最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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鮮血?の目覚め

 衝撃的な初代ファミリーとの接触があった翌日。その日は休日ということもあり、少しだけゆっくり寝ようとしていた。

 しかし、一発の銃声により眠っていた意識は覚醒してしまい、少しだけ表情を歪めながら目を覚ます。

 

「リボーン。朝っぱらから何銃声鳴らしてんの。めちゃくちゃ近所迷惑……ん?」

 

 いったい何のようだと思いながら体を起こし、瞼を開けると、そこには荒らされた私の部屋があり、1人の体の大きな男性がいた。

 

「は?寝てる女の部屋に、しかも中学生の部屋に入り込むとかふざけてんの?」

 

 その男性に視線を向けながら、わずかに殺気を飛ばすと、その男性はくるりとこちらを振り向く。

 しかし、その体はぐらりとその場で崩れ落ち、大きな音を立てて倒れ込んだ。

 

「ん?」

 

 それを見た私は、一瞬だけ混乱により思考を停止する。だが、倒れ込んだ男性の背中からじわりと血液が滲み出る様子を見て、思考回路が回復した。

 

「………死んでる?」

 

 ゲシッと一発巨体を蹴り上げ、ゴロンとその体を転がす。よく見ると口元からも血液と思わしき液体が流れている様子があり、こちらの疑問が肯定された気がした。

 

「って、よく見たら私が拳銃握ってんじゃん。しかもこれ、リボーンが持ってる奴だし。何?私がやったって言いたいわけ?」

 

『お前はさっきまでぐっすり眠っていて、銃なんて握ってる様子はなかったぞ?』

 

『ていうかそれ、本当に死んでるの?』

 

『どう見てもさっきのは空砲だったぞ。空砲で人が死ぬわけないだろ。』

 

「………。」

 

 待て待て待て待て。なんか増えてる。なんか部屋の居座り組増えてる!!

 ていうかいつのまにアラウディさんも部屋に入り込んだんだよ不法侵入か!!あとその赤髪さん誰!!?

 

『ああ、紹介するぞナツキ。この赤い髪の青年は、昨日話したオレの幼馴染みの……』

 

『Gだ。ジョットから話は聞いてるぜ。学べることは学びたいって言ったそうだな。』

 

「…………。」

 

『?どうした?』

 

『彼女にしか僕らは視えてないんだから、話せるわけないでしょ。』

 

『あ……言われてみればそうだな。つかジョット。なんでこのタイミングでオレを紹介しやがった。』

 

『ナツキの考えは、どういうわけかオレ達には筒抜けになるからな。大体何を考えているか理解できると思うから、紹介したんだが。』

 

『なるほどな。まぁ、確かにナツキの考えはわかるが、あまり話しかけ過ぎるのもよくないな。』

 

 “誰もいないことを確認してから、なるべく話しかけるか……”と呟くGさんに、そうしてください、と言うように視線を向ける。

 すると、Gさんはこっちの意図がわかったのか、小さく頷いたのち、私の頭を撫でてきた。

 その温もりを感じながら、私は再び視線を倒れている人間と、自身の手元にある銃に目を向ける。

 さて、これらはどうするべきなんだろうか。

 

「リボーン。これって私がやったとか言わないよね?」

 

「いや、やったのはお前だぞ。自己防衛本能が殺しの才能を目覚めさせたんだ。」

 

「……………。」

 

『いけしゃあしゃあとなんか言ってやがる。』

 

『確かにな。』

 

『発砲したのは赤ん坊の方だし、それは空砲だったし、ナツキに銃を持たせたのは彼なのにね。』

 

 初代組の皆さんが、軽く呆れを滲ませた様子で言葉を紡ぐ。

 そこまでして教子が殺したことにしたいのか?と言わんばかりの様子だ。

 

「覚えてねーのか?寝ながらオレの銃を奪って撃ったじゃねーか。」

 

「寝ながら銃を奪うことってできるわけ?」

 

『遠くにあったから無理だろ。』

 

『無理だね。あの距離じゃ、寝ながら手に取るのは不可能だ。』

 

『ああ。というか、オレ達がずっと見ていたからな。この赤ん坊……アルコバレーノが空砲を発砲し、そのあとナツキに銃を持たせる姿を。

 まぁ、オレ達が視えないから、目撃者がいないと考えるのは必然的ではあるか。』

 

 ……初代からめちゃくちゃ嘘が露見してますけどリボーンさん?

