最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい 作:時長凜祢@二次創作主力垢
犯罪者3人を懲らしめて、数日程時間が経った頃。私はいつものように学校を終わらせて、自宅の方へと帰宅した。
しかし、自宅の前になぜか大量にいる黒スーツのイカついおっさんお兄さんの姿を視界に入れた瞬間、無言で足を止めてしまった。
どう見てもマフィア連中である。明らかに一般人とはかけ離れた存在感があるし、警戒心もかなり強い。
堂々と人の家の前にいるってことは、別に敵対するためにやってきたわけじゃないってことなんだろうけど、それでも邪魔くさいな。
そんなことを思いながら、私は彼らに殺気を放つ。
ほんの軽いものだけど、力を持ってる人間ならば、それ相応の反応をするはずだ。
アラウディさんからもそう教えられた。特に、こんな平和と言うか、穏やかと言うか、とにかく、裏とはかけ離れたような場所ならば、殺気なんてものは普通は飛んでこないから尚更に。
「「「「「!!?」」」」」」
急に殺気が飛んできたからか、黒服の連中がすかさず警戒するようにスーツの胸元付近へと手を突っ込む。
それを見つめた私は、やっぱりかと思いながら、すぐに殺気を引っ込めたあと、近くにいた黒服の人に近寄った。
「ふーん?それなりに軽めの殺気を放ったつもりだけど、すぐに反応するんだ。てことは、やっぱりマフィア関連か。」
「な、なんなんだ君は!?」
「沢田 奈月。アンタらが入口を塞いでるその家の娘だけど?」
「なっ!?」
「この方が!!」
「ど、道理で殺気を飛ばせるわけだ……」
私の言葉を聞いた瞬間、黒服の連中がザワザワと賑やかになる。その姿を見据えながら、私は一旦その場にいる黒服の連中をぐるっと見渡して、イラつきを隠さず、僅かな殺気を滲ませて不機嫌を演出する。
別に怒っているわけじゃないけど、邪魔なものは邪魔なんだよ。
「そこ、どいてくれる?ものすっっっごく邪魔なんだけど?」
「「「「「ど、どーぞどーぞどーぞ!!」」」」」
吐き捨てるように紡いだ邪魔と言う言葉。それを聞いた黒服連中は、まるで水が割れていくかのように家までの道のりを開けた。
「な、なぁ……。これってボス、怒られんじゃねーか?」
「間違いなく怒られるだろーな……。」
「リボーンさんの忠告に間違いはなかった……」
フン……と鼻を一回鳴らし、さっさとその道のりを歩けば、ヒソヒソと黒服達の会話が聞こえてくる。どうやら、彼らのリーダーが家の中に入るようだ。
でも、確かにリビングにリボーン以外の人間の気配が複数あるんだよね。
母さんとちびっ子達とビアンキ姉さんの気配はないから、おそらくリボーンの差金で買い物にでも行かせたのだろう。
そこまで分析した私は、ちょっとした……と言うには度が過ぎてるかもしれないけど、ちょうどいいイタズラを思いつく。
かなり強い人だったら気づかれる可能性があるかもしれないけど、ある程度の人間になら通用するだろうし、何より、
まぁ、リボーンが余計なことを言っていたら望み薄ではあるけど、試してみる価値はある。
そこまで考えた私は、小さく口元に笑みを浮かべたあと、玄関から家の中に入る。
玄関にあるのは男性ものと思わしき革靴が3足。明らかに大人のものである。
「ちょっとリボーン。この騒ぎは何?家の前に黒服びっしりでものすごく邪魔くさいんだけど?」
玄関に入った瞬間、私は浮かべていた笑みを不機嫌と言う仮面の裏に隠しながら、リビングの方へと足を運ぶ。
出入口付近には2人の男性。アラウディさん達曰く、銃を持っていれば服を注視すればわかると言っていたけど……ああ。確かに持ってるね。
どちらも持ってるみたいだけど……うん。メガネの人よりこっちの人の方が奪いやすそうだ。
「待ってたぞ、ナツ。」
「待ってたじゃないんだけど?なんなわけ?近所迷惑とか考えてないの?くっそでかいソファーまであるし……」
「いよぉ、ボンゴレの姫さん。はるばる遊びにきてやったぜ。」
リボーンに状況を問い詰めるように声をかけていると、目の前にあるソファーの方から声が聞こえてくる。
その声に一瞬目を細めた私は、ソファーがギィと小さな音を立てて動く瞬間を見計らい、思い切り床を蹴り上げた。
メガネの人じゃない男性の服から、教えてもらった方法で銃を引き抜いて。
「オレは……ってギャアアアア!!?」
「「ぼ、ボス──────────!!?」」
ガターンッと大きな音を立てて、ソファーごとそこに座っていたお兄さんを床に蹴り倒し、その胸元を膝で押さえつけ、奪った拳銃の銃口を眉間に突きつける。
急なことに対応できなかったらしいお兄さんは、その場で情けなく悲鳴を上げながら、整った顔を青くした。
「お兄さん達さぁ……相手が一般の出の女子中学生だからってかなり油断してたでしょ?バカじゃないの?
