怪異友愛録 −金井正則の幽霊事件簿−   作:unknown505

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第3話

新たなる脅威となったくねくねを相手に、正則と美琴の二人は逃避行を繰り返している。現に二人は今、銃声で怯ませつつ隠れるスポットを探していた。

 

正則「ちぃ・・・草むらはあれど俺達より背丈が高い草がねぇ・・・!」

 

美琴「これじゃあいずれ追い付かれちゃう・・・。あっ!正則君あそこっ!」

 

正則「おっ!ちょうどいいとこに!行くぞ!」

 

美琴「うん!」

 

そう言って二人は即座に草むらの中へ隠れる。その直後に白いモヤが現れ、辺りを彷徨いた後姿を消した。

 

美琴「消えちゃったね・・・。」

 

正則「ああ、だがまた現れる可能性が高い・・・。どうにかして氷室さんに連絡取らなきゃな。」

 

美琴「スマホは使えないの?」

 

正則「そう思って連絡しようとしたんだが、何故か「圏外」扱いでな・・・。恐らくさっきの白いモヤの仕業だろう・・・。」

 

美琴「そんな・・・・・・あっ。」

 

正則「ん?どうした?」

 

美琴「もしかしたら、さっきのおじいさんの家の電話なら繋がるかも・・・!」

 

正則「・・・確かに、行ってみるか・・・!」

 

そう言って二人はさっきの老人の家に戻り中に入る。そこには古いタイプの固定電話が置いてあった。

 

正則「黒電話・・・確かにこいつならいけるかも知れねぇ・・・!美琴、氷室さんに掛けてくれ。俺は周囲を警戒しておく。」

 

美琴「うん!」

 

正則は美琴に連絡用の電話番号が書かれた紙を渡し、美琴は電話を掛ける。

 

等『はい、どちら様で・・・?』

 

美琴「氷室さん!私です・・・姫野美琴です!」

 

等『美琴くん?一体どうした?』

 

美琴「実は・・・」

 

電話ごしに美琴はこれまでの経緯を話す。一通り聞いた等はとりあえず慌てる美琴を落ち着かせる。

 

等『・・・分かった、そこには正則君もいるだな?』

 

美琴「はい・・・」

 

等『なら、君たちがどこから電話をかけているかは分からないがそこから動くのは危険だ。今からそっちへ向かうから場所を教えてくれ。』

 

美琴「・・・ここは警察署からずっと東に向かって、案山子がたくさんある田舎道の自宅の電話をお借りしています。」

 

等『分かった、今から車でそっちへ向かうかr』

 

美琴「きゃあっ!」

 

正則「っ!美琴っ!」

 

すると正則の背後、美琴の右隣から急に白いモヤが現れ正則は即座に銃撃しその場から逃走する。

 

正則「ちくしょうっ!まさか背後から現れやがるとは!」

 

美琴「しかも銃撃で怯んだけど消えないで追いかけてきてる!どうすれば・・・!」

 

正則「っ!空き缶のゴミ箱だ!オラァっ!」

 

正則は自販機の横にあるゴミ箱を見つけそれを蹴り飛ばす。蹴り飛ばした事で大量の空き缶がけたたましい音を立てて転げ出て、白いモヤは消えた。

 

美琴「やっぱり大きな音には敏感なんだ・・・」

 

正則「銃撃音には慣れやがったか・・・?だとしたら中々厄介だな・・・。さて、どうするか・・・」

 

美琴「道を戻っても元に戻って来ちゃうし、どうしよう・・・・・・あっ///」

 

正則「ん?腹減ってるのか。」

 

すると美琴の腹の虫が鳴り、恥ずかしさのあまり美琴は顔を赤く染める。

 

美琴「こんな時に・・・ごめんなさい・・・。」

 

正則「大丈夫だ、腹が減っては戦はできぬって言うし近くにコンビニがあるからそこで腹ごしらえしようぜ。」

 

美琴「うん、ありがとう正則君」

 

そう言って正則は白いモヤがいないことを確認して、手を繋いでコンビニまで歩く。そうしてコンビニの中に入るや否や誰かがスナック菓子を食べている音が響いていた。

 

美琴「誰かいるのかな・・・」

 

正則「あんな化け物がいる状況で良く食えるな・・・。」

 

そう言って二人は音の方向に足をやると、そこにはスナック菓子を頬張りながら食べている中年の女性が一点を見つめながら立っていた。

 

美琴「ここに住んでる人・・・かな・・・?」

 

正則「かもしれねぇが、挙動が怪しすぎる・・・。美琴はここにいろ。念の為銃を渡しておく。」

 

美琴「えっ・・・正則君大丈夫なの・・・?」

 

正則「一応護身術は習ってるから問題ねぇ。」

 

そう言って正則は不審な行動をする女性に警戒しつつ話しかける。

 

正則「・・・あの、すいません。ここら辺に住んでる方ですか・・・?」

 

女性「・・・・・・」

 

正則「・・・道に迷ってしまったんですが・・・」

 

女性「知ったこっちゃないね。」

 

正則「・・・・・・(無視しやがってなんだこのババア・・・!ぶち◯すぞコラァ・・・!!)」

 

美琴「(ま、正則君・・・怒りのオーラが出ちゃってるよぉ・・・!)」

 

ぶっきらぼうな対応をする女性に正則は心の中で怒りの炎を煮え滾らせていた。そんな状態だからか美琴には正則の怒りのオーラが背中から溢れ出しているような光景が見えていた。

 

女性「あんた達も何か食べな。店員は今いないし食いたい放題だよ。」

 

正則「・・・・・・そもそも、何で店員がいないんすか?」

 

女性「は?あんた変わった事聞いてくるんだね。クク・・・あんた達も気づいてんだろ?この地区一帯の人間が消えてる事をさ。」

 

正則「はっ?」

 

女性「もしかしたら、あたし達が消えた側なのかもねぇ・・・アハハハハっ!!」

 

正則「(なんだこのババアは・・・)」

 

不審な行動を取り続ける女性にイライラを募らせる正則だったが、女性はいきなり静かになりまたスナック菓子を食べ始めた。

 

正則「おい、あんt「失せな!今食ってんだよ!!」っ・・・・・・」

 

美琴「ま、正則君・・・」

 

正則「取り付く島もないな・・・。仕方ねぇ、さっさと昼メシ買おうぜ。」

 

美琴「う、うん・・・」

 

そう言って正則は焼きそばのカップ麺、美琴はおにぎり、飲み物を購入しコンビニを去った。

 

 

 

 

       −小1時間後−

 

 

昼食を終えた二人は白いモヤに気をつけつつ散策がてら道を歩いていた。すると神社の鳥居が見えてくる。

 

美琴「正則君・・・」

 

正則「ああ、誰かいるかもな・・・」

 

そう言って二人は神社の境内に入る。そこには神主と思しき老人が座っていた。

 

正則「あの、すいません・・・。」

 

神主「・・・お主ら、呪われておるな。」

 

二人「「はっ?」」

 

神主の唐突な言葉に二人は固まってしまう。しかしこの言葉は二人を守るための言葉でもあった・・・。

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