生まれ変わったら後の死王子だった件   作:Another2

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時間軸を戻して、双子が生まれて5年後の本編軸、成りウィン君激動の8歳でございます、今回はその最中に起きた出来事のダイジェスト


【第一章】黄金と赤髪と魔術
加速する運命


 我が弟、モーゴットとモーグが生まれて数日、私があの2人を庇いだてした事はすでに国の中で噂になっていた、やれ身内贔屓だのやれ王子も呪われているだの、とにかく言いたい放題とはこの事、まぁ確かに呪われている様な人生を送っている自覚はあるので全く意に返さんのだが……そもそもの話命を粗末にするなという話だろう、何が悲しくて弟達を見殺しにせねばならんのだ……と普段ならそうして気にも返さずに闊歩するのだが、その日は愚かにも、そう、本当に偶然耳に入ってしまったのでつい、な。

 

“ゴッドウィン様は忌み双子に呪われたのだろう、嘆かわしい事だ…あの2人さえ生まれなければ今もゴッドウィン様は健やかに成長していただろうに”

 

 その言葉を耳に入れた後のことは覚えていない、私の意識がはっきりした時には父の手によって城の牢……と言うより私が幼少を過ごした部屋に放り込まれた後であった、聞けば私は先程の言葉を吐いた民衆共を殴殺して回っていたらしい、溢れ出る膂力から繰り出される拳、或いは手刀によって頭蓋は砕け、肩は裂かれ、一部の民は胴が深く捻れていてまるで雑巾を絞った後の様であったという。

 

 これらのことを成した私はいうまでも無く牢獄行き、だったのだがそもそも投獄される場所に私を入れておける牢がなくなったという、拘束するための鎖や枷は手当たり次第に破壊され、死に物狂いで牢屋に入れても牢を破壊して出てくる始末、なので即座に抑え込める父がいる城牢行き…ということだった。

 だがやった事を聞かされた私に後悔はない、弟達を平然と侮辱したのだ、私だけならばまだ良い、聞き流してやるが弟達を侮辱するのは許さん、故に同じ事が起きればまた同じ事をやる、その旨を父と母に伝えると母は頭を抱えていたがどこか納得した表情だし父は豪快に笑っていた、やはり頭が蛮族である。

 

 結果私は戒めも兼ねて二月ほど牢の中(と言う名の私の個室)で過ごしていた…まぁ出ようと思えばいつでも出れるが其れでは2人に示しがつかない、そして罪を冒してなんのお咎め無しでのうのうと外を出歩いていた…と言うのが罷り通ると犯罪率が上がるだろう、なによりそれを聞いたモーゴットとモーグの教育に悪い、王族であろうと罪を冒したのなら贖罪をせねばならんのだ、後私の短気ぶりを治すのも兼ねている、精神が未熟故。

 

 二月経って釈放という定の外出で真っ先に行ったのは国民達への謝意の現れだ、悪い事をしたらはっきりとごめんなさいと言う、その際に詫びの品を持っていくと尚良い、ので私は其れを実行した。

 と言うのも私が殴殺した国民達はどうやら民草の稼ぎ頭であったらしく其奴らが外の獲物を狩って食物を得ているんだとか…私が殴殺したせいで暫くは大物の肉をありつけていなかったらしく私の姿を見るや否や文句の雨霰だ、なので暫く待つ様伝え、私は狩りに出かけた、とは言え私は外の生態系など知らぬ、大物の肉…肉?となっていた所手頃な大きさの熊*1がいたので其れを狩ることにした、前世の記憶で熊の肉は癖が強いものの美味であると記憶していたが故だ、多少手古摺ったが何とか狩猟を終えて国に持ち帰った、なぜか国民達は腰を抜かしていたので肉はくれてやった、たまには運動もいい物だと納得しその事を父に伝えたらまたもや豪快に笑っていた、何故か問うたが父曰く。

 

「それはだなお前……国民が想像し得る肉といえば野生動物の物だ、普通は鹿や野鳥で大物となれば猪等の肉のことを指す物だ、それなのにお前と言えば持ってきた肉はルーンベア、其れも最大級に成長した物、弱き国民達が腰を抜かすのも無理はない」

