ハイスクールD×D ~歌姫と罪の王~   作:黒樹

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文章力欲しいな・・・・・・。


第四十八話  デートと邂逅

 

 

 

 プールでの乱闘?から数日。

 

 

 俺は数少ない休日の朝、惰眠を貪るためにベッドで無気力にも寝そべっていた。夏というものはあまり好きじゃないし、

暑いから寝にくいというのもあるけど、その所為で無気力症になりそうだ。別に嫌いでもないけど、一誠達がはしゃぐ理由はわからなくもない。

 

 ───目的が、美女の水着姿

 

 という夏の良さを、一誠達が語っていたのだがわからなくもない。

 

 

 いや・・・・・・俺も男だよ?

 

 

 この前のプールだって本気で可愛いと思ったし、みんな抱き締めたいくらい・・・・・・むしろ、家に持ち帰りたいくらいに可愛いと思ったのは嘘じゃない。・・・・・・此処に帰ってきたけど。

 

 そして、今だけ俺が無気力状態なのは学校と仕事(アーティスト)は休めないからであり、学校は俺の本業というかみんなの本業、アーティスト関係は趣味+仕事と言ったところ。

 

 そのアーティスト活動にいたっては、夏が近づくにつれて仕事も増えてくる。冥界でも夏休み的なものはあるらしく、子供達や大人達などの悪魔が見に来るのだが・・・・・・これが意外にハードスケジュールなんだよね。

 

 例えば、何時の日かは水着でライブを行う予定もあるし、夏祭り的なもので特別な衣装を着てライブを行うこともある。

さらにはこっち(人間界)でもライブを行ったりと複雑だ。スポンサーはサーゼクスさんなのでそこまでハードスケジュールにはならないだろうが、体調管理は怠ってはいけない。食に関しては祭と綾瀬、後は自分でなんとかするのとレイヴェルが何か良いものを作ってくれたりで、感謝しかない。

 

 ───勿論、いのりの健康管理は俺がやる

 

 ほっとけば何時の間にか倒れてバタンキュ~なんてありそうだ。というか、あったから俺が体調管理を無理しすぎないように徹底している。何時からか、俺は執事スキルとかフルに使っていのりの執事へとなっているのだが、何かといえば尽くすのは俺の方だったり・・・・・・。

 

 

 

 溶けそうな頭を枕に埋めて、俺は思考を止めてもう一度、寝ようと押し付ける。

 

 ───何だろう、何時もの枕より寝心地がいい・・・・・・。

 

 なんか手から伝わってくる感触も柔らかいし、埋めた顔も柔らかさを全面に受けている。肌触りも悪くないし、何か感じたような触り心地・・・・・・それに、トクントクンとよく聞く音が・・・・・・。

 

 

(???)

 

 

 俺は目を開けると暗い視界が目に映る。

 

 ・・・・・・これは、枕?に顔を埋めているから仕方無い。

 

 

 次に抱き締めている枕(抱き枕サイズ)?を抱き締めたまま、顔を浮かすと光が目に入り、目の前には大きな肌色の双丘が、巫女服というか浴衣というか、よくあるそういう感じの白い布を纏っていた。

 

「zz・・・・・・すぅ・・・・・・ふぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」

 

 正体は朱乃さんだった。

 

 寝ているベッドが俺のベッドで、下着もつけずに寝ている・・・・・・というか、この格好なら問題は無いだろうどころかいらない。浴衣って下着をつけないと聞くし・・・・・・だよね? 

 

 何時も巫女服を着てたりするけど、明らかに下着つけてないだろうし、最早それがデフォルト認識されているから疑問は無い。

 

 

 結論───俺はそのまま枕にして寝ることにした

 

 

 もう一度、俺は何の迷いもなく枕にすると、視界と思考を消す。

 

 

 

 ・・・・・・何で朱乃さんが此処で寝ている?