学生だから……女だから……一般家庭に生まれて、最近マフィアに関係していることを知った人間だからって、何もしないって慢心しちゃってさぁ……。
おかげで隙を見つけることができたし、つけ入ることができたよ。」
「ちょ、ストップストップストップストップ─────!!!」
軽く殺気を放ちながら、銃口を眉間に向けて笑っていると、お兄さんは涙目になりながら私に制止の声をかける。
背後から慌てて何かをしようとしてる2人組の気配があるが、そのうちの1人……気配の位置からして、メガネの人じゃない方の男性が、オレの銃がない!?と騒ぐ声が聞こえてきた。
「………プッ……あははははははははは!!そこまで慌てなくてもお兄さんを撃ったりしませんって!!冗談に決まってるじゃないですか!!」
「「「………へ……?」」」
その喧騒があまりにも面白くて、ついに私はその様子に我慢ができなくて笑い声を上げる。
その瞬間、私が押し倒したお兄さんと、背後にいた男性2人から戸惑いの声が上がる。
「あー……面白かったぁ……。一般家庭の自宅前に黒服だらけで悪目立ちし過ぎてちょっとイラついていたからスッキリしたよ。」
ポカンとマヌケ面を晒しているお兄さんの上から退き、手にしていた銃をくるくると回す。
そして、すぐに出入口付近にいたメガネをしてない方の男性の元に近寄って、
「勝手に奪ってすみません。あまりにも
「……………。」
強調するように言葉を紡げば、私に隙を指摘された男性はショックを受けたような表情を見せる。
それを見たメガネの人は、慰めるかのようにそのおじさんの肩にポンと触れた。
「おいリボーン!!ボンゴレの姫さん、やば過ぎだろ!!?本気で殺されるかと思ったじゃねーか!!」
「フ……ククク……だから言ったんだぞ……っ……ナツにドッキリを仕掛けようとしても、逆にやり返されるって……っ……ナツはオレがライフルを構えようとした瞬間、足で銃口を床に押さえつけることができる女なんだぞ……っ」
「最後のセリフは最初のうちに教えろよ!!」
ギャースッと言わんばかりにリボーンを怒鳴りつけるお兄さんに、リボーンは笑いを堪えるようにプルプル震えながら、こちらの素性を明かす。
随分と楽しそうに笑ってるな、とリボーンに対して思いながら、その姿を眺めていると、自信がまだ制服姿であることを思い出す。
「リボーン。私、ちょっと自室に戻って制服を着替えてくるね。戻ってくるまでにそこら辺の邪魔なソファーなんとかさせといて。狭い。」
「ああ。わかったぞ。早めに着替えてこい。そうだ、ナツ。」
「ん?」
「なかなかいい動きだったぞ。流石はオレが見込んだ女だな。」
「お褒めの言葉、どーも。」
「だが、あんな動き、オレは教えた覚えはねーぞ?誰に教わった?」
「……内緒。」
「そうか。またいつものだな。」
「そう言うこと。じゃ、部屋に一旦戻るね。」
リボーンと短く言葉を交わしたあと、さっさと自室の方へと足を運ぶ。
その際、リボーンが口にした“あの動きは教えた覚えはない”、と言う言葉に、金髪のお兄さんが困惑した声を漏らしたが、それに対しての返事はスルーして、リビングをあとにする。
『……結局、あれを教えたのは誰なのですか?』
『僕だけど。』
『どうりでアラウディが上機嫌にドヤ顔をしていたわけか。』
『なんつーもん教えてんだよ……。いや、まぁ、使える動きではあるけどよ……。』
『ナツがどんどん戦闘や不意打ちが得意になってるものね……』
……視界の端に、初代組がヒソヒソと話してる様子が視えたけど、とりあえずスルーしとこ。
あ、あとでアラウディさんに今回の動きの点数も聞いとこうかな。
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逆ドッキリを仕掛けて程なくした時間。
制服から普段の私服……とはちょっと違う、人前に出てもおかしくない服装(Dさんチョイスのスカートスタイルに長袖の上着)に着替えた私は、リビングへと再び戻る。
