暗黒の滅竜魔導士   作:エルドラス

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隠密(ヒドゥン)

選手入場が終わると、チャパティが大魔闘演武のプログラムを発表し出した。

 

チャパティ『では皆さん!お待ちかね!大魔闘演武のプログラム発表です!」

 

チャパティがそう言うと、会場の中心部の地面から、巨大な石碑が現れた。

 

その石碑には、大魔闘演武の主な流れが書かれていた。

 

レイル「1日目に、競技とバトルがあるんですね」

 

チャパティ『先ずは競技の方ですが、これには一位〜八位までの順位が付き、その順位によって、各チームにポイントが振り分けられます。尚、競技パートは、チーム内で好きな方を選出することができます。続いて、バトルパート。こちらは、ファン投票の結果などを考慮して、主催者側でカードを組ませてもらいます」

 

ラルド「成程ね。つまり、運が悪ければ、競技パートが終わってすぐにバトルパートに出場することにもなるのか」

 

チャパティ『バトルパートのルールは簡単。この様に、対戦していただき、勝利チームには十ポイント敗北チームには0ポイント、引き分けた場合には、五ポイントずつ入ります。では、これより!大魔闘演武オープニングゲーム、隠密を開始いたします!」

 

 

すると石碑に、隠密(ヒドゥン)の文字が刻まれた。

 

観客A「隠密、だって」

 

観客B「一体、どんなゲームなんだ?」

 

チャパティ『参加人数は、各チーム一名。ゲームのルールは全選手が出揃った後に説明します』

 

すると、選手達は、次々とこのゲームに出場する一名を選びだした。

 

四つ首の番犬からは、『イェーガー』

 

人魚の踵からは、『ベス・バンダーウッド』

 

大鴉の尻尾からは、『ナルプディング』

 

青い天馬からは、『イヴ・ティルム』

 

剣咬の虎からは、『ルーファス・ロア』

 

そして、ラルドが所属する蛇姫の鱗からは、『リオン・バスティア』

 

ラルド「リオン!頑張って!」

 

レイル「応援してますよー!」

 

ラルドとレイルは、親友であるリオンのことを応援するのだった。

 

そして、妖精の尻尾Aチームからは、『グレイ・フルバスター』

 

妖精の尻尾Bチームからは、『ジュビア・ロクサー』が隠密の選手に選ばれたのだった。

 

 

 

 

マトー君『各チーム、隠密の参加者は前へぇ」

 

カボチャ頭の男……もとい、大魔闘演武のマスコットキャラクター『マトー君』がそう言うと、グレイは不思議そうにマトー君に尋ねた。

 

グレイ「つーか、お前何?」

 

すると、マトー君は、一瞬ギクリとしたが、すぐに答えた。

 

マトー君「ギクッ!見ての通りぃ、カボチャ、で、すぅ」

 

グレイ「あれ?質問した俺が悪いのか?」

 

ジュビア「ジュビアもカボチャに見えますよ」

 

グレイ「いや、だから、見た目はカボチャなんだが、中身は…」

 

グレイが不思議そうにしていると、イヴやベスが、それに答えた。

 

イヴ「毎年のことだからね、あまり気にして来なかったけど」

 

ベス「多分、主催者側の役員だと思うの」

 

すると、二人は両腕を後ろに組み、お辞儀をした。

 

イヴとベス「「キャラ作り、ご苦労様です!」」

 

すると、マトー君も、楽しそうに答える。

 

マトー君「ノンノン♪楽しんでやってるから、良いんだカボォ♪」

 

それを見たグレイは、「無理やりキャラを濃くすんなよ」と、思ったのだった。

 

すると、次の瞬間マトー君は、急に叫び出した。

 

マトー君「フィールド・オープン‼︎」

 

すると、競技場に、大きな街が出現した。

 

リオン「これは……成程、こう言う趣向か」

 

一瞬、さっきまで周りにいた選手達が消えたことに驚いていたが、その理由に気づくと、歩きだしたのだった。

 

チャパティ『隠密のルールは簡単、互いが鬼であり、追われる側なのです』

 

ナツ「なんだと…」

 

チャパティ『この街の中で互いを見つけ、どんな魔法でも構いません、一撃を与える。ダメージの有無を問わず、攻撃を当てた側が、一ポイント獲得です』

 

すると、街中に、選手達と全く同じ姿をした、人形の様なものが現れた。

 

ルーシィ「同じ顔がいっぱい」

 

ナツ「うぷっ」

 

エルフマン「酔うのか、そこで?」

 

ナツ「だって、大量のグレイとか、気持ち悪いだろ」

 

ナツの言葉に、『エルフマン・ストラウス』は、呆れるのだった。

 

その頃、ラルド達も、リオンがどこにいるのかを見失っていた。

 

すると、チャパティが解説をしだした。

 

チャパティ『これは、皆さんのコピーです。間違えてコピーに攻撃をしてしまった場合、一ポイントの減点となります。さぁ!消えよ!静寂の中に!闇夜に潜む黒猫が如く!」

 

すると、試合のゴングのようなものが鳴り響いた。

 

ゴオォ〜ン!

