君と約束した夢   作:マイドウ

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「再会と出会い」

 

 「たーくんっ!」

 

 「えっ、ウララ?!」

 

 「ウララさん?!」

 

 今俺は、コンビニから出たら、久しぶりに再会した幼馴染にいきなり抱き着かれ、脳内が少しパニックになっていた。ウララの後ろにいる友達?もなんだかあわあわしている。

 

 「ずーっと、会いたかったよー…!」

 

 よく見ると、ウララのまぶたからうっすらと涙が零れているのが見えた。

 

 「ウララ…」

 

そんな時、

 

 「あらあら…!」

 

 「まあまあ…!」

 

 周りから声が聴こえたので見てみると…。

 

 「ウララちゃんの彼氏かしら…!」

 

 「まあ、初々しいわねー…!」

 

 「尊死っ…!」

 

 どうやら俺たちは注目の的になっていたらしい。あとなぜか一人死人が出た気がする…。

 

 「ウララ、ちょっとこっち来ようか…//」

 

 「うん、でもなんで?」

 

 「ちょっと周りの目があるもので…//」

 

 聞いたウララは周りを見渡すと顔がさらに赤くなる。俺の意図をわかってくれたようだ。

 

 「君もこっちに来て。」

 

 「えっ、あ、はい…。」

 

 

 

 俺たちは商店街から離れて、近くの公園にやって来た。

 

 「ここまでくればいいかな?…えっと、ウララ、久しぶり。」

 

 「うん!久しぶりたーくんっ!」

 

 ウララの笑顔を見ると、ウララに再会できた実感がさらに湧いてくる。その笑顔は昔から何一つ変わっていなかったから。

 

 「コホン…、私もいることをお忘れ?」

 

 「「あっ…。」」

 

 なんだか気まずそうにこちらを見つめる彼女のことを俺たちはすっかり忘れていた。

 

 「キングちゃんごめん!」

 

 「私に色々と説明してほしいですわ。」

 

 ということで、まず俺たちは軽く自己紹介をすることになった。

 

 「えっと、俺は春谷拓人って言います。よろしくお願いします。」

 

 「ええ、よろしくですわ。私はキングヘイローよ。」

 

 「最後は私だね!私は…」

 

 「いや、ウララは自己紹介しなくてもいいだろ。」

 

 「えー、いーじゃん、私にもさせて!私はハルウララだよ!二人ともよろしくね!」

 

 「それで、ウララさんと春谷さんは幼馴染ということで合ってるわよね?」 

 

 「うん…でも、なんで知ってるの?」

 

 「前にウララさんから少しだけあなたとの話を聞いたのよ。」

 

 「なるほど…。」

 

 (ウララが友達に俺の話をしてるなんて…。まさか、変な話じゃないよな…。)

 

 「ちなみにどんな話?」

 

 「えっとね、たーくんとした約束の話だよ!」

 

 「約束か…。」

 

 ウララは覚えていたのだ。俺としたあの儚く叶うことのなかった約束を。

 

 「私のトレーナーになってくれるっていうのは叶わないけど、いっぱい一着とるっていう夢はぜーったい叶えるんだ!」

 

 「そっか…」

 

 「たーくんはトレーナーになるのやめちゃった?」

 

 「…うん、ごめん…。」

 

 一時は頑張ってトレーナーになろうとしていたが、小6の時、自分の夢を語ったら「勉強出来ないお前には無理だ」とクラスメイトに言われたが、その時はなんとか諦めずに頑張ったが、中学に上がって同じように夢を語ったら同じように馬鹿にされてしまい、俺はそこで無理なのかと思い始めて、どんどんトレーナーになる意欲はなくなっていき、挙句の果てには、元々ウララのトレーナーにはなれないんだからと開き直って夢を完全に諦めてしまったのだ。

 

 「そっか…」

 

 「まぁ、仕方ありませんわ。夢は変わることだってありますし、人それぞれの事情でやむを得ないことだってありますもの。」

 

 キングヘイローさんはフォローしてくれているが、俺にはどこか痛いところを突かれるように聞こえてしまう。

 

 「俺は諦めちゃったけど、ウララの夢は応援するよ。だから、これからも頑張って。」

 

 「たーくん…!うん!私、これからも…ううん!これからはもっと頑張る!」

 

 「うん、それでこそウララだ。」

 

 「えへへ♪」

 

 「…ああ!」

 

 突然、キングヘイローさんが大声を出す。

 

 「ウララさん!門限!」

 

 「え…ああ!」

 

 どうやら時間的にまずいらしい。

 

 「ごめん、長く引き止めちゃって。」

 

 「ううん!たーくんまた今度話そ!」

 

 「では私たちはこれで。」

 

 「たーくんバイバーイ!」

 

 「うん、じゃあね。」

 

 そして、二人は勢いよく駆けていく…が、

 

 「あ、そうだ!」

 

 ウララは踵を返して、こちらへ戻ってくる。

 

 「どうしたの?」

 

 「はい、私のLANEのアドレス!交換しよ!」

 

 「あぁ、うん。」

 

 なるべく急いでLANEを開き、アドレス交換の画面に移動する。

 

 ピロリン

 

 「ありがとー!またねー!」

 

 「うん。」

 

 再びウララは駆けていき、先で待っていたキングヘイローさんと合流し、帰路へつくのだった。

 ウララたちの背中が見えなくなったあと俺は、LANEの友達欄を見て少し微笑むのだった。

 

 

 

 ―栗東寮 ウララ、キングの部屋―

 

 その夜、ウララさんはなんだかいつもより笑顔だった。

 

 「どうしたのですか、ウララさん?」

 

 「今日、たーくんとLANE交換して、今メッセージでお話してるんだ―♪」

 

 「帰りに一度春谷さんのところに戻ったのはそれででしたか。」

 

 「うん♪」

 

 ウララさんはにこやかに返事をする。

 

 「〜♪」

 

 それにしても、今のウララさんはまるで恋する乙女。でも、多分ウララさん自身は気付いていないだけで本当に恋しているのでしょう。そして、そのことに少し…いや、ほんの少しだけ、羨ましいと思ってしまっているのは絶対に秘密ですが。

 

 「でも、あまり夜更かししてはいけませんよ?明日は早朝からトレーニングなのでしょう?」

 

 「あっ、そうだった!」

 

 どうやら会話が楽しくて忘れてしまってたらしい。まあ、久しぶりの会話だから大目に見てあげてもいいですが、流石にトレーニングに影響が出るとなると、ケガをするかもしれないので、もう寝かせないといけません。

 

 「おやすみっと…えへへ♪」

 

 「ほらもう電気消すますよ。」

 

 「あ、キングちゃん!今日は一緒に寝よ?」

 

 「えぇ…、まぁ、いいですわ…//」

 

 「やったー♪」

 

 こうして本日は、ウララさんと同じベッドで眠りにつくのだった。

 

 

 

 一方その頃、春谷拓人はウララとの会話が嬉しすぎて眠れなかったのであった。

 

 (ニヤニヤが止まらねー!)

 




俺も女子と会話してぇ―!(まぁ、キョドって無理なんだけどね…)
次回もお楽しみに!

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