ハイスクールD×D ~歌姫と罪の王~   作:黒樹

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久しぶりの投稿
※若干のキャラ崩壊があるかも


第五十一話  授業参観は好きじゃない

 今日、ついにこの日がやってきた───

 

 

「ねぇねぇ、綾瀬さんのところは誰か来るの?」

 

「ツグミちゃんの親って見てみたいな」

 

「月島君の親父さんって、やっぱりヤクザ?」

 

 

 ───そう、授業参観、公開授業などと言われる行事。

 

 綾瀬もツグミもアルゴも、その質問に悲しそうな顔で言葉を濁すのだが・・・・・・

 

 

「俺って、やっぱり怖いのかな・・・・・・」

 

 

 アルゴだけは、それだけではないようで、遠い目で何処かを見つめている。

 

 ツグミや綾瀬の気持ちが分からないわけではない、彼女らの両親は既に他界している・・・・・・それを分かっているから、見ているだけじゃ心苦しい。

 

 クラスメートが悪気なんて無いと知っているのだが・・・・・・

 

「ほら、質問はそれくらいにしてくれないか? ツグミもアルゴも綾瀬もいのりも真名も祭も、俺と同じで親を亡くしたんだ。今は俺の家で一緒に暮らしてるけどね」

 

「・・・・・・ごめん」

 

 クラスメートの一人が頭を下げ、謝ってくる。

 

 だが、ここではそんな辛気臭い話ではなく、何時も通りの嫉妬に溢れる視線が俺とアルゴを突き刺す。いくら何でも、空気が悪くなったとはいえ、流石に酷い。

 

「お前達はそんな美人達と一つ屋根の下で暮らしているのかーーーー!!!!」

 

「羨ましいぞ、このクラスの綺麗どこを独り占めしやがって!!!」

 

 うん、観点がおかしいよね。

 

 そこで、裏切りが起こった。

 

「いっとくが、俺は別の家に住んでるぜ? 実質、男女比・・・・・・1:11。桜歌が1人、他は全員美人だから俺が入れる分けねえだろ。しかも、全員が桜歌にデレデレ───」

 

「ネイっ!! 誰がデレデレよ!! それは綾ねえだけなんだから!!」

 

「ちょっと!? ツグミ、何を───」

 

「綾ねえ、桜歌と週一でお風呂にはいるの楽しみにしてるじゃない!!」

 

 ツグミの爆弾発言がこの場で拡散し、みんなの耳に入る・・・・・・綾瀬の顔は真っ赤で、ツグミも真っ赤、それに嫉妬の視線が強くなると同時に、女子からの羨望や熱い視線が向けられた。

 

「「「「コノヤロウーーーー!!!! いのりさんを彼女にするだけでなく、綾瀬さんにも手を出していたのか!!!!」」」」

 

「動けない綾瀬さんを襲うのね! 違ったベクトルの本がまた書けるわ!!」

 

「動けない綾瀬さんを・・・・・・」

 

「襲う・・・・・・」

 

「そして」

 

「だんだんと、綾瀬さんも溺れていき・・・・・・」

 

「「「いい!」」」

 

 その発言が女子だっただけマシだろう。男ならば、警察沙汰になりかねない。そこに、1人の勇者が赤い顔の綾瀬に近づき───

 

「綾瀬さん! 僕と一緒にお風呂に入って下さい! 世話を僕に!!」

 

「嫌よ! 桜歌だから、私は一緒に入ってるのよ!!」

 

 ───ふられた

 

 崩れ落ちる男は、仲間に向かえられて慰められる。『よくやった、お前は勇者だ』、などと言っているが正攻法で行ったものはいいが、犯罪臭がする。

 

 綾瀬がそう思ってくれるのは嬉しい、だがここでさらに裏切りが発生した。

 

「ツグミだって・・・・・・最近は猫さんパンツ止めて、大人っぽい下着に変えたじゃない! 桜歌に好きになってほしい、そう想っているのはどっちよ!!」

 

「ネ、ア、イ! 私は・・・・・・別に・・・・・・ひっく・・・」

 

