天に輝くは黄金の北極星   作:帝月

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大変遅くなりました。

やっと休みになりましたのでまた投稿再開します!


『Winter big Bridgeの死闘』

夜の帳落ちる冬木市名物冬木大橋の河辺にて、

 

奇妙な格好の男が水面に立ちブツブツと何かを呟く。

 

水面立つという非現実的な行動…奇しくも、とある『救世主』の過去に行った偉業の再現…たが…これから行われるのは奇跡などと謳われるものでは無い。

 

その片手に1人の男を愛おしそうに抱き抱えながら…

 

「リュウノスケ…お喜びください…我らの最高のCoolを…貴方にお見せします」

 

「………」

 

抱えられた男…「雨生 龍之介」は微かな呼吸音とは対照的に、確かな心臓の鼓動を自らを抱える大男…キャスター ジル・ド・レェに返答するかの様に伝える。

 

「さぁ…魅せて差し上げましょう! 我らが至高の芸術を! 最高のCoolをッ! 天上に座す神よご照覧あれ! 我らは再び救世の旗を掲げる!!」

 

異形の本を開き、呪文を唱えると同時に…

 

悍ましき異界の存在が呼び出される。

 

 

テレビから流れる映像はそこで途切れ、砂嵐が舞いそれ以上映す事は無い。

 

「英雄王…あれは…」

 

雁夜が恐る恐るギルガメッシュに話しかける。

 

「あの外道共め…『門』を開きおったか…」

 

映像の途切れたテレビに視線を向け、心底嫌悪感を全開にしたギルガメッシュの姿がそこにあった。

 

「『門』?」

 

聞き慣れない単語困惑するも…

 

「貴様ら! 今すぐ戦の準備をせい! 『アレ』はもはやこの世界に存在してはならぬモノだ!」

 

英雄王の怒号により男たちは全員背筋を正す。

 

「葵さん達はどうする!? 此処にいてもらった方が良いか!?」

 

「いや…アヤツらは連れていく…」

 

結界系宝具で護られたこの屋敷は安全であるが…

 

『アレ』が暴走しようものならば…『門』から更なる増援を呼ぶ可能性もあり、下手に広範囲に散らばられては面倒だ。

 

ならばある程度手の届く場所に置いて置く方が効率が良い。

 

「何でだ? 此処は安全なんだろ?」

 

「『門』が開かれていなければそうしたさ…だが…既に開かれた以上増援が来る可能性がある故の対処だ」

 

「さっきから言っている『門』って何なんだよ!?」

 

純粋な魔術師ではない雁夜からすれば、どの様な脅威が振るわれるか理解出来ないのも無理は無い。

 

「雁夜よ…お前はクトゥルフという創作神話を知っておるか?」

 

「え? そりゃあ…情報を扱う仕事をしているから簡単な内容くらいは知っているけど…」

 

「その中の怪物共が現実に現れるとなればどうなる?」

 

「え…」

 

雁夜はかつて調べた事のある記憶を思い出す。

 

創作神話ではあるが、そこに記された怪物、神々、様々な技術…そのどれもが狂気に満ちており、もし本当に英雄王の言う様に現実に現れてしまえば最悪人類だけでなく星が滅ぶ。

 

「あの外道が持つ悪趣味な魔導書は外なる存在を呼び寄せる性質を持つ…つまりは本来ならば干渉できない様に閉じられた世界を隔てる『門』を開く事の出来る物、故にそういった存在が現れてもおかしくは無い」

 

「英雄王…君は…あのキャスターの危険性を知っていたのか?」

 

「当然よ、宝具さえなければ、アレは所詮ただの気狂いの外道に過ぎんが…あの魔導書がある限り最低限の現界と無尽蔵の援軍、そして…外なる存在という危険性がある故に我が手ずから殺すために動いておったのだ」

 

まぁ…あの外道の悪運の良さと、タイミングの悪さが災いし二度も逃してしまったがな。

 

