最強の愛され系ボンゴレ♀は、今を全力で楽しみたい   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 おそらく今の力関係

 初代組>>>奈月=リボーン>他の皆様


兄弟子ディーノ Ⅱ

 エンツィオとレオンと戯れて、帰ってきたランボとイーピンの追いかけっこのせいでピンが抜けた手榴弾が外に飛んでいったり、それを見事な鞭捌きでディーノさんが対処したり、ディーノさんにリボーンが泊まっていけと言ったり……代わる代わる発生する事象に苦笑いをこぼしながらの夕飯時。

 

「さー、何でも聞いてくれ、可愛い妹分よ。」

 

「んー……今は特にないんだけど……」

 

「んな!?」

 

「そーいやお前、ちょっと変わった友人から色々教えられてたな。」

 

「ちょっと変わった友人って何だそれ!?オレの出る幕なしか!?」

 

 兄貴分として、ディーノさんが私にわからないことがあれば聞いてほしいと言ってきたけど、基本的なことはすでに初代組から教えられているせいで、なんとも言い難い空気の中、今のところは大丈夫だと返したら、彼はショックを受けたような反応を見せた。

 その姿に申し訳ない気持ちはかなりあるけど、戦い方も、いざと言う時の攻略法も、銃の扱い方も、マフィアと言うものは何かという話も、次々と教えてくるから、今更聞きたいことがないというか……。

 

「ええ……?じゃあ……あ、そーだ!ナツのファミリーは決まってるのか?」

 

 どうしたものかと思っていると、ディーノさんが次の質問を口にした。

 私のファミリーについて知りたいらしい。とは言え、何と答えればいいんだろう?

 隼人達を紹介するべき?でも、まだ完全にそうと決まったわけじゃないと言うか……。

 

「今んとこ獄寺と山本、あと候補がヒバリと笹川 了平と……」

 

「待って、リボーン。待って、待って?」

 

「ん?何だ?」

 

「隼人と武はまぁ、名前を挙げられるだろうとは思ったけど、恭弥さんと了平さんの名前まで出てくるとは思わなかったんだけど?」

 

「ヒバリと笹川 了平は最終的に頼りになるファミリーになるだろうからな。候補として目をつけていたんだぞ。」

 

「それを早く言ってくれないかな?ていうか、武と言い、恭弥さんと言い、了平さんと言い……元々一般の人間である人をマフィアなんてものに混ぜていいのかめちゃくちゃ疑問なんだけど?」

 

「それを育て上げるのがオレの仕事だ。ナツの方は、お前がよく言ってる秘密の友人達って奴らのせいで、あまり手が出せないからな。

 そこまで育て上げることができるなんて、一度会ってみたいぞ。」

 

「……いつかね。多分、説得したら会ってくれるだろうし。」

 

 はるか過去にすでに命を落としてる初代ボンゴレファミリーが私の先生です……なんてことを口にできるはずもなく、とりあえずはぐらかすようにリボーンの会ってみたいと言う言葉に対する返答を紡ぐ。

 まぁ、嘘は言ってない。説得すれば彼らも普通に会ってくれそうだからね。

 とは言えまだその時じゃない。会わせることができるとしたら、多分、ジョットさん達がたまに口にする属性と言う言葉……度々見せてくれる様々なカタチの死ぬ気の炎……それらに関しての話を聞くことになるであろう来るべき時だ。

 

「リボーンにもわからない友人がナツにはいるのか?」

 

「ああ。だが、それに関してはかなり複雑な事情がありそうだからな。あまりしつこく探らねーようにしてるんだ。

 ナツともそう約束したしな。女との約束を守れなきゃ男じゃねーだろ。」

 

「な、なるほど?(リボーンがこんな態度取るなんて珍しいな……)」

 

 ディーノさんが困惑したような表情を見せる。どうやら、リボーンのこの対応がかなり珍しいようだ。

 たまに妙なことしでかすから、注意することも多々あるけど、割と前からこんなスタンスだったから、こうじゃないリボーンなんてあまり想像がつかないんだけど……。

 そこまで考えて、私はふとある疑問を浮かべる。それは、ディーノさんの元にいたはずのリボーンが、どうして私の元にやってきたのかと言う疑問だ。

 リボーンの口振りからして、ディーノさんは立派なボスになれたから、仕事を終えたのかとも思ったけど、やっぱりまだまだだと言ったり、リボーンからしたら、ディーノさんってまだ未熟な存在なのではと少しだけ考えてしまったのである。

 

「……ねぇ、リボーン。何となく疑問に思ったんだけど、どうして私のところに家庭教師としてやってきたわけ?