「そうは言うが父よ、やはり肉は多くあったほうがいいのではないのか、あれほどの大きさの肉だ、それは食い出があるだろう」

「それはそうだが……お前はどうやら周りとの認識に差があるらしいから予め言っておくが……普通は生まれて2年そこらの奴が最大サイズのルーンベアを仕留めることは出来ん

「何を馬鹿な事を、そんなこと知っているに決まっているだろう、だが私の肉体はすでに成人男性の領域に達しているのだ、故に私があれを仕留めても何も不思議ではない」

「肉体はな、だが生まれた年月から計算してみろ、通常誕生から2年と言えばまだ大人の膝ほどの大きさしかない物だ、言っておくがお前の成長速度が異常なのだ、そこを認識しろ」

「ぬう…分かった、その点は理解した…だが父も同じ状況ならば私と同じ事をするだろう?

「勿論」*2

 

 なんて言うやりとりもあったな、後記憶に根強いのは……あぁあの件があったな。

 

 例の熊肉の件から早い物で早三年、私は5つになり背丈の伸びは也を潜めつつあるのか180cm前後で伸び悩んでいた、確か父が300cm前後あったので*3最低でも後100cmは欲しい、贅沢な悩みだ。

 前世では180cmで巨漢で2mを越せば巨人扱いされると言うのにな、だがこの地には天をつく様な巨体を誇る巨人族がいる、私などまだまだ、筋肉の方もかなり着いてきているがやはり父の様に搭載は出来ず、なんと言うか、細いのにかなり力がある…というなんとも外見詐欺の様な体になってしまった、因みに父が持つ斧は何とか振り回せるぐらいにはなったが、いかんせん未だ斧の重さに体が持っていかれる、父はこれをまるで我が腕の様に振るうのである。羨ましい

 

 話が逸れたな、この日も私は父と鍛錬という体の半分殺し合いをやり終えた後で結果はこちらの敗北、決まり手は父の掴みからの飛び上がりで勢いづき私の体重と重力、そして父の腕力から繰り出されるライガーボム擬きであった、死ぬかと思った、まぁ数分の気絶で済んだが、まぁ日課である、日課を終えて私は弟達に会いに行くのだが、時間悪くどうやら2人は出かけているらしい。

 

 突然だがあの2人も私に似て成長が早く既に流暢に喋っている、尤も背丈の方はまだまだだが最終的な体格を知っているので今の内にこの小さな2人を目一杯愛でようとした矢先にこれである、これは膝から崩れ落ちるのもやむなしと言えよう。

 やや失念のうちに捜索に上がると街の方から煙が一つ、何やら何かが燃えているらしく当時の私は嫌な予感がしたので現場に直行した。

 

 私が現場で見た“ソレ”は私が最も忌み嫌う光景であった、あの事件から三年、忘れ去られたのか、其れともなぜ私が激昂したのか理解していないのか絶えず私が最も愛する2人に罵詈雑言を飛ばし石を投げ、そして手に持って武器で攻撃する国民達、成程燃えているのはモーグの炎血であったか、私にとって幸運だったのは、今回は記憶を覚えていたと言う事、なのであのとき起きた事は全て記憶に残っている、そして民にとって不幸なのは父との戦闘の直後で少々、身体が滾っていたことだ、全く…理解しよう歩み寄ろうとせん猿共め…其方がその気なら此方も相応の対応を取らせてもらおう…

 

 一言で状況を言うのなら“地獄”、其れが正しいのだろう、私達は外に出歩く際は角を隠すためにフードを全身に羽織らねばならない、だが弟のモーグが躓きその様相が衆目の目に入る、私は人間は皆兄の様に優しい者達であると誤認していた、父と母が言うには兄は度が外れて慈悲深く、この地の常識とはまた違う常識で生きているだけとのこと、其れを今私は正しく認識したのだ、だがもう遅い、誤認したままの私達に待っていたのが今のこの状況だ。

 

“呪われた血”、“忌み双子”、“穢らわしい生き物”

“何故あいつらだけが”、“死んでしまえ”

 

 容赦ない罵詈雑言がこの身に刺さる、そしてとうとう弟のモーグに石が投げられた、唐突な投石にまだ満足な訓練を施さられていない私達が対処出来るわけもなく石はモーグの頭に直撃した。

