ぐうたらトレーナーの怠惰(笑)な日常   作:タニコウ

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UA7000突破しました。ありがとうございます。これからも頑張ります。

今回は、後書きで言ったように過去から始まります。

では、よろしくお願いします。


#14 メリケンガールの方が純正日本人よりも大和撫子してるってどういうこと?

 

 アメリカでグラスワンダーがゲームにハマってから一年の月日が経った頃、遥とグラスワンダーの姿は日本の国際空港にあった。

 

「ねー、グラスー」

「ハルちゃん?どうかしましたか?」

「ホントーにわたしに付いて来てよかったのー?妹ちゃんとも別れて来ちゃったけど?」

 

 遥はグラスワンダーの顔を下から覗き込みながらそう言った。何故、下から覗き込むような形になったかと言うと、単純に遥の方がグラスワンダーより身長が小さいからだ。

 一年前までは、ギリギリ、辛うじて、何とか年長者の威厳を見せられていたが、半年程前に抜かれ、グラスワンダーの成長期のせいもあって今では少しだけ見上げないといけなくなっていた。

 

「そうですね~、まぁ、お手紙とかも出す予定ですし、ハルちゃんが色々と手回ししてくれたお陰で、何かあればすぐに帰れますから~」

「ふーん?ならいいけど、無理はダメだよー」

 

 そう言いながら遥とグラスワンダーは荷物を受け取り、空港の外に出る。外には一台の黒塗りの高級車があった。

 

「うっわー……何で迎えが来てるのかなー。グラス、あの知らない車には乗っちゃダメだよ」

「えっと……あの車って秋川家のですよね?」

「まー、そうだね。でも、わたしは出奔した側だし、きっと違う人のお迎えだよー。だから、タクシー使おうかなー」

 

 心底イヤそうな顔をして、グラスワンダーの手を掴むとタクシー乗り場へと向かう遥。しっかりと、黒塗りの車を囲んでいる黒服の男達に見つからないように移動する辺り、慣れていることが伺えるだろう。

 

「府中の○○まで」

 

 二人はタクシーに乗ると、運転手にそう告げる。動き出した車内で二人は話し始める。

 

「にしても、中学に行け、かー。面倒臭そうだねー、中学の内容なんて全部覚えてるのにー」

「そうかもしれませんが、ハルちゃんが通うのは、トレーナー育成校なのでしょう?トレーナー免許を取る為にも通うべきですよ」

「分かってるよー、そうでもなければアメリカにいた方が家のアレコレに巻き込まれなくていいんだしー」

 

 捕捉だが、トレーナー免許を取る条件は18歳以上かつ三年過程のトレーナーに関する単位を一つ以上取得すること。の二つだ。これは飽くまでトレーナー試験の受験資格なだけで、試験自体の倍率は凄まじい程に高い。

 

「それにしてもトレーナーに関する授業って『トレーナー基礎学』だけなんだよねー。中学って」

 

 そう言った遥にグラスワンダーはジト目を向けながら口を開いた。

 

「どうせ、ハルちゃんのことですから国数理の必須科目はサボるんですよね?」

「まーねー、最初はうるさいだろうけど、テストで満点叩きつければ教師も黙るだろうしねー」

「高等部には進学しないんですか?」

 

 そう聞いたグラスワンダーであったが、答えはもう分かっているようで、一応聞くための言葉だった。

 

「いやー、行くわけないよねー。元からつまらない所に三年行くだけでイヤなのに、同じ校舎に六年とかふざけんなって話だよねー」

「……はぁ」

 

 分かってはいたが、実際に遥から聞かされると呆れて頭を抱えて溜め息が出てしまったグラスワンダー。

 

「まー、わたしと同等かそれより優秀な同級生がいれば高等部に進学するかもねー」

 

 遥の願いは叶うことはなかったが、同等の学生は存在した。ただ、その生徒は遥が入学時には高校三年ですぐ卒業する。仮に遥が大学まで進学するとしても、既にその男はいないため、遥が高等部に進学する理由は無かったのだった。

