イデア帝国召喚(日本国も居るよ)   作:ミッターマイヤー

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誠に申し訳ありません。投稿が遅れに後れ気が付いたら2話投稿から2年が経ってしまってました。


ロデニウス大陸戦争①

最高議会の帝国軍派遣が決定してから数日経ったある日、遂に帝国軍派遣部隊が帝国南部の軍港、シェーベルを出港した。

陸上部隊は第一揚陸艦隊に乗り込み、その護衛に第1護衛艦隊からヘリ空母1、ミサイル巡洋艦2、ミサイル駆逐艦8、無人駆逐艦4が分派され、道中の安全を確保した。

派遣部隊を乗せた艦隊は約1週間でロデニウス大陸のマイハーク沖に到着し、都市から少し離れた位置にある砂浜に上陸し、部隊の配置を決めるべく各部隊の指揮官と話をしている最中、最悪の報告がもたらされた。

 

"ロウリアと隣接する城塞都市ギム陥落"の報である。遂に帝国軍の派遣部隊はロウリア軍の侵攻に間に合わなかった。

 

「間に合わなかったか」

 

苦虫を噛み潰したよう顔で言葉を発したのは今回派遣された陸軍第6軍団の軍団長であるギルバート・アイゼン中将である。

彼は最悪の事態が起きている事、そして間に合わなかった事による現地民の被害等を想像して、亡くなったであろう人々の為に派遣軍首脳陣で哀悼の意を捧げた。

 

そして翌日、状況は一刻を争うため、即応性の高い第6軍団第4独立遊撃連隊が避難民保護の為に出動した。第4独立遊撃連隊に配備されている兵器はASと呼ばれるMSを一回り小型化し高機動戦闘を可能にした二足歩行兵器だ。更には第4遊撃連隊に配備されているASは最新型のIAS-25 ガルーダであり光学迷彩を使用可能し背景に溶け込むことで高い隠密能力を持っている高性能機だ。

これが第4独立遊撃連隊には合計20機配備されており、2機1組で避難民捜索を行っていた。

 

また、即応部隊が行動を開始した後、派遣軍本隊も行動を開始した。

 

「地形的に見る限りギムが落とされたのなら次に狙われるのはおそらく城塞都市エジェイであろう、我が軍は全力を持ってエジェイ防衛及びロウリアへの逆侵攻を行い、かの蛮国に対し制裁を加える。総員、全力を持って当たれ!!」

 

軍団長の指示の元、約5万の帝国派遣軍はエジェイに向けて進軍し始めた。

 

 

場所は変わり、ギムからおよそ30km南東、エジェイから見た西方約20kmのおよそ中間地点においてとある群衆が移動していた。

彼等はギム近郊に位置する村落から逃げ延びた避難民であり、そんな群衆の中にエルフの少年パルマは居た。

彼が住む村落はお世辞にも大きいとは言えないがのどかで平和な村であった。

つい最近になって若く、そして軍に所属した経験のある男性のほとんどが居なくなったことから戦争が近い事は何となく理解していた。

しかし、彼の住む村落には情報を集める施設等が無いため、ギムが既に陥落している事を知らなかった。

そしてギム陥落を知ったのはそれから約1週間後である。

既に陥落から1週間が経ったとなると彼の住む村落はロウリア軍の行動半径に入る事となり、ロウリア軍が来るのも時間の問題、更には彼の住む村落の住民の大半がエルフであり、亜人殲滅を掲げるロウリアに見つかれば皆殺される。故に村に居た全員が村から約20kmも離れた所にあるエジェイに向けて避難しようとしたのだ。

しかし、人の足で20kmを移動するのは簡単では無い、更にギム・エジェイ間の土地には隠れられる様な場所が無い平原であり、1度見つかれば即ち死を意味する。

そして、村落を出てから約3日後、遂に最悪の出来事が起きた。

 

「っつ!!、ロウリア軍の騎兵隊だ!! まずい、見つかったぞ!! 全力で走れ!!