 更に不幸なことにその際に血が飛び散り付着した地面が燃え始める、其れを見て民衆達の愚行は加速していく、かくして地獄は顕現した、碌な抵抗すら出来ない私達を見て民達は家屋から持ってきたであろう鍬やら鉈で私達を甚振り始める、まるで自分達は正義で私達が悪なのだと言わんばかりの扱いだ。

 

 民衆はまるで私達を娯楽の見せ物として扱うが如く喧騒だ、私は民衆の攻撃からモーグの身を守るので精一杯だ、モーグの身を我が身で包み必死に庇い立てる、モーグはもうやめてくれと言うがやめられるものでもない、モーグの血が飛び散り更に燃え広がるよりは己の方がまだマシであろうと言う点が一つ、もう一つは、兄に影響された訳ではないが、弟の身を守るのは兄たる者の役目だからだ、永遠に続くであろうと思われた出来事に終止符が打たれた、周りの騒がしい喧騒の中でも“その声”だけはよく響いて私の耳に届いた。

 

「貴様ら…一体何をしている?」

 

 あれ程は騒がしかった喧騒が鳴り止んだ、あまりの静かさに時が止まったのではないかと勘違いした程だ、誰も何も言わず動き出さないのを見て兄の口がまた開く。

 

「お前達…‼︎俺の弟達に…何をしているのかと、問うているのだ‼︎」

 

 途端溢れ出した殺気、それはこの街を包む異様な物、其れに浴びせられただけで死を認識出来てしまうほどの濃密な“ソレ”。発しているのは言うまでもなく我が兄だろう、不味い事になったと認識するが、其れすらも今の兄の前では悠長な物だ。

 瞬きをしたその時には兄は目の前にいた民衆の首を三つ程刎ねていた、方法は定かではない、手刀か、あるいは剛力に物を言わせ引きちぎったのか、どちらでも良い、分かるのは、今兄が何の躊躇いもなく三人殺した事だ、否、たった3人で済むはずがない、私は兄に止めるように言おうとしたが、其れよりも先に兄が動く、拳を突き出せば胴を貫通し、蹴りを繰り出せば肉体が裂ける、とっ捕まったと思えば難なく振り解き捕まえた者を逆に掴み取り民衆達に投げ伏せた、あまりの勢いと圧倒的な暴力性に民達は次々と物言わぬ肉塊と化した、何人束になっても意に返さない、正しく“鬼神”だ。

 

 先程までの人間が創り上げた地獄等生温い、今この場にいる鬼神が創り上げたこの光景こそ真の地獄に相応しいだろう、私は、そう思わざるを得なかった。

 

「お前達の罪状は一つ、俺の弟達を平然と侮辱した、所謂侮辱罪だ、この罪は重い、極刑に値するだろう、故に俺がこの場で刑を執行する」

 

 ここまで荒れ狂った兄を見たのは初めてであった、父との鍛錬でも喧騒を荒立てているのはよく見るがこれ程ではない、かつて兄が昔のことを話してくれた時やや照れ臭そうに話してくれた物がある、それは私達が侮辱された際に何人か殺したのだと言う、私には意味がわからなかった、何故兄の侮辱ではなく私達の侮辱でそこまで怒れるのか、問いただしてみたのだが兄は呆気に取られていた、一拍置いた後に返された返答は“お前達の兄だから”、と言う物、意味がわからぬと言えば、更にこう返してきた。

 

『私はお前達の兄だ、兄は下の子を守る義務がある、親が子を守る義務があるようにな、そして侮辱とは最も容易く行える他人を傷つけれる行為だ、侮辱することによって他人の誇り、尊厳、存在を全て一度に踏み躙れる、しかもタチが悪いのが其れによって自分は何も傷つかないと言うことだ、何の対価も無しに相手の全てを踏み躙り且つ本人は気持ちよくなり精神が高揚するのだ。そう、まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…とな。そう言う奴は大概自分がやり返されるなどとは思っていない、そしていざ自分が被害者側になれば“私は何もしていない”、“あいつが悪い”、等と宣いだすのだ。私はそのような人物を蛆の如く嫌う、そんな奴に可愛い弟が侮辱されたのだ、到底許される物ではないだろう、モーゴット、モーグ、これだけは覚えておけ、私は誰であろうとお前たちを侮辱する者を許さん、そしてこれはお前たちも然り、お前達も誰かを平然と侮辱するのは許さん、その時はたとえお前達であろうと罰を与える。然し其れさえ守れるのなら私はお前達を危険から身を守るだろう」

