怪異友愛録 −金井正則の幽霊事件簿−   作:unknown505

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中編

等「神代の婆さんから別館の鍵を受け取っていたそうだな。翔太は怪異の真相を探るために別館に向かった。」

 

正則「そうなんすか、あの人一人で大丈夫なんですか?」

 

等「問題ない、あいつは自分で身を守れるからな。俺達は、今回の怪異を解決出来るのは君達しかいないと思ってる。俺も翔太も剛も、そして真純もそのフォロー役って訳さ。」

 

正則「なるほど・・・」

 

等「神代の婆さんから受け取った鍵は君達に渡しておく。」

 

美琴「ありがとうございます。・・・氷室さんも無理はしないでください。」

 

等「無理はしないさ。その「能面」とやらに遭遇したら迷わず始末するがね。」

 

正則「ふっ、流石です氷室さん。・・・よし、改めて探索しつつ別館に向かうか。」

 

美琴「うん。」

 

そうして、二人は別館へ向かいつつ旅館の各地を探索する。

 

美琴「・・・正則君、調理室から音が・・・」

 

正則「この感じ、一人かくれんぼの時と似てるな。注意しろよ・・・。」

 

庭園を歩いていると調理室から何かを貪り食う音が響いていた。二人が警戒しながら調理室に入ると、調理室の奥にあった冷蔵庫を開けて中に入っていた食品を能面が貪り食らっていた。

 

美琴「ひっ・・・」

 

正則「静かに、音出すとバレちまうからな・・・。このまま下がるぞ。」

 

二人は忍び足で調理室から下がり、そのまま別館へ向かい書斎部屋に入る。

 

翔太「ん・・・君達か。」

 

美琴「霧崎さん、あの・・・ここで何を・・・?」

 

翔太「神代家に関わる資料を調べていた。歴史や家系、その他色々な。」

 

正則「そうなんすか、ただ・・・膨大な数ありますけど、大丈夫なんすか?」

 

翔太「表紙を見れば分かる。中には関連性のない物も含まれてはいるがそれっぽい物を探すのに苦労はない。だが、あの婆さんも焼きがまわったもんだ・・・。自分の家の歴史に興味がないのか資料がバラバラで、区別されてないんだ。」

 

神代家の書斎の棚に並べられていた本の数は少なくとも百以上の本が存在しているが、順番に並べられている訳もなくバラバラに敷き詰められていた。

 

正則「・・・確かに、それっぽい物のすぐ横にガイドブックがありますしね。」

 

翔太「たが、もしかしたらこの膨大な数の中に、あの婆さんですら知らない真実がここに眠っている可能性があるという事になる。・・・そうだ、ついさっき鍵を見つけてね、これは君に渡しておくよ。」

 

美琴「ありがとうございます・・・。」

 

翔太「資料に関する事は俺に任せてくれ、君達は出来ることをやるんだ。」

 

美琴「はい。」

 

正則「もちろんです。」

 

そうして二人は別館や本館のあちこちを探索する。道中は能面の襲撃を回避しつつ各地の部屋の扉を開いて各部屋を探索する。そうして最後に残った「開かずの間の鍵」を使って開かずの間に入る。

 

美琴「何かの儀式をする部屋だったのかな・・・。」

 

正則「鏡に樒・・・確かに何かやってそうな雰囲気はあるな・・・。・・・おっ。」

 

美琴「何か見つけた?」

 

正則「何かの書物を見つけた。・・・・・・読めねぇなこりゃ・・・美琴は分かるか?」

 

美琴「・・・私も分からないよ・・・霧崎さんに見せたら何か分かるかも。」

 

正則「確かに、なら見せに行くか。」

 

そう言って二人は隣の書斎にいる翔太に古びた書物を見せに行く。書斎に入ると翔太は一人で資料を見ながら独り言を呟いていた。

 

翔太「・・・なんてことだ、これが真実だとしたらこの場所は・・・」

 

美琴「霧崎さん・・・」

 

翔太「・・・どうだ、あれから何か手がかりは掴めたか?」

 

正則「多分、これがその手がかりかもしれないっす。」

 

翔太「っ!この書物は・・・!一体どこで見つけたんだ?」

 

そう言って正則は古びた書物を翔太に見せる。するとそれを見た翔太は驚きを隠せなかった。

 

正則「隣の部屋にあった開かずの間、そこの棚の引き出しの中に入ってました。」

 

美琴「その部屋には鏡と樒があったので、何かの儀式に使っていた可能性があると思って二人で読んでみたんですけど、何も分からなくて・・・」

 

翔太「・・・金井くん、姫野くん・・・少し、時間をもらってもいいか?解読をするのに時間を要する。俺の答えが正しければ、この書物が全ての謎を解く最後の欠片だ。」

 

正則・美琴「「最後の欠片・・・」」

 

翔太「ああ・・・神代家の謎、そして君達自身の謎も・・・恐らくはこの書物が全ての答えを握っている。」

 

正則「マジっすか・・・。霧崎さんはもう、深い所までわかってるんすね。」

 

翔太「ある程度はな。丁度その根拠が欲しかったんだがタイミングがいい。・・・そうだ、姫野くん、金井くん、君達に少し調べて欲しい場所があるんだが・・・」

 

美琴「調べて欲しい場所、ですか・・・?」

 

翔太「先ほど、気になる記事を見つけてね。・・・どうやら庭園には地下に通じる道があるらしい。」

 

美琴「えっ・・・!?」

 

