天に輝くは黄金の北極星   作:帝月

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何とか更新!

そして作者のFate作品で好きなキャラ登場!

話の重いZeroで救われる子がいたって良いじゃないと思いながら書きました

遅いですけど、頑張って更新します!


『差し出されるは救いの手か猿の手か』

狂戦士との戦いが終わり、あまりにも圧倒的な光景に名高き英傑達も黄金に輝く王を見つめ警戒を強める。

 

「ふむ…つまらん」

 

ギルガメッシュはさもつまらなそうにため息を漏らし、他のサーヴァント達を見る。

 

「英雄王…いくつか貴方に問いたい事があります」

 

突如金髪の美少女、騎士王が声を掛ける。

 

「良い…発言を許す」

 

問いかけを許し、王は耳を傾ける。

 

「感謝します。貴方は先程成り行きで戦闘になったと言いましたが、本来は戦闘を行う気は無かったという事ですか?」

 

騎士王の発言に対し、

 

「そうだ、『この世界』の我と狂犬が仕掛けて来た故遊んでやったまでよ」

 

「この世界? それはどういう事ですか? まるで貴方は違う世界から来た様な発言だ」

 

ギルガメッシュの発言に思うところがあり騎士王は聞き返す。

 

「そのままの意味だ」

 

そう告げると同時に『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』の高度を下げ、

 

「王さま? もう大丈夫なの?」

 

船上に待機していたアイを一度降ろし、側へと置く。

 

「我らは元々居た世界から事故の様な形で、此方の世界へと転移したのだ」

 

「ちょっと待てよ…それって第二魔法の領域じゃないのか!?」

 

今まで黙って話を聞いていたマスターの1人ウェイバーが声を荒げながら言う。

 

「さてな? 意図的なのか偶発的なのかはわからん、だがこの世界にて我が…英雄王ギルガメッシュが召喚された事で何らかの関わりが生まれたのかも知れんし、もしかするとただの事故なのかも知れん」

 

実際に原因と呼べるものが解らないので、飽くまで憶測を語る事くらいしか出来んのが現状である。

 

「ところでその少女は貴方のマス…」

 

騎士王がアイが何者であるかを聞こうとした時に、

 

「やれやれ…先程から鬱陶しく不愉快な視線を向けるだけでは飽き足らず、コヤツを狙おうとするとはな」

 

突然ギルガメッシュが倉庫街の一角、厳密には積まれたコンテナの一角を睨むと同時に黄金の波紋が現れ、一本の剣が射出される。

 

それは人では知覚出来ない程のスピードで積まれたコンテナを軽々と吹き飛ばし、爆発を起こし、複数のコンテナを粉砕する。

 

「英雄王! 貴方は何を!?」

 

突然の蛮行に驚愕する騎士王。

 

「ふん…何…煩い小蝿がコヤツを狙おうとしておった故に灸を据えてやったまでよ」

 

我の言葉に思い当たる節があるのか、騎士王は何かを確認し、

 

「切嗣ッ!?」

 

本当のマスターの名を叫び驚愕する様を見せる。

 

「全く…コヤツはマスターでも魔術師でも無いただの小娘だと言うのに」

 

まぁ…アイをマスターだと勘違いしただけならば兎も角、スコープ越しに射とうとした故にとりあえず吹き飛ばしてやったが、加減をした故に生きてはいるだろう。

 

「クッ!」

 

「狙いは外しておいた故 死んではおらんであろう、回収しにいくのならば行くが良い。見逃してやろう」

 

「アイリスフィールッ!」

 

「お願いセイバーッ!」

 

ギルガメッシュの言葉に反応して、仮初のマスターであるアイリスフィールを抱えて騎士王はこの場から離脱する。

 

「ふん…でっ…キサマらはまだおるのか?」

 

残ったライダーとランサーを一瞥しながら告げる。

 

「ふむ…異世界の英雄王よ…汝に問いたい…我が軍門に降り共に世界を手に入れぬか!?」

 

ほぅ…この我を前にしてその様な大言壮語を吐く事が出来るとは、流石征服王だと褒めてやりたいところだ。

 

「フフ…フハハハ…フハハハハハハッ! この我を前にして軍門に降れと? 随分とまぁ…」

 

