怪異友愛録 −金井正則の幽霊事件簿− 作:unknown505
「ぎゃあああああああっ!!」
正則・美琴「「っ!?」」
正則「やっぱりな・・・!!」
正則が引き戸を開けるために一度上がろうとすると家全体に女性の悲鳴が響き渡り、正則の予感は的中した。そして正則は銃を取り出し周囲を警戒しながら大声を出す。
正則「いまの叫び声・・・由佳のお袋さんだ!おい強盗、いるんだろ!さっさと出てこい!こっちは銃持ってんだぞ!!」
美琴「ま、正則君だめだよ!そんな事したら強盗さんが怒っちゃうよ!?」
正則「お袋さんが強盗の手に掛けられた可能性があるんだよ!悠長に事は構えてらんねぇ!いるならさっさと出てこい!警察が来る前に叩き潰してやる!!」
そう言って正則は銃を構えて周囲を確認しながら家全体に響き渡る様に怒号を言い放つ。しかし、正則の言う「強盗」は姿を現さなかった。
正則「ちぃっ、まぁいいさ・・・そんなにかくれんぼがしたいならこっちから探してやるよ!首洗って待ってろよ強盗よぉ!・・・美琴、俺の後ろから離れるな。」
美琴「わ、分かった・・・。」
そして辺りを警戒しながら正則はゆっくり歩きながら由佳の家を探索し始める。まず正則は玄関のすぐ横にある襖を開け、広間に入る。そこには長机の真ん中にポツンと豪華なお寿司と新聞紙が置かれていた。
美琴「わぁ、豪華だね。」
正則「あぁ、親父さんの晩飯なのかもな。」
そう言って広間を抜け、廊下を歩いて台所と併用になっている居間に入る。そして正則は台所であるものを見つける。
正則「「キッチンナイフ」か・・・。護身用に使えるな。」
正則が見つけたのはキッチンナイフであり、日本製の包丁と違って主にフランスパンを切る用として置かれていた。因みに包丁も総じてキッチンナイフという。
美琴「正則君、それ危ないよ・・・?」
正則「護身用だ、危なっかしい事はしねぇし何よりも強盗が美琴狙ってきたら俺がぶっ飛ばさなきゃいけねぇしな。」
美琴「正則君・・・」
正則「さて、肝心の強盗だが・・・どこにいるn「ああああああっ!!」っ!?」
美琴「また悲鳴が・・・!」
正則「この悲鳴、今度は2階から聞こえた!行くぞ美琴!」
美琴「うんっ!」
そう言って二人は走り出して2階へ向かい、周囲を見渡す。
正則「くそっ、由佳の家部屋多すぎて分からねぇ・・・!」
美琴「っ!正則君、由佳の部屋見つけたよ!」
正則「あれか!まずは由佳の安否確認だ!雅人も一緒にいるといいが・・・!」
そう言って二人は由佳の部屋の前に立ち、ノックをする。
正則「由佳!雅人!いるか!?俺だ!正則だ!」
美琴「由佳!雅人君!いたら返事して!」
正則「くそっ・・・返事がない・・・。・・・まさか・・・」
二人は由佳と雅人に呼びかけるも返答がない。ふと正則の視界にドアノブが入る。このとき正則は、嫌な予感を感じていた。
美琴「正・・・則君・・・?」
正則「・・・美琴、俺の後ろにいろ。」
美琴「う、うん・・・」
そして正則はドアノブに手を掛け回す。すると鍵が掛かっていないのかあっさり回りドアが開く。
美琴「えっ・・・?」
正則「・・・・・・っ!」
美琴「っ!・・・嘘・・・そんな・・・由佳ぁ!」
ゆっくりとドアを開け、部屋の中に入る。するとそこには傷だらけで倒れている由佳と雅人の姿を発見した。
美琴「由佳っ・・・雅人君・・・!いやぁああああああっ!!」
美琴は二人が死んでいると思ったのか膝から泣き崩れる。しかし、正則は二人に近付いて首元に手を当てる。
正則「美琴、大丈夫だ・・・二人共生きてる。」
美琴「っ!・・・ほ、ほん・・・とうに・・・!?」
正則「あぁ、脈を測ったが幸い致命傷じゃあない。おそらく何らかの恐怖でふたりとも気絶してるようだ。」
美琴「・・・良かったぁ・・・。」
正則「だがこのまま放っておくと失血死してしまう。俺は救急箱をとって来るから美琴はここに居ててくれ。」
美琴「正則君・・・大丈夫・・・?」
正則「おぅ、大丈夫だ。すぐに戻ってくるよ。」
そう言って正則は救急箱を取りに行くため、一度部屋から出て由佳の部屋に鍵を掛ける。
正則「何かあったら一大事だ・・・。やってくれやがったなくそ野郎が・・・!」
正則は由佳と雅人を傷つけ、更に美琴に精神ダメージを与えた強盗に怒りを露わにする。
正則「さて、救急箱を探さないと・・・。」
そして正則は再び周囲を警戒しながら家の中を散策し始める。