最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 合流してしまった二人の少女に涙を流してしまった幼き女王。
 そのまま眠りに落ちて、翌日に目を覚ました彼女は、未来の浮雲に本音を伝える。


 更新が大幅に遅れてしまいました。
 申し訳ありません・・・・・・汗



女王の決意

 京ちゃんとハル、そして、ランボとイーピンの四人が来てしまった日の夜。

 恭弥さんに抱えられたまま、わたしはその場を後にしていた。

 

 涙が止まらず、結局、自身が泣き疲れて眠りに落ちるまで、どうすることもできなかった。

 京ちゃんたちには知られたくない。だけど、知らなかったら不意に訪れる可能性がある襲撃により、命を落としてしまうかもしれない。

 様々な可能性が脳裏を過ぎる。それを整理しようにも、この時のわたしは、それすらもできなかった。

 

 Dさんから、泣くのを我慢するよりは、一度泣いてリセットした方がいいとは言われたが、これがリセットできるのか、わたしにはわからなかった。

 

「おはよう、奈月。」

 

「・・・・・・おはようございます、恭弥さん。すみません。わたし、あのまま眠っちゃったみたいで・・・・・・。」

 

「気にしなくていいよ。君が、そんな風に辛い思いを隠さなくなってくれたことの方が、僕としては嬉しいしね。」

 

 ぐるぐると回り続ける思考の中、朝を迎えて目を覚ます。

 わたしの体は、どこかの和室に敷かれた布団の中に横たわらされており、そこで眠っていたのだと把握した。

 

「・・・・・・ここは?」

 

 こんな部屋、アジト内にあったっけ?・・・・・・そんな疑問を浮かべながら、確認のために声をかけると、恭弥さんは小さく「ああ・・・・・・」と呟き、部屋をぐるっと見渡した。

 

「未来の奈月にお願いして作ってもらった施設だよ。並盛中学校の風紀委員会をベースにした風紀財団って組織でね。ここは、そこにある一室で、奈月が使ってる部屋。

 奈月の父親である沢田家光が、世界中を飛び回る門外顧問とするなら、こっちは日本・・・・・・主に、並盛を起点に動き回る場所って感じかな。

 一応、所属としては奈月のボンゴレになると思うけど、奈月からは自由に動いていいって言われてるから、好きなようにさせてもらってる。」

 

「並盛中心の、自警団みたいなものですか・・・・・・?」

 

「そんな感じ。もちろん、奈月にも属してもらってる。」

 

「二足の草鞋・・・・・・」

 

「二足どころか、三足くらいは履いてると思うよ。ボンゴレファミリーのボスと、風紀財団共同経営者、それと、シェルディアグループ会長。」

 

「・・・・・・・・・なるほど。」

 

 どこぞのトリプルフェイスかと思わずツッコミを入れてしまう。

 色々と悩んでいる中で、新たな情報をブッ込まれてしまったせいで、変に冷静になってしまったのは、仕方ないのだろうか。

 

「・・・・・・少しだけ、顔色が戻ってるみたいだけど、まだ、スッキリしていない感じだね。」

 

 そんなことを思っていると、恭弥さんがそっとわたしの頬へと手を伸ばし、緩やかな手つきで撫でてくる。

 その姿を少しだけ見つめたわたしは、小さくその場で頷き、恭弥さんの指摘を肯定した。

 

「・・・・・・恭弥さんの言う通り、わたしは、自分の逃げ道を作りたくなくて、大事なことは全部、自分の言葉で伝えたいと思ってます。

 それが、わたしにとっての責任の負い方で、同時に、責任を放り投げないようにするための要石にすることができる方法だから。

 でも、自分で伝えることはしたいけど、それを伝えるまでの準備期間が長過ぎる。

 だから、きっと、この時代の京ちゃんとハルも、大人になるまで、わたしがどんな立場にいるのかを知らなかったんですよね。」

 

「・・・・・・そうだね。笹川京子も、三浦ハルも、奈月がようやく話せるようになったって言うまで、ずっと待ち続けてくれていたし、だから、ずっと、彼女たちは何も知らなかった。

 笹川了平は、それを正解だと思っていたよ。むしろ、ずっと知らなくていいと言っていたくらいだった。

 でも、笹川京子も、三浦ハルも、ずっと奈月を大切に想っていたから、何かあるたびに姿を消す君や、大怪我を負って帰ってくる笹川了平や獄寺隼人、山本武や、ランボを見て、ずっと不安そうな顔をしていたよ。」

 

「・・・・・・不安そうな顔・・・・・・ですか。」

 

「うん。」

 

