蒼氓
え?井上和正ってどんな奴だったかって?
うーん……一言で言えば、まあ音楽馬鹿って感じだよね。
ウチがあいつと初めて会ったのは中一の時だったけど、その時からもう暇さえあればヘッドホン使ってる変な奴だったからね。喜多の話だと小学生の時からそうだったみたいだし。
学校にいる間は、授業の時以外はずっとヘッドホンを使ってたよ。外してるところを見たことの方が少ないんじゃないかって思えるぐらい。
たまにヘッドホン外してる事もあるけど、そういう時は誰かに何かを頼まれた時とか、なんか難しそうな英語の本を読んでる時ぐらいだった。あれ外国で働いてるお父さんが書いた雑誌だって言ってたっけ。
ふつー、中1が英語の雑誌読む?ウチらは授業の英語でいっぱいいっぱいなのに、外国の言葉をあいつはずっと身近に使ってた。もうそれだけでなんかこいつよくわかんねーけどすげー!ってなってたよ。それに、一回だけ「何の曲聴いてるの」ってあいつのヘッドホンを借りて見たら、なんか英語のわけわかんない曲聴いててさ。小学校から上がったばかりのウチにはもう「何言ってるのか分かんねー!」って感じだったし、その曲の良さもまったく理解できなかった。後になって思うと、音楽とかそういうのにも教養っていうか、それを受け入れる土台が必要なんだよね。ウチはそれがまったくなかったんだ。でも井上はそれを当たり前みたいに聴いて、それを心底楽しそうに、飽きずに毎日音楽を聴いてた。
だから、ウチらからすればあいつはすげー変な奴で、大人びてるって感じ。
普通じゃねーなとか、変わってるなとか、あとは……只者じゃないな、って。畏怖とは少し違うけど、みんな井上のことは一目置いていたと思う。
正直に言うと、ウチもあんまあいつと話した事ないんだよね。記者さんもそうでしょ。友達の友達って、正直あんまり話す事ないじゃん。喜多の幼馴染だってことは知ってたけど、あいつとの共通の話題なんてなかったし、接点も偶に日直が一緒になったりする程度だった。他のクラスメイト達もそんな感じだったと思う。
それに、井上自身も多分、ウチらにあんま関わろうとしてなかったし。なんつーの?一歩引いてるっていうか。壁を作ってる訳じゃないんだけど、あっちからこっち側に来ない。境界線みたいなのがあって、それを踏み越えようとしてこなかったんだ。
ウチらの事をどう思ってたのかは知んないけどね、こっちを嫌って遠ざけてるんじゃなくて……なんつーんだろ。親戚の兄ちゃんみたいな?大人が子供を見守るような……って感じかなぁ。今にして思えば。
……見下してた?ないない、自分達を下に観てるって感じはまったくなかったよ。
あーでも、そうだ。あの頃の井上は、なんとなく後藤に似てた気がする。高二の時に同じクラスだった……そうそう、結束バンドのリードギターの後藤!あんな感じだったかも。なんていうか、「ウチらの仲に混ざっちゃうのは申し訳ない」みたいな、ちょっと卑屈な感じ?後藤とはまた似て非なる物だと思うけど。
まあでも、井上がそういうスタンスでいるなら、ウチら側から無理に絡む必要はないかなーって、ちょっと遠巻きになっていたのはあると思う。
あいつへの評価がガラっと変わったのは、やっぱり二年生の合唱コンクールの時だったかな。
あいつがQueenの『Somebody To Love』を、ウチらに教えた。あれが全部のきっかけだと思う。
もう本当に、クイーンすげー!ってなったよ。初めて聴いた洋楽が、うちらの合唱曲があんな最高の曲でさ。あの時の衝撃は……本当に言葉にできないよ。それぐらいすごかったんだ。
あんな曲知ってるのスゲー、あいついつもあんなの聞いてんのかよ、ってなった。ウチもなったし。あれが影響で洋楽聴き始めたって男子も多かったし、ウチもヒップホップぐらいしか聴かなかったのにね。今じゃ何十年も昔の曲を井上にオススメしてもらったり、それをカラオケで歌ったりさ。