 

チャパティ『隠密、開始!』

 

そうして、隠密が始まるのだった。

 

 

 

 

ラルド「成程ね」

 

隠密が始まって数分、ラルドは、隠密の奥深さを知った。

 

先程、大鴉の尻尾のナルプディングが、自身のコピーの背後にピッタリくっ付くことで、相手にコピーのほうを攻撃させて、ポイントを失わせると言う方法で、グレイを嵌めていた。

 

下手に動けば、位置がバレる可能性もあり、動かなくても、ポイントが入らず順位は上がらない。

 

こう言うゲームでは、索敵能力に優れたものが有利となる。

 

ラルドは一瞬、リオンに頼んで、自分が出るべきだったと軽く後悔するのだった。……何故ならラルドには、この状況で使える『技』があるのだから。

 

そうして暫く経つと、戦況は大きく変わり出した。

 

チャパティ『おーっとこれは一体⁉︎街の中に雪が降ってきたぁ!』

 

ジェニー『イヴ君ね』

 

そう、街に雪が降り注いだのだ。

 

イヴ「寒さに強い魔導士が何人かいるのは、誤算だったよ」

 

ラルド「成程、こう言うやり方もあるのか」

 

人間は、寒い場所にいると白い息を吐いたり、震えたりする。しかし、魔法で作られたコピーは、そうはいかない。イヴはそれを利用し、雪を降らせることで、犯人を炙り出そうとしているのだ。

 

イヴ「見えたよ。そこっ!」

 

そして、イヴは一気に、ポイントを手に入れた、が、寒さに耐性のあるリオンに、反撃されてしまった。

 

チャパティ『それにしても、剣咬の虎のルーファスが、全く動きませんねぇ。いまだに誰も倒せず、倒されてもいません』

 

しかしよく見ると、ルーファスは、建物の屋根の上に立っていたのだ。普通なら、見つけてくださいと言っている様なものだが、ラルドは、何かあるとすぐに分かった。

 

ルーファス「覚えている、覚えているのだ。『メモリーメイク』」

 

すると、街全体の風景がいきなり夜に変わった。

 

ルーファス「『星降ル夜ニ』」

 

すると、光り輝く魔力の塊が、選手達に降り注いだ。ナルプディングだけは、それを避け、攻撃をしたが、その攻撃はルーファスには当たらず、逆に攻撃をくらってしまった。

 

チャパティ『ぜっ、全滅!一瞬で首位に立った!これがルーファス!これが、剣咬の虎‼︎』

 

その後、ルーファスに攻撃を仕掛けようとしたグレイをナルプディングが攻撃したところで、時間となり、競技パートは、終了した。

 

そして、順位はこの様になった。

 

一位 剣咬の虎 10ポイント

 

二位 大鴉の尻尾 8ポイント

 

三位 蛇姫の鱗 6ポイント

 

四位 青い天馬 4ポイント

 

五位 人魚の踵 2ポイント

 

六位 四つ首の番犬 4ポイント

 

七位 妖精の尻尾Bチーム 1ポイント

 

八位 妖精の尻尾Aチーム 0ポイント

 

オーバ「何やってんだいリオン!」

 

レイル「まーまーマスター、まだ一種目目ですから」

 

ラルド「……」

 

レイルがオーバを宥めている間、ラルドは、グレイを見ていた。

 

先程の試合結果を見て、観客は妖精の尻尾に、罵声を浴びせていた。

 

ラルド(グレイ、君はこんなところで終わる人じゃないよね……それにしても、大鴉の尻尾、か)

 

ラルドは、何故、ナルプディングが、グレイやジュビアを必要に狙っていたのかは分からなかったが、こう思っていた。

 

ラルド「胸糞悪いな」

 

と。




もし宜しければ感想や評価、お気に入り登録など、是非是非よろしくお願いします。

それと、申し訳ないのですが、ルーシィvsフレアの試合は、カットさせていただくかもしれません。

それは何故か?だって、蛇姫の鱗のチーム全然絡まないですし、それに、早くラルドの戦闘シーンを書かなくてはと思っているので、ルーシィファンの皆様、及び、フレアファンの皆様、申し訳ございません。
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