ハイスクールD×D ~歌姫と罪の王~   作:黒樹

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前半ですね。


第四十六話  プール日和はゆっくりと

 

 

 

 熱い日差し、雲一つ見あたらない真っ青な空、揺れる水面を見ながら俺は一誠と一緒にただ座りながらそれを眺めていた。・・・・・・と、言いたいところだが、一誠だけは違う。

 

(ムフフ・・・・・・部長と朱乃さん、さらにはあのエロいボディの祭さんやら綾瀬さん、いのりさんに小猫ちゃんと黒歌さんにアーシアと最近、部活メンバーに入ったいのりさんのお姉さんの真名さん! あれだけの水着姿を見れるなんて、最高だぜ!!!!・・・・・・小さいながら、胸の大きいレイヴェルも!!!!)

 

 俺ですら、なにを考えているか手に取るようにわかる。もう既に顔が緩みきり、来るだろう桃源郷を想像して集中力を高めているのだ。勿論、赤龍帝の籠手を使ったら制裁が待っている。

 

 ちなみにティアは変態がいるから来ないそうだ。散々、ドライグを罵っては部室でくつろいでいる。

 

 その所為で、今のドライグは精神にダメージを追っているため、面白いことに・・・・・・

 

『うぉぉぉぉ・・・・・・何故だ、私は変態などではない!』

 

 という独り言を言っているのだ。

 

 

 そう言えば、パーティーの後は大変だった・・・・・・真名を捕まえに上層部のバカがきたがために、俺は無力化に成功したからという理由で話を終わらせようとした。だが、それを気に食わないのか消すまで駄目だと言い張り、サーゼクスさんが許可したと言い、平行線状態。ならば、処罰を与えなければ納得がいかないということで、そこで昔の真名の結婚の話を持ち出し、さらにはこっち側が監視をつけるとの名目で事なきを得た。

 

 内容的には、俺とリアス先輩、いのりとティアマットが監視につくと言うこと・・・・・・これではなにもできないだろうと言うことで、さらには魔王が全責任を負うと。

 

 

 

 ・・・・・・と言うわけで、監視という名の大義名分が出されたわけだが。

 

 

 

「ふふ~♪ 桜歌、どうこれ? 可愛い?」

 

「うん、可愛いよ」

 

 何時の間にか俺にくっついた真名が、凄い甘い雰囲気で抱きついてきている。白のビキニはとても似合っていて、誰が見ても美少女だと思うだろう。

 

 ───まあ、監視という名のラブラブ?な生活

 

 という訳なのだ。監視は建て前で、全くの意味をなさない飾り付けのようなもの。リアス先輩とティアマット、いのりですらもう既に"監視"を俺に任せている。

 

 というか、逆に邪魔すると真名が怒ると言う訳なのだが。

 

 

「くそ!! お前はなんでいのりさんのお姉さんに抱きつかれてるんだっ!! しかも、こんなにエロい水着姿とか俺も誰かにやってもらいたいっ!!!!」

 

「一誠・・・・・・嫉妬するなら、その性格を治したらどうだ?」

 

 真名はまるで魅せつけるように俺に抱きついて、その所為で胸の柔らかい感触が水着のお陰で直に伝わってくる。この約十年間で、よくもまだ好きでいたものだ・・・・・・凄いよ。忘れてたって言うのに。

 

「にしても、平和なのはいいな・・・・・・今まで、休む暇もなかった」

 

「桜歌、おまえやつれてないか?」

 

 ただの音楽家だったのに、アーティストだったのに、それが今は悪魔。気付いたら、上級悪魔・・・・・・人間って変わるのが早いな。しかも、気付いたらなってる。終わってる。平凡な生活も長くは続かないのだろう、悪魔であるから平凡なんて有り得ない。しかも、赤龍帝は厄介事の種だ。

 

「おまえの所為だ・・・・・・」

 

「なんで!?」

 

 おっと、つい口が滑った。どうやら聞こえていたらしい。なんだか、いろいろありすぎた所為で俺の精神がボロボロを通り越してヤバい。凄く、ライブとかやりたい気分じゃない。

 

