今回は珍しくエルダが休みたがるお話。何時も休んでるってのは、確かにそうですね……?
投稿時間が何時もと違うのは、とある事を宣伝したくなったからです。拙作をここまで追いかけて下さっている方ならご存知かもしれませんが……それではどうぞ!
マサは、月島の色んな場所で働いてる。ある時はもんべぇとか、村井生花店とか、シマデンだって。臨時のやつも含めるなら、近所のおもちゃ屋もだし、りーちゃんの店でも働いてるなんて話も耳にした。スゲーなマサ、その内月島の職場をコンプするんじゃねーか?
今日は確か、もんべぇの日だったか?よし、あたしは暇だし、マサの働きっぷりでも眺めてやるか!そう意気込むあたしの手は、玄関のドアノブを勢いよく回してた。
「おーっすカドちゃん!マサ来てる?」
準備中だけど大丈夫だろ、なんたってカドちゃんの店だしな!そう勝手知ったる他人の店に立ち入って、開口一番にマサの居所を訊いてみた。
「いらっしゃい高麗、マサなら此処じゃないよ」
「へっ?今日はバイトの日じゃねえの?」
けど、働きっぷりを眺めるどころかマサそのものが見当たらなかった。毎週この時間はもんべぇで働いてるねん!って、マサ自身が言ってたはずなんだけどよー。おかしいな、来る時間を間違えたか?
「わかったぜ!裏で食材の仕込みでもやってんだろ!」
「いいや、マサの事なら今日は休みだよ。そんなの、高麗が一番わかってるんじゃないの。ほぼお隣さんなんだろ〜?」
からかおうとする口調に気圧されて、しどろもどろになるあたし。図星とかじゃねーからな!?月島ではマサの事を一番知ってるって自負してるだけだからな!?
「え?あーいや、今日はバイトの日らしいから、マサの家行くよりこっちに行けば会えるかなーってなってさ!家に寄る時間も惜しいし、なんせ暇だしな!」
「へ〜っ……バイトの日も知ってて、電話でもすりゃあ会えるのに、わざわざウチまで来るとはねぇ〜!」
「なっ、なんだよ!別に友達のバイト先に遊びに来たって良いだろ!?」
なんでもんべぇに来ただけで色々言われなきゃいけねぇんだ!別に深い意味はねーっての!それより、あのマサが休みってのがちょっと珍しくね?一人暮らしであれだけお金に苦心してたってのに。
「それより!なんでマサが休みなんだよ。あんなにバイト先を増やす様な奴なのに、休むとか初めてというか、珍しくねーか?」
「それなんだけどさ、特に理由は聞いてないんだよ。マサはただ『今日は休む』って言うものだから、二つ返事で了承してさ。普段酒呑みの面倒まで見てもらってるし、偶には良いよ休みな、ちょっとした有給でも出してやる!ってな」
「ふーん、カドちゃんも特に知らねーんだな」
よくわからねーけど、とりあえず此処にはいないって訳か。マサだって人間だし、休みたくなるのも無理はねーな。今日は小糸を誘って買い物にでも行くとするぜ!
「まっ、いないならいいや!じゃーなカドちゃん、邪魔したぜ!」
「待ちな高麗、わざわざウチまで物見遊山に来る程暇なんだろ?これから開店だから、手伝いな。さっき暇だしって言ったもんな?」
「はぁ!?やだよ、あたしは別に手伝う為に来たつもりは──」
「いや〜働き手が休んじゃったからさ〜、店が回せなくて困ってたんだよ!マサには代わりが居たら紹介してくれよって頼んだし。そこで偶然っぽいけど高麗が来てくれたんだ、手伝わせない理由はないよね〜?」
な、なんだか流れで働かされる事になっちまう……前みたいに怒らせた罰で働かされた時とは違って、微妙に断りにくくしてきやがった!仕方ねえ、ここは勢いで逃げれば!
「あー開店前なら邪魔しちゃわりぃか!それならあたしは帰るぜ、またなカドちゃん、邪魔した──」
「いらっしゃい!空いてる席にどうぞ!──ほら高麗、お客さんがもう来ちゃったんだ、注文でも取ってくれよ。ここで帰ったら薄情者だろ?」
「ぐっ、言い方が汚ねーよカドちゃん……それにマサも知らない内に休みやがって……後で覚えてろよ!」
東京都中央区月島……もんじゃストリートの一角に店を構える『もんべぇ』。そこであたしはなし崩し的に、マサが休んで出来た、穴埋めをさせられる事になっちまった──帰ったら、マサに飯でも奢らせてやる!
