最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

39 / 386
 と言うことで、いつ頃から奈月は最強アドバイザーを視認しちゃうかアンケートの結果
 日常編:146 黒曜編:109 指輪編:66 未来編:25という結果になりましたので、オリジナルストーリー入ります。


見つけた琥珀色

 夏休み開始からしばらく経ち、お盆が始まった頃。涼しい部屋でゆっくりと睡眠を取っていた時のこと。

 不意に、意識が浮上する。何やら体が揺れるような、そんな感覚を覚えたために。

 地震……にしてはどこか違う。誰かが体に触れて揺れているような……そんな感じがしている。

 今日はリボーンが私の部屋で寝る日だから、眠ってる時間に起こすようなことはしない。

 ランボなら、トイレに行きたいと起こされることがあったけど……。

 じゃあ、私の体を揺らしているのは誰?と瞼をゆっくりと開けてみたら……

 

『あ……ようやく起きたんだな、デーチモ。すまない。夜中であるのはわかっているのだが、少し相談に乗ってもらいたくてな……』

 

「…………………は?」

 

 ブロンドの髪に、琥珀色の瞳が印象的な若い男性が、私のベッドのすぐ横に立って、困惑した表情を浮かべていた。

 

 

 *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀

 

 

「へぇ……ボンゴレⅠ世(プリーモ)……つまり、あなたが私の曽曽曽祖父なんだ。」

 

『ああ。そうなるな。』

 

「ふーん……随分と若い見た目してるけど、もしかして、全盛期の姿だったりする?」

 

『若い……?すまない、デーチモ……。今のオレは鏡にも水にも写らなくてな……。お前の目から、オレはどのような姿に視えているんだ?』

 

「20代から30代前半。」

 

『は……幅が広いな……。だが、そのくらいだったら確かに、まだまだ活発に動いていた時期になるな。』

 

「じゃあ、全盛期なんだ。」

 

 あまりにも衝撃的な出会いから少し経ち、私は真夜中の家の庭に、先程の男性と一緒に外に出ていた。

 話を聞くと、どうやらこの男性は私の先祖……曾曾曾祖父である初代ボンゴレとのことだった。

 まさか、死人……しかも、私が継ぐ予定となっているボンゴレファミリーの初代ボスに出くわすとは思わなかった。

 お盆だから?それとも別の何かの要因があったりする?どちらにせよ、この出会いは何かしらの意味がありそうだ。

 

『…… ただ見守っているだけのはずだったんだが、まさかこのような形でデーチモの前に姿を見せることになるとは思わなかったな。』

 

「そうなの?」

 

『ああ。だが、こうして話をできるのはなかなかに新鮮だからな。悪くないと思っている。』

 

 穏やかな笑みを浮かべながら、夜空を見上げるボンゴレⅠ世。そんな彼の横顔を見つめながら、私は無言になる。

 この人、マフィアのボスをしていた割には、随分と穏やかで優しい表情と声をしているな。

 もうちょっとイカつい大男とか、めちゃくちゃ怖い人物像を思い描いていたけど、そのどれにも当てはまらない。

 もしかして、マフィアと称されてはいるけど、元々はそのつもりで組織を作ったわけじゃない?

 侵略し暴れまわるような荒くれ者を集め、いろいろしようとしていたって言うよりは、大切なものを守り、助けたいと思ったがゆえの組織を興したとか……そんな印象を抱いてしまう。

 何より、この人からは優しさしか感じ取れない。そもそもが人を傷つけるのを嫌い、人を大切にすることに重きを置いてるような、そんな雰囲気があるんだよなぁ……。

 

「そう言えば、あなたの名前って?」

 

『オレの名前か?ああ……そう言えば、本名は名乗ってなかったな。』

 

 目の前にいる自身の曾曾曾祖父を見つめ、冷静にこの人の人柄を分析しながら、ふと脳裏に過った疑問を口にする。

 すると、ボンゴレⅠ世は一瞬目を丸くしたあと、どことなく嬉しそうな笑みを見せながら口を開いた。

 

『オレの名前はジョット。日本で名乗った名前は沢田 家康だ。デーチモの名前は何と言うんだ?』

 

「私の名前は沢田 奈月。周りのみんなからはナツとかなっちゃんとか、あだ名で呼ばれることが多いけど、好きなように呼んでほしいな。」

 

『では、ナツキと呼ばせてもらおう。オレのことはジョットと呼んでもらえるか?プリーモと呼ばれるのも悪くないのだが、せっかく互いの名前を知ることができたのだから、名前で呼び合いたい。』

 

「うん。わかったよ、ジョットさん。」

 