 

「笑わせてくれるな雑種」

 

 

その胆力には関心するが、調子に乗るなよ。

 

「「「ッ!」」」

 

突然サーヴァントとマスター達の身体に重圧が掛かる。それは正に蛇に睨まれた蛙になった様な気分であろう。

 

「何を考えてやがりますかこの馬ッ鹿はあああ!!」

 

重圧を浴びる事となった原因の征服王に、マスターが泣きそうな顔で掴み掛かろうとするが、

 

「ぐえっ!」

 

強力なデコピンで吹き飛ばされるウェイバー。

 

「待遇は応相談だが?」

 

「貴様如きがこの我を御せるとでも?」

 

宝物庫を開きいつでも射出できる様に宝具を覗かせると、

 

「こりゃー交渉決裂かぁ…勿体無いなぁ…残念だなぁ」

 

頭を掻きながら、心底残念そうな表情を見せる。

 

「ふん…興が醒めた…貴様はどうするのだ? 輝く貌よ?」

 

沈黙を貫いていたランサーに問いかける。

 

「俺の真名を!?」

 

己の真名を当てられた事に困惑し、同様するランサー。そして彼の主人はどうやらそれを不利と捉えたのか、

 

「主ッ!? クッ! 了解しました」

 

ランサーは踵を返し、この場から立ち去る様だ。

 

「英雄王よ…この場は退かせてもらうぞ!」

 

ランサーが消えると、

 

「ふぅむ…こりゃ今回はダメだな。またの機会を狙うとしよう」

 

頭をボリボリと掻きながら、この場を去る。

 

先程までの喧騒とは打って変わり、辺りは静寂を取り戻す。

 

「王さま…これからどうするの?」

 

世界そのものが違う事、見知らぬ土地である事、自分を知る人間が我以外にいない…聡いコヤツはその事実に気づき、身体を震わせながら我に問う。

 

「案ずるな、既に目処はついておる」

 

我はアイに予備の上着を掛けてやった後少し移動すると同時に、

 

「ふむ…この辺りだな『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』」

 

再び宝物庫を開き、地面へと放つ。

 

宝物庫から射出された宝具は硬いコンクリートの地面を飴細工でも砕くかの様に、容易く砕き大穴を開ける。

 

「わひゃっ!? え? どうしたの!?」

 

アイは突然の我の行動に驚きの声を上げる。

 

「ほぅ…やはりまだ居た様だな」

 

大穴を覗くとそこには、

 

「ヒュー…ヒュー…ゴフッ!」

 

穴の中…つまり下水道の中にて血反吐を吐き、可笑しな呼吸音を繰り返すフードを被った男が横たわっていた。

 

「さて…『天の鎖(エルキドゥ)』ッ!」

 

宝物庫から黄金の鎖を伸ばし、男を拘束すると同時に、

 

「そらッ!」

 

腕力に物を言わせて釣り上げる。

 

「カヒュー…カヒュー…」

 

男は地面に転がるも、意識は無く、ただ可笑しな呼吸音を繰り返すだけであった。

 

どうやらこの男…いや…哀れな道化ことバーサーカーのマスター、間桐雁夜は先程の戦闘とバーサーカーのダメージの修復に魔力が使われた事でもはや意識すら保つ事が出来ぬ様だ。

 

「その人、だ 大丈夫なの!?」

 

雁夜の状態を心配したアイが問いかける。

 

「なに…まだ死ぬほどの傷の深さでは無い…おい…間桐雁夜…取引だ、喜べ 貴様の願いを叶えてやろう」

 

それは他人からすれば悪魔の囁きにも聞こえるだろう。しかし後の無い間桐雁夜からすればそれは地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸なのだ。

 

「さく…ら…ちゃん…たす…け…ぞ…うけ…んをころ…してくれ」

 

血肉を失い、意識も朦朧とする中で、息も絶え絶えに雁夜は願いを口にする。

 

「口約束ではあるが良かろう」

 

そして問いかけに答えた後に、アイを再び抱き上げ、更に鎖で拘束された雁夜を肩に担ぎ『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』に飛び乗る。

 