 

 

 その考えを放置して、また眠りに落ちたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 日のぼりきったくらいの時間帯

 

 

 微妙なところ、昼前くらい。

 

 頭を撫でられる感覚と、髪を梳かれる感覚で目が覚めた。変わらずの柔らかい感触・・・・・・何故か知らないが、さっきよりも強くなっている気がする。

 

 その答えはすぐにわかった

 

 俺が枕にしていたであろう朱乃さんの胸から顔を離すと、朱乃さんの着ている浴衣?がはだけ、肩や鎖骨、胸元などが大きく露出していた。着崩されて肩に掛かっていたであろうその部分は、脇下あたりまで下がっている。

 

 

「うふふ、おはようございます。桜歌君?」

 

「・・・・・・どうも、おはようございます。朱乃さん」

 

 朱乃さんは何時ものニコニコフェイスでそう言うと、俺の身体を抱き締めるようにして力を強めた。何か不安があるのかわからないが、最近、変・・・・・・嘘は見極められるけど、心までは詠めない。

 

 目が覚めた

 

 よく考えたら、男に女が抱きついているって、異常事態だ。それも、こんな姿で抱きついているのは朱乃さんにとって恥ずかしくないのか、考えてもわからない。デフォルトがレイヴェル達によって改変されているため、忘れていたが朱乃さんは一応、他人・・・・・・気になるけど。リアス先輩よりは。

 

「───朱乃さん、恥ずかしくないんですか?」

 

「ふふふ、気にしてくださるんですか? やっぱり、桜歌君は良い人ですね」

 

 そう言う朱乃さんは妖艶な姿で笑みを浮かべ、抱きついてきた。俺の肩に顎を乗せて、頬がくっつくぐらい密着すると胸まで自己主張してくるように押し付けられた。

 

 一応、心臓の音は隠せないからちょっとだけ恥ずかしいのはわかる。でも、明らかに他の男達に対しての態度と俺に対しての態度が違うのも学園生活でわかった。

 

 実際は、誰に対してもニコニコフェイスだけど、男の時だけ心臓の音が変わる。

 

 それに関しては、アルゴと大雲さんも例外じゃなかった。

 

 本からニコニコフェイスはフェイクだし、取り繕っている感じがする。ライブやグレイフィアさんのポーカーフェイスで気付いたことだが、俺の人を見分ける能力もそれと同時にあがっているようだ。ライブに来る人たちは笑顔で本当に楽しんでくれているし、グレイフィアさんにいたっては感情的に全然ならなくても無表情でも心がわかる。

 

 自惚れているかもしれないけど、俺に対しては少しだけ軽い・・・・・・多分。

 

「・・・・・・桜歌君、私は一つだけあなたに命令しますわ」

 

「・・・・・・賞品ですか? まあ、今日は仕事ないので良いですよ?」

 

 『命令』という言葉で、想像できる。この前の水泳大会に勝ったのは朱乃さんで、それを行使するつもりなのだろう。

 

 

 

「───今日、1日は私に貸切です」

 

 

 

 ・・・・・・そうきたか。

 

 流石、朱乃さん・・・・・・ズル賢いな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 午後12時

 

 

 昼ご飯をいらない事を伝え、真名に妨害され、朱乃さんが俺の部屋から出て来たことに驚かれながらも、なんとか何事もなくファミレスに朱乃さんと二人できた。ついでに真名は今度、何かするからという理由で怒りを治めてきたのだがそれにより聞いた全員にそうすることになった。

 

 ───うん、景品になったはいいけど結局は真名が勝たなきゃ、こうなってたのは確実だよね

 

 としか言えない。

 

 

 運悪く、全員がいたのだ(リアス先輩とゼノヴィア以外)。アーシアもいたのだが、何故か一誠へのプレゼント選びに付き合わされることになった。・・・・・・相談する相手がいないらしい。

 

 それなら、自分の愛の告白か自分をリボンでラッピングして一誠の部屋に待機してたら泣いて喜ぶと思ったのは俺だけだろうか? 全員、頷いていたが(少し引いていた)。

 