 なんか、ディーノさんってまだリボーンから色々教わりたいみたいだし、リボーンもリボーンで、ディーノさんに色々教えきれてないところがあるように見えるから、ちょっと不思議で……。」

 

「なんだ、ナツはそこら辺の話はまだ聞いてないんだな。」

 

 気になったのなら尋ねるのが吉。そう判断してリボーンに質問をしてみれば、ディーノさんがこちらの質問に反応を示した。

 

「ええ。リボーンが言った、彼にも内緒にしてる私の友人達は、主に戦闘時に必要な技術や力のコントロール、マフィアに関しての基礎的な知識や、覚えていて損はない話をしてくれるのですが、それ以外の話は教えてくれたことがなくて……」

 

「なるほどな。それならオレが教えるぜ。この話はいわゆる組織関係の話になるんだが、ナツが継承する予定のボンゴレファミリーってのは、オレ達同盟ファミリーの中心なんだ。

 そのため、何にしてもオレ達同盟ファミリーのどのファミリーよりも優先されることになるんだよ。」

 

「……ボンゴレファミリーが大規模な組織であることは、リボーンや秘密の友人達からも聞いていたけど、そこまで大きいものだったんですね。

 なんと言うか、一般社会で言う大手有名企業がボンゴレで、その傘下にある会社が同盟ファミリー……ってことなのかな。」

 

「認識としては間違いじゃねーな。」

 

「だな。そんな組織のトップを務めることになるから、リボーンやその秘密の友人達って奴から、しっかりと学べることは学んでおいた方がいいぜ。

 オレもこうやって会ってる時は、色々と教えるから、何かあったら聞いてくれ。」

 

「はい。ありがとうございます。」

 

 ディーノさんの言葉に、素直に感謝の言葉を告げ、出された夕飯を口にする。

 ……が、ちょっと気になるところがあるんだよね。

 そう思って目を向けるのは、ディーノさんの前にある机の上。さっきからそこには沢山のご飯がボロボロとこぼれ落ちている。

 よく見るとディーノさん、箸の使い方がまるでなってない……。

 

「あらあら……ディーノ君ってばこぼしちゃって……」

 

「うわっ!?」

 

 これ、指摘していいのかな……と脳裏に疑問を浮かべていると、母さんがサラッとディーノさんに、ご飯がこぼれてることを指摘した。

 指摘されたディーノさんは自分の前に広がる惨状を見て、ショックを受けたような表情を見せた。

 

「ディーノは部下がいねーと半人前だからな。」

 

「半人前?」

 

「ああ。こいつはファミリーのためとか、ファミリーの前じゃねーと力を発揮できないタイプなんだ。部下がいねぇと運動能力が極端に下がるんだぞ。」

 

「ある種の究極のボス体質……?え?普段はかなりリミッターがついちゃってるの……?」

 

「またリボーンはそう言うことを……!!ナツ!!違うからな!?普段はフォークとナイフだからハシが上手く使えないだけだからな!?」

 

 リボーンの言葉を全力で否定してくるディーノさんの様子に苦笑いをこぼす。

 本当にそうなのか、それとも違うのか……よくわからないと言うかなんと言うか……。

 

『全力の否定程怪しいものはありませんよね。』

 

『君と同じ意見なのは癪だけど怪しいね。』

 

『テメェと同じ意見なのは嫌だが同感だな。』

 

『ちょっと!?そこの2人組!!私の扱いが雑過ぎませんか!?』

 

『いや、Dのやらかしを考えるとそう言われるのも仕方ないものね。』

 

『やかましいですよヘタレボンボン!!』

 

『いだ!?なんで殴るの!?ていうかDだって貴族じゃん!!金持ちじゃん!!』

 

『………賑やかだな。』

 

「(いや、止めなよジョットさん……)」

 

 リビングの方でわちゃわちゃしてる初代組に呆れながら、夕飯を食べ進めていると、母さんがお風呂を入れてくると言ってダイニングから退室する。

 それを見送った私は、夕飯をさっさと食べ終わらせて、リビングでわちゃわちゃしてる初代組の元へと向かえば、ジョットさんが私に視線を向けてきた。

 

『すまない。少し賑やかだったな。』

 

 別に気にしてないよと言うように首を左右に振れば、彼はそうかと小さく笑い、ちょいちょいと手招きをしてきた。

 隣に座れと言いたいようだ。それならと、ちょこんと座り込めば、Dさんが私の姿に気づく。

 

『ちょっと聞いてくださいよナツキ!!Gとアラウディが私のことをかなり雑に扱ってくるのですよ!?ひどくないですか!?

