天に輝くは黄金の北極星   作:帝月

53 / 65
前回のあらすじ

計画通り…ニヤリ(新世界の神スマイル)




『都合の良い正義と悪』

聖杯…それはかつて救世主と謳われた者が、最後の晩餐にて使用したと謂われる神秘の宿りし杯。

 

騎士王の物語…アーサー王伝説の中にて登場するそれは、国の崩壊という未曾有の危機に対しての救済を齎すと信じられ…騎士王は捜索を命じるも…

 

発見こそされども…結局は間に合わず、国は崩壊し滅亡への道を辿る事となる。

 

その様な謂れのある聖杯が目の前に存在するのだから、目の色を変えても可笑しくは無い。

 

「さて…まずはこれが本物である事を証明してやろう」

 

我はアイを一度下ろし宝物庫から出したクッションに座らせ、徐に足元に転がる掌サイズの石を拾い上げ、更に宝物庫から水の入ったペットボトルを取り出す。

 

「聖杯よ! 石をパンに、水を葡萄酒へと変えよ!」

 

我が聖杯に命令した次の瞬間には掌の石は湯気を放つパンに、水は赤い葡萄酒へと変化する。

 

「あれは! 聖書で語られる救世主の奇跡ッ!?」

 

「何という神秘…」

 

目の前にて行われた奇跡を前にし、周りの雑種共が目の色を変える。

 

聖杯が本物である事の証左として、態々わかりやすい『奇跡』を見せてやったのだから感謝せよ。

 

「そら、貴様自身の目で確かめてみよ」

 

我は手に持つパンと葡萄酒を騎士王へと投げ渡す。

 

「こ、これは!?」

 

投げ渡されたパンを恐る恐ると、口に入れたその時騎士王は驚愕する。

 

「セイバーッ!?」

 

「アイリスフィールッ! なんと焼きたてです! とても美味しいです!」

 

どうやら奇跡そのものではなく、パンの味に感動していた様だ。

 

「え〜と…良かったわね?」

 

流石にその姿に対してアイリスフィールも呆れを隠せない様で、何とも言えない表情で応える。

 

「さて…夜も更けてきた故に…使うならば早うせい」

 

欠伸を噛み殺しながら我は再びアイを抱き上げ、そのまま我の膝の上に座らせる。

 

見ればアイも疲れたせいもあり、猫が顔を洗うかの様に目元をくしくしと擦り少々眠たげな顔を見せる。

 

時刻は深夜に差し掛かり子供もおる故に、早う切り上げて終わらせたいのだ。

 

我は聖杯を無造作に床へと置き…騎士王と道化に使う様催促する。

 

「キリツグ…」

 

「あぁ…」

 

先程までの鬼気迫る表情から、緊張しているのかぎこちない動きと表情で聖杯を持ち上げ。

 

「聖杯よ! 僕の願いを…世界の恒久的な平和を齎してくれ!」

 

己の願い…世界の恒久的な平和…という叶わぬ願いを奇跡に願う…

 

だがしかし…掲げられた聖杯は…うんともすんとも言わず、ただ沈黙を保つ。

 

「あれ? 聖杯よ! 願いを叶えてくれ!」

 

必死に魔力を通したり、願い事を叫ぶも…聖杯は反応せず沈黙を貫き続ける。

 

「動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動け、動いてよ!今動かなきゃ、今やらなきゃ、僕のやってきた事の意味が無くなるんだよ! もうそんなの嫌なんだよ!だから、動いてよ!」

 

あまりにも無反応を続ける聖杯に対し怒りで頭がおかしくなっているのか、何処ぞの中学生の様な荒ぶり様を道化が見せる。

 

「クハハハハッ!」

 

その無様な行動に笑いを堪えきれず笑い声を漏らしてしまう。

 

チラリと見れば言峰が声も出さずに作画崩壊でも起こしたのかと、言いたくなる様な表情で悶絶しているのが見えた。

 

「何故だ! 何故!? 聖杯は反応しない!? まさか…」

 

恐らく次に道化が言い放つのは…

 

「これはニセモノ!?」

 

