ぐうたらトレーナーの怠惰(笑)な日常   作:タニコウ

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皆様お久しぶりでございます。

夏休みなんて嫌いだ!

本当にごめんなさい。遅くなりました。後期からはちゃんと課題をやります…………多分。


#24 どうも、なんか気付いたらまた仕事を押し付けられていた社畜です。よしなに

 

 

 会議室に声が響く。

 

「資料の30ページを開いてください」

「むぐむぐ…………甘いっ!」

 

 若干一名は優雅なティータイムと洒落こんでいるが、そんなアホを嵌める為に粛々と会議は進んでいく。

 会議の参加者達は言われた通りのページを開いたことで、『マンハッタンカフェ』についての説明がたづなの口から語られる。

 

「こちらが『マンハッタンカフェ』さんの資料です。彼女は特筆した問題行動は起こしてはいません。強いて上げれば理科室の無断使用が上げられますが、彼女の事情を加味すれば問題に上げる必要はない。と結論を以前下しましたのは新任の方々以外は覚えていると思います」

 

 たづなの言葉に着任して二年目以降の者が頷いて肯定したことを確認したたづなは、教室の無断使用を許される程の事情とは何なのか分からない新任達に向けての説明を口にする。

 

「では、新任の方もこの場にいるので、ここで改めてマンハッタンカフェさんの抱える事情について説明します。簡単に言いますと、彼女は霊感が強いです」

 

 たづなのその言葉に、新任のトレーナー達は「それだけか?」と思いながら訝しげな顔を作る。彼らの様子に気付いたたづなはそのまま言葉を告げる。

 

「一重に霊感が強い。と言っても、彼女のそれは一線を画しています。こちらの映像をご覧ください」

 

 たづながリモコンを操作してスクリーンに映る画面をマンハッタンカフェの資料からMP4の再生画面に切り替えてから再生ボタンを押した。

 

 再生された動画に映るのは、茜色の空から徐々に青く、暗くなっていく恐らく午後4時から午後6時の間と思われる夕暮れ時の風景だった。道の端には広告の旗が風に靡いたり、電線の上に止まったカラスが不気味な程静かにこちらを見ている。

 そして、少し時間が経つと一人のウマ耳を持った少女――マンハッタンカフェが歩いてきた。ここでたづながマンハッタンカフェを中心に拡大をする。

 

『――――――――』

 

 マンハッタンカフェは電話をしている訳でもないにも関わらず、まるで誰かと会話をしているかのように、分かりづらいが表情を変えながら口を動かしている。

 一見、ただの謎な電波を受信してる不思議ちゃんに見えることだろう。実際、新任トレーナー達はただの頭おかしい子にしか見ていなさそうだ。

 

 それを察したたづなは再び画面を元の画角に戻すとポインターを使ってとある場所を示す。

 

「こちらをご覧ください」

 

 たづなが指した場所は、道路脇に置かれた旗だった。

 先程までは仲良く同じ方向にゆらゆらと風に靡いていたそれは、東に靡いている旗の横にある旗が西に靡いている。かと思えばその隣にある旗は東に靡いていたりと、風向きがしっちゃかめっちゃかになっている。

 そして、どんどんと風は強くなっていき、旗がバッサバッサと暴れている。だが、

 

「旗が普通であればあり得ない方向に風で靡いています。そして、次にマンハッタンカフェさんを見てください」

 

 全員がマンハッタンカフェの映る場所へと目を向ける。そこには――

 

 ――全く風の影響を受けていないマンハッタンカフェがいた。そして、最後に再び全体が映されるがそこには電線にいたカラスは一羽と残らず消えていた。

 

「このように、彼女の周りでは怪奇現象と思われる事象が多発しています。他には、寮内でポルターガイストが起こったなどの報告も受けています。その影響で他の学園生とも距離を置かれているようです」

 

 マンハッタンカフェについての説明を一通り終えたたづなは、残り数口分程まで削られたロールケーキを齧る遥を一瞬だけ見てから全員に目を向ける。

 

「それでは、彼女に対する対策として何か意見がある方はいらっしゃいますか?意見が出ない場合は理事長の提案を採用します」

 

 たづなは遥に向かって問い掛ける。だが、遥はほんの少ししか残っていないロールケーキを味わうのに夢中で当然気付くことはない。

 

「むぐむぐ……」

 ――残り二口

 