俺は一体何を見せられてるんや。精霊ちゃん経由で神社に来て欲しいと頼まれて、偶々休みを取ってたし、暇潰しも兼ねて神社を訪ねてみたら。
「有休届……」
「うん……有休届……」
巫女が宮司へやなくて、神様が巫女へ、有休を申請してる現場に居合わせた。
いやこの場面だけ見せられても、呼ばれた理由が見当たらへんな?ゲームの遊び相手とかやなくて、届け出の提出なんて俺を呼ぶ必要ないやろうし。知らんだけで、証人とか必要な行為なんかなぁ?
「所属の所に祭神って書いてあるわ……これ世界初の有休届やないか?」
「マサ、有給休暇は法律により定められていてな?出勤率が8割以上だと10日以上を付与しなければいけないとしているんだ……」
「そ、そうなんや、詳しいなぁ」
そもそもこのエルフ、実質毎日が夏休みやないの?神事が仕事といえば仕事やと思うけど。普段の生活に密着すればする程釈然とせぇへん!
「要するに、まとまったお休みが欲しいんだね!勿論いいよ!」
それを快諾する小糸さん。カドちゃんに休みたいと一報を入れた時もそうやったけど、無理な頼みを聞き入れてくれる気前の良さから来る優しさは、月島の人の性質なのかと、なんとなく思う。
「えーっと、12日から3日間だね。ご祈祷の予約入ってないか確認してくるね!」
「す、すまないな小糸……」
「何時も休んでる様なもんやのに、こんなん提出してどないしたん?なんかしんどいんか?」
「そうだよエルダ、疲れでも溜まってるとか?」
「いや、体調は万全さ……!有休でマラソンをしようと思ってるくらいな……!」
「「マラソン!?エルダが!?」」
「ああ──」
人間ですら、自堕落な性格やと出る事の無い競技名第一位の、マラソンを!?エルダが!?一体どんな風の吹き回しなんや!?そう言って立ち上がり、拳を握り熱弁を振るわんとするエルダは、なんにもご利益無くても頼もしい……そう思わされる迫力が、あった。
「新作ゲームが出るから!!朝から晩までゲームマラソンをな!!」
「そんなこったろうと思ってたけどね!!」
──そう思わされる迫力が、あった気がした。
ゼルさんの伝統──その作品は、ある一族と魔族の因縁を描いたゲーム。タイトルや時代毎に代わりゆく因縁の変遷や、それと向き合い立ち向かう時のカタルシスありの物語、そしてゲーム機そのものの特徴を活かすゲーム性……それらが人気を博し、今や新作の度に海外からも歓びの声が上がってる程、人気作になってる。その新作のサブタイトルは、『クオリティーオブパンケーキ』。
「私の大好きなソフト、トップ3に入る『ゼル伝』の続編が、発売されるんだ……!」
「なんやエルダ、これがやりたくて発売日に合わせた有休欲しかったんやね?俺も買おうか悩んでたんよなー」
「今ならリマスター版も携帯機でも旧作が遊べるから、そっちからやるとより良いぞマサ!ギリ間に合うぞ!」
「そ、そうなんだ……何もお休みまで取らなくても……」
「ほ、本当は理由を話したら断られると思って、マサの助けを借りようと思ったんだが、話す前に納得してもらえたから……なんにせよ、一応深い理由があってな……!」
なるほどな、趣味が通じ合う俺なら説得の助けになる。そう踏んで俺を精霊ちゃんで呼んだと。結果としてご足労おおきにって感じではあったけど。まぁ休みにしてもらえたしええやろ!