予想通り…贋作扱いとは無礼にも程があるぞ。 というか先程から何やらネタに走り過ぎでは無いか? 言い方がどこぞの青酸カリ舐めた死神みたいであるぞ。

 

「待って! キリツグ! それは無いわ! 器からは途方も無い神秘を感じる…それは間違い無く本物よ!」

 

贋作とは言えその身に聖杯を宿す器としての感覚が目の前の聖杯が本物である事を理解してしまう。

 

「なら何故僕の願いを聞き届けない!?」

 

切嗣から発せられる怒声にアイリスフィールが怯えながらも彼の手を握るが、切嗣の剣吞な雰囲気が鎮まることはない。これまで犠牲にしてきた全てのものが無に帰そうとしているのだ。もはや妻を気遣う余裕など彼にはない。

 

「たわけ…」

 

『適切な使い方』をしておらんのに叶うハズも無かろう。

 

「諦めよ道化…貴様の願いは叶わん…叶うはずもあるまい」

 

衛宮切嗣(道化)の身から殺気が放たれる。 それと同時に衛宮切嗣の中で抑えきれない感情が湧き上がる。

 

憤怒が、絶望が、嘆きが、ボコボコと煮え滾り沸騰したマグマのように噴火寸前となるも理性がそれをギリギリで押し留める。

 

諦める? ふざけるな!

 

僕は殺し続けたんだ!

 

犠牲は僅かでも少ない方が良いと…

 

只管に少数を切り捨て、大を生かすために…

 

命を数で捉えて天秤にかけ、傾いた方を救うため、もう一方は殺し尽くす…

 

たとえ…選ばれなかった方にどれほど大事な人…家族、愛する人がいたとしても、感情を切り離し、押し殺してまで人々を殺し続けたんだ。

 

守られた数こそが貴いと信じ込んで…僕は殺し続けたんだ!

 

だがこの方法では限界があると衛宮切嗣(ボク)は知っていた。

 

だから…この連鎖を、人間の闘争に対する性を塗り替えられる奇跡を欲したのだ。

 

だというのに…これでは誰も…何も…救われない。

 

そんなの…あまりにも…哀れじゃないか!

 

「ふざけるな! お前に何が解る! 」

 

その大きな負の感情の渦は、彼が憎み、蔑み、心の底では羨む英雄たちの祖と成った者。 目の前に存在する世界最古の王『英雄王 ギルガメッシュ』へと向けられる。

 

それは『英雄』という世界の欠陥構造を生み出した事への恨み。

 

凡人とは隔絶した圧倒的な力を持ちながらも人類を救おうとせず、争いを良しとするその姿勢への憤慨。

 

お前程の力があればどれだけの人間が救われた!? どれ程の悲劇を救えた!?

 

「解るわけがあるまい。 たわけが…そも…他人の考えなど本人以外に知り様もあるまい? それともなにか? お前は他人の考えを知る事が出来るのか?」

 

「………」

 

答えられるはずも無い。

 

「他人である限り自分の理想100%の人間などありえん、そうなれるのはただ1人己のみ。 己の理想を他人に押し付けるな阿呆」

 

「黙れ…黙れえぇぇッ! 僕は! 僕が背負ってきた全ての人々の犠牲を無駄にしないためにも願いを叶えなくちゃいけない!」

 

たった一つの理想を叶えるためだけに…あらゆるものを犠牲にしてきたんだ!

 

姉と慕い初恋の相手だった『彼女』を、不器用にも僕を愛してくれた『父』を、心の中では母親の様に想っていた『彼女』を…護りたいと思った人々を僕は理想のためだけに犠牲にしてきたんだ!

 

「愚か者が…いや…道化もここまでくれば立派なものよな」

 

「何が愚かだ!? 僕がこれまで犠牲にしてきた人々の為に戦うことの何が悪い!? 僕は何と言われようと願いを…理想を叶え! 世界を救ってみせるんだ!」

 

「フフフ…フハハハハハハッ! ハーハッハッハッハッ! つくづく愉快な奴よな! 雑種の痴れ言でここまで笑ったのは久方ぶりだ!」

 

コヤツはどうやら何処までもこの我を笑い殺したい様であるなぁ!