「で、結局このお兄さんって誰なの?リボーンの知り合いってことは、マフィアの人なんだろうけど。」
そして、突然この家にやってきたお兄さんは何者なのかを知るために、リボーンに質問の声をかけた。
「こいつか?こいつはディーノって言って、キャバッローネファミリーっつー五千のファミリーを持つ規模がデカめのマフィアの10代目のボスを務めている男だ。
オレがナツの家庭教師になる前に教育していたナツの兄弟子だぞ。」
それにより、目の前のお兄さんの正体を知ることができた。まさか、私の兄弟子だったとは。
そりゃあリボーンと知り合いなわけだよ。
「ハァ……当初はこうなる予定じゃなかったんだが、リボーンから話を聞く限り、ボンゴレの姫さんは相当の能力があるみたいだし、普段から悪戯を割とするリボーンですらやめろって言う理由がよくわかったぜ。
もうちょっとスマートにカッコつけて自己紹介するつもりだったんだが、ドッキリなんて仕掛け無い方が情けない姿をさらさなかったかも知れねーな……。」
「わかりきってたことだぞ。ナツはオレがこれまで見てきた人間の中で、はるかに洗練した感覚を持ち合わせてる女だからな。だから忠告した時点でやめておく方が正解だったんだぞ。」
「「「痛い程よくわかった……」」」
しょんぼりと項垂れる3人の大人達の姿に、私は小さく笑い声を漏らす。
でも、すぐに頭を切り替えたのち、私は小さく口元に笑みを浮かべ、目の前にいる兄弟子さんに握手を求めるように手を差し出し、
「改めまして、ボンゴレ10代目のボスとして名前を挙げられた妹弟子、沢田 奈月です。これからよろしくお願いしますね、ディーノさん。」
「……そこは男のオレに先に言わせてくれよ………。まぁ、いいか。改めて、オレはキャバッローネファミリーの10代目ボス、ディーノだ。よろしくな、ナツ。」
私が差し伸べた手に、ディーノさんは苦笑いをこぼしながらも、挨拶くらいは先にさせてくれてもと言ってきた。
しかし、すぐに彼も頭を切り替えたのか、私が差し伸べた手を握り返し、こちらの握手に応じてくれた。
「しっかし……あんだけ教えてやったってのに、未だにダメな点があるな。なかったボスの資質を見出すことはできたし、それなりに立派にはなったと思っていたんだがな。」
「ゔ……だって仕方ねーだろ。妹分は一般の家庭に生まれた人間で、今は中学生として勉強をしてる女の子だって聞いたんだからよ。」
「だが、マフィアのボスとしての資質はかつてのお前より持ち合わせているとも、ボスと言う立場を受け入れるのも早かったとも伝えたはずだぞ。
オレが珍しく褒めてる人間なんだから、ちったぁ油断せずに立ち振る舞え。」
「返す言葉もねー……」
しゅん……と仔犬みたいにしょぼくれるディーノさんと、目の前で自分達のボスがお叱りを受けているのに笑い声を漏らしている彼の部下達。
私は、彼らの会話の中に含まれていた、かつてのディーノさんよりも私の方がボスの資質を持ち、さらには受け入れるまでの期間が早かったと言う言葉に首を傾げる。
「ディーノさんってそんな人だったんですか?」
「ん?ああ……実はな。昔のオレはリボーンに出会うまではボスの資質なんて皆無に等しかったんだよ。その上、マフィアのボスなんてクソ食らえと思ったりもしていてな……」
「そんなんですね。私はもはや受け入れてしまってて……。明らかに一般人とかけ離れ過ぎてるってリボーンに言われましたから。」
「初手でライフルを出そうとしたのを見抜いて銃口を踏みつけて押さえるような女が一般人なんて無理に決まってるだろ。
ボンゴレが持ち合わせている特異能力である“超直感”まですでに開花させていたしな。」
「マジか。奈月ってリボーンに会う前からそうだったのか?」
「最初のうちは一般人のままで生活したかったんですけど、こうまで言われたらもはや……うん。」
「あー……まぁ、確かにそうなるよな。能力が高過ぎちゃ一般人で……は流石に無理だわ。」
