博麗大結界が壊れたあの日から~東京project~ 作:冬希
これは妹紅を探す輝夜の話です。
実にそのままです。
二日目の午前、一人殺気を出す人物がいた。蓬莱山輝夜。元お姫様である。
「くそー、妹紅を○してえ…」
「いや、だめです、あなたたちは今不死身ではないですから」
こうキッパリと「だめ」といえる立派(?)な人間は射命丸文である。
「それに外はあついぞ」
と、とりあえず言ってみた物部布都、
「そうだよ。いまは私たちの生活を優先した方がいいわ」
と雲居一輪がいった。
これで気分が変わったのか、
「うう…しょうがないわ。気分展開にちょっと散歩してくるわ」
さっき布都がいったことをまるで無視し、家を飛び出していった。
「元気なお姫様ですね。」
「ほんとね、こんなに暑いのに外に飛び出してしまうとはね」
忠告を無視された布都はすこし気を落としていた。
外は陽ががんがんと照りつけ、勢いで出て行った輝夜を蒸し焼きにする勢いで照りつけていた。
「ぐ…妹紅はどこだ…」
と、人が集まる駅前にやってきた。
が、その殺気で人々で近付ける人はいない。
とりあえず片っ端から店に入り、情報を集めることにした。
店に入って、即追い出されるなんてことにはならないために、殺気は自分の中にしまうことにした。
「ま、まずはあの店よ。カフェテリア。」
と、近くのカフェテリアを見つめる。
輝夜はそこのカフェテリアであるものを見た。
そこにいたのは…
「やはりここにいると思いましたよ。お嬢様」
「さすが咲夜ね。それは褒めるわ」
「ありがとうございます」
微妙に赤面しながら話すメイドと例の吸血鬼…いや、今は人間か。
あそこにはどうにも近寄り難い雰囲気むんむんである。
輝夜はそのカフェテリアを去った。
「ねえ、今見たことがある顔がこっちを見ていたような…誰だっけ?」
次に入ったのは永琳が働き、雛がはたらこうとしている例のモクドナルドに入った。
「え、えーりん…」
「あ、姫…珍しいですわね。あなた自ら動くのは」
「妹紅を知ら…」
「知らないです」
もう即答である。永琳は次の言葉を予想していたかのように。さすが天才。
「う~んどこいった、妹紅め…」
と言い、店をあとにした。
その頃、妹紅たちはマンションで会議をしていた。
「ここで住むには当然、お金が必要となるわけだから、当然アルバイトが必要だ」
妹紅は真面目に話す。
「アルバイトね~、私にあうような店、あるかしら。」
七色の人形使い、アリスは言った。
そもそも、バイト出来んのか?と思えるお空は
「バイトって難しいのかな…」
と疑問に思っていたが…
「いや、あんたはやめときな。」
アリスはばっさり斬った。
「えーなんで?」
「あなたは店の人の言ったことを覚えられるの?」
「うにゅ…」
「大丈夫だ。私たちでお空の分も賄うさ。」
「あ、ありがとう。」
このように、輝夜とか対照的な性格である。
輝夜はもう心が折れかけていた。
確かに雛とか魔理沙を見つけることはできたけど、人混みに紛れたりして、結果見落としている。
「きょ、今日は勘弁してやるわ妹紅。じ、次回は覚えておきなさいよ。」
珍しく輝夜は諦めた。
暑さや、聞く相手を見失うなどで、お姫様の頭の中には少しずつ「萎え」がたまり、いま爆発したのだ。
そして、輝夜はマンションに帰り
「お風呂入ってくる。」
と重い足をひきずらせ、シャワー室に向かった。
「輝夜さん、テンション下がってましたね。」
文が口々にいう。
「お目当ての妹紅がみつからなかったからであろう。」
布都が続けた。
「運動不足の彼女には妹紅の存在が丁度いい運動の元になるかもね。」
一輪もそれに付け加えた。
「くちゃん!」
輝夜のくしゃみは、廊下に鳴り響いていた。
番外編その1です。
もし、あの時魔理沙に合流出来ていれば、物語は変わったましたね。
でも、そんなことしたら現実世界ですと間違いなくつかまります。
そんなことになっては物語とかいう問題じゃありませんからねえ(笑)