 

 私は兄の兄たる所以と、その偉大さ垣間見得た、私達の2つしか歳が変わらん筈なのに精神性が完成している。

 だからこそ、私は兄のような高潔な精神を持った人間になりたいと、そう思ったのだ。

 だからこそ、私は兄が暴の化身に落ちるのが我慢ならない、私の不甲斐なさの所為で国民から排他的になるのは御免被る、私は声を荒げた、生まれて初めての事だった。

 

「兄よ‼︎もう良い‼︎鏖殺の必要はないだろう‼︎この様な者達に構ってやる時間が無い‼︎モーグの手当てを急いでくれ‼︎かなり血を流しているんだ‼︎」

 

 咄嗟に出た方便だ、私もモーグもかなりの出血であったのは確かだが命に別状はない、放っておけば不味いのは知っているがそれでもいまは、目の前で起きている虐殺を止めるのが先決なのだから。

 

 とまぁ、この様に、私はモーゴットの進言で何とか鏖殺を止めて城に直行したのだ、この事を受けて父と母からは手痛い拳骨を受けた、民草を進んで殺す王族など何処にいるのかと、民を治める者としてのお叱りだ、だが次にはよくやったと親としてのお褒めのお言葉を頂いた、個人的には当然のことをした迄の事なので、とやかく言われる謂れはないのだ。

 

 因みに死体の山の処理はどうするのかと思ったが荼毘に付せたらしい、つまりは火葬だ、以外だったのは土葬ではない事だな、時代背景や場所的に土葬だと思ったのだが、父が言うには火葬は最も重い死の弔い方らしい、疑問に浮かべればそう言えばこの地は死した際には“還樹”なる弔い方があったなと思い耽った、黄金樹に還る事でまた新しい生命に生まれ変わると言う考えの元だ、そう考えると何も残さない火葬は名誉も何もないのだろう、そう言う考え方もあるのだな。

 

 ここ迄がモーゴットとモーグが生まれて5年内に起きた大きな出来事だ、何もなかったとは言い難いが、凡そ平和だろう戦乱の兆しも無い、2人もかなり成長した2人の背丈は120cm程、うむ、健やかなるかな、良きものよ。

 私は遂に200cmの大台に突入した、2人から懐疑的な目で見られているのはご愛嬌、私はゴッドフレイとマリカとの間に生まれた第一子ぞ、成長補正が半端では無いのだワハハ、まぁそれはさておき2人も最終的には私と同じかそれ以上に大きくなるのだからそう焦る物でもなかろう、ついでに言えばあの事件からこの2人、本格的な鍛錬をこなす様になってきた、どうやら1日でも早く強くなりたいのだそうだ。ウムウム、そう言うのは嫌いでは無いぞ、加減の練習も兼ねて私が相手している。

 

 …父の気持ちはこの様な物であったか…クク、如何な様に成長するか今から楽しみだな、私が知っている彼方の2人より強くして見せよう‼︎

 そう思うのも束の間、母に呼び出しを食らってしまった、何事かと思い母の自室に向かえばその道すがらに父もいるでは無いか、これはよほど重要なことと思い、話を聞く為に部屋に入ったのだが、そこにいたのは輝かしい金髪を携えた母ではなく、燃える炎の様な赤髪を携えた男であった。

 

「神託が降った、此度より暫くは私はこの姿で動く、王よ、申し訳ない

「承った、其れこそが神託であるならば、私からは何も言うまい、だがゴッドウィンにも知らせてよかったのか?其れは秘匿すべき事だろう」

「構わぬ、ゴッドウィンの口堅さは身に染みて知っている、何よりここで黙っておくのはゴッドウィンの人柄を疑う…つまりは侮辱と同意義なのだ、故にこの姿を晒した」

 

 そう言う目の前の男…推定母は私を見つめる、男特有の低い声だ、体付きも全く違う、別の生き物になったのだ、我が母は、この事は正直知っていた、だが実際目の前で見ればかなり堪えるものがある。

 

「貴方は…我が母…で良いのだよな…?えっと…その、何と言えば良いのか、わからんが…」

「ククッ…慌てふためくお前の姿を見れただけでも姿を晒した価値があると言う物だ、あぁそう拗ねるな、姿形が変わろうともお前は私と王の息子であることに変わりはないのだから」