 確かに私は色々やってきましたが、それは全てボンゴレのためなのですよ!!

 今のボンゴレができたのは私の功績があってのものだし、そのおかげで弱者を喰らうような愚か者どもを遠ざけることができたと言うのに!!

 ナツキならわかってくれますよね!?私の弟子なのですから!!』

 

 いや知らんし……と苦笑いをこぼす。Dさんが憑依されたからか、彼がどれだけボンゴレを大切にしており、同時にどうして過去のボンゴレを今のボンゴレへと育て上げたのかもわかってはいるんだけどね。

 なんて返答をすればいいのか……

 

『ちょっとナツキ!?私の話聞いてますよね!?私が言ってることや行いが正しいのは理解していますよね!?返事くらいしたらどうなのですか!?』

 

『D。D。今は赤ん坊やちびっ子達以外にも人がいるからナツキは返事ができないぞ。

 側から見たら何もないところに話しかけて、さらに返事をもらっていると言う状況になるのだから。』

 

『言われてみればそうでしたね!!なんと邪魔くさいことか!!』

 

 荒ぶる師匠が面白い……少しだけ笑いそうになりながら、そんなことを思っていると、母さんの悲鳴が聞こえてくる。

 

「母さん!?」

 

「どうしたんだ!?」

 

 何かあったのかと思い、慌ててリビングから浴室の方へと向かおうとする。

 しかし、母さんの悲鳴を聞いて駆けつけようとしたディーノさんが目の前で自身の足を踏んづけてすっ転んでしまったため、ええ……?と困惑して足を止めてしまった。

 

「ほれ見ろ、運動音痴じゃねーか。」

 

『……普通、自分の足って踏んづけます?』

 

『踏んづけることはねーだろうな。』

 

『そんな場面にあったことないけど。』

 

『流石のオレ様もないものね。』

 

『オレも自分の足を踏んづけることはなかったな。マントを踏んで転んだことはあるが。』

 

『ああ……今の格好を始めた当初のトラブルか。』

 

『まぁ、プリーモって今でこそ身長があるけど、当初はまだ小柄だったからね。』

 

『そんなことやらかしていたんですか?プリーモ。』

 

『随分と前のことだがな。』

 

『前言ったろ。割とこいつはのんびりしてるところがあんだよ。』

 

 ……ジョットさんのドジっちゃったエピソードはかなり気になるけど、今はとりあえず浴室に……そう思った時だった。

 母さんが私達の元に駆け込んできたのは。

 

「なっちゃん!!おフロに……おフロに〜〜っ!!」

 

「やっぱり浴室か。急ぐよ、リボーン!」

 

「ああ。」

 

 とりあえず今はジョットさんの意外なエピソードより問題解決をと思い、急いで浴室へと足を運ぶ。

 するとそこには、明らかに巨大になってるエンツィオの姿があった。

 

「え!?エンツィオが大きくなってる!?」

 

「あちゃー……エンツィオの奴、いつのまに逃げ出したんだ?」

 

「いや、いつのまに逃げ出したんだって、あなたのペットなんですからちゃんと管理してくださいよ。下手したら捕まりますよ日本だと。」

 

 ディーノさんの反応にツッコミの言葉を入れながら、リボーンへと視線を向ける。

 多分、彼なら何かと知ってるはずだから。

 

「リボーン。この状況の説明。」

 

「ああ。エンツィオは水を吸うとふやけて膨張するスポンジスッポンって品種のカメでな。

 巨大化したエンツィオは狂暴化して、家一軒食っちまうんだ。」

 

「うん、なんでそんな品種がいるのかひたすら疑問なんだけど?」

 

 この世界は生き物すらファンタジーなのか……と口から出そうになったツッコミを飲み込み、別のツッコミを口にする。

 しかし、すぐに頭を切り替えては、この状況をどうやって打破するべきかと思考を巡らした。

 だが、その思考は一時的に止まることになる。

 

「─────!!」

 

「イーピン?」

 

 なぜなら、イーピンが私達の前に立ち、餃子饅片手にエンツィオと向き合ったからである。

 その様子から、彼女が餃子拳を使ってエンツィオを止めようとしていることが理解できた。

 これは頼もしいと一瞬考えるが、カメの特性を思い出してしまい、その思考は霧散することとなった。

 確かカメって長時間息を止めることができたはず……となると、ニオイを攻撃に転じさせる餃子拳って、かなり相性が悪いんじゃないかな?