 ───口が滑るなんて、相当疲れてるな

 

 自己完結した俺は、真名に好き放題されながらもぼーっとプールを眺める。そうして何分たったか、足音と話し声が聞こえてきた。

 

「おっ、待ってましたーーーー!!!!」

 

 突如あがった一誠の奇声?に俺は反応すると、足音のする方向をみてみる。そこにはいろんな水着姿のオカルト研究部のメンバーが、綺麗な肌を魅せながら歩いてきている姿があった。十人十色と言う言葉は間違いでもない。

 

 いのりはピンク色でフリル付きの可愛らしい控えめのビキニ、祭はレモンイエローのビキニで無駄なものが一切ついてなく発育の良いからだが拝める。綾瀬に至っては情熱的な真っ赤なビキニで祭にも負けない綺麗な体をさらし、レイヴェルは恥ずかしそうにしながらも明るい黄色のビキニに腰には同じ色のパレオを巻きつけ、イリナは明るいオレンジ色のビキニだがこっちはホットパンツを着用、レイナーレは黒のビキニで同じくホットパンツを着用してパーカーまで着ている。黒歌はトップスがホルターネックになっている黒のビキニ。

 

 白音とアーシア、ツグミの3人はスクール水着だ。

 

 

 結論・・・・・・みんな可愛い。

 

 

 そして、危険な生物の───

 

「うおおぉぉ、ナイスです皆さん! 部長は最早、マイクロビキニっ!! 赤い色が髪の色と合って、凄く大人の色気を醸し出しているッ!!! 朱乃さんのスリングショットは最高ですッ!!!! しかもそれが、ヤマトナデシコな朱乃さんの黒髪と絶妙にあう黒!! アーシアと小猫ちゃん、ツグミちゃんのスクール水着にいたっては、アーシアのその旧スクール水着の真ん中に名前が『あーしあ』と書かれ、小猫ちゃんはまさかの白のスクール水着とは・・・・・・!! ツグミちゃんは予想を裏切らない子供っぽさがあって───」

 

 ───一誠はオカルト研究部の女の子達の水着姿に興奮し、鼻血を垂れ流しながらも長い解説を延々と続けようとする。

だが、それは簡単には叶わないだろう。

 

 もう既に詰んでいるのは明白で、一誠の目の前には拳を握る白音とツグミがオーラを見せながら立ち、その肩を震わせながらも力を込めていた。恐らく、白音は一誠が変態なことで嫌なのか、ツグミは『ツグミちゃん』と『子供っぽさが』という言葉に反応して怒りを露わにしたんだろう。

 

「イッセー先輩───」

 

「この変態───」

 

 誰も止めない・・・・・・いや、下手に手を出すとこっちが火傷する。

 

「「───一回、死(んできてください)(ねーーーー!!!!)」」

 

「───え?」

 

 白音とツグミは同じフォームで拳を振りかぶり、一誠の顔面と鳩尾に容赦なく拳を振り下ろした。白音は正拳突きで腹に向かい、ツグミは裏拳で一誠の鼻に、それを気づいた一誠が避ける間もなく直撃して呻くとともにプールの中に突っ込むかと思いきや、水面を水切りのように滑って反対側のプールサイドを転がって柵に当たった。

 

 ───まだ、プールに突っ込んだ方がマシだったな・・・・・・

 

 プールに突っ込むよりも、ダメージが大きいだろう。俺は一誠を哀れむような目で見ると、朱乃さんに目を移してその姿を見て『やっぱり・・・・・・』と溜息を漏らす。

 

「うふふ、私にだけ感想は無しですか、桜歌君? そんなに触りたいんでしたら何時でも、上からでも下からでも私の胸にふれてくれていいんですよ?」

 

「いや・・・・・・過激過ぎなんですよ。朱乃さんの水着」

 

 一誠の事に触れない朱乃さんは俺を見ると嬉しそうにして、誘惑に近い言葉で誘ってくる。俺が朱乃さんの水着に触れなかったのは過激すぎるからであり、他はない。

 

 にしても・・・・・・何で声に出してないのに自分だけ感想無しってわかったんだろうか?