「言峰よ、貴様はアサシンを数人連れてアレを運べ。 紛い物ではあるが貴様らの望んだ『聖杯』だ、貴様らで必要になる時まで管理せよ。 その後はあの外道に群がるであろう野次馬共を逃がせ」

 

まったく…雑種共は何故ああも危険がある場所に群がるのだ? おかげで手間が増えるでは無いか。

 

「了解した…ならばアレを教会の地下室に安置しておく…」

 

言峰はかなり嫌な顔をしつつも別室に安置された『アレ』…十字架に磔にされアヘ顔を晒すジジイことアハト翁をアサシンに指示して移動させる。

 

まぁ…あんなアヘ顔晒す耄碌ジジイなぞ触れたくも無いわな。

 

「我の『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』と言えども、この人数は少々手狭だな…車を出すか?」

 

「僕と舞夜は別の移動手段があるから、先行して偵察と狙撃ポイントを探すから不要だ」

 

「とりあえず俺と葵さんはどうしようか?」

 

バイクの時の英雄王の運転を思い出した雁夜は、内心震えながら断りたいと思っていた。

 

「それなら私が良いの持ってるわよ!」

 

「あぁ…そう言えば移動用に4人乗りの方も買っていたね」

 

アイリスフィールの台詞に何か覚えがあるのか、切嗣が納得する。

 

「雁夜さんと葵さんは私が運転する車で送るわよ」

 

「じゃあお願いします」

 

この時内心英雄王のドラテクを思い出していた雁夜は安堵していた…それが更なる地獄の入り口とは知らずに。

 

「さて…話は纏まったな? ならばあの外道共に終止符を打つぞ!」

 

「「「応ッ!!」」」

 

切嗣、雁夜、ランスロットの男性陣が勢い良く声を上げ気合を入れる。

 

「僕は直ぐに先行する」

 

無線で舞夜と連絡を取りつつそのまま部屋から足早に立ち去る。

 

「私も『アレ』を持って行く」

 

「お供します」

 

数人のアサシンが磔のジジイを担ぎ言峰と共に移動し、

 

「さて…我も移動する故にアイリスフィールよ、貴様は童共を外に呼んでおけ、そしてランスロットは『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』に搭乗せよ!」

 

「御意!」

 

「かしこまりました」

 

アイリフィールがアイ達を呼びに行き、

 

我は庭にて『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』を呼び出し準備していると、

 

「王さま〜!」

 

アイリスフィールに呼ばれて来たアイ達の姿が見える。

 

「さて…これよりあの外道共を討伐に出かける。 貴様ら童共は我が船にて運んでやる故に大人しくするのだぞ」

 

「は〜い」

 

「わかってるわよ」

 

「はい…」

 

アイ、凛、桜の3人が僅かにだが表情を変え、その幼い身体を震わせる。

 

まぁ無理も無い…あの外道共のアジトにてあの様に悲惨な光景を目の当たりにしたのだ…幼子共に刻まれた恐怖は直ぐには拭えぬだろう…まぁだからこそ此処で終わらせるべきなのだ。

 

「?」

 

1人だけ理解が出来ないのか、不思議そうな顔を見せながら首を傾げるイリヤの姿を尻目にし童共を『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』に搭乗させる。

 

「ランスロットは童共が落ちん様に見張っておれ」

 

「はい」

 

「行くぞ! あの外道共に我自ら裁きを下してやるわ!」

 

天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』が王の号令に従い、まるで重力を無視するかの如くフワリと浮き上がり、空を切り裂く一条の流星となり決戦の地へと翔ける。

 

「私達も行くわよ!」

 

「行きましょう! アイリスフィール!」

 

「あぁ!」

 

「はい!」

 

アイリスフィール達4人も車へと乗り込み…

 

「行くわよーッ!!」

 

アクセルを躊躇いなく一気に踏み込み急発進させる。

 

「うわあああああッ!?」

 

「キャアアアっ!?」

 

突然の急発進による衝撃によって後部座席の雁夜と葵はシートに叩きつけられる事となる。

 