黄金の船は主達を乗せ、空へと浮かび上がり目的地へと飛んでいく。

 

「王さま…何処へ向かうの?」

 

不安気に問うアイに我は、

 

「なに案ずるな、コヤツを助けたのは仮の宿を得る為でもある」

 

天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』のスピードは其処らの戦闘機など比べ物にならぬ程に速く、目的地である間桐邸まで数分で着く。

 

そして高度を下げ手入れがされていない為、草木が伸び放題、荒れ放題の庭へと降り立つ。

 

「お前はコレに乗れ」

 

我は宝物庫を開き空飛ぶ絨毯の原典を取り出す。

 

「すご〜い! 映画で見た空飛ぶ絨毯だ〜!」

 

本物の空飛ぶ絨毯に目を輝かせるアイを乗せ、雁夜はそのまま鎖で拘束したまま引きずる。

 

「邪魔するぞ」

 

玄関は堅く閉ざされていたが、我はそれに構う事はせず扉を蹴破り中へと侵入する。

 

「ふむ…こっちだな」

 

「ひぃっ! 誰だお前達は!?」

 

扉が蹴破られた音に反応してこの場にワカメを彷彿させる髪型をした1人の男が現れる。恐らくは雁夜の兄であろう。

 

「喜べ雑種。貴様らを悩ます害虫はこれより我自ら駆除してやる、貴様はさっさと持てる物を持って出て行くが良い」

 

「はっ? か、雁夜!? お前は一体?」

 

喚く雑種の足元に一本の剣が突き刺さる。

 

「ひぃっ!?」

 

「聞こえなかったか? さっさと出て行けと我は言ったのだ、2度目は無いぞ」

 

少々殺気を込めて言ってやると、雁夜の兄間桐鶴野は慌てて二階へと走って行く。

 

「さて…さっさと済ませるか」

 

我は再び目的の場所へと足を進める。

 

鬱陶しい陰鬱な魔力の残り香を頼りに進んで行くと、先程廊下に設置されていた物よりも遥かに重厚感のある扉を見つける。

 

「此処か…アイは此処で待っておれ」

 

此処から先はコヤツには見せれんからな。

 

「え? 王さまはどうするの?」

 

「少しばかりこの先の雑種に用がある故部屋に入るぞ」

 

答えてやると、アイは我の予想に反して、

 

「やだ! 王さまは…またさっきみたいに危ない事するんでしょ!」

 

なんと我の命を断ったのだ。

 

「この先にあるのはお前が見るには辛いものがある故、此処で待っておれ」

 

「私…何も出来ないけど…逃げたく無いよ…」

 

どうやら我はコヤツを見誤っていた様だな。コヤツはコヤツなりに立ち向かう姿勢でいた様だ。

 

フッ…やはり子供というのはいつの時代も面白い。

 

「良かろう…供を許す。だが、その絨毯からは何があろうとも絶対に降りるなよ」

 

絨毯に蟲除けと守護系宝具を起動させる。

 

「うん!」

 

重厚な扉は不用心にも鍵は掛かっておらず、普通に開いたのでそのまま侵入する。

 

そして目に飛び込んで来た光景は…

 

「何と醜い…」

 

部屋の真ん中は広く、深い広間となっており、その全てを埋め尽くすほどの蟲が蠢き、中心部には全裸で鎖に繋がれたアイよりも幼い少女に悍ましい蟲が這っていた。

 

その少女の目に光は無く、深い闇を宿し全てに絶望したかの様な能面の如き表情を浮かべていた。

 

「酷い…」

 

今にも泣き出しそうな表情で口元を押さえるアイの姿を尻目に、とある場所を我は睨みつける。

 

そこに居たのは…

 

「クカカカ…今宵は誰も呼んではおらなんだはずじゃが…どうした? お客人 何用で参られた?」

 

干からびた人の形をしたナニカ…年寄りの姿形こそ取っているが、中身は最早人とは呼べないものであった。

 

それは間桐家の支配者たる間桐臓硯、500年の時を生きる人を辞めた化け物である。

 

そして口調こそは穏やかではあるが、感じるのは不快感のみ、それは人が害虫を見た時に感じる感情のそれである。

 