 ついに、綾瀬の暴露に顔を赤くしたツグミが泣き出してしまう。彼女特有の言葉、『ネイ(否定)』と『アイ(了解)』それらがちゃんと言えないほど、下着を変えたことを暴露されるのは、流石に恥ずかしいのだろう。しかも、クラスメート全員の前で・・・・・・どっちもどっちだが、両方とも暴走しすぎだと思う。まだ精神が子供なところも、年相応にあるのだ。

 

 俺はツグミを膝の上に乗せ、抱き寄せるようにして頭を撫でた。

 

「ほら、大丈夫だから。綾瀬も少しやり過ぎ」

 

「ひっく・・・桜歌ぁ~」

 

 ツグミは小さく泣きじゃくるだけで、服の裾を掴んでくる。誰とも目を合わせないよう、俺の体を盾にしながら泣いているところを見られたくないらしい。

 

 猫のしっぽがあれば、揺れていただろうに・・・・・・

 

 変な思考が、頭の中を埋め尽くした。

 

 

 ───見てみたい

 

 

 ああ、ツグミには悪いけど可愛いな。

 

 そう思う自分がいるのだった。

 

 

 

──────

 

 

 

「そう言えば、いのりさんは真名さんのことをなんでたまにお姉ちゃんって呼んでるの?」

 

 事態を収集させた後、そんな質問がクラス女子から飛んできた。

 

 

 ついでに、みんなの記憶にツグミが下着を変えただとか、綾瀬が俺とお風呂に入っているなど、そんな情報は残っていない。ツグミが望んだがために、【黒猫の監視者】がさらなる成長を遂げ、記憶の改変を可能にしたからだ。

 

 恐ろしい・・・・・・綾瀬は感謝と同時に『今度からツグミに逆らわないでおこう』と、凄い反省の色を見せていたのだが、気持ちも分からなくもない。

 

 

 そして、そのツグミは機嫌良く俺の膝の上に座っている。

 

 

 それで、クラスメートの質問に戻るわけだが・・・・・・

 

 何故、この質問が出て来たか。

 

 

「そうだよね。いのりさんは『楪』なのに真名さんは『桜満』だもん」

 

 

 そう、苗字が違うのだ。

 

 何故、同じにしなかったのかと聞いたら、しっくりこないから。真名は結構な我が侭で、表で名前を変えるのなら俺に近い名前がいいと、そう言いはった。

 

 で、俺の名前の桜を使い、

 

『桜満 真名』

 

 となったわけだが、クラスメートの疑問も尤もだと思う。

 

 

「は~い、席について。今から授業始めるよ」

 

 そこに、英語の先生が入ってきた。クラスメート達は全員が席につき、忘れていた親御さん達を一度見ると、また先生の方に顔を戻す。

 

「はい、君達は親がいるとやっぱり大人しいね。じゃあ、英語の授業を始めようか!」

 

 そう言って、取り出される粘土・・・・・・

 

「すみません・・・・・・先生、英語に何の関係があって粘土を・・・・・・?」

 

「おや、一誠君いい質問だ。そうだな・・・・・・粘土で会話する英語もある」

 

「「ねえよ!!」」

 

 俺と一誠の声が被り、教室内に反響する。先生はそれを予想に入れていたのか、親御さん達から笑いを取りたかったのかは謎だが、親御さん達の笑い声が聞こえた。

 

「君と楪さんならわかると思ったんだがね・・・・・・ほら、君もアーティストだろう? 最近じゃ、レコーディング一位を獲得したじゃないか」

 

「俺は音楽の方ですよ!? 粘土の芸術とは違いますよ!」

 

「だから、そういう方向が違う英会話もあるのだよ」

 

「これ美術でしょ!?」

 

「いいや、英語だ」

 

 

 

──────

 

 

 

 現在、俺は仕方なく粘土遊び───ではなく、英会話(笑)を行っている。

 

「なあ、一誠・・・・・・俺は何を作ればいいと思う?」

 

「俺だってわかんねえよ・・・・・・でも、お前はギターとかピアノを作ればいいんじゃないか?」

 

 一誠も悩んでいるようで、粘土には手をつけていない。そういう俺も手をつけていないのだが、最初にそれを考えたがそれはダメなのだ。

 

(桜歌、私を作ってくれるわよね♪)