「今夜の私を誰も止められないわよーーーッ!」

 

車のハンドルを握りながら高らかに叫ぶアイリスフィールを見た2人は…

 

「しまった! コッチもハズレかよおおおおおおおおおおっ!?」

 

「雁夜くーーーーん!?」

 

どちらも絶叫する事となる。

 

なおその際に葵が雁夜に抱きついているのだが、当の本人はあまりの危機的状況に堪能する事など出来ずにただ叫びを上げている。

 

上空を飛行する『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』から見える景色は通常では見る事叶わぬ光景であり、

 

「わぁぁぁあっ! きれ〜い!」

 

高高度から見える都心部が放つ光は幻想的故に幼子達はそのは非現実的な光景に目を奪われている。

 

「ん? アレは…先程の雁夜達の乗っている車であるな?」

 

目の良いギルガメッシュが峠を走る車に気づく。

 

「あっ!アレお母様の車だ」

 

峠を爆走する車を運転しているのが、己の母親である事に気づくイリヤ。

 

ふと見やれば、いつの間にか現れた見慣れぬ車と暗闇の峠道にてカーチェイスが行われていた。

 

「何をやっておるのだ彼奴らは?」

 

我から見ても中々に悪く無い車の操縦技術で、今の様な緊急事態で無いのならば退屈凌ぎに見ても良いが…

 

まぁ…目的地に到着すれば良いか…

 

我は細かく考える事を放棄して、『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』の操縦に専念する。

 

そうこうしている内に目的地である冬木大橋付近へとたどり着くと…

 

「うわぁ…」

 

「何アレ…」

 

「気持ち悪いです…」

 

「エイリアン?」

 

「何と醜悪な…」

 

既に外道は異界の生物の一部を展開しており、吸盤の付いた巨大な蛸足の様なモノの上にて何やらブツブツと唱え続けていた。

 

そしてタイミング良く雁夜達の乗った車がけたたましい音と共に河川敷へと到着する。

 

勢い良く車の扉が開き、そこから黒いスーツを着たセイバーが現れ、遅れてアイリスフィールもセイバーの直ぐ隣に立つ。

 

「うぅ…酷い目にあった…」

 

そこからさらに遅れて顔色の悪い雁夜がノロノロと足を震わせながらも、葵を肩に抱きつつ現れる。

 

「これは…」

 

「なんてこと…」

 

現状を理解した両名があまりの悍ましさに声を漏らす。

 

「ようこそ我が麗しき聖処女たちよ…ふたたびお目にかかれたのは恐悦の至り」

 

ニチャアっという擬音が聞こえて来そうな気持ちの悪い笑みを浮かべたキャスターが、河辺のセイバーと上空の『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』に乗っているアイを見て告げる。

 

「ひぅ!?」

 

あまりの気持ち悪さに生理的嫌悪感を催すアイ、そしてそれはアイだけでなく凛と桜…そしてイリヤも同じく恐怖を感じお互いに身体を寄せ合って震える。

 

「ふん…落ち着け貴様ら…この我の側におるのだ、故に安心せい」

 

そんな子供らの様子を見たギルガメッシュが子供達を宥める。

 

「おのれ外道め!」

 

キャスターの蛮行に奥歯を噛み締めながらも、嫌悪感と怒りを露わにランスロットが言い放つ。

 

「性懲りも無く…外道め! 今宵は何をしでかすつもりだ!!」

 

嫌悪感と怒りの表情を見せながらも騎士王がキャスターに問う。

 

「申し訳ないが2人のジャンヌよ…今宵は宴の主賓は貴女方では無い…ですが…貴女達もまた列席していただけるというのなら、私としては至上の喜びですとも。 不肖ジル・ド・レェめが催す死と退廃の饗宴をどうか心ゆくまで満喫されますよう」

 

そう…言い終わると同時に…

 

「キェババハハハハハハハハハハハ」

 

キャスターは最早人とは思えぬ狂喜染みた笑い声を叫ぶ。

 

そしてそれと同調するかの様に悪趣味な魔導者の表紙に封ぜられた人の顔が叫びを上げ、異界のモノ共を呼び出す!