「ふむ…仮の宿に少々厄介な害虫か居着いておって、不快故に我自ら駆除に来てやったまでよ」

 

「クカカカッ! 言いよるわ! しかし慢心が過ぎるのでは無いか! 此処は既に儂の腹の中も同然! グフフフフ…中々良さそうな胎盤もある故に…」

 

臓硯はそれ以上の言葉を紡ぐ事は出来なかった。

 

何故なら黄金の波紋より射出された宝具が臓硯の顔面を吹っ飛ばしていたからである。

 

「たかが害虫の分際で我の財に触れようなどと、身の程を知れ!」

 

全く不愉快である。

 

「王さま…あの人は死んじゃったの?」

 

不安気にアイが問うが…

 

「ふん…アレがあの程度で死ぬわけ無かろう」

 

我が答えると同時に、

 

「クカカカ…流石は名高き王よな!」

 

蟲が集まり、再び人型を形成する。

 

「やれやれ…害虫というのはやはりしぶといものよな」

 

「先も言うたが、此処はもはや儂の腹の中も同然! 丁度良い貴様の身体を貰うとしよう!」

 

「思い上がるなよ…雑種…いや害虫風情が…」

 

我は宝物庫を開き、とある物を投げ込む。

 

「ふん…何をしようとも無駄よ!」

 

勝ち誇った様な声を上げる臓硯だが、

 

「所詮は害虫か…アイよ口元を服の裾で覆っておけ」

 

アイが咄嗟に我の指示に従い口元を覆うと、突如先程投げ入れた物から白い煙が溢れ出す。

 

それは瞬く間に蟲蔵全てを覆い尽くす。

 

「クカカカ この様なモノで…グァッ!? 何故じゃ! か…身体が崩れ…」

 

「なに害虫駆除にはやはり薬を撒くのが一番であろう? それは殺虫剤の原典、人には何の効果も無いが、こと蟲に属する存在には効果覿面よ」

 

白い煙が部屋全体に充満すると、蟲達は耳障りな音を経てながら次々と死んで行く。

 

「ゴフッ! ゴボェッ!」

 

そして雁夜の中の蟲も反応し、身体を内部から食い破って這い出ていく。

 

「やれやれ…世話の焼ける奴よ」

 

身体を食い破られ、全身から血を流す雁夜に魔術で応急処置を施し延命させる。

 

「い、嫌じゃ…死にとうない! 死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない死にとうない…儂は死にとうない!」

 

必死に叫び踠くが既に部屋の中は愚か、隙間を伝いこの屋敷全てに煙が充満している事もあり最早逃れ様も無く、

 

愚かにもたっぷりと煙を吸った事で身体が維持出来ずに溶ける様に臓硯は崩れて行く。

 

「さて…」

 

我は階段を降りて行き、大量の蟲の死骸が転がる蟲蔵の最下層直前で止まり、魔術を用いて拘束された少女…桜の所までの道を作り側に近づく。

 

「あ…あぁ…」

 

彼女は焦点の合わない瞳で近づいて来る我を見つめ、小さな呻き声を絞り出している。

 

「おい小娘…お前は生きたいか? この場より助かりたいか?」

 

我は問いかける。もし死にたいと答えるのならば此処で殺してやるのもまた慈悲であろう。

 

「たす…けて…おねが…い…します…もぅ…いたいのは…いやぁ…からだを…よごされる…のも…いやぁ」

 

ほんの僅かな光を再び瞳に宿し、涙を流しながら搾り出した答えを聞き、我はそれに答えてやる。

 

「良かろう…ならばコレを食え」

 

宝物庫からナツメヤシの様な見た目で、黄金に輝く果実を取り出してゆっくりと食べさせる。

 

衰弱しているせいか食べさせるのに少々手間取りはしたが、果実はそれ程大きくは無い為直ぐに体内へと入っていった。

 

「今は眠れ…次に目を開けた時には貴様は悪夢から解放されるであろう」

 

魔術を使い、強制的に意識そのものを深く落とし眠らせる。

 

「さて…いつまで隠れているつもりだ害虫」

 

突如桜の身体がボコボコと波打ち、身体を突き破って大量の蟲が這い出て行く。

 