 そう思った矢先にイーピンがエンツィオに向かって餃子拳を放つ。だが、やはりと言うか、エンツィオは息を止めていたのか、それとも反射的に息を止めたのか、直撃したにも関わらず、もがく様子は見せなかった。

 

「!?」

 

「カメは長い間息を止められるからな。餃子拳は相性が悪かったみたいだ。」

 

 全く聞いてないことに驚いたイーピンが固まる中、リボーンがカメの特性を解説する。

 やっぱりこうなるかと思いながら、エンツィオを止める方法を再び考える。

 ……が、それはディーノさんが下がってろの一言とともに、私の肩に手を置いたため止めることになった。

 

「誰も手を出すんじゃねーぞ。てめーのペットの世話もできねーようじゃあ、キャバッローネファミリー10代目の名折れだ。」

 

「ディーノさん……」

 

『失敗するに明日のナツキの授業権を賭けます。』

 

『失敗するに同じものを賭けるぜ。』

 

『絶対に失敗するに明日の授業権。』

 

『失敗に明日の授業権だものね。』

 

『失敗するに明日の授業権だな。』

 

『ちょっと、誰も成功を選ばないから賭けにならないじゃないですか。』

 

『『『『いや、絶対にあの10代目はしくじるだろ。』』』』

 

『否定できないって相当ですよ。』

 

「…………。」

 

 そこの初代組。せっかくディーノさんがなんとかしようとかっこよく決めてくれてるのにサラッと否定するんじゃない。

 言わんとしてることはわかるけど、少しくらいは信じてあげなさいって。

 

「静まれエンツィオ!」

 

 なんてことを考えていると、ディーノさんが振ったはずの鞭が私の方に飛んでくる。

 すかさずそれを片手で掴み取れば、ディーノさんが小さく声を漏らした。

 

『『『『『やっぱりか。』』』』』

 

「………危うく当たるところだったんですけど。」

 

「ス、スマン。すっぽ抜けた……。」

 

「だから言っただろ。ディーノは部下がいなければ半人前なんだ。」

 

「…………。」

 

 初代組からも信用される半人前っぷりにため息を吐きそうになる。

 せっかくできた兄貴分のお兄さんだから、違うと否定してあげたかったけど、ここまできたら……ね。

 とりあえず鞭を彼に返却すればGさんが近寄ってきて、私の手を取りディーノさんから距離を取らせる。

 それに従うようにススス……とディーノさんから距離を取れば、ランポウ君が私の前に出た。

 いや、君、私以外には触れないでしょと一瞬ツッコミそうになったが、よく見るとランポウ君が少しだけ死ぬ気の炎を灯している様子が伺えた。

 

「?」

 

『オレ様の属性ならできる方法。属性がそれぞれ違う性質を持ってる話はされたと思うけど、オレ様の属性はこう言う時にちょっと使えるものね。

 普段はあまりこんなことしないんだけど、鞭程度ならどうってことないものね。』

 

『とりあえずナツキはここで大人しくしてろ。』

 

『今のうちに、どうやって対処するか考えるぞ。』

 

 ランポウ君が前に出て、じっとディーノさんの様子を見据える中、私はGさんとジョットさんに言われた通り、対処を考えることに専念する。

 しかし、不意に聞こえてきた硬いものを破壊するような音が聞こえてきたため、再び集中を切らしてしまった。

 

「え?」

 

『ゲェ……あのカメ、浴槽を噛み砕いてるものね……』

 

「はぁ!?」

 

 疑問の声をあげた瞬間、ランポウ君から何が起きたのかを教えられ、素っ頓狂な声が出る。

 ちょっと!!浴槽噛み砕いてるって正気!?お風呂の修理代ってかなり高いんだけど!?