「ヌゥ…ではこれより先に、貴方のことは何と呼べば?名前がないのでは大層不便だ、さりとめマリカのままでは姿を変えた意味はないだろう」

「ふむ、名か、特に考えてはいなかったな、神託で姿を変えただけ故、思い入れもなかろうと思った故にな…そうだゴッドウィン、お前が名前をつけるのはどうだ?お前はモーゴットとモーグの名付け親の様な物だ何か案があるのではないか?」

「は?」

「ガッハッハッハッハ‼︎其れは良いゴッドウィン、お前が目の前の人物に名前をつけてやれ‼︎母の姿を変えた人物の名付け親になれる等滅多にない経験だぞ‼︎」

「待て待て待て待て‼︎おい‼︎本当に其れで良いのか⁉︎そんな簡単に決めることじゃないだろう⁉︎もっとこう…あるだろう‼︎」

「だが名前をつけるべきと言ったのはお前ではないか、何か案があって申し出たのではないのか?」

 

 グヌヌ、何と言う強情っぷり…‼︎何故私が“ソレ”の名を付けねばならんのだ‼︎仮にも彼方のラスボス(実質第1形態)だぞ‼︎…クゥ‼︎本当に付けねばならんのか⁉︎私がか⁉︎だ、だが然し…うぅむ…でも前世の記憶がある私にとって目の前の男の名前はこれしかあり得ない訳で…ムゥ…

 

「はぁ…分かった…今パッと思いついた名だが…其れでもよろしいか?」

「構わぬ、我が息子から授かる名だ有難く頂戴いたそう」

「では…ラダゴンと…貴方のその姿での名はラダゴンと名乗りください」

「ふむ、ラダゴン…妙にしっかりとくる名だ、では、こちらの姿である時はラダゴンと名乗ろう、フフ、よもや自分の子より先に弟と親の名前を決めたのはお前が唯一であろうな?」

 

 本当にな、勘弁してくれ本当に。

 

「さて、この姿を取った訳だが、神託があったと言ったな、実は続きがあるのだ、そのまま伝えるが…曰く“性別を変え、リエーニエを攻め落とせ”との事だ、リエーニエにはカーリア王家がいる、つまり…」

「戦だ」

「然り、だがこの戦にゴッドフレイは参戦させてはならぬと言われている、故にゴッドウィン…お前の出番という事だ」

「ム…私が出陣するのは構わない…だが父が留守とはどういう事だ?攻め落とすなら父も出したほうが手っ取り早い、如何な神託とは言えこれは…」

「口を慎めゴッドウィン、気持ちはわかるが神託は絶対だ、其れに私にも出番が無いわけではない、マリカ…基ラダゴンがお前と共に出陣してる際の国の防衛、及び反乱勢力の鎮圧が主な私の役目だ、ここからリエーニエならば大昇降機を使わねばならん故一度に大軍は送れぬ、ならば一騎当千の者を送るのが望ましい、これが決定事項だ、いいな?」

「…分かった、一先ずは理解した。私は母と共にリエーニエを攻め落とせばよいのだな?」

「うむ、入念な戦支度を整えておけよ、リエーニエには魔術の総本山たるレアルカリア魔術学院がある、多様な搦手を仕掛けてくるだろうからな…ではまた後ほど」

 

 はぁ…遂に来たか、覚悟してたがやはり気が滅入る、何が滅入るって全盛期のレナラ女王と戦う恐れがあるからだ、かのリエーニエ戦役にまさか私が参戦するとはな、覚悟を決めろ俺よ、運命は残酷な程に加速している。

 それはそれとして…裏側に引っ込んでいる黒幕気取り供め…いつか目に物を言わせてくれる。

*1
ルーンベア最大サイズ

*2
何処までも似た物親子

*3
恐らく普通の成人男性並の背丈の褪せ人の2倍ほどだったので




裏に引き篭ってる黒幕君しか得をしないリエーニエ戦役、始まっちまうらしいすよ。

以下無関係の後書き
評価バーに色…付いちまったなぁ…(焦)
妄想と自己満足を満たす為に生まれた此度の作品、作者のモチベ次第で途中で投げ出すか完結するかのどちらかです、要は飽きたら無かったことになる。
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