 

「何を嗤う!」

 

「嗤いもするわ! 未だに己の間違いにすら気づけておらん上に、こうも勘違いをしておっては嗤う他あるまい!」

 

「なんだと!」

 

「阿呆、貴様はな…誰かの『想い』など背負ってなどおらん。 況してや『死者共』から貴様の謳う『想い』など何一つとして託されてなどおらん…貴様が背負っておるのはな…」

 

そんなものただ一つしかあるまい。

 

「『想い』ではなくただの『呪い』だ」

 

その言葉は決定的な一言だった。

 

圧倒的上位者である英雄王にさえ強気で立ち向かっていた切嗣が、その顔からあらゆる表情を失う程には…

 

「『呪い』だと…」

 

ふざけるなと…怒鳴ろうとするも…この時の切嗣は言葉を発する事すら出来ない。

 

それと同時に己の背中に突如重圧がのしかかる様な感覚を覚える。

 

「今まで犠牲にした者のために戦う? 笑わせる…貴様の見当違いの罪悪感で果たされる理想(願い)など所詮は貴様の自己満足にすぎん…貴様が今まで積み上げてきたのは犠牲にしたのでは無い…『犠牲にさせられた者どもの屍』だ…それは自らが進んで犠牲になったのではない」

 

「……」

 

「そやつらの内、一人でもお前に何か言葉を…『想い』を託して死んだ者がいたか? 仮に託されていたとして、貴様が今日に至るまでその重荷を背負って生きてきたと言うのならそれは貴様の妄想だ。何も背負ってなどいない…それは貴様が罪悪感から逃げるためのまやかしに過ぎん。 人の死を…ましてや自らが殺めた者の命を本当の意味で背負えるものなどおるまい」

 

切嗣の脳裏に突如フラッシュバックするのは…自分を(解放)してと願う『彼女』…そしてそれから逃げた自分の姿。

 

驚愕の眼差しで自分を撃った息子(自分)を見る『父』

 

自分が撃ち落とし、空で散っていった母代わりだった『彼女』

 

事件の元凶である魔術師ただ一人を殺すためだけに…巻き込んだ名も知らぬ人々。

 

皆…死んでいった…いや…違う…僕が殺したんだ…他でも無い僕自身の判断で…それこそが正しいと信じた…信じ込んだんだ…根拠の無い空虚な命の物差しで。

 

「それとな…良い事を教えてやろう…この世に正義と悪と言う言葉はあるがな…その全ての頭には『都合の良い』と付くのだ」

 

『都合の良い正義』に『都合の良い悪』…まさに言い得て妙であろう。

 

「善悪など所詮は人が決めた物差し…いや『都合の良い言葉』に過ぎん…己にプラスになる事を善と呼び、己にマイナスとなる事を悪と呼ぶ…結局は言い訳に過ぎんという事だな」

 

英雄王の言葉を聞いていた切嗣の中で…何かがひび割れ、崩れていく音を聞いた。

 

辛うじて己の中で体制を保っていた理想という脆い仮面が砕け、剥がれ落ち、中から今更になって罪悪感に打ち震える素顔が露になっていく。

 

「ぼ、僕…は…」

 

力無くその場に座り込む衛宮切嗣を、妻であるアイリスフィールが駆け寄り抱き締める。

 

「フン…つまらん奴よ…まぁ良い…次は騎士王の番であるな…それが終わってから何故願いが叶わぬかの答え合わせを行ってやろう」

 

我は騎士王の方を向き、問い掛ける。

 

「さて…次は貴様の番であるぞ…騎士王よ」

 

「英雄王…」

 

居た堪れない表情でマスターである衛宮切嗣を見つめながらも、直様我に向き直る今の騎士王の姿はまるで大人に叱咤されるのを恐る子供の姿と重なる。

 

「さて…騎士王よ…貴様は聖杯に何を願う?」

 

分かりきっている答えだが、敢えてそれを聞いてやる。

 

「私が聖杯に願うのは…我が故郷の救済…です」

 

やれやれ頭の硬い奴だな…

 

「ふん…まぁ…良い…さっさと行動せい」

 

「はい…」

 

騎士王は衛宮切嗣の手から離れた聖杯を持ち上げ願う。

 