 

「今また再び我らは救世の旗を掲げよう!」

 

「見捨てられたる者は集うがいい! 貶められたる物も集うがいい!」

 

「私が率いる! 私が統べる!」

 

「我ら虐げられたる者達の怨嗟は必ずや『神』にも届く!」

 

「おぉ! 天上の主よ!」

 

「我は糾弾をもって御身を讃えようッ!」

 

悍ましき異界のの生物が召喚者たるキャスターをそして肩に担いでいるマスターをその醜い肉の内側へと取り込んでいく。

 

「キャスターが…吸収されていく!?」

 

その悍ましき光景にアイリスフィールが驚愕し、

 

「傲岸なる『神』を! 冷酷なる『神』を!」

 

「我らは御座より引き摺り下ろす!」

 

「神の愛した子羊共を! 神の似姿たる人間共を!」

 

「オイ! 何だよアレ!?」

 

「嘘だろ!?」

 

集まっていた野次馬共もまた異変に気づき、恐怖に駆られる。

 

「今こそ存分に貶め陵辱し引き裂いてやろう!」

 

「神の子達の嘆きと悲鳴に我ら逆徒の哄笑を乗せて天界の門を叩いてやろう!」

 

現れたるはあまりにも巨大な異形の存在、直視するのも躊躇われる程に悍ましき異界のモノ。

 

「これは…ッ!?」

 

「まさかこれほどの怪物まで召喚してくるとは!?」

 

あまりの巨大さに騎士王と言えど驚愕を隠せずにいる。

 

「英雄王の言っていたのはこういう事か!?」

 

「何て悍ましい…」

 

異質な存在を前に雁夜と葵の2人も息を呑む。

 

「いいえ…いくらサーヴァントでも召喚して使役できる使い魔の格には限度があるはずよ! 尤も…使役する事さえ考えなければ話は別だけど…」

 

「そうなのか?」

 

魔術師に成り立ての雁夜は理解できずにいるが、

 

「そう…『招き寄せる』だけなら…どんな強大な魔物だろうと理屈の上では召喚可能だわ。 ただ…『門』を拡げるだけの魔力と術式さえあればいいんだから」

 

ホムンクルスとして様々な知識を入れられたアイリスフィールは事の重大さを理解せざるを得ない。

 

「つまり…あの化け物はキャスターの制御下には無いと?」

 

「そう考えておいて間違いないわ…『魔術』とは"魔を操る術”の事…でもアレはそんな小手先の理屈なんか通用しない真正の『魔』! 何処までも果てしなく貪り喰らい呑み込む…そういう渇望の概念をそのままに具現化させたモノ! あんなものを呼び寄せるなんて行為自体が既に『術』でも何でも無いのよ!」

 

キャスターの呼び出した存在に恐怖の色を隠せずに、声を大きく張り上げながらアイリスフィールが告げる。

 

「英雄王が危惧していたのはこういう事なのか!?」

 

雁夜もまた目の前に存在するモノの脅威を理解したのか、英雄王の慧眼に納得しつつも異質なる存在に恐怖を感じる。

 

「では…あの怪物は誰に戦いを挑むでも無く…?」

 

「そうよ! ただ食事に招待されたってだけ! こんな小さな街一つくらい数時間と経たずに喰らい尽くしてしまうわ!」

 

「ッ!!」

 

「漸く気づいたか!」

 

「「「!?」」」

 

突如上空から響くのは件の英雄王の声。

 

「英雄王!」

 

天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』の高度を下げ、重厚な黄金の鎧を装着しているにも関わらず、軽い様子で船体から飛び降りセイバー達のいる場所へと降り立つ。

 

「ふん…全くもって悍ましく不細工なモノを呼ぶものよな! 貴様らもそうは思わんか?」

 

「何を?」

 

