最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
ドタバタとした1日を過ごし、落ち着いた時間の夜。
今日はリボーンがビアンキ姉さんの部屋に行く日。ランボが私の部屋に来る日。
寝る時間になったら、必然的に部屋が分かれるため、話す時間は今しかないと思い、私はリボーンの元に向かう。
「リボーン。ちょっといい?」
「ん?お前から何か話しかけて来るのは珍しいじゃねーか、ナツ。どうかしたのか?」
「うん。少し相談があってね。」
「相談?」
私の言葉に首を傾げるリボーンに、私は小さく頷き、静かに近寄る。
「相談ってのはなんだ?」
「うん……。実は、肉弾戦ばかりだと限界が来るんじゃないかなと思ってね。少しだけ、遠距離攻撃があった方がいいような気がしてさ。
一応、後学のために銃の扱い方を学びたいんだけど、教えてもらえる?」
「!」
私の言葉に、リボーンが少しだけ驚いた様子を見せる。しかし、すぐに彼は小さく頷き、さっさと寝巻きに着替え始める。
「今日は教えないが、明日から少しずつ銃の扱い方を教えてやる。にしても、お前からそんな言葉が出てくるとは思わなかったぞ。」
“何か心境の変化があったのか?”と聞いてくる言葉に、少しだけ思考を巡らせる。
きっかけは初代ファミリーからの助言ではあるため、心境の変化があったかと問われたら、少しだけ微妙なところがある。
「心境の変化……と言うよりは、秘密の友人達からの助言を聞いて、納得したから……って感じかな。」
「また秘密の友人か。その友人達って何者なんだ?」
「いつかリボーンにも教えるよ。だから、今はあまり触れないで。こればかりは、説明するのがかなり難しいからさ。」
「そうか。まぁ、いつか話してくれるなら、今は気にしないでおくぞ。」
「ん。ありがとう。じゃあ、明日から銃の種類とか、扱い方を教えてもらえるかな?いろいろと参考にしたいからさ。」
「ああ。構わないぞ。」
どうやら、こちらのお願いは聞いてくれるらしい。
そのことに少しだけ安堵した私は、ありがとうともう一度感謝の言葉を述べる。
「じゃ、オレはもうビアンキのところに行くぞ。」
「うん。おやすみ、リボーン。」
「ああ。」
私の部屋から出て行くリボーンを見送り、明後日に備えて教科書やノートをスクールバッグへと入れて行く。
すると、すぐ側で赤い炎がゆらゆらとゆらめき、そこからGさんが姿を現した。
「あ、Gさん。」
『よ。あの赤ん坊に、遠距離攻撃に関しての相談をしたんだな。』
「はい。自分に合った戦闘スタイルが見つかってない以上、やった方がいいと言うアドバイスは試してみるつもりなので。」
『そうか。まぁ、頑張れよ。無理はしない程度にな。』
「わかりました。」
現れたGさんと言葉を交わしながら、入れ忘れがないかを確認する。
……よし、入れ忘れはなしっと。
「……そう言えば、一つ疑問なんですけど。」
『ん?どうした?』
「皆さんが私の側に現れる際、ゆらめく炎ですが……なんか、色もカタチも違うような気がして……それって、何か意味があるのでしょうか?」
何気ない疑問を口にすると、Gさんが何度か瞬きをしながら固まる。
しかし、すぐに彼は笑みを浮かべ、私の頭をわしゃわしゃと撫でてきた。
急なことに驚いて、小さく声を漏らしてしまう。
『なかなか鋭い質問をしてくるな。そうだな……まぁ、一応意味はある。だが、今はまだそれを教える時じゃねーから、今は教えねーよ。』
「……やっぱり意味はあるんですね。それが知れただけでもよかったです。
今はまだ……と言うことは、いつかは教えてもらえるんですか?」
『そこら辺はジョット次第だな。』
へらりと笑いながらそう言ってくるGさんに対して、少しだけ拗ねてしまう。
答えを教えるか否かはジョットさん次第……できれば早めに知っておきたかったな。
『ま、今は我慢して学生としての毎日を送っとけよ。炎に関して詳しい内容を知る時は、普通の生活から卒業することを意味するしな。
だから、子供は子供らしく、今を面白おかしく生きときな。ジョットとその子孫が積み上げ、残してきたものを継いだら、もう後戻りはできなくなるぞ。』
「…………わかりました。」