……あーそうそう。あいつ、中二と中三の時の合唱の指導も、井上がやってたなぁ。合唱部の奴と色々相談してどういう風にパート分けするかとか、指揮をしながら面倒見てくれてた。ドラムやギター担当の子にも色々アドバイスしてたみたいだし。だからあいつ、本当に音楽が大好きって言うか……そういえば昔言ってたな、「音楽は僕の魂だ」って。まさにそれを体現した奴だった。
だから、あいつが海外でギターとかライブハウスやってるって聞いても、あんま驚かなかったかな。
井上だからそんぐらいやるだろ、って思ったよ。
おまけに喜多も――結束バンドも、オリコン一位なんか取っちゃってさ。
あのコンクールがきっかけで、今じゃ喜多も滅茶苦茶有名なボーカルになっちゃったんだもん。すごいよね~。
いつだったかな、喜多がライブハウスで初ライブした時。あの時クラスの暇な奴ら片っ端からかき集めて聴きに行ったんだけど、本当に想像以上だったよ。初めてライブ聴きに行ったのもあると思うけど、普段カラオケで歌う喜多とはほとんど別人だった。
あの時かな、喜多と、喜多が入ったバンドは凄いところに行きそうだなって漠然と思えたんだ。
腐れ縁として、やっぱ鼻が高いよ。今度の職場で、うちはあのバンドの古参ファンだーとか、同じクラスメイトだったんだーって自慢できるし!
……今思うと、中学の時がいっちばん楽しかったかも。それで、ウチらが中学を楽しく過ごせたのは、間違いなく井上と喜多のおかげでもあったからさ。だからあいつらには結構感謝してるんだよ。
毎日の昼休み、喜多のギター練習を聴きながらご飯を食べるのは、今思うと滅茶苦茶貴重な訳じゃん?気分的には喜多のカラオケを聴きながらご飯を食べてただけなんだけどさ。今じゃあの二人の生演奏を聴くだけでも、ライブのチケット抽選の倍率ヤバいんでしょ?いやーウチら得したね。サインとかねだっておけばよかった。
……まあ、音楽はそうなんだけど……くくっ、やっぱあの二人を観てるのは本当に面白かったし!
喜多が一生懸命井上にアピってんのに、それを井上はガンスルーしてんの、マジでウケた。今思い出しても笑うよアレ。
特にクリスマスのカラオケ大会の時なんか、喜多のあの時の表情動画で撮っておくべきだったなぁ。
面白すぎてお腹抱えて笑い過ぎて、動画撮る所じゃなかったんだよねぇ。
……あー、久しぶりにあいつらに会いたいね。そのうち同窓会、開くかぁ。幹事やんのめんどくさいけど。
え?最後にあいつに一言?
うーん……。
おーい!井上ー!喜多の事、泣かせたら許さないかんなー!
いやあ、教職に就いてから30年以上、色んな生徒を観てきましたけどね。
一番印象に残ったのは、やっぱり喜多と井上ですよ。
喜多は社交的で、真面目で明るい。典型的な皆を盛り上げる明るい子で、対して井上は、消極的で自分の世界に閉じこもりがちな子でした。
いや、閉じこもりがちというより、自分が興味のある世界にしか目が向かないタイプでしたね。今思えば、私が最初に担任を持った時から、ずっとその目は学校の小さな教室ではなく、外の世界に向いていたのでしょう。
ずっとずっと海の向こう側にある音楽に、あるいは過去に流れた偉大な名曲に耳を澄ましていたんじゃないんですかね。
喜多は井上のおかげで目指すべき夢を意識したのは、誰から見ても明らかでした。
まったく対照的な性格の二人が、お互い噛み合って今じゃ相棒のようになっていますからね。そういう生涯を支え合っていける片割れを見つけるというのは、誰にでも得られるチャンスじゃない。この年になるとよく分かります。そういう存在を手に入れるのは、本当に幸運な事だと。
あの二人にとって最も幸運だったのは、同じ教室でずっと居続ける事が出来た事。音楽と言う互いを繋げるきっかけがあった事です。
