ぎゃる★がん だぶるライサンダー   作:ヒルカメレオン

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第2話

それでも続けていれば慣れてくるものだ

もともと尊敬する先輩の付き合いとはいえ、えころもミリタリー研究会の端くれである

そんな彼女が銃に囲まれているのだから、だんだんとワクワクを隠さなくなるのも自明の理であった

 

『EDFの武器って、私のような二丁拳銃は使わないんですか?』

「そりゃそうだろ、プライマーどもや侵略生物相手にするには威力が足りないぞ

だから俺は確殺できるスナイパーライフル二丁持ち、えころとおそろいだな」

『全然違います!』 

「そのうち、皆にえころが見えるようになったらプロフェッサーにその拳銃改造してもらうか?

天使の矢 ★8 ダメージ[貫通]9000 有効射程距離1800.0m とか」

『ちょっとだけ惹かれますね

あの人の技術力は天界レベルで見ても凄いものがありますし

……でも、今はまだあんまりプロフェッサーさんには来てほしくないんですよね』

「それはどうして?」

『プロフェッサーさんが何度タイムトラベルを繰り返しても折れない理由って、奥さんのためですよね

あの人と奥さんに結ばれている赤い糸、今では9本寄り集まって細い縄みたいになってるんですよ

……またリングが降りてくるなら、それまでは奥さんのそばにいてほしくて』

「なんだ、まるで愛の天使みたいなことを言うんだな」

『愛のエリート天使なんですけれど!

私のことをなんだと思ってるんですか!』

 

それからも戦いは続く

そのたびに変な悲鳴を上げるえころと対称的に、ストームワンは笑みを抑えられないといった様子だった

 

『こんな激戦なのに、なんでそんなに嬉しそうなんですか?』

「それはそうだろ、今までは守るべき市民たちも、仲間たちも助けられずにいたんだ

それが今回は助けられる、守れるんだ

EDFとして、人間としてこれほど嬉しいことがあるか」

『………ストームさん』(好感度上昇音)

 

ストームワンはいいかげんで、周回前に得た情報で仲間からカードで小金をまきあげたり、独断専行で敵の波に飛び込んだり、愛の天使をいじくり回したりしているが、その中身はえころの見たこともないほどの人間だった

えころの見慣れているステータスで表せば 

学力75 おしゃれ50 H度45 運動2500ほど

ちなみにプロフェッサーはストームワンの学力と運動を逆にした感じである

 

そして、ついに戦争の分岐点を迎える

プライマーの総司令船、マザーシップナンバー11ことコマンドシップ

その陽動作戦が世界中で始まり、それにより孤立したコマンドシップの撃沈作戦

それはストーム隊を始めとするEDF兵士たちの奮戦によりついに成功

えころや人々にとっては初めての、ストームワンとプロフェッサーにとっては3度目の快挙だった

その日、人類の勝利の一歩を祝い、盛大な宴が開かれた

誰もが笑い、歌い、食べ、飲み、踊った

えころもフライドチキンとコーラを持って大笑いしている

しかし、ストームワンとプロフェッサーの表情は晴れなかった

 

『ストームさ〜ん、飲んでますか〜?』

「まったく、誰にも見えず触れられないくせに食い物は掴めるのか、愛の天使ってのはずいぶんと雑なんだな」

「そう言うな、愛の天使とはいえ一般人にこの戦争はこたえるだろう

せめてこんな時くらいは楽しんでもらおうじゃないか」

『は?』

「プロフェッサー、そう言うなら9周目の俺ももっと労ってくれないか?」

「私も9周目だが、君に労ってもらった覚えはないな」

『あの、ちょっと、なんでプロフェッサーさんが話に入ってきてるんですか!?』

「ああ、俺が話した

そしたら翌日にはえころが見えるようになるドキドキゴーグルなる怪しげなものをメガネのレンズに換えてたんだ

……その歳でドキドキゴーグルって」

「言うな、私もどうかと思ったがこの名前しか浮かばなかったんだ、これも歴史の修正力か?

なにはともあれよろしく、えころくん

ストームワンから愛の天使がついてきたと聞いたときはつい、君の行き先は病院だと言ってしまったがな」

『……あなた本当に人間ですか?』

 

 

人類は勝利を勝ち取った

プライマーの敗残兵、巨大生物は僅かな生き残りを残すのみ(膨大な数が残っているがストームワンやプロフェッサー基準からすれば僅かなものらしい)

プライマーから得た技術により都市は発展、ゲーミング色に輝き、人々は侵略者と戦いつつも地上にて生きることを許されている

 

「どうだ、新技術のアーマーだぞ、すごいだろぅ? 似合うか?」

『馬子にも衣装とはこのことですね

でも、これで私ももうすぐ本来の役目を果たせそうですよ』

「本来の役目……? なんかあったのか?」

『モテ期をもたらすのが仕事だと言ってるでしょう!

あなた用の天使の矢、プロフェッサーさんに撃ち込みますよ!』

「いや、私には妻がいるから撃ち込まれても困るのだが……」

『かーっ!赤い糸どころか赤い縄で結ばれた夫婦は言うことが違いますねー! かーっ!』

 

激戦の中、それでも人類の勝利を確信してか、えころの心中は穏やかだった

アラネアの巣が張り巡らされた地区の開放

エイリアン・アタックの撃退

えころも大興奮だったアーマメント・バルガによる巨兵殲滅

曹長を助けるため出撃し、突然リングがどこからか降下

 

 

翌日‘‘‘‘

 

 

 

 

 

 

「くそっ、もう物資がない

この地下には民間人が200人はいるのに……」

『なんでいきなりこんな事になってるんですか!

わたしたち勝ってましたよね!?

……勝って、ました………よね?

あれ?……あれれ?』

 

人々が息を潜める暗い穴倉の中、混乱するえころを尻目に二丁のライサンダーの整備を続けるストームワン

その後ろから、プロフェッサーが声をかけた

 

「これが、プライマーの真の恐ろしさだ

過去改変を行い、それまでの歴史を自分たちの都合のいいように捻じ曲げてしまう

我々にはコマンドシップを撃墜し、優勢となった記憶がある

しかし他の人々には、ここに至るまでプライマーに蹂躙されつくした記憶しか無いんだ」

『そんなばかな、ばかな、ばかな……

だったら、もう、人類は負けるしか無いんですか? 滅びるしか無いんですか?』

「そこは俺も聞きたいな

たとえ俺は最期の一人になっても、足が折れようが腕がちぎれようが戦う

しかし勝ち筋が一切見えないで戦うのは正直辛いぞ」

 

二人の縋るような目を見ながら、プロフェッサーはため息を付きつつ、言った

 

「たった1つ、針の穴を通すような可能性ならばある

 

過去改変船団を、タイムトラベル直後に迎え撃ち、未来の情報から奴らを遮断することだ」

 

 

 

 




プロフェッサーが作ったドキドキゴーグルの技術は、その後色々色々色々ありまして天界に送られ、ぎゃるがん2でお披露目されました
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