「パッケージ版の、超豪華特典付き初回限定版を予約済みなんだけど」
「知ってる、私がシマデンさんに予約しに行ったから」
「知ってたんやな……」
「有休を願ってくるとは思わなかったけどね?」
「だけどパッケージ版の私は当日シマデンが開くまで遊べないのに……ダウンロード版なら発売日前日の深夜0時から遊べてしまうんだ!!」
ダウンロード版のええ所は、日付さえ跨げば遊べてしまう所にある。事前にソフトをダウンロードして、日付が変われば起動が出来てしまう。それと差別化する形で、実物には設定資料とか、サントラとか趣向を凝らした特典が付くものの。ゲームのスタートダッシュは、前者に劣ってしまう訳でして。
「じゃあエルダもダウンロード版にすれば良いじゃん」
「わ、私はパッケージ派なんだよ……!手元に実物あると嬉しいじゃん!」
「わかるでエルダ、気に入った物って実物に拘りたくなるよな!手元で触れるのが嬉しいし!」
「そうだろうそうだろう?流石マサ、同好の士だ!」
そんな士を確認して嬉しくなったものの、すぐに晴れない表情になるエルダ。
「なんにせよ差は開くから、有休でDL版ユーザーへの遅れを取り戻さなければ……どんどんネットでネタバレされてしまうんだ……恐ろしい……!」
そこはちょっと妥協してもらって。一人用なんやし、そもそもネットをクリアまで断てばええんやない?なんて言葉は飲み込んだ。正論かもしれへんけど、こういう時の正論は相手を傷つけてしまいかねへん。なんて声掛けたら、エルダが前向きなれるやろか。
「じゃあ少しの間ネット見るのやめたら?」
ちょっと小糸さーん!それはその通りではあるんやけど、苦しむエルフに掛ける言葉では無いんとちゃうかなー!?ネットに入り浸るエルダには一番キツい奴やでそれ!?
「もー!さっきから小糸は正論ばっか言って!!私にそんな正論が効くわけないでしょ……!!」
「正論なんだから効け!!」
誰が言うたか、正論は人を傷つけても、救った事はあらへん。神様すらも、救われへんとはなぁ。
「なぁエルダ、買うたら俺も来てええかな?二人でやれるパートもあるやろうし、手伝えると思うで」
「あ、ああいいぞ……二人プレイ特有の裏技が、前作にもあったからな……!」
「お休みの件、爺ちゃんからOK貰ったよ〜」
「そ、そうか……!」
「良かったやんエルダ、心置きなく遊べるなぁ」
とりあえず届け出を出してくると言い放ち、部屋を離れて数分。無事申請は快諾されたらしく、目出度くマラソンを走る準備は整えられた。
「ありがとう小糸……これでネタバレを恐れる事なくゲームマラソンに専念出来る……!」
「いつもダラダラしてるのに、改まって休みたいなんてビックリしたよ!そんなに好きなゲームなんだね?」
「……一言では、もはや『好き』の一言では言い表せないかもしれない……これを見てくれ、小糸、マサ」
「これって、ノートか?」
「何このノート?」
本棚から大事そうに引き出されたそれは、よく学生が使うタイプの、罫線の引かれたノート。案の定シールが沢山貼ってあって、お気に入り度を加速させとるな?
「前作のゼル伝があまりにも面白くて、ネタバレを避ける為に攻略サイトも見れなくてさ──仕方ないから自作したんだ、攻略本」
中身を覗いた第一印象は、熱意そのもの。ゲーム内に登場する料理や道具を作るレシピや、敵の体力、ボスに有用な武器防具のオススメ度とか。そして、地図上に隠された宝箱までも共に印されていて……ネットが普及して、格段に減りつつある攻略本っていう文化を、こんな形でお目にかかれるとは思わんかった。この熱意は、ゲームに触れる人間には否定出来ない代物やわ……!
