最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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奈月VS……?

 いつも通りに目を覚ませば、腕の中でリボーンが眠っていると言う展開に、一瞬だけ混乱する。

 しかし、すぐに昨日彼がやってきたことを思い出しては、思わず遠い目をしてしまう。

 あれ、夢じゃなかったのか……と僅かに落胆する。全部夢でしたってオチだったらよかったのに。

 

「リボーン。起きてもらえる?学校に行かないといけないから。」

 

「んあ……。もうそんな時間か。お前、すげーな。オレも安心して眠ることができたぞ。普段なら、僅かな動きや気配でも目を覚ますんだがな。」

 

「いつも通りに寝ただけだよ。」

 

「そうなのか。かなり落ち着いたぞ。」

 

 それは褒められているんだろうかと少しだけ思いながらベッドから降りれば、リボーンもベッドから飛び降りる。

 その姿を確認した私は、さっさと一階へと足を運んだ。洗顔をして、朝ごはんを食べて、遅刻しないようにのんびりと登校するのが、私の一つのマイブームだからね。

 

「意外と早く起きるんだな、ナツ。」

 

「余裕を持って生活するのが好きでね。ところで、私、ニックネームなんて教えたっけ?」

 

「ん?ああ、お前が仲良くしてる笹川 京子と黒川 花を昨日見たからな。お前がなんて呼ばれてるかわかってるぞ。ママンからは、なっちゃんって呼ばれていたな。笹川 京子からも。」

 

「なるほどね。身辺調査はしっかりしてるわけだ。」

 

標的(ターゲット)のことをしっかりと調べるのは、殺し屋として当然だ。」

 

「ふぅん。まぁ、興味はないんだけど。」

 

「お前な……。」

 

 リボーンから若干呆れたような視線を感じながらも、洗顔諸々を済ませる。

 あとは、朝食を食べて、歯磨きをして、制服に着替えて学校に出発だ。

 

 

 *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀ *:・゚*.+ *:・゚*.+ ❀

 

 

「……ついて来るのか。」

 

「ナツがマフィアのボスらしくしてるか見張るつもりだからな。」

 

「一般人で人生終わりたいんだってば。マフィアのボスになんかなりたくないっての。」

 

「お前に拒否権はねーし、その能力で一般人で終わるなんてことはできねーぞ。まぁ、安心しろ。ボンゴレファミリーの歴代ボスの中には女のボスもいたからな。」

 

「女だからなれるか不安って意味で言ったんじゃない。」

 

 なぜかついて来るリボーンと共に、並中へと向かうための通学路を歩き進めながら溜息を吐く。

 一般人のままで新しい人生を満喫するつもりだったのに、完全にその未来への道が崩壊してしまった。

 よりによって、なんでマフィアの子孫に生まれ変わったんだ私は。そもそも、ボス候補者死にすぎだろ。下手したら私まで死んじゃうんじゃないのこれ?

 絶っっっっ対に嫌だ。平穏長閑な生活よカムバック……。

 

「なっちゃ〜〜〜〜ん!!」

 

「のわ!!?」

 

 あまりの出来事に表情を曇らせていると、背後から勢いよく突っ込んできた衝撃にバランスを崩す。

 でも、すぐに崩したバランスを直すように地面を踏みつけたことにより、そのまま倒れることはなかった。

 ……うん。こんな風に突っ込んでくる人間は、私の知り合いじゃ1人だけしかいないな。

 

「……京ちゃん。いきなり背後から抱きついて来るのはやめてもらえないかな?」

 

「ごめんなさい、なっちゃん。でも、あたし、どうしても早くなっちゃんに会いたくて……。」

 

「………京ちゃん?」

 

 いつものように、自身に抱きついてきた存在である友人、京ちゃんに抱きつくなと注意をするが、明らかに声音から普段とは違う様子であることに気づく。

 いったい何があったんだと思いながら背後を振り向いてみると、どことなく彼女は申し訳なさそうな表情をしていた。

 うん、何やらやらかしてきた様子。しかも、間違いなく私もそれに巻き込まれた。

 

「何があったの、京ちゃん。」

 

 いったいこの子は何をやらかしてきたんだと思いながらも、怒ってないことを教えるように、なるべく穏やかな声音で京ちゃんに話しかける。

 それを聞いた京ちゃんは、可愛らしい表情を曇らせながら、静かに口を開いた。

 

「……実は…………」

 

 ポツリポツリと呟き始めた京ちゃんの言い分はこうだ。

 どうやら彼女は、昨日の放課後、あの持田センパイから告白をされたらしい。

 好きだから付き合ってほしい。絶対に幸せにするからと言った感じの告白だったようで、まぁ、かなり真剣な様子であることは理解できたし、自身もそれが、本気の想いであることも伝わってきたらしい。