「……どうやらないみたいなので、理事長の提案を採用します」

 

「……はむ」

 ――残り一口

 

「念のため、『アグネスタキオン』さんと『マンハッタンカフェ』さんへの対応を確認します」

 

「あーむ……むくむく……」

 ――完食

「おいしかったぁ!…………ん?」

 

「『アグネスタキオン』さんと『マンハッタンカフェ』さんのお二人には遥トレーナーに対応をお願い致します」

「………………は?いつの間に始まってたの?」

 

 ウマの耳に念仏、寝耳に水とは正にこのことだろう。菓子を食べるのに夢中になりすぎて会議が進んでいることに気付いていなかったのだ。

 

 自業自得とはこのことだろう。

 

「しかも、わたし何も聞いてないんだけど!?」

 

 然もありなん。人の話を全く聞いていない遥にたづなが止めを差す。

 

「私はしっかりと拒否権を与えましたよ。それも二度も」

「…………え?マジ?」

 

 遥はたづなの言葉に驚きつつも隣に座る沖野に確認を取る。沖野は満面の笑みを浮かべてこう言った。

 

「頑張れよ!」

「…また…嵌められた……」

 

 遥の呟きは静かに消えた。

 

 これが自業自得である。

 

 

 

 

 ――――――

 

 

 

 

 その後の会議は遥がこれ以上仕事を増やされまいとしっかり参加したことによって普通に淡々と進み、何事もなく無事終わりを迎え、遥は一つ伸びをしてから潔く押し付けられた仕事をさっさと終わらせようと立ち上がる。

 が――

 

「お久しぶりですね。遥ちゃん」

「およ?…………あ!」

 

 いきなり話し掛けられて振り返るとそこには遥の見知った顔が一つ。

 

「葵ちゃんじゃーん。久しぶりー、元気してたー?」

「ちゃんって……私、これでも遥ちゃんより年上ですよ?」

「えへへー、ごめんねー」

「全く……」

 

 困ったように眉を八の字にしながらも葵は久しぶりの気兼ねなく接することが出来る遥との再会を喜んでいるようだった。

 どうやら遥も満更ではない様子で楽しそうに葵へと話の種を振る。

 

「それでー?葵ちゃんは最近どうだったのー?」

「そうですね…トレセン(ここ)に来てから一人スカウトしまして、今は遥ちゃんに教わったように色々試してますよ」

「おー、頑張ってるじゃん!流石は桐生院の天才だねー。やり方を変えるなんて普通のヒトには出来ないよ」

「そうでしょうか?」

「うんうん。葵ちゃんの努力の賜物だよ!」

 

 そこで遥は視線を時計に向ける。既に時間は放課後を迎えてから三十分を越えていた。

 時間を確認した遥は(休む時間が少なくなることに)焦って葵へと別れの言葉をかける。

 

「ごめんねー葵ちゃん。ちょっと時間ないからまた今度しっかりお話しようねー」

「あ、そうですね。お時間取らせてすみません。では、また今度」

「うん!またねー!」

 

 手を振りながら遥は会議室から出ていく。そんな遥の後ろ姿を葵は見つめながら一言呟く。

 

「私も頑張らないといけませんね」

 

 

 

 

 ――――――

 

 

 

 

 会議室を出てそのまま旧校舎へと向かう道を歩いている遥は、会議の終わり際にたづなから受け取った資料を読んでいた。

 

「マッドサイエンティストと霊感が強い二人、か。うーん、なーんでスズカに続いてクセウマなのかなー」

 

 資料を読み込んでいくとクセウマである二人に若干面倒臭そうな雰囲気を醸し出している遥。

 だったが、資料を読み込んでいくと同時に目の色が大きく変わっていく。

 

「お、身体がゲーミングになる薬に、ゲロマズだけど効果が凄い薬品。ランダムなタイミングで発光する薬。凄いじゃん!面白そうだね!向こうに付いたら色々と見せて貰おうっと」

 

「へー、マンハッタンカフェの近くでは怪異現象が起こる、ねー。それに、彼女には何の被害もないんだ。じゃー、守護霊的なモノなのか、はたまた見えちゃうマンハッタンカフェに害を与えるモノなのか、か。ちゃんと見極めないとだねー」

 

 などと、これから訪れるイベントに胸を躍らせながら遥は旧校舎の理科室へとやって来た。そして、扉に手を掛けて――

 