「二人共、私のゼル伝に掛ける想い──伝わってますか?」
「伝わる伝わる!俺なら困ったらこのノート開きたくなる位伝わったで!」
「うん、凄く伝わってくる!──そしてこの情熱を、神事に向けてはいがかかな?って思っています」
エルダの事やから、同じ熱意を神事に向けられるかどうかは……うん、多分無理やな。すぐだらけるわ。
「神事はさておき、これだけ好きやと作った方も嬉しいやろな」
「こんなに好きならさ、急いでクリアしたら勿体なくない?」
「う、うん、でも……『初物』的なスタンスも大事にしたいというか……」
「初物って、食べ物の?」
「サブタイトルは食べ物やな、それも調理後の」
「春夏秋冬、その季節に初めて収穫した物の事。江戸の頃は初物が凄く大事にされてたんだ」
エルダ曰く、初物を食べると寿命が七十五日伸びる。そう言われとったらしく、それを元にしたことわざもあった程やとか。初物の争奪競争も、四季が変わる度に燃えていたらしい。
「小柚子もたまに市場で買ってきてくれるよね!江戸の頃から人気だったんだ〜」
「小柚子ちゃんやったら、競争する前に譲ってもらってそうなイメージあるなぁ」
「あはは、なんかそれわかるかも!」
小柚子ちゃんなら、初物だろうとなんだろうと、本人の意志とは関係なく……商店街の人から譲って貰える、あの娘にはそういう魅力みたいもんが溢れてる。小柚子ちゃん自身が気付いてるかはさておき。
「そうそう、江戸の頃の代表的な初物は『初鰹』だったな、一本で一両や二両で取り引きされるほどでさ……」
「一両って今で言うと……なんぼなん?」
「八万円くらい」
「はちまんえん!!」
「現代と江戸時代の貨幣価値、めっちゃ違うんやな……」
そんな金額やから、当然庶民には手が出なかった訳やけど、それでも初物への思いは止まらず……数人でシェア買いして分け合って。要するに割り勘して買ってたそうな。
「寿命を延ばす為の熱意凄いなぁ、江戸時代の人」
「確かに寿命が延びる、なんて言われたらみんな食べたいよね!エルダもシェア買いしたの?」
「う、うん……私も一口乗ったんだけどさ、元々不老不死だし、なんかちょっと遠慮したほうが良いのかなって、思っちゃって──本当に一口だけ食べて、後はみんなでシェアしてもらったよ……!」
「ま、まあ御祭神的には立派なスタンスだと思うよ!」
エルダも折半したんなら、そんなに遠慮せんでもええのに!と思う反面……同じ釜の飯を食う、なんて言う位やから、神様と同じ物を食べられるって思ったら──初物以上に価値はあったんやないかなぁ?
「──ええ事したやん、高麗!ていうか代わりに働いてくれて助かった!」
「あたしはちょっと怒ってるんだよ!遊びに行ったのに、マサが休んでたなんて思わねーじゃん!お蔭で店じまいまで働いてたんだぜ!?」
「それは自業自得だよ、コマちゃん……」
何時も通りの学校からの帰り道。もんべぇでニアミスをしていた事実に驚きつつ、高麗と小糸さんと、帰宅と称して神社へ足を運ぶ事に。お隣さんのそれは……ホンマに自業自得やな?
「はぁ、全くよー……にしてもあれだな、マサが休んでると思ったら、エルダ様も有休中なんてな」
「そうそう、だから私も巫女の仕事はお休みなんだ〜」
「──いや、待てよ」
聞かされてすぐはツッコめなかったけど、あのエルダが有休を申請したという事実に、とある名探偵が待ったをかけた。その名もコマムズ!かつて高耳神社で失せ物を見事に探し当てた名探偵や。
あの事件が解決した直後の台詞は、聞かされた方はこっぱずかしいから、隅っこに仕舞っておくけどな!
「そもそもエルダ様って年中有休みたいなもんじゃね?」
「そこに気付くとは流石親友……まあでも、すっごく好きなゲームの続編みたいだし、今頃楽しんでるんじゃないかな?」
「エルダの事やし、夜ふかし上等で遊んでそうやな〜」
「「ありうる〜!」」
俺が憶測で台詞を語ると、境内に木霊するレベルで姦しい笑い声が広まった。適当に放った冗談やけど、習性的に有り得そうなんよなぁ……!
「──ちょっと様子、見に行っとこっか」
冗談で放ったつもりの一言を、小糸さんは本気で考えてしまったのか……頬を伝う汗を見る限り、冗談にはならなかったらしい。滅茶苦茶冷や汗かいてるなぁ?
心配か、興味本位か。本殿へと歩を進める俺達の歩幅は普段よりも広く、心做しか速く刻んでる錯覚を味わった。
「ただいまエルダー、有休楽しんで──」
その部屋に居たのは、確かにエルダやけど。確かにゲームに向き合ってけど。画面やなくて、ソフトのパッケージを握りしめ、ほとほとと、包装紙を涙で濡らすエルダやった。笑顔であんなに泣けるんか、意外と演技派やな……!
