「のぉお主、すまんが儂と勝負をしてもらえんか」
「・・・・・・。」
こちらに目もくれず、問いかけにも答えず、男はその場を立ち去る
しかし儂にまわりこまれた
「あまり時間はとらせん、5分でええからどうじゃろうか?」
「・・・・・・。」
こちらをチラ見するも、問いかけには答えず、男はその場を立ち去る
しかし儂にまわりこまれた
「そう冷たくするでない、お主強いんじゃろ?少しでいいんじゃ、勝負してくれんかのぉ」
「・・・子どもに興味はない・・・ハァ、・・・失せろ・・・」
それだけ言い残すと、男は雑踏の中に消えていく
儂は男と距離を取り、且つしっかりばれるように男を尾行した
男は人通りの少ない方少ない方へと向かい、人気の無い路地裏に入っていった
儂は顔がにやつくのも抑えきれずにそのまま後を追った
路地裏の奥まで行くと男がひっそりと佇んでいた
「なんのつもりだ・・・、ヒーローに憧れる狂人の類か・・・」
「何を訳の分からぬことを言うとるんじゃ?最初に言うたじゃろう勝負がしたいと。こんな所まで連れてきて、くっくっくっ、お主もそのつもりなんじゃろう?まったく人が悪い」
「なるほど・・・、ただの頭の狂った子どもか・・・」
「そういうお主は殺し屋か?まさかヒーローではなかろう?まぁどっちでも構わん、始めの合図はいらんじゃろう」
「今なら見逃す。消えろ。子どもが立ち入っていい領域じゃない」
男は隠していた殺気を解き放つ。やはり殺し屋か?あからさまに男の持つ空気が変わった。強い!儂の目に狂いはなかった
「勝負を挑んだ手前、儂の方から攻めさせてもらおうかの」
「言葉の通じん狂人か・・・」
はやる気持ちを抑えきれず、一気に間合いを詰め中心めがけての正拳突き
捌くか、受けるか、躱すか、それとも黙ってくらうか。これに対する反応で次からの対応が変わってくる
正拳突きをジャンプで躱される。高いっ!頭上近くまでの跳躍、躱しざまに空中からの蹴りが来る
「ほいさぁっ!」
当たる直前足首を取って技を仕掛ける。相手の体を上下に半回転させ、そのまま頭を取って地面に叩きつける
「よいしょおっ!」
倒れたまま呆けていたので、手を取って関節を極めながら無理矢理立たせ、体に力が入らないように技をかけながら、今度は壁に叩きつける。多少の壁とともに男は崩れ落ちる
「のぅ、殺し屋よ。あんまり舐めんでもらえるかのぉ。こちとら真剣勝負しに来とるんじゃ、あんまり手抜きするとこのまま終わらせちまうぞい」
男が頭を振りながらのっそりと立ち上がる
「何の思想も持たない狂った子どもが・・・ハァ・・・、少し強いからと調子に乗るな」
懐からナイフを出し両手に構える
さぁ、ここからが本番とこちらもしっかり構える
少しの静寂ののち、今度は男の方から仕掛けてくる
ゆっくりと間合いを詰め、低い体勢で飛び掛かりながらの鋭い右の横薙ぎ
緩急の付け方が上手い、捌ききれぬと判断し右横後方に躱す
すれ違いざま左のナイフの投擲、これを何とか叩き落とすも間髪入れず重なるような右ナイフの投擲。首を振って躱すも少し頬を切られる
男は素早く先ほどとは違う大きめのナイフを出し、右に構えて同じように低い体勢で飛び掛かりながらの鋭い右薙ぎ、これに技を合わせようとするも交差する直前空中への大ジャンプ。ビルの壁を三角飛びしながら、大きく距離を開けられる
男は先ほど投擲に使ったナイフを拾いながら話しかけてくる
「子どもの遊びに付き合うのはうんざりだ・・・ハァ、こんな無駄な事に費やす時間など俺にはない。もう終わらせる」
そう言いながら
「そう固い事を言うでない、まだ5分も立っとりゃせんわい。けち臭いこと言わんでもうちょっと付き合え、楽しくなってきた所じゃろうが」
なんちゃってゴキブリダッシュで低い体制のまま一気に距離を詰め、手で足を払いにかかるが、大ジャンプで避けられる
「そりゃ悪手じゃろうが」
予想着地点に移動し、悠々と落ちて来るのを待つ
途中何度かナイフが飛んでくるがすべて躱す。最後にナイフを下突きにして頭上から勢いを付けて襲い掛かってくるも、動きは完全に見切っているので足を取って空中で回転させ、次に下に来た頭を取って回転を加速させる。加速、回転、加速、回転、加速、回転、加速、回転、加速、回転。最後に回転で勢いの付いた頭を地面に叩きつけ、とどめに下段足刀を首に決めてフィニッシュ
「そいやあっ!」
「カハッ!?」
意識はあるようだが、さすがに立ち上がってはこなかった
よし死んでない、儂の勝ちじゃ!初めての強者との真剣勝負と、強者相手に初勝利した喜びで、儂の感情は大いに高ぶった
「手合わせ感謝する、また一つ強くなれたわい」
「・・・・・・。」
「儂から一つ忠告じゃ。何かあるたびにジャンプするのはいただけん。確かに頭上は多くの場合人の死角じゃし対処も難しい。が、儂にはそれは当てはまらん。それに空中は足場がない故、思っているより自由度がない。捻り、回転、打ち下ろしと必然その行動も読みやすくなる。そのまま続ければいつしか足を掬われるぞい」
「・・・・・・。」
「今日は世話になった!いずれまた、どこかで会うことがあればその時はまた手合わせを頼む!」
それだけ言い残し、儂は大満足でその場を去った
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次に天誅を下すヒーローもどきを探していると、不意に声をかけられた
当然のように無視をすると、しつこく何度も声をかけてくる
小さい。小学生か。いや顔の感じからすると中学生。どちらにしても子どもだ
復讐者といった感じでもない。俺を捕まえに来たヒーロー気取りの狂人か?