「幻滅しました?」
「……これは、オレの個人的な意見だが、ハナからマフィアを目指す人間にロクな奴はいねーと思ってる。だが、ナツは違うってオレでもはっきりわかるぜ。
なんせ目が違う。ロクでもない連中とは違う純粋な目をしてんだ。だから、ナツは信用できる。」
「!……ありがとうございます。」
小さく笑いながらディーノさんと言葉を交わす。しかし、不意に彼の服の内側に、何かいることに気づいた私は、何度か瞬きをしたのち口を開く。
「あの、ディーノさん。何かそこにいます?」
「ん?ああ、こいつか。」
私の言葉を聞いたディーノさんは、すぐに服の中に手を突っ込み、そこから1匹のカメを取り出した。
「可愛い!!」
「え!?あ、そ、そうだろ?こいつはカメのエンツィオって言ってな。リボーンにレオンくれって言ったら代わりにくれたんだ。」
「そうなんですね!あの、触ってもいいですか!?」
「か、構わねーけど……」
ディーノさんに詰め寄り、見せられたカメのエンツィオをかしてもらう。
ゴツゴツしてて、爬虫類特有の触り心地があるけどやっぱり可愛いなぁ……。
もふもふとした体毛を持つ生き物とはまた違った感じでいいなぁ……。
「ここを触られるのが好きなのかな?」
「♪」
「そっかー。ふふ。ここが好きなんだね。」
優しく撫でながら、エンツィオに話しかければ、エンツィオは上機嫌な様子を見せる。
触られるのが好きだと主張してきた部分を重点的に撫でてみれば、気持ち良さげな表情を見せていた。
その姿に笑顔を見せていると、肩にわずかな重さを感じる。なんだ?と思い視線を向けてみれば、そこにはレオンがいて、私に何かを訴えるような目を向けてきていた。
「レオンも撫でられたいの?」
「♪」
「そっか。じゃあ、こっちにおいで。」
どうやら撫でて欲しかったようで、私が静かに話しかければ、レオンはするすると肩から腕に移動して、私が触りやすいところでピタッと止まった。
すぐに指だけで頭を撫でれば、レオンの尻尾が緩やかに揺れる。その姿に癒されていると、片手で抱っこしていたエンツィオが、主張するようなに足をばたつかせた。
「はいはい。順番だよ。」
「………なぁ、リボーン。なんかナツ、動物に好かれ過ぎてねーか?」
「ああ。ナツはかなり動物に好かれるぞ。これまでこの家で過ごしていたが、よく庭に入り込んだ野良猫と遊んでいたぞ。」
「……なんかオレよりナツの方にエンツィオが懐いてる気がするんだが?」
「だろうな。ナツは結構な動物たらしだしな。」
『やっぱジョットの血筋だな。』
『爬虫類にも好かれてますね、ナツキ。』
『……なんか癒されるね。』
『ナツって可愛らしい女の子だし、動物との組み合わせがなかなか映えるものね。』
『確かに、愛らしくて癒されるな。』
周りが何か言ってる気がするけど、気にせずに通常ではあまり触れ合うことがない2匹の動物と戯れる。
普段は結構忙しいと言うかなんと言うか……総合戦闘訓練に死ぬ気の炎のコントロール、幻術に遠距離戦闘訓練など、様々なことをやっているから、溜まった疲労を回復していく気がするよ。
沢田 奈月
ディーノのドッキリをなんとなく察していたため、逆にドッキリ仕返してやろうとイタズラ心に火をつけたボンゴレ10代目。
このあとめちゃくちゃエンツィオ&レオンと戯れた。
リボーン
奈月にドッキリを仕掛けない方がいいと忠告したにも関わらず、ドッキリを仕掛けたディーノが案の定逆ドッキリをされたため笑っていたヒットマン。
奈月が動物と戯れる姿は見慣れているため、レオンと戯れる奈月を見て癒されていた。
ディーノ
妹分にドッキリを仕掛けようとしたら逆にドッキリを仕掛けられたキャバッローネファミリー10代目ボス。
自分より奈月に懐くエンツィオに複雑な感情を抱いた。
アラウディ
銃の奪い方や不意打ちの仕方は僕が教えた。(ドヤッ)
アラウディ以外の初代組
アラウディのそんな反応は初めて見たんだが?