 

「───御注文はおきまりでしょうか?」

 

 

 おっといけない。

 

 今は朱乃さんとデート中だった。

 

 

 ウェイトレスさんが注文の催促をしてきて、我に返ると何を頼むか考える。朱乃さんは決まったようで、ニコニコしながら俺を見ていた。

 

「あらあら、桜歌君は何にしますか?」

 

「じゃあ、パエリアで」

 

 魚介類の豊富なパエリアを選んだ。海老と帆立とアサリにサザエ、ウニにキャビアとフォアグラ、トリュフとか入っているらしいが気にしない。

 

 何で入っているか?

 

 さっきファミレスと言ったが、此処はサーゼクスさん経営の高級レストラン───俺がファミレスとか適当に言っただけだが、金が増える一方なのだ。

 

 勿論、俺が支払う。

 

「私は・・・・・・この定食セットと、このラブラブ・エクレア・プリンアラモードセットを1つ」

 

「・・・・・・ッ!?」

 

 もう驚くしかなかった。高級レストランとか言うくせに、名前が可笑しいセットの名前が朱乃さんの口から出てきて、それをスラスラと書き込むウェイトレスがいるのだ。目の前に。しかも、丁寧に繰り返しては、俺の方を見てなんかニヤニヤとしているではないか。

 

 よく見たら───

 

 

「こんなとこで何してるんですか、ソフィーナさん」

 

「あら、お気づきになりましたね、桜歌様♪ ──今日はデートで?」

 

 

 ───よくグレイフィアさんがメイド業を放棄して俺につっかかってくるため、被害を被っているグレモリー家のメイドさんであったのだ。

 

 髪は紫色、整った容姿を持ったその人は、髪をポニーテールにしている。

 

 胸も大きくて、美女のカテゴリーに入るであろうその人は、何故か此処にいた。

 

 

「とりあえず、何で此処に?」

 

「グレイフィア様に桜歌様の写真を撮ってくるように仰せ使いました」

 

 どうやら何処からか情報が漏れたらしい。

 

 というか、何でそのためにあの人は・・・・・・まあ、ミリキャスと家族団らんでもしてるんだろう。

 

 その後、ソフィーナさんは写真を撮って何処かに消えた。

 

 

 

 

 

 ご飯を食べてからは色々とした。ゲームセンターに行ったり、カラオケに行ったり、小物を売っている店に入ったり、洋服を見て回ったり、様々だ。

 

 その時にはハプニングの連続。ゲームセンターでは、プリクラ?を撮るときに頬にキスされたり、させられたり、カラオケでは恋人同士で頼むジュースを頼んでデュエット、小物店では俺の手でアクセサリーをつけてと強請ったり、洋服屋では試着室に引き込まれたり・・・・・・。

 

 もう夕暮れ時で、楽しそうだった朱乃さんはいつも以上に顔に変化があった。たまに本当に楽しそうな顔で笑うところは印象的だったと言えるだろう。

 

 

「桜歌君、手をつないでくださいませんか?」

 

「勿論、いいですよ」

 

 してなかったことと言えば、手をつなぐ事だっただろう。俺は朱乃さんのお願いに、何の躊躇もなくそう言うと自分から朱乃さんの手に触れる。

 

 

 温かい・・・・・・

 

 それが素直な感想だった。

 

 

 心に何を抱えているか知らないが、それは簡単に踏み込んで良いことじゃない。自分から話してくれるのを待った方が、

心の傷は小さくてすむ。

 

 白音の時もそうだったように。

 

 

 ただ繋ごうとした手は、お互いに指の一本一本を大切にするように、包み込むように恋人繋ぎになった。それにびっくりしたのは朱乃さんで、俺にされるがままに恋人繋ぎを受け入れる。

 

 若干、震えた・・・・・・

 

 強く握られる感覚がその後にきて、逆に握り返すと朱乃さんの力が緩む。

 

 