 

 

 

 

 

 一誠が吹っ飛ばされてから約二十分・・・・・・俺は真名に膝枕されながら、パラソルの下の小陰で暑い中、何もすることなくただ真名を見ていた。真名はそれだけでも嬉しいようで、俺の髪をなでながらもいのりの方を見て微笑ましそうにリアス先輩とのレースを観戦している。

 

 やっているのは、リアス先輩といのり、朱乃さんにレイヴェルと貴族陣・・・・・・朱乃さんは女王だからという理由で、もしくは勝負を持ちかけられたのだろう。俺には関係ないために眠ろうとしているのだが、会話の一片が聞こえてくるので俺は聞き流しながら眠ることにする。

 

「勝負よ! 朱乃!!」

 

「私はいいですわ。やるなら、いのりとやってください」

 

 どうやら持ちかけているところだったらしい・・・・・・

 

「私もやらない・・・のんびりする。休暇なんて、余りないし・・・」

 

「そうですわ。いのり様も桜歌様も、余り二人きりにもなれないし休暇も無さそうですの」

 

 ・・・・・・平和だな。

 

 レイヴェルはしっかり者のようだ。ほんとに、奪ってきて良かった。

 

 まあ、最近いないマネージャーをレイヴェルが勤めてる。

 

 元は、サーゼクスさんがマネージャーだった。それも保々、書類だけの話だけど。だけどそこで出て来たのがある話で眷属にしたと同時に、仕事は俺といのりしか無いから何か経験のために与えようと言うもの。悪魔稼業の代わりにサーゼクスさんとフェニックス夫妻がマネージャーを推したわけだ。実際、ほんとにサーゼクスさんは何もやってないし。

 

 ───というか、休暇無いの? 声枯れるよ?

 

 

「もう、何で逃げるのよ! なら、勝った人は桜歌に1度だけ好きな言うことを聞かせることが出来るわ!!」

 

「「「「やるッ!!!!」」」」

 

 突然、頭の後ろから柔らかい感触が消えて堅い感触に変わった。ぶつけることはなかったけど、コンクリートの上に敷いた布が温かい。さっきまで、真名が座っていた場所・・・・・・その膝枕をしていた真名は何時の間にか、リアス先輩達と一緒にいるので俺もその早さに驚いた。

 

 今まで眠っていたのに、リハビリがいるとか言っていたのに何であの速さが・・・・・・。

 

 リアス先輩の周りには、いのりと真名、朱乃さんにレイヴェル、レイナーレと白音と黒歌、ツグミと祭にイリナというなんとも妙にも全員の女の子が集まっていた。綾瀬はいないけど・・・・・・うん、愛歌ちゃんはいる。

 

 アーシアは一誠と遊んでいるようだけど、一誠がラブだから仕方無い。

 

「何で人を景品にしてるんですか・・・・・・」

 

「あっ・・・・・・すみません、桜歌様・・・・・・迷惑でしたよね・・・」

 

 術式を使って移動した俺は、謝ってくるレイヴェルの頭を撫でる。リアス先輩に俺を景品にする権利は無いのだが、いのりがやると言った時点で決まっている。それに、レイヴェルが申し訳なさそうだし・・・・・・。

 

「あら、寝てると思ったわ」

 

「元から寝てるからいいと判断してたんですか・・・・・・」

 

 悪気の無いように言うリアス先輩は、何だか清々しい顔をしている。流石は悪魔と言いたいが、もうこの人は傲慢とかそういうレベルじゃない。・・・・・・我が儘だ。

 

「まあ、前半のレイヴェルの休んで欲しいって気持ちはわかったよ・・・・・・ありがとう。でも、景品は俺の代わりに俺も参加させてもらうので簡単には勝たせませんよ」

 

「いいわ。こっちも思わぬ誤算だったわ。今日は、私が勝ってあげる!」

 

 こうして、何故か俺は水泳大会の景品兼邪魔者となることになった。

 

 リアス先輩にいたっては鬱憤があるようで、流石にやる気のレイヴェル達にダメとは言えなかったが。

 

 ・・・・・・甘いな、俺。

 

 

 

 

 

