っ直ぐとリボーンへと飛んでいく。

 しかし、そこはやはりリボーンか。放たれたミサイル弾をどう言う理屈か、箸だけで止めたのち容赦なくランボへと返される。

 

「ぶっ!?くぴいいいっ!!?」

 

 ミサイル弾をまともに食らったランボは、花火よろしくどこかへと飛んでいってしまう。

 普段はそこで爆発オチになるのに、今回はなぜか違うらしい……。

 ええ……?これどうしたらいいわけ?

 

「あ、ナツ。ちょっといいかしら?」

 

「ん?どしたのビアンキさん。」

 

「後で庭でパラソルを開いて日光浴していいかしら?」

 

「日光浴?それはまぁ構わないけど、玄関の前とかではやらないでね。それする時、ビアンキさんってビキニ姿になるでしょ?

 ご近所さんには、リボーンとは違って本当の意味でのちびっ子や、思春期真っ最中の男の子もいる。

 一番厄介なのは、通りすがりのど変態さんだ。ビアンキさんのナイスバディを見て、いつ変な気を起こすかわからない。

 ビアンキさんが強いのはよくわかってるけど、そんな変な人に近づかれたと思うと、私が嫌だし、ビアンキさんの手から逃れられたとしても、ここいら一帯をうろつかれるようになったら、周りの人が嫌な思いをする。

 だから、なるべく門から見えないところでしてね。ビアンキさんだって、もし、そんな人がうろつくようになって、私の母さんが被害者になる可能性は出したくないだろう?」

 

「あら、なんでナツ自身は数に加えないのかしら?」

 

「え?」

 

「今の私からしたら、ナツは可愛い妹分よ。」

 

「……でも、前は殺そうとしてなかったかな?」

 

「ええ。確かに最初のうちはそうだったわ。でも、それは過去のことよ。

 だってナツは、私とリボーンの邪魔をしないと言う宣言通り、邪魔をせず、むしろ私が彼と一緒に過ごせるように時間を用意してくれているし、私の弟とも仲良くしてくれているでしょう?

 まぁ、敵対してきた者や、貴女を害そうとした人間まで寛容的に懐へいれてしまうお人好しさは少し心配になるけど、それに救われた人間は結構多いはずよ。

 だから、今では私にとって、ナツも大切な子なのよ。リボーンと隼人の次くらいにはね。」

 

「……そっか。そう言ってもらえるとちょっと照れ臭いけど嬉しいよ。ありがとう、ビアンキさん。」

 

 穏やかな笑みを浮かべながら、そう言ってくるビアンキさんの様子に、小さく笑みを返しながら感謝を述べる。

 すると、ビアンキさんは緩やかに首を左右に振った後、お礼を言うのはこっちの方だと告げてきた。

 それを聞いた私は、すぐに笑顔を見せて、母さんの方へと目を向ける。

 

「母さん。ランボがどこまで吹っ飛んだか分からないから、ちょっと探してくるよ。」

 

「わかったわ。お願いね、なっちゃん。」

 

 そして、ランボを探してくることを伝え、すぐに玄関へと向かう。

 さて、あの困ったさんはどこまで吹っ飛んでいったのやら……。吹っ飛ばされた先で、誰にも迷惑をかけてなければいいんだけど。

 

 

 




 沢田 奈月
 あまり素麺は得意じゃない転生者な10代目。
 照れ隠しにリボーンにちょっかいを出したランボを探すため、外に出る。
 その先で未来につながる出会いがあるとは思わずに。

 リボーン
 相変わらず格下には興味ない主義の家庭教師なヒットマン。
 素麺が苦手な奈月にもったいないと思いながらも、彼女が言った通り、彼女が食べれない分、しっかりと素麺を食べる。

 ビアンキ
 奈月を大切な妹分として見ている毒サソリ。
 その影響か、奈月に迷惑をかけないように、または、奈月を害するような存在が出てこないように、いろいろと考えて動いてるお姉さん。

 ランボ
 奈月(好きな人)にみっともない姿を見られたくなかったお年頃の男の子。
 奈々に角のことを指摘され、その姿を奈月に見られた結果、照れ隠しでリボーンを強襲したが、返り討ちに遭ってしまった。

 沢田 奈々
 賑やかな我が家ににこにこ笑顔など天然ママン。
 ランボの角が変なことになっていたため、本人に指摘したのだが、奈月を見て顔を真っ赤にし、恥ずかしそうにしてる彼を見て、あら……とその想いに気づく。
 ちょっと悪いことをしちゃったかな?と反省した。

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