ここは俺達が抑える、女と子供・老人はできるだけ遠くまで走れ!!」

 

今まで逃げる彼らを纏めていた男性達が女・子供を守る為に武器を手に取り、ロウリアの騎兵隊を迎え撃とうと構える。

そして、そんな彼らを後ろに残りの人々は走った。

 

一方、避難民を見つけたロウリア騎兵隊は一目散に避難民へ向けて突撃を開始した。

騎兵隊を率いるのは

ホーク騎士団に所属するジョーヴ隊である、彼らは騎士団を名乗ってはいるが、全員がならず者や盗賊・犯罪者の集まりであり、先のギム攻略戦においても、占領後の住民の殺戮・強姦等の残虐行為を当たり前のように行っていた。そんな彼らに与えられた次の任務は周辺村落の住民の殺戮。訪れた村にすでに村民がいないとわかると村民が逃げるだあろうエジェイ方面へ馬を走らせた。人間の足と馬の脚では出せる速さが大きく異なり一日馬を走らせることで逃げた村民に追いついた。

 

「見つけたぞ。」

 

逃げた村民を見つけたジョーヴはすぐさま配下に命令を下し村民に襲い掛かった。訓練をあまり受けていない村民と盗賊崩れのジョーヴ含める騎兵ではまともな戦いにもなるはずなく続々と迎え撃とうと立ちはだかった男性陣は少しずつ打ち取られていった。

そんな中、男性陣が必死になって逃がした老人や女子供にもジョーヴの配下が襲い掛かった。

 

逃げる女子供たちの中にある兄妹がいた。名をパルンとアーシャ、彼らもほかの人と同様に草原の向こう側にある森に逃げ込もうと全力で駆けていた。しかしロウリアの騎士団はどんどん迫ってくる。

 

「大丈夫だぞアーシャ。お兄ちゃんが守ってやるからな。心配するなよ。」

 

兄であるパルンは大事な妹にそう声をかけた。

 

「うん。」

 

そう返事したアーシャだがその声には絶望が見え隠れしていた。背後からは馬の駆けてくる足音が聞こえてくる。それと比例するように恐怖が増大してくる。アーシャはすがる思いで祈った。

 

”神様、神様!太陽の神様!!本当にいるのなら、今助けてください。”

 

そしてその祈りは届く事となった。

 

ズダダダダダダッ

 

前方の森から連続した爆発音のようなものと一緒に鉄の巨人が現れた。

 

 

帝国軍第4遊撃連隊所属の第三班は避難民保護の為、ギム方面へ移動していたところ騎馬兵に襲われる避難民の集団を発見した。

 

「避難民発見、現在ロウリア軍の騎馬兵と思わしき集団に襲われている。戦闘を開始する。」

 

僚機に通信をすると同時に腰にマウントされていた30ミリ重突撃機関銃を取り、即座に引き金を引いた。

コックピット内に銃にが発砲する音とその反動が響く。モニターには発射された銃弾が先行する避難民に襲い掛かろうとしていた騎馬兵に吸い込まれ、赤い血とともに砕け散った。

 

「避難民の一部を保護、さらに奥に戦闘中の避難民を確認、援護に向かう」

 

僚機へ通信を行うと弾切れを起こした突撃機関銃を手放すと腰に装備された重斬刀を抜くとエンジンの出力を上げ、全速力で機体を駆けさせた。

 

一方で騎馬を抑えるために戦っていた男たちを殺していたジョーヴの本体は突如現れた鉄の巨人を目にし驚愕した。

 

「なっ、何だあれは」

 

自身の率いる騎馬の内の一部を森に逃げ込もうとする女子供に向け、自身は目の前で自分たちを足止めしようとする男達を殲滅しようとした時、森の中から現れた鉄の巨人があっという間に分派した騎馬を打ち倒し、巨大な剣を引き抜きこちらに向かってきたのだ。

一瞬呆気にとられたジョーヴだが、すぐ様気を取り戻し部下に命令した。

 

「こいつらは後回しだ。あの鉄の巨人を殺るぞ。あれを殺らないとこちらが危険だ。」

 

生き残っている全ての部下を纏め上げ、ジョーヴは鉄の巨人に向かって馬を走らせた。見える範囲内の鉄の巨人は2人のみ、逆にこちらは3分の1を失ったとはいえ未だ20騎以上居る。数の上ではこちらが圧倒的に有利であり数を生かせば余裕で勝てると彼は考えたのだ。しかし、直ぐに彼の思惑は外れることとなった。

 

ザンッ!!

 

鈍い音と同時に鉄の巨人が振り抜いた巨大な剣が先頭を走って居た騎兵の胴を一瞬で両断したのだ。

 

「なっ、馬鹿な。鎧を着込んだ騎兵を両断だと!? 」

 

更には巨人の剣を避ける事に成功した騎兵が巨人の足に向かって剣を振り下ろしても

 

ガキンッ!!