今じゃあの二人は、我が校の伝説のロックンローラーですからね。あの二人を観てバンドや歌をやりたがるって子も多いんで、今年も軽音部と合唱部は部室に収まりきらない数の新入部員が殺到してるって聞きます。うちの学校、別に音楽に強いって訳でもねえってのに、不思議なもんですね。卒業生にあのバンドの出身が二人いるってだけで、あの二人を追っかけようとする子供が跡を絶たない。
先月の合唱コンクールも大盛り上がりでした。今年からギターとドラムも解禁されましたからね。
もはや合唱コンクールと言うより音楽祭みたいなもんになってますけど。偶に親や第三者からクレームを入れられる事もありますが、まあ子供達が楽しんで歌えれば、教師陣としては何の問題もありませんから。何のしがらみもなく音楽やスポーツを楽しむ、それは子供の間にしかできない事……いや、あるいは何の実績もないただの中学校だからこそ、出来る事なんじゃないかと思えます。良いか悪いかは別として、そういう環境があるってのも世の中には必要な事なんじゃないかと……ああ、失礼。この年になるとどうも話が逸れてしまう。
それにしても……あの二人が今や国内外問わず活躍するミュージシャンですか。いやはや、感慨深いというかなんというか。どこまで向かうのか、元担任としても、一人のファンとしても楽しみな物です。
あの頃の二人は……そう、本当に幼いながらも楽しさを隠さずに歌っていた。恐れを知らないというか……いいや、きっと恐れは知っていた。喜多なんか、二年のコンクールの時に緊張で物凄く体調を悪そうにしてた事は私も知っていました。井上も……きっと人前で何かを披露する怖さを知っていたんでしょう。
でもあの二人は、そんな事よりも楽しもう、綺麗な歌よりも美しい音を響かそう、そんな気持ちが良く出ていたように思います。合唱の時は、そんな二人にクラスメイトは皆それに引っ張られて。そりゃもう、本当に楽しそうに歌うんですよ。笑って、楽しそうに。
残念な事に、私は芸術関連の事には疎いタイプの教員でしたから。あまりあの二人に教えてあげる事が出来なかったのは少し不甲斐なく思っています。逆に、私の方が多くの事を教えてもらいましたね。
何を教えてもらえたのかって?
そりゃ、音楽の力って奴ですよ。
あの合唱コンクール以来、私の学校に音楽が流れない日がなかった。
あの時、私の教え子たちが歌った曲は、今でも思い出しただけで泣きそうになる。
昼休みの音楽室から流れるギターと歌声を。
卒業式の日に二人が歌った『蒼氓』を、私は生涯、忘れる事はないでしょう。
え?最後に一言?
……井上!今度の同窓会、私も含めてクラスメイト皆、お前と喜多に会えるのを楽しみにしているぞ!
お前達の歌をまた聞けるのを、楽しみにしているからな!
井上の事ですか?許せねえです。これは俺個人の意見じゃなく、クラスの男子全員の総意です。
だってぱっと見陰キャのオタクなのに、学校のイベントをきっかけにクラスのマドンナ、しかも幼馴染で、その子の心を掻っ攫うなんて、どこのラブコメだよって皆思ってましたよ。
喜多さんは当時から人気がありましたからね。可愛くて、明るくて、誰にでも優しい。好きにならないって方が難しいっすよマジで。
もう本当に、高嶺の花っていうか。憧れの的って言うか。
男子達も裏で皆狙ってたと思いますよ。サッカー部の主将とか、隣のクラスのバスケ部の奴とか。
それをマジ……俺の方が良く一緒に遊びに出かけてたのに、喜多さんの幼馴染だってだけで許せねえのに……!
しかも他のクラスの女子や後輩の女子まで!モテモテじゃねーか!チクショー!
ハァ。すいません、取り乱しました。
未練たらたらで、マジだせえっすよね。この辺、使わないでカットしておいてくださいよ。
……いや、井上がすげえいい奴だってのは分かってんすよ?