「んー?ここかなー?…………てか、結構ヤバいのいない?ま、いっか。殴れば何とかなるでしょ」

 

 ――不穏な気配を感じつつも、『なんとかなれー』の精神で扉を開けて中に入っていった。

 

「たのもー!マンハッタンカフェはいるかな!?」

「……はい……私がそうですけど……」

 

 扉を開けて声を掛ける遥に答える声が一つ。遥はそこに目を向ける。そこには、資料に載っていた青鹿毛のウマ娘――マンハッタンカフェがいた。

 遥はマンハッタンカフェを見つけるとそちらへ近寄り話し掛ける。

 

「キミがマンハッタンカフェなんだねー。わたしは秋川遥って言うんだよー」

「あ……そうなんですね……ご存じの通り私はマンハッタンカフェです……。それで……私に何か用でしょうか……?」

 

 遥は実験用のビーカーでコーヒーを作っているマンハッタンカフェににぱーっと笑みを浮かべながら声を掛けるとマンハッタンカフェもそれに応じる。

 そして、マンハッタンカフェから要件を聞かれた遥は視線を理科室内の至るところへ回していく。そして探し物が見当たらないが故に首を傾げてからマンハッタンカフェの問いに答えを返そうと口を開く。

 

「いやー、それがね?実は――――っ!?」

 

 それは唐突のことだった。遥が要件を伝えようとしたのと同時に遥の視界の上半分をナニかが埋め尽くす。

 ナニかを認識した遥は大きく跳び退きナニかの全貌を見る。

 

『ハジメマシテェ、アキカワハルカサァン?』

 

 遥が見たのはマンハッタンカフェに顔が酷似している白髪の少女だった。ただ、白髪の少女は天地がひっくり返ったかのように天井に立っていた。

 本来であれば腰を抜かして当然なのだが、それを見た遥はと言うと――

 

「ッ……悪霊退散ッ!!」

『――ブベラッ!?』

 

 白髪の少女――マンハッタンカフェの『お友達』の顔面に強烈な拳を叩き込んだ。

 

「……お友達に触れるヒトいたんですね……。でも、殴らないでください……。凄いですけど……」

「ウエェッ!?ご、ごめんね!?大丈夫?本気で殴っちゃったけど成仏してない!?」

 

 マンハッタンカフェの言葉にやらかしたことを自覚した遥が大慌てでお友達に声を掛けるが、既にお友達はノックダウンして地面に倒れ伏していた。





解説と言う名の余談です

まず、遥ちゃんにはカフェさん以上の霊感を持っています。一応、大分前にちょろっとグラスさんがそれっぽいことを言ってます。気になった人は探してみてね。
遥ちゃんは普通に幽霊とか妖怪とか見つけたら全力パンチして浄化()します。因みに、威力的にはウマ娘の蹴りの二倍くらいです。ヒトミミとは?

それと、葵Tをここで出しちゃいました。関係的には中学時代の三つ学年が違う先輩後輩です。勿論、葵Tの方が年上で当時は高校一年です。因みに、遥ちゃんの影響で葵Tはトレーナー白書一辺倒ではなくなっています。その時の話はまたいずれ。

それと、これは本当に余談なんですけど実は旗云々の話って、僕の体験談だったりします。まぁ、流石に小説用に話を盛ってますけどね。因みに、僕の場合は僕が横を通った旗だけあり得んくらい暴れるくらいですね。それと、近くの人がさしてる傘をひっくり返すくらいです。
まぁ、めちゃくちゃ怖かったですけど。


次回はカフェさんとお話してマッドサイエンティストさんも出てくると思います。多分、水曜日までには上げられると思います。補習が終わらんのよ。


ここからは完全に関係ないことなんで飛ばしてもいいですよ。

前話で新しい作品書きたいみたいなこと言ってましたけど、今プロット書いてる段階なんですがプロット書いてるうちに新しいアイデアが湧きすぎて話が纏まらないし、気になりすぎて筆が進まないんですよね。
あ、一応プロット書いてるのは複数あってブルアカとワンピと転すらと鬼滅と、何処かから湧いてきたオリジナルが二つとヒロアカにがっこうぐらし何ですよね。何から書こうか迷っちゃうね。取り敢えず一番最近に始めたヒロアカから書こうかな?進捗があったら報告します。

では、また今度。



▼質問箱兼意見箱

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=299297&uid=420333
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