 ペットカメラや隠しカメラで悪戯が露見した猫のような状態になっているリボーンに困惑しながらどうしたものかと考える。

 その間も、いつのまにか合流していたビアンキ姉さんからやるじゃないとか言われてるし、リボーンからはやっとマフィアらしくなったとか言われてるしで、なんとも言えない気分である。

 

「ナーツさん!見てください!」

 

「まさかのタイミング〜……」

 

 そんな中、新たに聞こえてきた声に遠い目をしてしまう。なんでよりによってこの複雑な気分になってる時に君はやってくるのさ。

 

「文化祭の演劇で、ハル、屋形船やることになったんです!」

 

「うん、屋形船の役がある演劇って何?」

 

 ツッコミどころ満載のハルに対し、思わず冷静にツッコんでしまう。

 なんか無駄に大作レベルのもの作ってきてるし、何やってんのこの子。

 

「あ、ナツさん達も劇の練習ですか?すごーい!リアルな死にっぷりですー!」

 

「………。」

 

 これ、一応言ったほうがいいやつ?自分がやったらしいって言っていいやつ?

 

『赤ん坊が仕掛けたタチの悪い悪戯の嘘を自ら被る必要ある?』

 

『言わなくていいと思うぞ。別にナツキがやったわけじゃねーしな。』

 

『オレもG達の意見に賛成だ。今回の悪戯は、別に無視してもいいと思うぞ。』

 

 そんなことを思っていると、初代ファミリーから言わなくていいと告げられる。

 それを聞いた私は、それならと黙っておくことを選択するが、リボーンはそれを許してくれないらしい。

 

「いいや。これはナツが自ら撃ち殺したんだぞ。寝てる女の部屋に侵入するなってな。」

 

「はひっ!?」

 

 リボーンの言葉を聞いて、ハルが顔を青くしてバランスを崩し、そのまま転倒して屋形船をぶっ壊す。

 あれま、大作が……ともはや他人事に思いながら、その様子を見ていると、玄関のチャイムが鳴り響く。

 なんでよりによって今日みたいな厄介な時に限って来客が多いのさ。

 

「なんでおめーがココにいんだよ!!」

 

「今日部活ねーから、お前と同じヒマ人なんだ。」

 

「コラ!誰がヒマ人だ!?一緒にすんじゃね─────!!」

 

「さっき、公園のベンチで棒付きのアメ咥えながらハトに向かって“ヒマだー”って言ってたろ?」

 

「な!?見やがったな〜〜〜!!!」

 

「ていうか、獄寺って棒付きのアメ食うんだな。」

 

「これは10代目と禁煙する約束をした時に10代目から教えてもらった禁煙方法の一つだ!!」

 

 こちらの部屋へと真っ直ぐ向かう足音を聞きながら、手元にある銃をリボーンに返す。

 

「……ナツ、意外と冷静だな。」

 

「ん〜……?まぁね。」

 

 だって死んでないの知ってるし……と言う言葉は飲み込み、あたふたして、私の部屋の中央にある机の下に隠れるハルを眺める。

 頭隠して尻隠さず……というか、どうしてハルが隠れるのか……。

 

「よお、ナツ!」

 

「おじゃまします、10代目!」

 

「………。」

 

「………えーっと……三浦の奴、何やってんだ?」

 

「隠れんぼ……にしては10代目がやってないし、違うっぽいな。」

 

 ……この家、断り無しに上がってくる人多くね?それとも母さんが入れてるの?

 ていうか、まだ娘が寝てるかもしれないのに部屋に上がらせるのはいかがなものかと……。

 

「ナ、ナツさんが刑務所から出るまでハル待ってます─────!!手紙いっぱい出します─────!!!」

 

「…………はぁ………。」

 

 めちゃくちゃややこしいことになっちゃったなぁ……。

 

 

 




 沢田 奈月
 リボーンの悪戯のせいで、自身が人を殺害した流れになっているボンゴレ10代目。
 しかし、いつのまにか部屋に入り浸っている初代ファミリー3人組のおかげで、真実がわかっているため、この茶番、いつまで続くんだろ……と呆れている。

 初代ファミリー大空、嵐、雲
 自分達が視えるナツキの部屋に入り浸る初代ファミリー。目の前で行われていた茶番を眺めながら、10代目は周りのせいで苦労しそうだなと、少しだけ同情する。

 リボーン
 奈月が殺したんだぞ、と言っているがもちろん嘘。
 しかし、その嘘が筒抜けになっていることを、彼はまだ知らない。

 三浦 ハル
 ナツさんが人を─────!!と泣きそうになっている。

 獄寺&山本
 状況がよくわからず大混乱中。


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