騎士王がそう思ったその時、

 

ドォオンッ!っという凄まじい豪雷の音と共に現れるは、

 

「全くであるな!」

 

征服王が操る戦車『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』である。

 

「よぉ セイバー良い夜だ…と言いたいところだが…どうやら気取った挨拶を交わしている場合じゃなさそうだな」

 

普段の陽気な雰囲気とは打って変わり、その表情は引き締められ、真剣な面持ちでセイバーへと言葉をかける。

 

「貴様…またしても戯言を垂らしに来たか?」

 

そんな征服王に対してセイバーは、刺々しい雰囲気を醸し出しながら尋ねる。

 

「よせよせ、今夜ばかりは休戦だ…あんなデカブツをほっぽったままではおちおち殺し合いの一つも出来ゃせんわ…さっきからそう呼びかけて廻っとるのだ。 ランサーは承諾した故にじきに追いついてくるだろうよ」

 

「そうですか…」

 

「まぁ…そっちの金ピカはヤル気満々の様である故に今宵は一つ共闘といかんか?」

 

「かまわん…数が自慢の貴様の雑兵共も多少は役に立つであろう」

 

「了解した、こちらも共闘に異存は無い…征服王しばしの盟だが共に忠を誓おう」

 

「フフ…事戦となれば物分かりが良いな」

 

あっさりと共闘を了承するその姿にどこか呆れた表情を見せるアイリスフィールとウェイバーの両名ではあるが、

 

「んん? どうした? マスター連中は不服か?」

 

「構いません…私達は基よりキャスターの討伐は確定事項であり、大恩ある英雄王が殲滅を決められているので、私達の陣営は共闘を受諾します。 ライダーのマスターも宜しくて?」

 

「アンタ達に策は? さっきランサーから聞いたが…キャスター本人と戦うのはこれが最初じゃないんだろ?」

 

「ともかく速攻で倒すしかないわ。 あの怪物…今はまだキャスターからの魔力供給で現界を保っているんだろうけど、アレが独自に糧を得て自給自足を始めたらもう手に負えないわ…そうなる前にキャスターを止めなくてはならないわ!」

 

「奴のあの魔導書ですね」

 

巨大魔獣を召喚し繋ぎ止めている原因にセイバーが気づく。

 

「奴が岸に上がって食事をおっ始める前にケリをつけなきゃならんわけだ…しかし…当のキャスターはあの分厚い肉の奥底ときた…さて、どうする?」

 

「引きずり出す…それしかあるまい…」

 

「ランサーッ!?」

 

突如現れたランサーにセイバーが困惑の声を上げる。

 

「奴の宝具さえ剥き出しに出来れば俺の『破魔の紅薔薇』(ゲイ・ジャルグ)は一撃で術式を破壊出来る」

 

困惑するセイバーとは対照的に涼やかな声でランサーは語る。

 

「無論…奴がそうやすやすと二度目を許すとは思えんがな…」

 

「案ずるな…我に考えがある」

 

神妙な面持ちのランサーに対して、ギルガメッシュが冷静に答えを返す。

 

「ほぅ?」

 

「随分とまぁ…やる気であるなぁ?」

 

そんなギルガメッシュの姿に征服王とランサーの2人は揃って注目する、

 

「我の箱庭たるこの世界にあの様な醜穢な汚物など見るに堪えん…故に我手ずから滅ぼす…だが…あの汚物に群がる雑種共が目障り故に征服王よ、隙を見て貴様の宝具を使い雑兵共を使い、あの汚物を一時隔離せよ」

 

「ほう? 余に時間稼ぎをしろと?」

 

「そうだ、それとも自ら火に飛び込む虫の様に集まる雑種共を巻き込むか? まぁ 我は構わんぞ?」

 

「む〜 まぁしょうがねぇわな」

 

「俺も異論は無い…力無き民達を守るのもまた騎士の務め」

 

「先ずは雑種共に目がいかぬ様ある程度目を向けさせ、そのついでに削っていくぞ…アレを滅ぼすのはその後だ」

 