 

 この通り、真名が凄い微笑ましそうな顔でこっちを見てきている。同じ学校の同じ教室で、サーゼクスさんが監視の名目で真名を学生にしたのだが・・・・・作らなければ、真名がヤンデレと化してしまう。

 

 だが、そう言って作るといのりやらの嫉妬が目に浮かぶ・・・・・・どちらにしろ、八方塞がりなのだ。

 

 綾瀬も俺と同じクラス、何でもサポートがしやすい、それが理由だがこのクラスは可笑しい。サーゼクスさんがこのクラスに転入生などをポンポン入れるせいで、教室の改築まで行った。

 

 隣のクラスに編入などが無いから、不自然なのだがそこは魔法で誤認させているようだ。

 

「でもさ、真名が凄い視線を向けてるんだよ・・・・・・でも、作れば他の奴らがな・・・・・・」

 

「くそっ! いきなりリア充発言かよ!!」

 

 一誠は俺をにらみ、俺は首を逸らして一誠の突き出すへらを回避する。

 

 そして、自分の家に住んでいる面々を見た。

 

 祭と綾瀬とツグミに真名にイリナ、この5人は躊躇うこともなく俺をミニチュアサイズで作っている。それも、粘土が許す限りは最大限の大きさで。さらに、ステージ衣装が被らないのだが・・・・・・真名にいたっては、俺の上半身が裸という変なオプション付きだ。

 

 次に、いのりだがこれは普通・・・・・・おにぎりだ。しかも、作り方がお握りを握る時みたいな作り方なので面白く見える。

 

「桜歌・・・?」

 

「いや、いのりはいのりだなって」

 

「そう? 私は私だよ?」

 

 キョトンとしたいのりはおにぎりらしさを感じなかったのか、へらで粘土を削って細かく作り出した。

 

 

 そして、次にアルゴ・・・・・・こっちは予想外だった。

 

 

「ふんふ~ん、やっぱり、こんなナイフがいいよな」

 

 鼻歌を歌いながら、上機嫌で本物のナイフを使って粘土のナイフを作っている。端から見たら、狂気している人間にしか見えないのだが、何故かアルゴの周りにお花畑が見える・・・・・・ヤバい、笑えてきた。

 

 

 

 

 

 ───10分経過───

 

 

 

 

 

 俺は何も作ることもなく、ただ時間だけを無駄にして、作詞作曲に励んでいた。今の時間は英会話なのだが、歌詞の中に英語を入れれば問題はない・・・・・・はずだ。

 

 しかし、授業のサボリを授業参観で行うというハードルは恐ろしく高い。

 

「おぉ・・・・・・!」

 

「誰かしらあの人!」

 

「すげぇ、美人だ!」

 

 ここまでクラスが騒がしくなると嫌でもわかる、クラスメート達が各々の粘土を落とし、視線を後ろに向けているということは───

 

「母さま、兄様がこっちを向きましたよ」

 

「ええ、ですが感心しませんね」

 

 紛れもない魔王の嫁が遅れて教室に入ってきていた。ミリキャスもグレイフィアさんも、どちらもちょっと派手な格好で恥ずかしいのだが、主にダメージを受けるのは俺だ。

 

「ねえ、あれって桜歌君のお母さん?」

 

「くそっ、遺伝子レベルで違うのか!!」

 

 ほら、もうすでに俺とグレイフィアさんの間で視線が行き来している。慣れていると言えばそうなのだが、クラスメート達はある誤解を招いている。

 

「いや、親は親でも実の親じゃ・・・・・・」

 

「ならば、貴様は血の繋がりのない美人と一つ屋根の下で!!」

 

 しかし、誤解を解いておこうとしたが厄介な妄想が生まれた。傍迷惑な話だが、聞く耳を持った男子生徒などこの学校にはいない。よって、弁解も何も出来ないのである。それはとうの昔に、この学校で習ったからな。

 

「もういいよ・・・・・・」

 

 だから、諦めも肝心で。

 

「リア充爆発しろ!!」

 

 クラスメートの叫びを聞き流すことにしたのだった。

 

 




前より文が酷くなりましたね
久しぶり過ぎて書けないです
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