ここは、魔導士ギルド『妖精の尻尾』の本部。
そこにいる魔導士の一人、『ルーシィ・ハートフィリア』は、とある疑問を仲間達に投げかけた。
ルーシィ「ねぇ、そう言えばさ、前にミラさんに見せてもらった絵の中にいるこの人って誰なの?」
その絵は、彼女がまだ妖精の尻尾に入って間もない頃にギルド仲間であり、元S級魔導士の『ミラジェーン・ストラウス』に見せてもらった、ハッピーが生まれたばかりの頃を描いた絵にそっくりな絵だった。(あの絵が描かれた時より後に描かれたのか、その絵に写っているギルドメンバーは、成長していた。)
そこには、ナツの隣で一緒に笑っている少年がいた。歳でいえばナツよりも下に見えた。
すると、ギルドメンバーは揃いも揃って明後日の方向を見ていた。……ただ一人を除いては。
ナツ「ソイツはラルド。俺達妖精の尻尾の仲間だ♪」
そう言ったのは、妖精の尻尾のギルドメンバーにして、『炎の滅竜魔導士』でもある『ナツ・ドラグニル』だ。
ルーシィ「そうなの?」
ナツ「あぁ、んで、俺やガジル、ウェンディと同じ『滅竜魔導士』なんだ」
その発言にルーシィは、驚いた。
ルーシィ「えぇ!あんたと同じ滅竜魔導士なの!」
ナツ「あぁ、今は仕事でいねーけど、いつか帰ってきたらまた勝負するんだ!んで、俺が勝ーつ!そんで、俺と一緒にイグニールと、アイツを育てたドラゴンの『ダルグラース』を探しにいくんだ!」
「がははは!」とそう言いながら笑っていたナツだったが、周りの者達はそうではなかった。
ナツ「ん?どうしたんだよみん「ナツ」?」
ナツが不思議そうにしていると、ギルドメンバーの一人が話しかけてきた。
彼女の名は『エルザ・スカーレット』魔導士ギルド妖精の尻尾の中でも指折りの実力者で、現S級魔導士である。
エルザ「ナツ、ラルドは、その、だな………ラルドはギルドをぬ「辞めたぞ」!」
エルザは、少し動揺しながらも、『真実』を伝えようとしたが、エルザが説明をする前に口にした者がいた。声の発生源を見ると、そこには白髪で、禿げている背の低い老人がいた。
彼の名は『マカロフ・ドレアー』妖精の尻尾の3代目……もとい6代目のギルドマスターである。
マカロフの言葉が信じられないのか、ナツは焦った様子でマカロフに話しかける。
ナツ「辞めたって、嘘だろじっちゃん!だって、今、アイツは仕事で…」
ナツが信じられないと言わんばかりに焦ったように話すのに対し、マカロフは冷静にその問いに答えた。
マカロフ「それは、『嘘』じゃよ」
ナツ「嘘、だぁ?」
マカロフ「あぁ、アイツは皆にこの事をナツ、『お前にだけは話さないように』と言ったったんじゃよ。まぁ、アレから8年も経っておるし、アイツもある程度時間が経ったら話しても良いと言っておったし、丁度良いのかもしれんのぉ」
そう言ったマカロフの目は、どこか寂しげだった。
マカロフの話を聞いたナツはとてもショックを受けていた。いつもの破天荒ぶり、が嘘のようにおとなしくなったナツは、少しの間、その場で立ち尽くしていた。
その日の夜、ルーシィが妖精の尻尾の古書室にいると、ミラが入ってきた。
ルーシィ「あっ、ミラさん」
ミラ「あら、ルーシィ、こんな夜中に本探し?」
ルーシィ「えぇ、まぁ」
ルーシィは昼間のことが気まずいのか、少し、そっけない態度になってしまったが、ミラはそんなルーシィを相手に話を続ける。
ミラ「実はね、ラルドも本が好きだったんだよ」
ルーシィ「……っえ!そうだったんですか⁉︎」
ルーシィが驚愕するのも無理はない。このギルドのメンバーで、しかも滅竜魔導士となったら破天荒で暴れるのが好きなイメージをしていたのだ。(但し、ウェンディは例外とする)
ミラ「えぇ、ラルドはね、ここにきたのは確か七歳くらいだったかしら、ここにきた時はあんまりギルドに馴染めなかったみたいでね、よく泣いてたのを覚えてるわ。……でもね、そんな時あの子に話しかけたのがナツだったの。ラルドも、ナツが自分と同じでドラゴンに育てられたって事を知ったらとっても喜んだの。二人はその時に約束してたのよ。『いつか、イグニールとダルグラースを探しにいくんだ!』って」
ルーシィは、「ナツは昔から変わんないんだなぁ」と思っていると、ミラは「でもね」と言葉を続けた。
ミラ「あの子はその二年後、今から8年前にここを辞めちゃったの。……はっきり言って、とてもショックだったわ。一緒に過ごした期間は短かったけど、大切な仲間だったから」
そう言っていたミラの表情は、哀愁を漂わせていた。
はい、と言うことで、主人公は元フェアリーテイルのメンバーでした。
どうして辞めたのかは、今後のお話で明かしていくので、楽しみにしていてください。
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