今は魔術で意識を落としている為反応は無いが、もし意識があれば痛みで地獄を味わうところであった。

 

「ソコか!」

 

そして一際大きく蠢いたのは心臓のある左胸であり、そこから一匹の蟲が逃げ出して来たのを我は見逃さず、捕まえビンの中に閉じ込める。

 

この蟲こそが間桐臓硯、いや…マキリ・ゾォルケンの本体である。

 

そして桜の身体から蟲が全て出ていったのか、先程食べさせた『黄金の果実』(アンブロシア)の効果が発動し、桜の身体を高速で修復していく。

 

「喜べ小娘…貴様の悪夢はこれで終わる」

 

蟲の体液と血で汚れた身体を魔術を使って清めてやり、宝物庫から取り出したバスタオルで全身を包み、抱き抱える。

 

「さて、何時迄も汚らしい害虫の死骸があっては困る故に」

 

黄金の波紋を幾つか開き、油の入ったビンを投下して行く。

 

小娘を抱き抱えて階段を上がり、

 

「そら 景気良く燃えるが良い」

 

宝物庫から一本の刃の無い剣を取り出す。

 

我が持った次の瞬間炎が吹き出し回転を始める。それは炎で出来たチェーンソーの様にも見える。

 

『煌炎剣リットゥ』かつてバビロニアにて崇められていた国家神マルドゥークが持つとされる炎の剣、後に智天使ケルビムの持つ、『剣の炎』(ラハット・ハヘレヴ・ハミトゥハペヘット)の原型となった神造兵装の一つ。

 

我は火力を調節し、蟲蔵の底へと軽く振って炎の斬撃を飛ばす。

 

炎を纏った斬撃は、先程落とした油、あれはアテナの象徴としても使われる事のあるオリーブオイルに引火し、燃え始める。

 

延焼しない様に結界系宝具を起動させこの部屋の空間をずらす。

 

「行くぞアイ、この小娘を抱えておけ」

 

安堵の表情で眠りにつく桜をアイに預ける。

 

「うん! まかせて!」

 

絨毯の上に置かれた桜を抱きしめ、答えるアイ。

 

「取り敢えず寝床を探さねばな」

 

再び屋敷の散策を開始し、途中の部屋で雁夜をベットに放り投げ、恐らく客室と思われる部屋を見つけたのでこの日は休む事とする。

 

「念の為結界宝具を起動させておくか」

 

今宵はもう危険は無いと思うが、念の為結界宝具を起動させてから眠りにつく事にする。

 

「少々疲れた…我は寝るぞ」

 

最早当然の様にアイが桜を抱えた状態で、我の寝転がるベットに潜り込んで来るのを確認したが、眠気に負けて重い瞼を閉じる。

 

「王さま…ありがとう…」

 

何か小さな声を聞いた気がするが、微睡に逆らえずに意識は落ちる。




『教えてゴージャス道場!!』

此処は何処かに存在する存在しない筈の場所。

板張りの俗に道場と呼ばれる場所である。

「悩める愚かな雑種共よ! ようこそ! 我は道場の主ゴージャス師匠である!」

突如稽古着に身を包んだ男が現れる。

「助手の星野アイでーす!」

体操服にブルマを履いた少女が楽しそうに自己紹介をするが、

「たわけ!」

少女に黄金のハリセン銘は『エクスカリパー』が振り下ろされる。

「アイタッ!? 王さま〜何するの〜?」

突然の暴挙に不満の声を上げるが、

「たわけ! この場所では我の事を師匠と呼べ! そしてお前は我が弟子1号ロリブルマだこのたわけ! そして返事は押忍だ!」

「うぅ〜 押忍 師匠〜」

「よろしい! さて…このコーナーは作者事あのアホが突然始めた思いつきのコーナーである!」

「作者?」

「気にせんで良い、なお此処は存在しない別時空扱い故に、色々とメタやネタが出る事もあるが気にするな!」

「師匠〜今回は何を教えてくれるの?」

「今回は舞台となるFate/Zeroだけでは無くFateシリーズ全てに深い関係のある『聖杯』について簡単に教えてやろう! あと既に知っているであろうFateシリーズファンもおさらいの意味も込めてしかと聞くが良い!」