 

剣が通らず、逆に弾き返されてしまったのだ。

 

「なんだとっ! やつの体は鉄でできているのかっ!?」

 

敵はこちらを一刀のもとに両断出来るほどの力を持つ一方で、こちらの武器は敵の巨人に対して全くと言っていいほど通用しない。これではこちらに勝ち目は無い。

 

「くそっ!! 野郎ども撤収だ。」

 

遂に勝ち目がないと判断したジョーヴは部下に撤収を命じたが時既に遅し、遠くからまた別の轟音が接近してきたのだ。

 

 

「こちらアーク中隊第1小隊、これより敵騎兵に対して爆撃を敢行する、避難民を防護されたし。」

 

空母レセップスから飛び立った、F-75戦闘機4機が最大爆装で飛来したのである。もしジョーヴ等が避難民との混戦をしていれば航空隊は避難民を巻き込む為爆撃が出来なかったが、ジョーヴが撤収を支持してしまい避難民から離れてしまっていた為、航空機からの爆撃を受ける羽目になってしまった。彼らの上に投下されたのは500キロ通常爆弾およそ16発。小規模なしかも騎馬部隊にとっては明らかなオーバー火力である。それが寸分違わず着弾しジョーヴ以下の騎馬兵を粉砕した。

 

「ミッションクリア、敵部隊は全滅した。4遊隊は避難民を援護しつつエジェイヘ退避せよ。」

 

「こちら4遊隊、了解。援護助かった。」

 

「こちらアーク1、良いってことよ。」

 

そういうとアーク中隊4機は母艦の方向へ高速で飛び去って行った。

 

避難民たちは今起きた事が理解できなかった。森の中から現れた鉄の巨人も物凄い轟音を立てて飛んできた鉄竜も自分たちが知る常識をはるかに超えるものだったからだ。呆気にとられているうちにそれらは強力だと言われていたジョーヴ騎兵団をあっという間に殲滅してしまった。

 

「あっ、あれは一体なんなんだ。まさか、古の魔法帝国が使用したという魔導ゴーレムなのか?」

 

助かった避難民の中で最高齢の老父が呟いた。すると鉄の巨人が振り向いてこちらへ歩き出したのだ。

これには肥満民全体が動揺し"今度は自分達の番か!!"などと大慌てとなった。急いでこの場から逃げそうとしたその時

 

『安心してください。我々はイデア帝国陸軍所属の遊撃部隊です。避難民保護のために行動していました。現在友軍の輸送機が向かっています。あなた方はその輸送機で安全地帯まで移送します。』

 

その言葉を裏付けるように数十分後にはバタバタという重低音が近づいてくるのが聞こえてきた。その方角を見ると黒い点のようなものが複数接近して来るのがわかった。

接近してきたのはV-85バザン汎用輸送ヘリ10機とAT-68ガーネット攻撃ヘリ15機の編隊であった。バザン、ガーネット両ヘリコプターはツインローターを採用したヘリである。(外見は映画アバターに登場したAT-99スコーピオン・ガンシップとSA-2サムスン)

上空に到着したヘリの内バザン10機は高度を落とし着陸、ガーネットは高度を維持し対空警戒を行っていた。

 

「我々はイデア帝国陸軍の部隊です。安全保障条約の元あなた方の保護を参りました。皆さんはこのヘリに乗ってください。安心してください全員乗れる分の席はあります。各機にそれぞれ10人ずつ乗り込んでください。」

 

回転を続けるローター音に負けない声量で叫びながら避難民をそれぞれのヘリに搭乗させる。

 

「機長!! 避難民の収容全て完了しました!!」

 

「よし、全機離陸。安全地帯まで後退するぞ!!」

 

機長兼部隊指揮官の命令と同時にバザン各機は離陸

 

「鉄の塊が宙に浮いている!! 魔力も感じぬのに一体どうやって!!」

 

避難民たちは魔力を感じぬバザンが空に飛び上がる事に届いていた。

高度を十分に上げたヘリ群は上昇から水平移動に切り替え時速280kmで離脱を開始した。

 

「早い。この鉄の塊はワイバーン並の速さで飛ぶ事が出来るのか!!」

 

驚く事づくめであり、腰が抜けるものが続出しながらもギムやその周辺から避難した民の救出は行われ続け、総勢300人の人命を救う事に成功した。しかし、救出が間に合わずに失われた命は救うことが出来た命の倍以上となり、イデア帝国の派遣軍司令部はもちろん、帝国上層部にも暗い空気が漂うこととなった。

 




避難民の救出が日本ではなく帝国が行ったため太陽神の使いと認識されることが無く、それを含めてどう書くかでかなり執筆と削除を繰り返しました。また、海軍の規模が明らかにおかしいと言うことに気が付き変更を加える予定です。次話を待っていた方には誠に申し訳ありませんでした。
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