「聖杯よ! その奇跡をもって我が故国の救済を齎せ!」

 

真摯に祈る様に…縋る様に願う騎士王であるが、

 

「何故です!?」

 

先ほどの焼き増し如く聖杯は何も応えず、ただ沈黙を保ち続ける。

 

「聖杯をもってしても我が願いは叶わないのですか!?」

 

「王…」

 

願い叶わず落胆する騎士王をランスロットは鎮痛な面持ちで見つめる。

 

「さて…何故貴様らの願いが叶わぬかの答え合わせといこうか」

 

我が態々揃って頭の固い阿呆共に答え合わせを行ってやるのだ、頭を垂れ涙しながら感謝するが良い!

 

「騎士王よ…我は先も問うたな? どうやって『国を救う』のか?と…それに対して貴様は聖杯を手に入れて故国に救済をとほざいたな?」

 

「はい…」

 

「我が聞いたのは国を救う過程であって結果では無い…まぁその結果もあやふやで明確なものではなかったがな…」

 

「何故…たとえ『全能』でなくとも『万能』ならば!」

 

「この阿呆が…その様に短絡的であるから『世界』に都合の良い駒として使われるのだ」

 

「どういう事ですか!?」

 

「世界からすればな、貴様の願いが叶おうが叶わまいがどっちでも良いのだ、所謂出来レースという奴だな」

 

既に滅びが約束され、歴史に刻まれておる以上…騎士王がどうやっても滅びは免れぬ。

 

「出来レース…?」

 

「そうだ、世界とはな…何処までも残酷であるぞ。 甘いエサをぶら下げ容易く食いつく貴様の様な後の無い奴などは格好の的でしかない」

 

それは何故か…

 

「何故かと言えば、たとえ貴様が望み通り聖杯を手に入れ、故郷を救済出来たとしてもそれは並行世界での出来事となり、既に歴史にて滅びの記録された正史には何ら影響は無く、たかが国一つの命脈が多少延びようとも世界からすれば誤差の範囲に過ぎん…結局は歴史の修正力というやつによって滅びる…早いか遅いかの差に過ぎん」

 

騎士王からすれば未来の出来事であろうとも、既に滅んだ国として記憶されている以上方向性を変えねば救いは無い…それどころか下手をすれば世界線そのものを消されかねん。

 

「そ、そんな…では…私は一体…何のために…」

 

騎士王はその受け入れ難い事実に打ちひしがれ、へなへなと力なく地面に座り込む。

 

「そこで貴様らに問う。 貴様らは如何なる手法を持って故郷を、世界を救うつもりだったのだ? 聖杯は純粋な力の塊を宿す器であり、使う者の意思や知識を反映させる。 故にその願いを叶える方法を確立させねば貴様らの願いは叶う筈も無かろう」

 

最低限の道筋も無い抽象的過ぎる願いなど叶えようも無い。

 

「さて道化よ、貴様はどの様にして世界の救済とやらを成し遂げるつもりだ? 」

 

「僕は…そうだ! 人々から戦う意思そのものを取り除けば!」

 

「阿呆か貴様は?」

 

コイツ…いくら余裕が無くなっているとはいえ、最もやってはならぬ事を選ぼうとしよったぞ。

 

「戦い…詰まるところ闘争本能を取り除けば確かに戦そのものは無くなるだろう」

 

「ああ! そうさ! 人間は愚かな戦いの歴史を閉じれr「巫山戯るなよ雑種」え?」

 

膝上に座らせる少女には見えぬ位置で、ギルガメッシュは嫌悪感を露わにし、凄まじい怒りの形相を見せる。

 

「闘争本能を失った人間がどのような末路を辿るのかを…戦場を渡り歩いてきた貴様が知らんとは言わせんぞ。 それとも想像できんのか? 抵抗という概念を失った者は身体を侵す病魔と闘う気力、侵略者から祖国を守る意思、人の世を発展させる術、その全てを失うのだぞ。それがどれほど惨たらしいことか…」

 

衛宮切嗣の脳裏に過去の映像がフラッシュバックする…

 