でも、こういうのは理屈じゃないじゃないっすか。片思いの子が、勝負の土俵に登る前から決着が付いてて……悔やんでも悔やみきれねえって言うか。
あー俺もギターやってればよかった~って何度思ったか。浅い考えですけどね。きっと俺がギター練習しても、喜多さんは振り向いてくれねえよなぁ……。
……井上って、やっぱ変わってるんですよね。
一度、二人っきりになって話した事あるんすよ。その時聞いてみたんです。「喜多さんの事、お前どう思ってんだ」って。正直、あれは子供っぽい八つ当たりで、大して話した事もないのに嫌味みたいな感じになっちゃったんですけど。
そしたらなんて言ったと思います?「推し」って真顔で言われたんですよ。
あの時は「は?」って素で訊き返しちゃいました。推しってなんだよって。
ふざけて言ってんのかと思ったら本人は大真面目に言い切るんですよ。それでそのまま「あの子の事を応援したいんだ」って、親が子供を見守るみたいに言うんです。無垢って言うか、無欲って言うか……。喜多さんから好意を得たいとか、そういう考えは一切ないような澄んだ目で言うんですよ。普通男子だったら多少は下心はあるもんでしょ?なのに、そういうのはまったくなかった。
普通、ギターやり始める男子ってほとんどがモテる為じゃないですか。実際、軽音部に入った俺のダチは大体そういう理由で。
でも井上は、喜多さんと付き合いたいからとかお近づきになりたいとかそういう考えは一切なかった。
ただ、音楽を聴きたいっていう一心で動いていたんですよ。
そういえば俺はその頃知らなかったですけど、喜多さんが所属していたバンドの手伝いをずっとしていたんですってね。
……~~~はぁ。
それで、いつ頃からか喜多さんと井上が音楽室でギターとボーカルの練習をするようになって。何人かのクラスメイト達がそれを昼飯食べながら観てるって言うんで、興味本位で覗いてみた事があるんですよ。
その時の……敗北感つーのかな。
喜多さんの隣には井上がいるべきだって、そう思わされちゃったんですよね。
喜多さんが一番楽しそうにしているのは、歌っている時だけ。それも、井上が後ろでギター弾いてる時だけですね。動画とか、ライブとか、井上が居る時といない時じゃ全然違うんですよ表情が。
カラオケとか、俺らが一緒に遊んでいる時には絶対に見せてくれなかった顔だった。
その時はっきりと分かったんです。喜多さんには井上が必要なんだなって。悔しいですけど、そう言う事です。
歌姫にはそれを支えるギタリストが必要だった。それが俺じゃなく、井上だった。ただそれだけの事ですよ。
初恋の人。
……だから、井上君の事です。初恋の人。
意外ですか?まあ、誰にも言わなかった事ですから。
きっかけ?……きっかけかぁ。
……まあ、大した事じゃないんですよ。そんな動画に撮る事じゃ……。え?オフレコにする?個人的に聴きたいだけ?
記者さんも物好きですね……。これ、結束バンドのドキュメンタリー映像の取材じゃなかったんですか?
まあ……別にいいですけど。
――井上君とは、中一の時に初めて同じクラスになったんです。
最初の頃、井上君はまだぼっちの根暗なオタク君、ぐらいにしか皆思ってなかったと思います。私は実際そう思ってましたし。辛辣?事実ですよ。
教室の隅でじっとしてる、ただヘッドホンをしてる同級生。
周りの子に比べるとちょっと大人びてるな……とは思いましたけど、小学校から上がったばかりの中一なんて、所詮そんなものじゃないですか。ガキンチョが制服を着るようになっただけ。
私、周りの人間が自分とは違うバカにしか見えなかったんですよ。
……ひどい女でしょ?でも、本当に心の底からそう思ってたんです。
それで、6月ぐらいだったかな……。
その頃、私は親の方針で塾通いをしていて。勉強をかなり真面目に頑張っていたんです。国立の大学に行って医者になる為に。
別に、私が医者になりたいわけじゃなくて、特に何も目標がなかったから親の教育方針に従ってただけです。
で、勉強が出来るからって理由で委員長もやらされて。流されて生きていたんです、私。
