怪異友愛録 −金井正則の幽霊事件簿− 作:unknown505
正則「ん・・・んん・・・んぁ、ここは、さっきの列車の中か。」
暗転から目を覚ますと、警察署から列車の先頭車両へ戻っていた。そうして先頭車両から出ると再びアナウンスが流れる。
「しぶといですね〜、早く死んでください〜。」
正則「(俺がこの世界で死んだら、現実世界なら心臓麻痺か何かであの世行きだろうな。こっちじゃあ挽肉だが・・・)」
そう思いつつ、正則は先へ進む。そしてある車列に着くとそこでは、「何か」の肉をひたすら刃物で叩くピエロの姿があった。正則は不意の攻撃を躱す。
正則「いい加減飽きてきたぜ、てめぇらとの鬼ごっこもな!!・・・いい事思いついた。残虐な方法だが試してみるか。」
何かを思いついた正則は列車の最後尾まで鬼ごっこを始める。そうして最後尾についた正則はピエロに追い詰められ突進してくる。
正則「今だ!オラァっ!!」
そうして突進した反動で列車の扉が開き間髪入れずにドロップキックでピエロを蹴り飛ばす。
正則「はぁ・・・はぁ・・・ドロップキックなんざ中学の喧嘩で使った時以来だな・・・。うぉっ!?」
「人身事故が発生致しましたので緊急停止させて頂きます〜。」
ピエロは列車外に飛ばされ、列車が緊急停止を行った。
正則「・・・いつになったら覚めるんだろうなこりゃ。現実世界じゃ美琴は今頃パニクってるかもしれねぇな。」
そう言って正則は列車から降りてポケットライトで照らし、暗い道を進んでいく。すると左側に扉があり立て看板が立てられていた。
正則「「地獄」ねぇ・・・。悪いが俺は閻魔様にすら嫌われてるんでな。」
そう言って正則は扉を開け中に入る。通路を進んでいき正則は右側の部屋に入る。部屋の中の机には紙と包丁が置かれていた。
正則「・・・死ねねぇんだよ俺は。」
正則は通路を歩いていくと逆十字架の模様が描かれた部屋に着く。
正則「逆十字架か・・・裏拍手と同等にやべぇ場所だ。んで、上になんかあるが足場が崩れて歩けねぇな。・・・ん?なんかスイッチを踏んだみたいだな。」
正則は一度元来た道へ戻ろうとすると逆十字架の下に埋め込まれていたスイッチを押し、新しい道が開いた。
正則「・・・・・・」
そうして正則は新しい道に進もうとするが何か気になったのか包丁が置かれていた部屋に入る。紙には新しく文字が記されていた。
「私は逝ったから正則君も逝こうよ。美琴」
正則「美琴をダシにして俺を釣ろうって魂胆か。性根の腐った怪異だな・・・醜すぎて反吐が出るぜ。否が応でも絶対に脱出してやるよ・・・。」
心の中そう決めた正則は新たな謎解きを解読しながらピエロからの追跡を掻い潜り、ワープホールを発動できる部屋に着く。
正則「パスワードはっと・・・・・・よし、変更完了だ。」
そう言ってワープ場所を変更し、別の場所へワープする。そうして着いた先は回りが火の海と化した正に地獄の様な部屋であり、そこで正則は今まで追跡してきたピエロとは一際異彩を放つピエロと相対していた。
「グルゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・!」
正則「とうとう知能指数が低下した奴が現れたな、てめぇがピエロ共の親玉ってか。」
「グルァァァァァァァッッッ!!」
正則「かかってこい!叩きつけてやらぁ!!」
異形ピエロの姿は普通のピエロに比べ体格はかなり大きく、ハンマーの様な斧を武器に正則目掛けて振り回す。
正則「でかい図体の割に素早いな!だが、それも終わりだ!!」
正則は異形ピエロがハンマーを振り降ろそうとする瞬間にスイッチを押し、異形ピエロは奈落の底へ落ちていった。
正則「お似合いの最期だな。ん、この感じ・・・ワープか。」
すると再び空間をワープし、気づくとまたあの列車の中にいた。
「大変長らくお待たせ致しました〜。次は挽肉〜挽肉です〜。」
正則「・・・・・・いい加減にしろよマジでよ!!てめぇらとの遊びに付き合ってる暇ねぇんだよ!!」
「皆様にご連絡致します〜。ただいま列車内の肉が激しく抵抗している為、発見次第ぶち殺して頂きますようご協力お願い申し上げます〜。」
正則「ふざけんな!誰が挽肉になんざなるか!!」
「お肉〜お肉〜そろそろ死にますか〜?」
正則「この野郎・・・!!」
「いや、死ぬのはお前だ。」
「ぎゃあああああああああっ!!」
正則「なんだ・・・!?うっ、また急に眠気が・・・!くっそ・・・」
車掌のアナウンスの後に聞こえた銃声が響き、同時に正則の世界は再び暗転した。
−現実世界 菊川警察署 仮眠室−
正則「・・・・・・・・・んっ・・・」
美琴「っ!正則君・・・!」
等「正則君!良かった、気がついたか・・・!」
正則「美琴・・・氷室さん・・・みんな・・・」
美琴「うぁぁぁぁぁん・・・!!」
正則「っ!美琴・・・!?」
美琴「良かったぁ・・・良かったよぉ・・・!!」
正則「美琴・・・ごめんな、心配かけて・・・」
等「正則君、もう大丈夫だ。怪異は俺達が追い払った。」
真純「なんとか、解決出来て良かったですね霧崎さん。」
翔太「ああ、猿夢・・・の類か。」
こうして、氷室達の支援で正則は現実世界に帰還し猿夢の類である怪異は去り、この事件は幕を降ろす。
「chapter3 悪夢 完」