 さて、水泳大会を開催しますっと言いたいところだが・・・・・・何でも、黒歌と白音は泳げないらしいから少しの間だけ練習時間を貰った。基本的に白音は体育会系だと思うから、すぐに覚えるだろう。でも、黒歌まで泳げないとは・・・・・・猫って特性だけはまだ持ってるんだな。

 

「アーシア、その調子だぞ」

 

「はい・・・・・・イッセー──さん」

 

 隣では同様に一誠がアーシアの水泳のコーチをしており、手を引きながらアーシアは懸命に泳いでいる。ばた足をしながらも手を引かれて嬉しそうだ。

 

「離さないでください、絶対に離さないで」

 

「にゃにゃにゃ、これなら速く泳げるにゃ♪」

 

 こっちでは白音は凄く必死な顔で離さないように言い、黒歌は右腕を胸で挟み込んでばた足しかしていない。くっつけるのが嬉しいのか、楽しそう。そう言うこっちも、黒歌の胸の柔らかさにちょっと戸惑っている。

 

 ───この猫は教わる気があるのか?

 

 ───いや、無い

 

 黒歌は柔らかく大きな双丘で腕を使い、引いている俺の腕を力強く挟んでいる。

 

「そうだ。速く泳ぐコツは、確か頭を腕のしたに入れるだったかな? ずっと上見てても、辛いだけだよ。それじゃあ1人じゃ泳げないし。というか、それしないと泳げない」

 

「わかりました」

 

 聞いているのは白音だけで、素直に従うと顔を恐る恐る水面につける。そうして少し泳ぐ事に顔を上げては息継ぎをしてまた潜り、また息継ぎをする。

 

 100メートル行ったところで俺は立ち止まった。気づかない白音はそのまま泳ぎ、俺にぶつかると息を水中で吐いてからザバッと上がり、俺をちょっとだけ怒ったような顔で睨む。

 

「けほっけほっ! ・・・・・・止まるならちゃんと言ってください。離さないでとは言いましたけど、違うことも言わずに気をつけて───?」

 

 怒っている白音の言葉は聞き流しながら、俺はある一点だけを見ていた。それは楽しそうなツグミと愛歌ちゃんと祭が遊んでいる姿───ではなく、それをみている綾瀬だった。

 

 昔は綾瀬も歩けたし、走ることも出来たし、泳ぐことも出来た。だけど、1人で深くなくても水の中に入ろうものなら溺れてしまう。お風呂にも1人じゃ入れない。

 

 失ってしまった足は戻ることもないし、不自由なことはいくつもある。だからこそ、あまり遊ばない愛歌ちゃんには楽しんでもらおうと・・・・・・ただ1人、眺めているだけ。車椅子から降ろしてもらったのだろう、綾瀬はシートの上で寂しそうな顔で楽しそうな姿を眺めている。

 

「───桜歌先輩は、過去を取り戻しても同じです・・・・・・今も、優しい。私はこのくっついているバカな黒歌姉様に教えてもらうので、行ってきてください」

 

「・・・・・・ありがとう。今度、埋め合わせでもするよ」

 

「仕方ないにゃ。白音と二人きりで、遊ぶにゃ♪」

 

「・・・・・・やっぱり、黒歌姉様はいらないです」

 

「ごめん、冗談だから置いてかないでにゃ~! 白音ぇぇ~」

 

 少し嬉しそうな黒歌と白音はいのりのところに、俺はそれを見届けると綾瀬のところに向かってゆっくりと潜水しながら近づいていく。転移で一気に後ろに近づけばいいのだが、それだと意味がない。

 

 プールの中で綾瀬の気配を感知しながら近づくと、何のために上げたのかわからない感知スキルと足を浸からせている綾瀬の足を頼りに、真下のすぐ横まで移動した。

 

 足を動かせるわけもないので、ただ浸かっているだけの足の前に、綾瀬の前に飛び出した。特に何も言うわけでもないがそれしか思いつかなかったので、そのまま思いっきり水を跳ね上げて飛び出す。

 

「ひゃあぁぁ!?」

 

「お~、いい反応だな」

 