それは内戦が続き国も人々も疲弊し、戦えない者、闘う意思そのものを無くした者達がゴミの様に捨てられ、薄暗い路地裏にてまるで死んだ魚の様に目を濁らせ…光を無くし、力無く横たわりただ死を待つだけの姿を晒す人々。

 

己の従者で武器となった彼女とかつて出会ったあの戦場…

 

彼女は貧国の出身で幼少から少年兵として訓練を受け、昼は戦い、夜は兵士による辱めを受け、子を身籠るも取り上げられるという悲惨な日々を過ごす中で人間性を失った…

 

出会った時の姿を幻視してしまう。 生気の無い死んだ目をした彼女の姿を…

 

感情も子も名すら失ってしまった彼女…久宇舞弥という名も便宜上与えたに過ぎない。

 

僕が彼女を使い勝手の良い武器に変えてしまったんだ。

 

「何故生き物が…人が闘うのか…それは生き物としての根底に刻まれている本能…そして全ての生き物は闘争の果てに進化を重ねてきた…競い高めるからこそ今の人の世の発展がある。 闘争心が無くなれば待っているのは停滞し堕落し…ただゆっくりと滅びへと向かう未来のみ…貴様は己の理想のためだけにヒトそのものを終わらせようとしておるのだぞ」

 

ギルガメッシュの言葉に僕は二の句を継げない…

 

「戦争が起こる本当の理由を教えてやろう。 それはこの世界が消費型の世界だからだ…世界の資源(リソース)は常に足らない様に出来ている。 それは何故か? 足りてしまえばそこで満足し停滞するからだ…資源は有限…ならば誰もが求める…故に力ある者が独占し、それに対して力無き者達が手を組み反発するの繰り返しが戦争へと繋がる…そして仮に足りたとしても人はその欲望故に必ず偏りが生まれる」

 

欲望そのものは決して悪いものでは無いのだが、人は歯止めが効かぬ生き物故に必ず心の天秤は揺れ続けどちらかに傾く。

 

「貴様の言う闘争本能を無くした世界がどうなるか見せてやろう」

 

我は聖杯を使い、道化に己が創ろうとしていた世界がどの様なものになるかを見せるよう聖杯に命じる。

 

聖杯から光が放たれ、衛宮切嗣を包み込む。

 

「ッ!?」

 

光に包まれた衛宮切嗣の脳裏に突如映像が浮かぶ。

 

それは自らが望んだ闘いの無い世界…

 

争いは無くなり、発展も無くなりただ停滞していく世界。

 

誰一人として抗おうとすらしない終わりの世界。

 

町を歩く人間達は俯き、生気の無い表情で歩く様はまるで出来の悪い人形の様に見え、機械の様に同じ動作を続ける。

 

そこに誰1人として笑顔は無く、それどころか泣き顔すら無く、ただ死んだ様な目で緩慢な動きで同じ行動を繰り返す。

 

争いと同時に競争も失われ、ただ緩やかに滅亡していく世界。

 

街を歩く人間の内の1人が突然振り返り、自分のいる場所を見つめる。

 

その目に光は無く、ただただ黒く、暗く、淀んだ黒い穴の様な目で訴えている様に見えた。

 

それは…お前が望んだせいだと言わんばかりの無言の訴えであった。

 

「うわあああああああああああああああッ!」

 

衛宮切嗣の絶叫が静かな夜の闇に虚しく響く。




大変遅くなりました…

毎日限界までの残業は本当に過労死しそう…残業もう少し手加減してほしい…さらに休出とか殺す気かな…

今回の話で思っていた事ですが…

個人的に善悪って結局のところはその時の社会情勢や本人の匙加減になるのではないかと思っています。

戦国武将が敵の首を狩り、それを手柄とするのが現代では禁忌される行為となりますが、過去の時代ではそれが正義…その当時の社会情勢では正しい行いだと認識されていますよね?

どちらも曖昧でうつろいやすいものですね。

セイバーと切嗣は互いに叶わない願いもしくは叶えてはいけない願いが共通していると思っています。



おや?時臣の様子が…

  • 全力でBボタン連打ぁッ!
  • おめでとう!時臣は『 』に進化した!
  • 神砂嵐
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。