念を押すように告げられた言葉に、素直に頷き従えば、Gさんは満足げに笑ったあと、私の頭から手を退ける。
同時に廊下をトタトタと走る小さな足音が聞こえて来て、程なくして自室の部屋を勢いよく開け放たれた。
「ランボさんとーじょ─────!!ナツー!!一緒に寝よ─────!!」
元気よく入ってきたのは、今日、私の部屋で寝ることになっていたランボだった。
まぁ、この家の中で元気よく走る小さな足音の持ち主なんて、この子くらいしかいないわけだけどさ。
「ランボ。夜中だから静かにね。」
「はーい。」
「ん、いい子。おいで。」
そんなことを思いながら、賑やかに入ってきたランボに、夜中は静かにするように告げる。
私の言葉を聞いたランボは、すぐに返事をしたあと、私の元へと走り寄ってきた。
静かに手を差し伸ばせば、ランボは私の手を掴み、ピョンッと元気よく飛びついてくる。
優しく抱っこして頭を撫でれば、ランボは私の手にぐりぐりと頭を押し付けながら、にぱっと無邪気な笑顔を見せた。
「ナツー!ナツは明日も学校ないんだよね?」
「うん。明日も休みだよ。」
「それならランボさんと遊ぶもんね!」
「もちろん、構わないよ。」
「やったもんね!あのねあのね!ランボさん明日ナツとね!」
「明日の予定は起きた時に聞くよ。今日はもう寝ようか。」
「え〜……もう少しナツと話したいのに〜……」
「明日、遅く起きちゃったら、やりたいこと全部できないよ。」
「そ、それはイヤだもんね!」
「じゃあ、ゆっくり寝ようか。」
「うん……。」
ランボを抱っこしたままベッドに横になれば、ランボはすぐに私の腕の中で丸まった。
それを確認した私は、ランボの背中を一定のリズムで優しく叩きながら、小さく穏やかな歌を口ずさむ。
これは、ランボと一緒に寝るようになってからずっとやってる習慣だ。
元気いっぱいの彼を眠りにつかせるために始めたことだけど、なかなか効果的面で、今じゃランボを寝かしつける時に必ずやる行動になっている。
歌っている曲は、この世界にある穏やかな歌。眠気を誘うことができるものを選び、なんとか暗記して歌っている。
……本当は、前世でよく歌っていた歌とか歌いたいんだけど、この世界には全部ないものだからね。
流石にないものを歌うわけにはいかない。
「……すやぁ………すぴぃ………」
なんてことを考えていると、腕の中にいるランボの寝息が聞こえてきた。
視線を静かに落としてみれば、夢の中に旅立っている彼の姿がある。
「……おやすみ、ランボ。良い夢を。」
それを見た私は、小さく笑みを浮かべたのち、軽くその額にベーゼを落とす。
悪い夢を見ないようにと、ちょっとしたまじないとして。
眠ってしまったランボはと言うと、口づけを離した瞬間、口元に笑みを浮かべた。
ナツといっぱいあそぶんだじょ〜……と小さな寝言を口にしながら、私の服をぎゅっと掴む。
夢の中でも私と遊んでるのか……と少しだけ笑いそうになりながら、私も眠ろうと目を閉じる。
『Buona notte,Natuki. Sogni d'oro.』
意識が遠のく中、私の鼓膜に最後に届いたのは、穏やかなGさんの優しい声だった。
沢田 奈月
リボーンに遠距離攻撃の相談をしたボンゴレ10代目。
サブウェポンとして銃を扱うつもり……と言うわけではないのだが、何かしらの参考にできないかと言う理由から、銃の扱いをリボーンに教授してもらおうと考える。
リボーン
奈月からまさかのお願いが来て、それなりに驚いていた家庭教師のヒットマン。
奈月の秘密の友人に対して疑問はかなりあるが、いずれ明かすと言う彼女の言葉を信じる。
翌日からビシバシと銃の扱いを教えて行く気満々である。
ランボ
奈月と一緒に寝る時は、いつも背中ぽんぽんと穏やかな歌声と言うセットコースを堪能している男の子。
なお、奈月からまじないとしてキスが送られていることは知らない。
G
いろいろと学び、取り入れて行こうとする奈月の姿は好ましく思っているが、同時にいつか抱えきれなくなるんじゃないかと心配している初代ファミリーの1人。
遠距離の補助道具として銃を選択した彼女の様子から、実際に使うのではなく、何かを生み出す参考にするつもりでいることを見抜いている。