正則「マジっすか・・・!?」

 

翔太「あぁ、複数の書物にも同じ様な事が記されていた。どうだ、信憑性が高いだろう?」

 

正則「確かに・・・ですが俺等も庭園回ったんすけどそんな道ありませんでしたよ?」

 

翔太「今は封鎖されているんだろう・・・。大方、あの婆さんが工事を依頼したのか、はたまたその昔に埋めてしまったのか・・・。どちらにせよ、重要な手掛かりが眠っている可能性がある。どうだ、頼まれてはくれないか?」

 

美琴「・・・・・・」

 

正則「・・・分かりました、探します。ただ、俺等だけじゃ探すのに途方に暮れそうなんで、氷室さんも手伝って頂けるか聞いてもらえませんか?」

 

翔太「・・・そうだな、よくよく考えると君達二人だけじゃ無茶すぎたな・・・分かった、氷室に聞いてみる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

          −数分後−

 

 

 

 

翔太「OKだそうだ、すまないな・・・二人共。」

 

美琴「いえ、大丈夫です。霧崎さんも大変でしょうし・・・」

 

翔太「大丈夫だ、俺が出した答え・・・この書物に隠された真実、恐らくそれは合致している。手伝ってくれたお礼にこの資料を解読した後、神代家の歴史とその真相を君達に教えよう。」

 

正則・美琴「「分かりました。」」

 

 

 

 

 

 

         −旅館 庭園−

 

 

 

 

 

等「来たか・・・美琴くん、正則くん。」

 

美琴「氷室さん・・・わざわざすみません・・・。」

 

正則「すいません氷室さん。霧崎さんの話ではこの庭園のどこかに地下へ通じる道があるらしいです。。」

 

等「いや、いいんだ。地下への道か・・・。恐らくだが、あの池の付近かもしれない。早速調べよう。」

 

そう言って二人は旅館の庭園まで向かい等と合流した二人は早速、庭園内にある道を探す。すると美琴が池付近にある灯籠の辺りで窪んだ地面を発見する。

 

美琴「・・・これは・・・!正則くん!氷室さん!見つけました!!」

 

等「見つけたか!」

 

正則「よっしゃ!ナイスだ美琴!」

 

そう言って二人は灯籠の元に集まり確認する。しかし地下への道は鉄格子で閉じられていた。等と正則は二人掛かりで開けようとするが素手で開くのは困難だった。

 

正則「はぁ・・・はぁ・・・見つけたはいいっすけど、鉄格子で完全に道塞がれてますねこれ・・・」

 

等「素手で開ける物ではないか・・・。何か切れる物があればいいんだが・・・。」

 

美琴「・・・・・・あっ、そういえばさっき見た部屋に「脇差」がありました!取ってきますね!」

 

等「助かる。」 

 

そう言って美琴は1つの部屋に置かれていた脇差を持って戻り、等に渡す。

 

等「テコの原理で開けられそうだ・・・。はぁっ!」

 

脇差を使って鉄格子を開き、地下への道に進めるようになった。

 

等「よし、俺が先に行くから君達は後から付いてくるんだ。中は真っ暗だろうから気をつけてな。」

 

美琴「はい。」

 

正則「了解です。」

 

等が先に地下へ向かい、美琴、最後に正則の順番で地下へ降りる。地下に降りると一本道を既に等が照らしていた。

 

正則「あまりいい場所とは言えねぇな。」

 

美琴「何があるんだろう・・・」

 

等「二人とも、こっちだ。・・・・・・っ!?」

 

正則・美琴「「っ!!」」

 

そう言って等の案内で道を進んでいくと行き止まりの広い部屋に何かの儀式で使うであろう巨大な祭壇が存在していた。

 

正則「なんだこりゃ・・・」

 

美琴「こんな大きい祭壇があったなんて・・・」

 

等「これは翔太に報告しなければいけない案件だな・・・大収穫だ。」

 

美琴「祭壇の扉が開かない・・・」

 

正則「・・・両サイドの壁に何か掛けられていた跡があるな。お面が鍵なのか?」

 

等「正則くん美琴くん、そろそろ戻ろうか。」

 

美琴「あ、そうですね。」

 

正則「とりあえず地上に戻るか。」

 

そう言って3人は元来た道を戻る。しかし3人の前にあの能面が姿を現した。

 

等「っ!なんだこいつは・・・!?」

 

美琴「コイツです!氷室さん、この能面が私達を襲ってきたんです!」

 

正則「しかもコイツ不死身なんです!最初に襲われた時に銃撃したんですが全く・・・!」

 

等「なんだと・・・・・・そこの能面、動くな!」

 

正則「動くと二人掛かりで撃つぞ!」

 

等と正則は迫りくる能面に銃を向け脅すが、効果は無くジリジリ迫り等が先に銃撃する。そうしてバラバラになった能面の欠片を等が全て撃ち抜く。

 

等「・・・言ったろ、俺が始末するってな。」

 

正則「・・・流石です、氷室さん。」

 

美琴「・・・っ!氷室さん後ろっ!!」

 

正則「っ!くそっ!まだいたのか!」

 

すると唐突にもう1つの能面が全速力でこちらに向かってくる。

 

等「刺される方が好きか?」

 

ぶつかる寸前に等は脇差を能面の顔面に突き刺し消滅する。

3人は地上に戻り、地上の庭園では先の銃撃を聞きつけた翔太がいた。話を居間に移し物語は遂に最終局面とかる。

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