 だが、京ちゃんは持田センパイに恋愛感情を抱いたことはおろか、良いセンパイであるとしか考えたことがなくて、その告白を断ったのだとか。

 しかし、京ちゃんから断りを入れられた持田センパイは、食い下がるように断る理由を教えてほしいと言ってきたらしい。

 その時、少しだけ腕を掴まれてしまったようで、強引なナンパを受けていた際の恐怖にも似たような感情に苛まれてしまい、ある言葉を口走ってしまったのだとか。

 そのある言葉と言うのが、よく花が口走っていた「ナツくらい強くて頼りになるような人じゃないと付き合いたくない」と言う言葉で、つい、「なっちゃんみたいに強い人とじゃないと恋人になんてなれません!」と言ってしまったようだ。

 

「……なるほど。」

 

「なっちゃんが誰か、持田センパイはすぐにわかってたの。それで、それなら、明日、なっちゃんより強いことを証明するから、それを見届けた時に付き合ってくれって……」

 

「……………。」

 

 まさかの言葉に頭を抱える。どうしてこうなった……。でも、京ちゃんがそれだけ切羽詰まったってわけなんだろうし、怒るわけにもいかないか……。

 

「なっちゃん……ごめんなさい……。こんなことに巻き込んじゃって……」

 

 頭を抱えた私の姿を見て、京ちゃんが謝罪の言葉を口にする。その表情はかなりしょんぼりしているようで、どことなく泣きそうだ。

 それを見た私は、すぐに京ちゃんの頭を撫でる。気にしていないと言うように。

 

「なっちゃん……?」

 

「怒ってないからしょんぼりしないの。確かに、まさか私の名前を出されているとは思わなかったけど、少し怖かったんでしょ?

 私と京ちゃんたちが出会ったあの日……かなり強引なナンパ男に絡まれていたし、腕も掴まれたりしていたもんね。

 だから、ちょっとだけあれがトラウマになっちゃってたんでしょ。」

 

「うん……。」

 

「だったら仕方ないよ。私も、多分図体の大きな人に腕をガッツリ掴まれたら怖いと思うだろうし、トラウマになる可能性もあるからね。」

 

「ごめんなさ……」

 

「謝らなくて良いし、そんなにしょぼくれなくても良い。京ちゃんは悪くないんだからさ。

 ほら、いつもみたいに明るく笑って。私は、明るい笑顔の京ちゃんが、一等好きだから。ね?」

 

 落ち着かせるように頭を撫でながら、怒ってないし、京ちゃんは悪くないと言い聞かせ、笑顔を取り戻してと伝えれば、京ちゃんは一瞬驚いたような表情をしたあと、綻ぶような笑顔を見せてくれた。

 うん。やっぱり君は笑顔が一番だ。

 

「さて、状況はよくわかった。知らないとは言え、京ちゃんを怖がらせたわけだし、ちょっとだけ持田センパイには反省してもらおうかな。

 もし、学校に着いて、彼が何かしら言ってきたら、ちょっと頑張っちゃうよ。

 もし、勝負事に持ち込まれたら挑んでやろうじゃん。大好きな友達(京ちゃん)を任せれるかどうか、私が見極めてあげるから、持田センパイ、覚悟しろ!ってね。」

 

 京ちゃんに笑顔が戻ったの確認できたことにホッとしながら、京ちゃんを笑わせようとそう告げれば、彼女は一瞬、キョトンとしたような表情を見せたあと、小さく吹き出した。

 

「あははは!何それ〜!」

 

「お、笑った笑った。元気になったかな?」

 

「ふふ……!!うん!すっごく元気になった!」

 

「それは何より!じゃあ、学校に行こうか。このままじゃ遅刻しちゃうよ。ちょっと走るけど、一緒に行く?」

 

「うん!」

 

 手を繋ごうと誘うように、片手を京ちゃんに差し出せば、京ちゃんはすぐに私の手を取った。

 私より小さめの手に、京ちゃんの手ちっちゃ……と少しだけ驚きながらも、すぐに握りしめた私は、彼女が疲れないように、そしてついてこれるように、走るスピードを調節して、学校へと向かう通学路を走る。

 

 さてさて、持田センパイは、自身が私より強いことを証明するために何を仕掛けてくるのやら。

 まぁ、何を仕掛けてこようとも引き受けるけどね。本当に京ちゃんを守れるような頼り甲斐ある人かどうか見極めたいのは事実だし?

 

 

 




 沢田 奈月
 マフィアのボス候補になってしまった転生者。友人の京子が告白されていたことに驚いたし、自分が巻き込まれていることにも驚いた。
 でも、持田が何を仕掛けてこようとも、真正面から受けるつもりだし、ちゃんと頼れる人間なのか見極めるつもりでもいる。

 笹川 京子
 持田に告白されて断ったら、納得する理由がほしいと引き下がられた上、腕を掴まれてしまったことで、ナンパに遭った時のことを思い出してしまい、トラウマが少し復活。
 その流れで奈月くらい強い人とじゃないと恋人にはなれないと言ってしまった結果、厄介な方に火をつけてしまった。
 登校時に奈月を見かけ、すぐに謝罪をしたが、気にしてないと言うどころか、頼もしい言葉を明るい調子で返してきたため笑顔になれた。

 リボーン
 2人のやり取りを黙って見ていたヒットマン。こいつら仲良いな……と思いながら眺めていた。
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