「おかえり、こいと…………」
「楽しんでるどころか泣いてるね!?」
「え、エルダ様、泣くほど面白かったとか!?」
「ううん……まだパッケージも開けてない……」
「なんで!?あんなに楽しみにしてたのに!」
「もう外のビニールしわくちゃなってるやん!握りしめすぎやろ!?」
俺達からの総ツッコミに対して、外箱握り締め神様はこう言った。
「──だって勿体無くてさ…………遊んだらクリアして、終わっちゃうんだもん…………」
きっと高麗ならこう思ってる。予想外にめんどくさいボールをこっちに投げてきた……やべー、いっこもわからん。投げ返すのもめんどくさいやつきたぞ……とか。
確かに面倒くさいかもしれへんけど、哀しいかな、わかってしまう。同意してしまう。心から発せられたエルダの声は、確かに俺の心まで轟いた。
「わかる」
「俺もわかる」
「小糸……?マサまで……?」
何がわかるんだよ今の、どこに共感したんだよ……クリアしたら終わるのは当然じゃねーのかよ?なんて思ってそうな正論、知った事やない。俺はただ、エルダのゲームに対する考え方に、深く共感せざるを得なかったんや……!
「すっっごく楽しみにしてたお菓子とか、食べたら無くなっちゃうもんね!!!!」
「終わる悲しみを前にすると踏み出せなくなるのわかるで!クリア=冒険の終わり、って事実を受け止めきれなくて、冒険の途中で手が止まるの良くあるわ!」
小糸さんか必死にエルダの意見に同調するかの如く、俺もエルダに同調した。そうなんよ!終わりが近づく物語程、及び腰になってまうのは仕方無いんや!
「わかってくれるか小糸、マサ……!」
「わかるよエルダ!」
「わかるでエルダ!」
「そうか、わかってくれるか!!」
「帰るか──おーいマサ?一緒に帰ろ……」
「わかる箇所しかあらへん!新しいおもちゃ買うても飾るのが勿体なくて結局箱の中に入れたまま東京まで──」
「……うん、あたし先に帰るわ」
そのままひたすら三人で頷き、振り返っても良くわからへんノリで、数時間、飲み食いしながら胸の内を語り明かした。気が付いたら姿を消していた近所の江戸っ子の事を、何故か失念したまんま。
「悪かったって高麗……返事もせず勝手に盛り上がってたのは謝るからさ、な?」
「あたしはもう無視された事なんて気にしてねーぜ?こうやって埋め合わせしてくれてるからな!」
無視した埋め合わせとしてファミレスで奢らされ、高麗と何気なく談笑している最中。その高麗の口から尋ねられたのは、包装されたままやったゲームの行く末。どうでもいいとばかりに帰った江戸っ子も、結末だけは気になったらしい。
「なぁマサ、あの日エルダ様とゲーム、結局どうなったんだよ?あたし先に帰っちまって、なんもわかんねーけど」
「ゼル伝の話?やらずに封印したんやけど、エルダが癖でパソコン開いてもうて、日課のネットサーフィンしてたんよ。そしたらその、ブログかなんかでネタバレ踏んしまってなぁ……小糸さん風に言うなら、楽しみにしてたお菓子をな、俺も一緒に食べざるを得なくなってな?途中で離脱したけど、多分今も……」
「それ……なんていうか、スゲー忙しない有休だよな……」
東京都中央区月島……江戸時代より400年以上の歴史を刻む『高耳神社』、祀られたるその御神体は──ネットの海でネタバレという宝を拾ってしまい、急いで初物にありついた、エルフでした──高麗の言う通り、あの時のエルダ、忙しなかったなぁ……。
某シリーズの略称が完全に被ったのでちょっとだけ悩みました……これはありなんですかね!?
本日から、原作である江戸前エルフの最新話が数ヶ月ぶりに更新されて、同時にコミックDAYSへと移籍(マガジンポケットでは更新継続)したのですが……移籍記念?のキャンペーンで、なんと27日まで最新話以外無料というなんか凄い事をやっています!
9巻に含まれる話とか、拙作でも書かせて頂いたエピソードが読めますので、もし、もしまだ未読の方がいらっしゃったら是非とも!拙作の27〜29話にも登場したパンニャ様もつとめちゃんもビジュアルが良いので、是非とも漫画で読んでください!!来週までです!!!