英雄王が出した指示に対して、

 

「良し、ならば先鋒は私とライダーが務めましょう。 いいな? 征服王」

 

セイバーが了承し、征服王に問いかける。

 

「構わんが…余の戦車に路は要らぬから良いとしても、貴様は河の中の敵をどう攻める気だ?」

 

征服王の問いかけに対しセイバーの出した答えは、

 

「この身は湖の乙女より加護を授かっている。 何尋の水であろうとも我が歩みを阻む事は無い」

 

「それはまた稀有な奴…ますます我が幕下に加えたくなったのう」

 

「放言のツケはいずれまた払ってもらう」

 

鋭い視線を征服王に向けながらも、セイバーが水の上に足を踏み出せば、不思議な事に甲冑を纏っているにも関わらずその足が沈む事は無く、確と水上を足場に踏みしめながら走り出す。

 

「セイバー! 武運を!」

 

「ハハッ! 然り! ならば一番槍は戴くぞ!」

 

水上を足場に走るセイバーに続く様に、戦車を引く神牛の手綱を強く叩きつけるやいなや戦車が再び轟音を轟かせながら空を駆ける。

 

「さて…少々面倒ではあるが、汚物はさっさと処理せねばな」

 

不機嫌そうに顔を歪めながら滞空させている『天翔ける王の御座(ヴィマーナ)』を思考操作で呼びつけ飛び乗り、

 

「雁夜! 貴様らは喰われん様適当に距離を取っておけ!」

 

雁夜達に指示を出す。

 

「わかった! 桜ちゃん達を頼む!」

 

雁夜の言葉に返事は返さず、余裕を持って応える。

 

 

「決着をつけるぞ! キャスターッ!!」

 

誉高き王達が駆ける! これは世界の存亡を賭けた大戦である!

 

 

 

同時刻上空にて…

 

「コントロールよりディアボロⅠ 応答せよ」

 

夜の上空を2機の戦闘機が舞う。

 

「こちらディアボロⅠ感度良好何事だ?」

 

「冬木市警察より災害派遣要請ただちに任務を中断し急行されたし」

 

突然の災害派遣要請に戸惑いつつもプロフェッショナルたる操縦者が、任務の内容を聞き返す。

 

「コントロール、司令内容を明確にしろ。 何がどうなっている?」

 

「あ〜 いいか? 笑うなよ? 先方は…怪獣が出たと言っている」

 

「そいつは傑作だ、俺も空自に入隊した甲斐がある」

 

あまりにも突拍子な任務内容に対して操縦者はジョーク混じりに返す。

 

「兎も角正式な要請なんだ。 ディアボロⅠ未遠川河口の状況を観察し報告せよ」

 

「冗談だよな? おい?」

 

冗談にしか思えない内容に対し、問いかけるが…

 

「ディアボロⅠ復唱せよ」

 

管制からの指示は覆らない。

 

「ディアボロⅠ了解。 本機はこれより未遠川河口の偵察にあたる通信終わり(オーバー)

 

「ディアボロⅡ 聞いての通りだ、進路反転引き返すぞ」

 

僚機である片割れに指示を出し、戦闘機がエンジンを唸らせる。

 

「了解…しかし…良いんですかね? もし本当に怪獣がいたら交戦許可って下りるんですかねぇ?」

 

これがフィクションなら良くある話だが…現実である故に懐疑的な質問を二号機パイロットが返す。

 

「これが怪獣映画なら俺達きっとヤラレ役だぜ…『光の巨人』出てくる前の咬ませ犬だ」

 

「笑えませんよそれ」

 

彼らはその後直ぐに知る事となる…人智を超えた存在を…




更新遅くてすみません!

休みの間に出来る限り更新したいです!

毎日拘束時間が長すぎる…

おや?時臣の様子が…

  • 全力でBボタン連打ぁッ!
  • おめでとう!時臣は『 』に進化した!
  • 神砂嵐
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