 ボンゴレⅠ世……改め、ジョットさんと言葉を交わしながら、私はあることを確信する。

 私がハルを助けに行った時、死ぬ気モードと呼ばれる状態を発動させる前に聞いた声は、間違いなくこの人のものであることを。

 あの時見えた琥珀色の光は、目の前にいる私の曽曽曽祖父であるこの人の瞳の色だったことを。

 まさか、こんなことになるとは思わなかったけど、ようやくあの時のお礼が伝えられる。

 

「あのさ、ジョットさん。」

 

『どうした?』

 

「私さ、初めて死ぬ気状態になった時、ジョットさんの声を聞いたんだよね。そのおかげで、1人の女の子を助けることができた。

 だから……あの時は助けてくれてありがとうございました……って、ずっと言いたかったんだ。」

 

 「本当に、ありがとうございました」と口にして、静かにジョットさんに頭を下げると、彼はキョトンとした表情を見せる。

 しかし、すぐに我が子や孫を見つめるように、柔らかな目と笑みを浮かべ、彼は私の頭を優しく撫でてきた。

 

『あの時は少しだけ焦ったぞ。だが、ナツキも女の子も無事でよかった。

 昔はオレもよく無茶をして、仲間に怒られることが多々あったが、ようやく彼らの気持ちがわかったよ。

 これからは、ナツキが無茶をしないように、もう少し目を光らせておこう。

 まぁ、元を辿れば、オレが組織を作った結果、末代の方にまで責任もあるからな。

 何より、ナツキは本来、こちら側とは離れた場所で、穏やかな生活を送るはずだった一般人だっただろう?

 だから、流石に、一般の生活を送っていた子供を、なんのサポートもなしにこちら側に巻き込み続けるのは心苦しいからな。何かあれば、それとなくサポートをしよう。』

 

 申し訳なさそうな表情をしながら、私の頭を優しく撫で続けるジョットさん。

 ……うん。やっぱりこの人は悪さをするためや、争いを起こすために組織を作ったわけじゃないな。そんな感じがする。

 

 ………ところで、だ。

 

「何でジョットさん、私の頭撫でることできてるの?」

 

『………ああ、それに関してはオレも疑問に思っていてな。なぜ、オレは今を生きるナツキと言葉を交わせる上、触ることができるのかわかっていない。』

 

 私の質問に、かなり困惑したような様子で、ジョットさんは答える。

 どうやら姿を見せたご本人もなぜこうやって触れることができるのかわかっていないらしい。

 まぁ……でも、私の場合は、一つだけ心当たりがあるわけだけど。

 

「……もしかしたら、私が原因の一つ……かもしれないな。」

 

『ナツキが?どうしてそう思うんだ?』

 

 ジョットの言葉に、私は少しだけ無言になる。わずかながらに、二階の方から、リボーンの視線を感じ取ることもできたため、言っていいものかと言葉を詰まらせる。

 でも、少しの思案のあと、私はあることを決意して、一旦自宅の中へと戻り、パジャマの上から上着を羽織り、家の鍵を持って外へと戻る。

 そして、玄関の鍵を閉めたあと、視線だけを二階へと向ける。絶対についてくるな……と言う意思をわずかな殺気に乗せて、こちらを観察している家庭教師へと伝えるように。

 私のそれに気づいたのか、リボーンから感じ取れた観察の視線がなくなる。

 それを確認した私は、ジョットさんへと視線を戻す。

 

「原因に関して話すから、ちょっとついてきて。そこまで離れた場所には行かないから。」

 

『……どうやら、込み入った事情があるみたいだな。』

 

 ジョットさんの言葉に、肯定の意を伝えるため頷いた私は、家の門から外へと移動する。

 眩いほどに大地を照らす、月光を放つ月に見守られながら。

 

 




 沢田 奈月
 体を揺らされたので目を覚ましてみたら、なぜか曽曽曽祖父であるボンゴレⅠ世が視えちゃった転生者なボンゴレⅩ世。
 ボンゴレⅠ世を視認し、言葉を交わし、触ることができる理由の一つに心当たりがあるため、それを教えるために彼を外に連れ出す。

 ジョット(ボンゴレⅠ世)
 なぜかボンゴレⅩ世と言葉を交わせてしまった上、触ることができてしまったことに困惑していた初代ボンゴレ。
 実はそっと見守っていたのだが、ハルを助けに行った彼女を見て、これはまずいと話しかけたアドバイザーだった人。
 現状の原因の一つは自分にあると語る奈月に、何かしらの事情を察知し、話を聞くために外へと向かった彼女についていく。

 リボーン
 気持ちよく寝ていたら、奈月が目を覚まして部屋から出ていったことに気づき、目を覚ました家庭教師なヒットマン。
 そのあと、庭で何かとやり取りをし始めた彼女のことを二階の部屋から眺めていたが、何かを決意したような目をして、自身に殺気と一緒についてくるなと言う意思を乗せた視線を向けてきた姿を見て、どこかへ行こうとする彼女を追うのをやめた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。