少し脅すと話しかけては来なくなったが、、それでもずさんな尾行で後をついてくる
撒く事も考えたがまた話しかけられてもめんどくさい。仕方がないから本格的に脅して帰らせるか
路地裏で待っていると、子どもがにやけた面でこちらに来た
少し問答を交わし殺気を出して脅すも、さらに頬を歪めて顔をにやけさせる。なるほど狂人だ
この年にしてヴィラン予備軍か。やはり世も末、一刻も早く世にヒーローを取り戻さねば
多少の怪我もやむなしと思考を切り替える
少年が真っすぐ襲い掛かってくる
見た目に反して動きが速い。確かに自ら勝負を挑んでくる程増長するのも頷ける。が、いささか調子に乗りすぎだ
攻撃をジャンプで躱し、空中から肩口を狙って蹴りを繰り出す
こちらの攻撃が当たる寸前、景色が反転し地面に頭を叩きつけられる
!?・・・何が起こった!?いや、何をされた?少しぼやけた頭で思考をしていると、手首を掴まれ無理矢理立たされる
力が入らん!?五指で触れると麻痺させる個性か?
俺はそのまま壁に叩きつけられた
くそ、厄介な。こうなるとあの手に触れるのはまずい。ならば中距離戦か
投擲用のナイフを取り出し両手に持つ。それに対し手を広げた構えをとっている。やはりそうか
少しずつ間合いを狭め、途中から一気に距離を詰める
出てくる手に注意を払いながらナイフで牽制し、すれ違い様にナイフを連投
うまい事頬をかすめてくれた。しかし直接奴の頬を舐めに行くのも危険。となると・・・
攻撃に行くふりをして先ほど投げたナイフを拾う。これで終わりだ
骨の二、三本でも折って恐怖をすり込めば、二度とこのような真似はしないだろう
そう考えながらナイフに付いた血を舐めるも子どもは倒れない
何故だ!?確かに新しい血の味はした。ならば何故奴は動ける?
驚いていると相手が襲い掛かってくる
っっっ!速いっ!
最初とは比べ物にならないほどの速度で一瞬にして間合いを詰められる。体勢が異様に低いっ!まずいっ!足っ!掴まれるっ!
慌てて空に回避。下の様子を確かめると、着地点で相手が待ち構えている
投擲で場所を確保しようとするもすべて躱される
このままでは先ほどの攻撃が来る。しかし躱せないだろう。ならば耐える。耐えてもう一度仕切り直しだ
予想通りこちらの攻撃が当たる直前に景色が反転
っ!止まらない!?
そのまま視界がグルグル勢いを付けまわり続ける。上下左右の間隔が徐々に無くなっていく
先ほどとは比較にならないほど強く地面に頭を叩きつけられ、丁寧に首に一撃を極めてくる
体が動かない。視界が定まらない、世界が回っている
子どもが何か喋っているが、耳鳴りがひどく全く入ってこない
しばらくすると子どもは満足そうに立ち去っていった
ステインさんは下調べも兼ねたオフ日だったので目立つ装備はしていませんし、相手が一般人だったので全く気持ちが乗っていません。そもそも殺すつもりもありませんでした。
オリ主は強者ムーブをかましていますが、ステ様が本気装備でガチ切れした場合、現時点のオリ主では勝てません。