「そうだ、クレープ食べましょうか。俺、ちょっと食べたいんで」

 

「なら、私もいただくことにしますわ」

 

 見つけた移動型のクレープ屋さんを見つけると、俺と朱乃さんはゆっくりとその車に近づく。公園のベンチ近くで止まっ

ているその車、近づいて声をかけた。

 

「すみません」

 

「はい、御注文は?」

 

「えっと、俺は・・・・・・イチゴチョコで。───朱乃さんはどうします?」

 

「・・・・・・」

 

 ぼーっとしている朱乃さんにそう聞いた。

 

 返答は返ってこず、俺は手を少し握る。

 

 そうすると、我に返った朱乃さんがこっちを見る。

 

「───えっ、えっと・・・・・・じゃあ、チョコバナナでお願いしますわ」

 

「畏まりました! イチゴチョコとチョコバナナですね」

 

 

 注文を繰り返すと、店員さんは手を動かして用意を始める。それから数分でクレープは出来上がり、代金を払うとクレープを渡されて近くのベンチに歩き、座った。

 

 

 無言でクレープを食べる俺と朱乃さん、その姿はシュールというか、他人から見たら元気のないカップル的な評価を受けるだろう。そういう俺も、気まずい空気が流れる中、ただクレープを食べるしかない。

 

 いや・・・・・・

 

「朱乃さん、こっちも食べてみます?」

 

「ふふっ、桜歌君は意外とプレイボーイなんですね。いただきますわ」

 

 もう空気が暗くなかったらどうでもいい。そんな思いでクレープを朱乃さんの前に差し出すと、朱乃さんは差し出されたクレープをかじり、咀嚼すると嬉しそうになるが、一瞬でまた暗い顔になる。

 

 

 だが、そこに・・・・・・

 

「しけた面してんな~、若いカップルが別れ話か?」

 

 

 着物を着たオッサンがさっきの店で買ったであろうクレープを片手に、何の躊躇もなく話しかけてきた。それに反応した朱乃さんはびっくりして、身構えている。

 

「おいおい、そう身構えんなって。そっちはあまり驚いてねえのな」

 

「何時の間に・・・・・・!」

 

 その答えには答えず、俺を見てくるオッサン。見たところ普通だが、さっきから怪しい行動しかしていないのは明白で、

その気配は堕天使・・・・・・高レベルだ。近づくときも、気配を消していた。

 

 朱乃さんもその気配が何か気付いたようで、俺の前に手を広げて立ちふさがる。

 

「朱乃さん、大丈夫ですよ。その人、敵意がありませんから」

 

「っ! でも、この人は・・・・・・!」

 

 食い下がらない朱乃さんは前に立ち、殺気全開で睨みつける。

 

 余程、堕天使になにかあるのだろうか?

 

 朱乃さんの"気配"とも、関係が・・・・・・?

 

 確かに悪魔と堕天使は相容れない存在。それを言うと、レイナーレとか朱乃さんとか、いろいろと思うところはあるけど相手はニヤニヤとしている。

 

「おお、そこまでわかるのか・・・・・・流石、滅びの魔力を会得しただけはあるな」

 

「俺は上層部のような堅物ではありませんよ」

 

「さっすが、職業柄は分け隔てねえか」

 

「そんなんじゃ、ファンなんて出来ませんから」

 

 平行線の会話はお互いかわすが、どっちも腹はみせない。恐らくだが、謝罪か何かしに来た、と考えるのが妥当だろう。

寧ろ、俺が叩き潰してしまったが・・・・・・コカビエルって生きてるのかな?

 

「まあいいや。俺の名前はアザゼル、よろしくなアーティスト」

 

「どうも、俺は桜歌で良いですよ」

 

 終始不機嫌だった朱乃さんは、ずっとアザゼルを睨んだままだった。




朱乃さんとのデート?ですね。
というか、アザゼルさん登場!
ええ、スペックが違うから桜歌は気づいていましたよ。
気づいてなかったのは朱乃さんだけです。
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