君と約束した夢   作:マイドウ

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「やっと…」

 

 ―トレセン学園 カフェテリア―

 

 

「んー!今日もにんじんハンバーグおいしいね、トレーナー♪」

 

「そうだね。本当にウララはいつも美味しそうに食べるね。」

 

「だってすっごくおいしいんだもん!コックさんに感謝しなきゃね!」

 

 今日は久しぶりにウララとお昼ご飯を食べている。トレーナーという仕事もなかなか忙しいもので、こうしてゆっくりお昼を過ごせることはあまりないけど、昨日ウララのレースが終わって次のレースまでしばらく期間があるので、ちょっとの間はこうしてゆっくり出来そうだ。

 

「あ、そうだ。昨日、ウララの昔の話をしていたけど、そういえば小さい頃のウララの話あまり聞いたことなかったから、良かったらもっと聞かせて欲しいな?」

 

「うん、いいよ!えっとねー…」

 

 そうしてウララは楽しそうに昔話をし始めた。

 

「前にもトレーナーに話したけど、わたしは今と同じようにずっと走ってたんだ!小学校に入ってから今より小さいレース場で休みの日に他のウマ娘の子たちと一緒に走ってたんだけど、いつもわたしは一着がとれなかったから、放課後と休みの日もずっと練習してたの!」

 

(やっぱりウララは昔から変わらないみたいね。)

 

「…それでね、あるとき聞いちゃったの。同じ小学校の子が「ウララちゃんは足がおそいから、ぜったい将来レースで勝てないよ」って言ってたんだ。」

 

「え…」

 

 私は正直驚いている。ウララからまさかこんな話を聞くことになるなんて。

 

「ごめんなさい、嫌なこと思い出させちゃって…。」

 

「ううん。でもね!そのときに、「やってみなきゃわからないじゃん。勝手に決めつけるのは良くないよ。」って、たーくんが言ってくれたの♪」

 

「たーくんって、昨日話してた子だよね?」

 

「うん!わたしね、たーくんがそう言ってくれたときにね、胸がなんだかぽかぽか〜ってなったんだ!ほかのおともだちにはあんなことならないのになんでだろう…?トレーナーはわかる?」

 

「そうだねー…ウララもそのうちわかるようになるよ。」

 

 ウララ本人は自覚してないけど、多分その子に恋してると思う。初恋なのだろう。私はまだだけど…。

 

「そうなの?うーん…。」

 

 私から気付かせてあげてもいいのかもしれないけど、こういうのは自分で気づいた方がいい気がする。まぁ、今のウララに話したところで、多分ピンとこないと思う。

 

「焦って答えを見つけなくて大丈夫だよ。」

 

「うん、わかった。わたし、必ずいつかわかるようになる!」

 

 ウララの意外な昔話を聞いて、ウララのことをより知れたのと同時に、ウララの()()を必ず叶えてあげなくちゃと再び心に誓った。

 

「ねえねえ!今度はトレーナーの昔話聞きたい!」

「うん、いいよ。なにを話そっかな~」

 

 お互いの昔話をしながら、それからもお昼を二人で楽しく過ごしたのだった。

 

 

 

 

 

 ―春谷家―

 

 

「拓人ー。」

 

「ん?」

 

 夕方に部屋でゴロゴロしていると母親が俺を呼んでくる。

 

「ごめん、ちょっと買い物行ってきてくれる?私、これから仕事なんだけど、冷蔵庫に食材なくて夕飯作れないから、お父さんの分も一緒にどこかで弁当か何か買ってきてくれる?」

 

「りょうかーい。」

 

「お金はリビングに置いとくから。」

 

「うぃー。」

 

「じゃ行ってくるね。」

 

「行ってらっしゃーい。」

 

 ということで、早速任務遂行のために準備して俺も家を出るのだった。

 

 

 

 ―商店街―

 

 

「さて、何買うかなー?」

 

 商店街にやって来たが、色々とあるので目移りして余計悩んでしまう。さすが商店街だ。それにしても…

 

(ウマ娘が多いな…。)

 

 周りを見ると、同い年か少し上のウマ娘たちが買い物をしていた。

 

(トレセン学園から近いからだよなぁ。)

 

 トレセン学園。正式名称「日本ウマ娘トレーニングセンター学園」そこでは多くのウマ娘たちが数々のレースで勝利を収めるために奮闘している。特にこの近くにある中央トレーニングセンター学園には、数多くの名バと呼ばれる人たちが在籍していて、ウマ娘たちにとって憧れの場所でもある。

 

(ウララもあそこにいるんだよな…。)

 

 前にテレビで中央のウマ娘たちのレースでウララの姿を見たため、中央に通っているということは確実だ。

 

(会えたりしないかなぁ…。)

 

 なんて思うが、大体こういうのは会えないものだ。

 俺は儚い願いを考えるのはやめて、夕飯を買うことに専念することにした。

 そして悩んだ末選んだのは…

 

「コンビニのハンバーグ弁当でいいや。」

 

 こうして夕飯選びはテキトーに幕を閉じたのだった。

 

 

 

 

 

 ―キングヘイローside―

 

 

「にんじんこんなにいいの?!」

 

「いいんだよ。レースを頑張ったご褒美だよ。」

 

「えへへ♪八百屋のおじちゃんありがとー♪」

 

「良かったわね。」

 

「うん!八百屋のおじちゃんまたねー!」

 

「お邪魔しましたわ。」

 

「おう、またな!」

 

 私は今、ウララさんと商店街に買い物をしに来ていた。先程、八百屋さんにウララさんが昨日のレースを頑張ったご褒美に多めにサービスしてくれた。

 

「よーし、次のレースも頑張るぞー!」

 

「ええ、私も応援してますわ。」

 

「ありがとー♪…あれ?」

 

 ウララさんの張り切る姿を見て、私も頑張ろうと心の中で思っていると、ふと、ウララさんは立ち止まる。

 

「どうかしました?」

 

「…」

 

 ウララさんは、一点を見つめたまま固まっていた。不思議に思って視線の先を見ると、同い年くらいの男性が歩いているのが見えた。

 

「あの方がどうかしたのですか?」

 

「…くん…!」

 

「えっ?!ちょっと?!」

 

 口を開いたかと思えば一目散に男性の方へ駆けていく。何事かと思いながらもウララさんに付いて行くと…

 

「たーくん!」

 

「え…?」

 

 男性の近くに着くなり、声をかける。でも、この名前はどこかで…

 

「たーくんだよね!?」

 

「ウララ…!うん、そうだよ…!」

 

「っ!」

 

 すると、ウララさんは…

 

「たーくーん!」

 

 彼に勢いよく抱き着いた。瞼から涙を零しながら…。

 

 




いかがだったでしょうか。
今回書いてみて、週一ペースならなんとかやっていけそうなので、この頻度で続けていきます。物語はあまり長くする予定ではないので、10話くらいで終わるかもです。よろしくです。
以上!

セリフの前に誰のセリフかわかるように名前を入れた方がいいですか?

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