 

「やめねぇかエンツィオ!!」

 

 絶句していると再びディーノさんの声が聞こえる。

 同時に風を切るような音が聞こえてきたため、おそらくまた鞭を振ったのだろう。

 

「ぐぴゃあ!?」

 

「!?」

 

『危な!?普通こっちまで飛んでくる!?』

 

 だが、どうやらまた彼は失敗したようだ。ランボの悲鳴とランポウのツッコミがその場に響く。

 鞭が何かにぶつかった音は3回したから、多分イーピンにも誤爆したのだろう。

 ていうか、本当にランポウ君に鞭が当たったんだけど。ランポウ君の炎の属性と性質ってなんなんだ。カタチからすると雷っぽいけど。

 

「スマン!大丈夫か!?」

 

「……私はなんとか大丈夫でしたけど、ちびっ子達がものすごく痛そうなんですが?」

 

 呆れを込めた声音で返事をすれば、ディーノさんがちびっ子達に平謝りをする。

 その姿を見てバレないようにため息を吐いた私は、静かに口を開いた。

 

「エンツィオ。」

 

「!」

 

「ステイ。そのまま止まって。わかった?」

 

「…………。」

 

 私が紡いだ言葉は、エンツィオへの制止の言葉。狂暴化するって聞いたから、某型月ゲームのバーサーカー並みに話が通用しないのではと思ったけど、どうやらそうでもないらしい。

 

「と、止まった?」

 

「止まってるな。」

 

 困惑するディーノさんといつも通りのリボーン。対照的な反応を見せる2人を横目に見ながら、私は動きを止めたエンツィオに近寄る。

 

「おい、待てナツ!!あぶねーって……」

 

「大丈夫ですよ。この子は今落ち着いてます。」

 

 ディーノさんから止まるように声をかけられるが、私は気にせずエンツィオに近寄り、こっちの様子をじっと見つめてくるエンツィオを見つめ返す。

 

「ん。いい子だね。そんないい子なエンツィオなら、これ以上浴槽を食べちゃったり、この家を食べちゃったりしないで、こっちの方に出てきてくれるよね?

 出てきてくれたら、またいっぱい撫で撫でしてあげるけど、どうする?」

 

「………。」

 

 穏やかな声音で問いかけるように話しかければ、エンツィオがのそのそと壊れた浴槽から出てきた。

 

「うん。偉いね、エンツィオ。じゃあ、体を元に戻してから、撫で撫でタイムにしようね。」

 

「………。」

 

 笑顔でそう伝えれば、エンツィオはゆっくりと浴室から外にある脱衣所にまで歩いて行き、そこに常備してあるドライヤーに目を向ける。

 乾かしてくれ……と言うことだろう。ふやけて膨張してるって話だし、乾かして戻ると言うのは道理かな。

 

「よし。エンツィオ乾かしましょうか。」

 

「……オレ、兄貴分としてやっていけるか心配になってきた。」

 

「よかったな、ディーノ。頼もしい妹分ができたぞ。」

 

「そ・こ・は!!オレが頼もしい兄貴分だって言われたかった!!」

 

「ナツの前じゃほとんどの連中が格下になるから仕方ねぇと思うぞ。」

 

 ……なんかディーノさんとリボーンが賑やかにしてるな。

 まぁいいや。とりあえずエンツィオを乾かして、約束の撫で撫でタイムでも始めますか。

 

 

 




 沢田 奈月
 初代組のせいでスペックがどんどんおかしくなってる上、動物に好かれるテイマー的素質のせいで兄貴分の活躍を奪ってしまったボンゴレ10代目。
 エンツィオを元のサイズに戻した後は、撫で撫でタイムを満喫した。

 リボーン
 もはや奈月のとんでも能力に驚かなくなったヒットマン。
 余程の連中が現れない限り、奈月の格差は誰にでも発生すると思っているので、色々と諦めている。

 ディーノ
 オレの妹分のスペックが高過ぎる件……とかなりショックを受けたキャバッローネ10代目。
 しかし、狂暴化したエンツィオをあっさりと大人しくさせるその姿は見習いたいと思ったので、このあと奈月に動物と仲良くなるコツを教わりに行った。

 ランボ&イーピン&奈々
 間違いなく今回の一番の被害者。

 初代組
 奈月のことになると満場一致で団結してしまう初代ファミリー。
 そのせいか生前のことで度々いざこざは起こすが、基本的には賑やかにわちゃわちゃしている。
 しょっちゅう奈月に色々教えてる組である橙、赤、緑、紫、藍の5人組はもはや奈月の側で仲良くわちゃわちゃする先生チームになっている。
 因縁?なにそれ美味しいのレベルでわちゃわちゃしている。

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