 恭弥さんから言われた言葉により、わたしは思わず無言になる。

 きっと、隠し通すことを選んだら、京ちゃんとハルの二人は、かつて、わたしが父さんに向けて感じていたこと、考えていたことと全く同じものを抱えてしまうだろう。

 こっちに今来た、現代の京ちゃんとハルは、まだ、本格的にわたしがマフィアのボスとして動き出していない時期から、やってきたような状態だけど。

 

「・・・・・・わたし、彼女たちの気持ちや、抱えてるものを知っているはずなのに、どうしても、踏み込むことができません。

 同じ気持ちや、考えを、かつては父さんへと向けていたはずなのに・・・・・・」

 

 小さな声で呟くように、自身の本音をその場で漏らす。

 同時に、父さんは、ずっとこんな気持ちで、門外顧問という仕事をしていたのかと思いながら。

 まさか、あれだけ自身が文句を言っていた父親と、全く同じ気持ちを抱くことになるなんて・・・・・・少しだけ目を伏せながら考える。

 

 すると、恭弥さんは、わたしの頬に添えていた手を、するりと後頭部の方へと回し、軽く力を込めてわたしの頭を引き寄せた。

 そのまま力に抗うことなく、体を静かに傾ければ、ぽすんと軽い衝撃を受けながら、恭弥さんの腕の中に閉じ込められる。

 

「・・・・・・それは、仕方ないことだと思うよ。だって、それだけ、こっちの世界は辛いことだらけで、生死が隣り合わせにある危険な場所だから。

 だから、一般人の彼女たちを巻き込みたくないって思ってしまうのも自然なことだしね。」

 

 大人しく腕の中に収まりながら、再び泣きそうになっていると、緩やかな手つきで頭を撫でられる。

 わたしがよく知ってる恭弥さんとは違う、とても大きくて厚くなった手は、不思議な安心感を与えてくれた。

 

「僕だって、本当は奈月の気持ちを尊重してあげたい。何も明かすことなく、ただ、外側から守れたらと思ったりもするよ。

 だけど、その考えが通用しないこの時代で彼女たちを守るためには、ある程度彼女たちにも心構えをさせなくてはならないんだ。

 確かに、昔なら、明かさなくてもよかった。それでも問題はなかった。それは間違いない。でも、この時代の彼女たちは、君の立場は状況を知っていただろう?

 それはつまり、これまでのように、何も知らないで過ごすことができないところまで、この時代は安心して暮らせる平和な場所じゃなくなったってことなんだ。」

 

 恭弥さんから告げられた言葉に、わたしは静かに瞼を閉じる。

 できることなら、京ちゃんたちには教えたくない。それが本音であることに間違いはない。

 だけど、ずっと理想のまま、何もかも進めていけるほど、甘い世界ではないこともわかっている。

 自分が掲げた理想だけを、望みだけを目指すのではなく、現実も見なくてはいけない。

 

「・・・・・・受け止める覚悟ができたみたいだね。不満や、納得できないって気持ちはあるみたいだけど、その方が君らしいから、いいんじゃない?」

 

 静かに閉じていた瞼を開ければ、恭弥さんがわたしの顔を覗き込みながら小さく笑う。

 彼の切れ長の瞳には、頑張ったねと褒めるような、優しい光が揺らいでいた。

 

「何も全部話す必要はない。ただ、状況がおかしくなっていることや、敵対勢力が存在しており、衝突を避けられない状態にあることは説明したほうがいい。

 まぁ、君の父親か、あの元赤ん坊なら、うまい具合に話してると思うよ。

 だから、奈月はまず、その話が事実であることだけを伝えよう。それで、詳しく聞かせて欲しいと言われたら、その時にまた、一緒に考えよう。」

 

 恭弥さんの言葉に小さく頷けば、彼は穏やかな笑みを浮かべたのち、再びわたしの体をそっと抱きしめた。

 その温もりに、何度か瞬きを繰り返したわたしは、今だけはと言う言葉を心の中で呟き、恭弥さんの背中へと自身の腕を回し、縋り付くように抱きしめた。

 

 




 沢田奈月
 未来の浮雲に諭され、現実を受け止めるために心を整理した幼き女王。
 自身の頭を切り替えるために、今だけはと浮雲の青年へと抱きついた。

 雲雀恭弥
 幼い女王の苦しみを感じ取りながらも、現実と想いを整理させた未来の浮雲。
 合流した少女たちに、心構えの一つとして、現実を伝えることを受け入れた女王が、縋り付くように抱きついてきたため、今だけはと彼女を抱きしめ返し、落ち着くまで寄り添う。

ハルのハルハルインタビューや、犬のケンケンぱぁ〜、ルッスーリア3丁目、怪物使いツナのネタは・・・・・・

  • 骸「奈月ありで番外に書きましょうよ。」
  • リ「別にいらねーんじゃねーか?」
  • 雲「どっちでもいい。」
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