 作戦は成功したようで、びっくりしている綾瀬の顔を見られただけでも報酬は見合っている。だけど、俺にはそれだけじゃ足りない。

 

「もう、いきなりびっくりさせないでよ」

 

「それは無理だな。驚かすのに、びっくりさせる以外の方法なんて知らない」

 

 びっくりさせようとしているのに、いきなりびっくりさせるな? 最初からわかっていたら、効果なんてすぐに無くなるだろう。綾瀬はちょっと嬉しそうに顔を緩ませながらも、睨みつけてきた。

 

「───それに、美味しそうな太股があったのでつい」

 

「それ半分、セクハラよ・・・・・・」

 

 呆れる綾瀬はそう言いながらも、さっきとは違う表情だ。1人でいるときとは違う、さっきとは打って変わって少し嬉しそうにしている。

 

「・・・・・・でも、いいの? さっきまで、泳げない小猫ちゃんとか、黒歌さんに泳ぎ教えてたでしょ?」

 

「ん───いいんだよ。黒歌は泳げるし、あいつらも家族の時間があったって・・・・・・罰は当たらないさ」

 

 急に悲しそうな、寂しそうな顔になった綾瀬はそう聞いてきた。声のトーンも少し下がり、『家族』という言葉に反応してさらに暗くなる・・・・・・ちょっと変な地雷を踏んだな。

 

 俺も祭も綾瀬も、親なんて消えてしまった。幼なじみは似たような境遇で、同じものを失って、今まで生きてきたが何も悲しくなかった訳じゃない。

 

 復讐がそれを表してる。フリードは木場が倒したらしいし、敵ももういない。祭がそれを望んだかどうかは知らないけど、しない方がいい。ろくなことなんてない。

 

「さて、じゃあ祭達のところに行くかな」

 

 気持ちを切り替えると同時に、綾瀬に聞こえるようにワザというと綾瀬の左側にまわる。

 

「そう・・・・・・行ってらっしゃい」

 

「何言ってるんだ? 綾瀬も行くんだよ」

 

 送り出そうした綾瀬に、俺はそう言いながら左手を動かせない綾瀬の膝裏に、右腕を綾瀬の肩と腰の真ん中くらいに回して俗に言うお姫様抱っこの姿勢に持って行くと、そのままプールの中に引きずり込んだ。

 

「───キャアァァ! いきなり何して───」

 

「なにって・・・・・・お姫様抱っこ?」

 

「そうじゃないわよ!!」

 

 案の定、驚いた綾瀬に俺は必死に言い訳を探して答えると、ちょっと怒ったような声でそう言ってきた。綾瀬の場合は強引にこっちが綾瀬以上の強気でいくか、もしくは少し下でにでないと遠慮する。

 

 強引に綾瀬を連れて行けばいいのだが、俺の性分じゃない・・・・・・。

 

「私はほっといて、遊んでくればいいじゃない・・・・・・」

 

「嫌だね」

 

 強情だと綾瀬と喧嘩になる。それくらいは知っているため、少しボケたのだが・・・・・・綾瀬がいつも以上に弱気だった。暗い表情で、下を向いて目をあわせないようにする。水面ぎりぎりだ。

 

「───俺は誰も1人にさせない。綾瀬も、俺の大切な存在だから・・・・・・」

 

「・・・・・・バカ。エレガントじゃないけど、付き合ってあげるわ」

 

 頬を赤くした綾瀬は腕を俺の首に回すと、しっかりと落ちないようにくっつく。出来る限りの力で、自分の体を預けるように寄りかかってきた。それによって、綾瀬の豊満な胸が体に当たる・・・・・・。

 

「気にするな。男にとっては役得だぞ? こんなシチュエーションはな」

 

「?───ッ!? もう・・・・・・・・・・・・エッチ」

 

 最後の柵を取るために発した言葉に、綾瀬は自分の胸を押しつけている状況に気づく。だが、気づいた後も押しつける強さは変わらずに、ただ綾瀬は桜歌に抱きついて時を楽しむのだった。




何故か収まらなかったプールのお話。
区切りが良かったんで・・・・・・うん。
最近、寝不足で更新が出来ないんですよね・・・・・・。
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