聖杯戦争…それは7人のマスターと7騎のサーヴァントが命をかけて奪い合う文字通りの戦争

「今回は舞台となる冬木市の聖杯について説明するが、聖杯と呼ばれる物は様々な神話に出る事もある様に複数存在する」

それだけに亜種聖杯戦争と呼ばれる戦いも存在するが、今回は置いておく。

冬木市の聖杯は十字教における救世主が使ったとされる酒盃ではなく、魔術師共がそれを魔術的儀式で作った模造品よ。

「なお本来の使い方は魔術師共が目指す『根源』という場所へ辿り着く為の装置であるが、副次的にあらゆる願いを叶えるという聖杯本来の機能も存在するのだ」

「『根源』?」

「ありとあらゆる全ての知識、記憶などが集まる場所、アカシックレコードとも呼ばれる事もあるな、魔術共はそこへ辿り着き全ての知識を得ようとしておるのだ…まぁたかが人間1人の許容量で全ての知識を得るなど不可能であろうがな」

聖杯は遠坂・間桐・アインツベルンの「始まりの御三家」によって開発された。

霊地の管理者だった遠坂が「土地」を
呪術に優れたマキリ(後の間桐)が「サーヴァントの技術」を
錬金術と第三魔法を司るアインツベルンが「聖杯」を それぞれ提供し、行われた。

そのため、令呪はその時の各御三家の者に優先して宿る。

「今まで3回ほど聖杯戦争は開かれてこそはいるが、一度たりとも聖杯が降臨した事は無い」

「師匠〜何でですか?」

「簡単な事よ、最初は内ゲバによる失敗、2回目は儀式そのものの失敗、3回目は外部勢力が乗り込んで来た事によって『器』が破壊され失敗。そして今回の4回目というわけだ」

「大変なんだね〜」

「まぁ 何でも願いを叶える便利なアイテムなんて言う物があれば、誰でも欲しがるであろう。それこそやり方次第では過去すら変えられてしまうのだからな」

「なんでも…」

少女は何かを考える素振りを見せる。

「愚かな事は考えるでないぞ弟子よ、お前は猿の手という物を知っているか?」

「お猿さんの手?」

「有名な小説の中に登場する道具でな、猿の手のミイラにはまじないが掛かっていて、3つの願いを叶えると言われている」

「すご〜い!」

「まぁ待て、しかしだな…それは歪んだ形で願いを叶えてしまうのだ」

何せ呪いと書いてまじないと読むのだからな。

「歪んだ形?」

言っている事が理解できないのか首を傾げるアイ。

「そう…たとえば作中で金を望めば、息子が機械に挟まれ死にその弔慰金が猿の手に望んだ額と同じ金額で入って来たり、また息子の復活を望めば…という風に自分の望まない形で願いが叶ってしまうのだ」

「怖い…」

「無論日本のマヨイガと呼ばれる場所から物を持ち帰れば幸せになれる様な物もある故に全てが厄災に繋がるわけではない、だが時には慎重になる事も大切であるぞ」

「了解です師匠〜」

「纏めると、冬木市の聖杯は魔術師達が魔術儀式で作った模造品、今まで一度も降臨した事が無い、そしてそれを巡って奪い合う聖杯戦争は7人と7騎による殺し合いというところだな」

「押忍 師匠〜!」

「今回はこれまで! 作者のアホが無計画にやり始めた企画故何時迄続くかはわからんが、次回も楽しみにしておくが良い!」

「次も楽しみにしててね〜!」








思いつきでやってみましたけど、やっぱり本家の方はすごいですね。

次の更新も頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします!

遠坂時臣はどうする?

  • 顎髭を引っこ抜く
  • アッー!(笑)
  • 傀儡化
  • 時/臣になる
  • 賢い時臣は逆転の秘策を思いつく
  • 残念!だが現実は非情である
  • 処す?処す?
  • 英雄王に裏切られる
  • まぁ…そうなるな
  • 嫁の怒り炸裂!
  • 時臣離婚の危機!?
  • 雁夜と肉弾戦
  • からのキン肉バスター!
  • またもやうっかりをやらかす!
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  • タイキックッ!
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