でも、知らない間にかなり自分でもストレスを抱えてて……限界が来てたんです。いつ爆発してもおかしくなかった。自分でも、当時の私は相当参っていたんだと思います。遊びも塾のせいでできず、やりたくもない学級委員をやらされて、クラスの女の子達は私をただの真面目ちゃんとしか見ない……。
そんな時、放課後、井上君と偶々話したんです。
相変らずその時も井上君はこっちの気も知らずにヘッドホンをしてて。それにイラっとして、私は注意したんです。「学校でいつもヘッドホンを着けるのは校則違反じゃないの?」って嫌味っぽく。別に、ヘッドホンを着けちゃいけないなんて校則、なかったんですけどね。八つ当たりみたいな感じだったんです。
能天気にへらへらと音楽聴いて、こっちの苦労も知らない癖に、みたいな。
で、それを聞いた井上君はヘッドホンを外して「委員長ちゃんにも聴かせてあげるから見逃して」って誘ってきたんです。
最初、それを断ろうと思った。でも、この男の子が残念がる顔を見てみたいと思ったんです。「つまんない音楽」って、興味ないっていじわるしようと思った。その頃の私は、テレビで流れる愛とか恋とか未来がどうとかを明るく説く曲が大嫌いで。お年頃の時期だったんですよ。でも、誰だってそういう時期はあるでしょ?明るくて楽しい曲だけが、全ての人間を癒す力を持っている訳じゃない。
でも……あのヘッドホンから流れた、山下達郎の『蒼氓』は……思わずその場で涙を流す程、綺麗でした。
理由なんて分かりません。でも、本当に……涙が出る程素敵な歌でした。
聴いている間、自分の胸の中にあった不満とか、やるせなさとか……そういう、心を弱くする毒が、抜けていく感覚。聴き終わって、泣いていた私に井上君はそっとハンカチを貸してくれて、「また一緒に聴こう」って笑ってくれたんです。
私はきっとあの時、音楽と井上君に救われた。
あれ以来、肩の力を抜いて過ごす事が出来るようになったんです。嫌な事は嫌だって親に直接言ってやって、塾の回数も減らしてもらって。私の全部が変わった訳じゃないです。でも、前より少しだけ、勉強や塾が嫌いじゃなくなれた。
それからです、井上君を意識するようになったのは。
……喜多ちゃんの事?友達ですよ、普通の。
ああ、まあ。確かに、嫉妬しなかったって言えば嘘になりますけど。
でも、必ずしも付き合って彼氏彼女の恋人関係になる事だけが、恋とは言わないじゃないですか。多分、仮に私が告白して井上君と付き合えたとしても、長続きはしないと思います。だって井上君は音楽しか目に入らない男の子でしたから。
だから、それでよかった。
私にとっての恋は、それでよかったんです。井上君が教えてくれた音楽が、私に少し楽に明日を生きていく力を教えてくれた。それだけで十分、幸せな恋でした。
それに、私ももうすぐお母さんですから。
中学の頃の初恋は、今はもう綺麗な思い出になってるんです。だから、感謝はしても、恨んだりとか嫉妬したりはもうしません。
今の私があるのは間違いなく井上君のおかげ。私がここまで生きて、今ちゃんと幸せな家庭を築けているのは、山下達郎と井上君のおかげなんですよ。
だから、もう私は大丈夫なんです。
――ああ、でも。出来たら、もう一度聴きたいなぁ。井上君と喜多ちゃんの『蒼氓』。
卒業式に歌ってくれたんですよ、私のリクエストで。
……いいでしょ?私の――委員長の特権です。
あの二人に堂々とリクエストを言えるのは!
コーラルよ、ロックと共にあれ(ルビコニアン感)
今回はインタビュー風のお話。
カズ君たちの同級生たちの話を書きたいな、と考えながら山下達郎の『蒼氓』を聴いたら思いつきました。リハビリがてら書いたので1万字にも満たないけど、久しぶりに書けて楽しかったです。
委員長ちゃん達の設定はなんとなく頭の中で作っていたんですが、さっつー以外はぼざろに関わりがないオリジナルのキャラですし、三章を書き始めたら絶対に隙間に差し込めないなと思ったので、短編として投稿させてもらいました。
第二部の最終話に感想、高評価たくさんありがとうございました!お陰様で承認欲求は一時的に収まりました。
お陰様で投票者数が1000!しかも年間ランキングにもランクイン。滅茶苦茶嬉しかったです。
第三部はまだ目途は立っていませんが、また最新話を書き上げれたら読みに来てくれると嬉しいです。