 そのまま、二人で話し続けていると遥が本当に嫌そうな顔をしてこう言った。

 

「はぁ……なーんでわたしが新入生代表なのかなー」

 

 そう、あろうことか学校の教師達は遥に入学式の挨拶をさせようとしているのだ。その結果は言うまでもなく校内中で噂になるほど悲惨なものだった。

 

「当たり前じゃないですか。ハルちゃんは自分が秋川家の長女であることを忘れているのですか?」

「いやだってさー、わたし家出して行方不明扱いだったんだよ?流石にそんなやつに挨拶頼まないでしょ。普通」

 

 遥が「あり得ないー」なんて文句を言っていると、タクシーは一軒の家の前に止まった。遥が札束をポンと置いて「秋川家に何か言われても黙っててねー」と口止めしてから車を下りた。

 

「さーてと、グラスの転校手続きやったら遊びに行こっか」

「ふふ、その前に荷物を解きますよ~」

「うへぇー、ヤーダー!」

 

 遥はグラスワンダーに手を引っ張られながら家の中へと姿を消した。

 

 

 

 

 ――――――

 

 

 

 

「と、まぁこんな感じですね~」

「なるほどなるほどー、遥さんがトレーナー資格を取るために帰ってきて、その頃からトレーニングをつけてもらってたグラスちゃんがついてきた。と、いうわけですな?」

「そーだねー。この頃にはグラスの日本語も滅茶苦茶上手くなってたからねー、普通に日本人として扱われてたよねー」

 

 思い出すのはグラスワンダーの転校初日のこと。小学校はサボりにサボりを重ねていた遥が保護者代理として付いていき、教師に挨拶をしに行くと、何故か一日だけグラスワンダーと共に授業を受けさせられたのだが、グラスワンダーが自己紹介をすると、同級生にこんなことを言われていた。

 

「なんだっけー?確か、『グラスワンダーさんって、英語上手だね!』だっけー?アメリカ出身なのにねー」

「そんなこともありましたね~、しかし、私のことだけではなく、ハルちゃんのこともお話しした方がいいんじゃないでしょうか~?」

「あ、じゃー、セイちゃんはあれが気になりますなー。遥さんのー中等部での挨拶」

「ん?あー、あれねー。何て言ったっけ?確かー、『わたしは授業を受ける必要性を感じないのでサボります。授業に出て欲しいならわたしに受ける価値を見せてください』だったかな?」

「す、凄い煽りますのね……」

 

 その後も、グラスワンダーと遥が中心となってゲームをしながら話し続ける。そして、日がそろそろ落ちる頃に、テレビのスピーカーからアイちゃんが話し掛けてきた。

 

『マスター。そろそろ夕食時です。たまには、マスターが作ってあげて下さい』

 

 その言葉に、遥は意外にも立ち上がりこう言った。

 

「ふっふっふー、わたしの味を思い知らせてしんぜよー」

 

 遥はキッチンに向かうための引き戸を開けて姿を消した。その十分後には、トレーナールームを超えて学園中が暴力的な芳しい香りによって包み込まれた。

 

 





いつもの解説と言う名の余談です。


トレーナー免許の条件二つ目は実は二年前から出来た制度で、少し前までは全ての単位を取らないといけなかったらしい。一体、誰のためのものなんだー。

遥ちゃんの入学式に沖野Tは参加していませんでした。ので、教師に対する挑発行為は人づてでしか聞いてません。



次回は、食事をしながらレースについての談話をする予定です。お楽しみに



▼質問箱兼意見箱

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=299297&uid=420333


第二回アンケートです。

今回は、遥ちゃんのお休み期間が明けたらどのウマ娘を出すかです。出来れば投票してってください

四人目の遥ちゃんが担当するウマ娘は?

  • サイレンススズカ
  • マヤノトップガン
  • アグネスタキオン
  • マンハッタンカフェ
  • トウカイテイオー
  • スイープトウショウ
  • アドマイヤベガ
  • ナカヤマフェスタ
  • シンコウウインディ
  • キタサンブラック
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