万丈がきな子さんの相談に乗った数日後の夜、俺たちは"代々木スクールアイドルフェス"の会場に来ていた。理由は…、
きな子「万丈先生と桐生先生に、今のきな子たちを見てもらいたいっす! 良かったら来てくださいっす!!」
万丈「ん、おお……分かった。行くぜ!!」
万丈がきな子さんから招待を受けたからだ。俺も一緒に招待してもらったがきな子さんにとってのメインは万丈だろうな。
ガヤガヤ……
戦兎「人多いな……」
万丈「さすがアイドルフェスって感じだな!」
四季「でも、先生たちも来てるなんて……」
メイ「アタシが誘ったときには桜小路に誘われてたんだってさ」
そう。昨日米女と若菜に「一緒にフェスに行きませんか?」と誘われたんだが、きな子さんから既に招待されてることを伝えると、「なら一緒に見ましょう!!」という事になり、米女さんからサイリウムを借りて4人でスタンバっていた。
すると、アナウンスが流れ次に歌うスクールアイドルが出てきた。
メイ「あっ、ウィーン・マルガレーテ……。中3のハズなのに……」
戦兎「ウィーン・マルガレーテ? 何者?」
メイ「まだ中学生だけどその圧倒的な実力から高校生と同等の人気があると言われてる新星です」
万丈「へぇ?」
そしてウィーン・マルガレーテの歌が始まる。その歌はただ1言、スゴイの1言しか出てこない。優雅さ、迫力、歌唱力、全てが圧巻だった。
四季「スゴイ……」
万丈「これがスクールアイドル……」
戦兎「ほんとにアマチュアなのか?」
そしてマルガレーテさんの番が終わると、次はLiella!の番。しかし、先程のマルガレーテさんの力に呑まれてしまったのか、米女が去年のような力を感じないと言っていた。
・・・・・・・・。
そして順位発表。1位はやはりウィーン・マルガレーテ。Liella!は審査員特別賞だった。
戦兎(皆、悔しそうだな……)
司会「それでは、これにて代々木スクールアイドルフェスを閉か…ドガァアァアアアンッ!!っ!?」
突如として客席の後方で爆発が起き、見るととても頑丈そうな分厚い装甲を持ったスマッシュがいた。
っ!! こんな時に!!
逃げ惑う人々、俺と万丈は急いで皆を避難させる。
戦兎「皆さん押さないで!! 向こうに逃げて下さい!!」
万丈「おい、押すな!! 小さい子供が倒れて逃げ遅れるだろ!!」
スクールアイドルたちはフェスの実行委員の人が逃してくれた。
スマッシュを人目につかないところにおびき出そう。
俺は両手でフルボトルを振り、成分で強化された拳でスマッシュを殴った。
ドガッ!!
戦兎「ほらこっちだ!!」
万丈「こっちだよ!!」ドカッ!!
万丈も蹴りを入れてスマッシュを挑発する。スマッシュは怒ったのか、俺たちの方に向かってきた。
戦兎「よし、逃げるぞ!!」
万丈「おう!!」
そして俺たちは逃げて観客やスクールアイドルたちが避難したのとは逆方向に誘導する。このまま来てくれれば!!
メイ「桐生先生……っ!! また……!!」
四季「っ!!」
そして人目につかないところまでスマッシュをおびき出した俺たちはビルドドライバーを腰に巻き、俺はラビットフルボトルとタンクフルボトルを振って成分を活性化。
ベルトに装填する。
万丈もクローズドラゴンをドライバーにセットする。
【ラビット!タンク! ベストマッチ!】
【ウェイクアップ! クローズドラゴン!】
俺と万丈のドライバーがそれぞれの反応し、レバーを回す。すると瞬時にスナップライドビルダー展開。
スナップライドビルダーからトラルジェルソリッドが流れ赤と青のハーフボディアーマーを形成する。
【Are You Ready?】
俺と万丈のドライバーの電子音が鳴り響くと俺はボクシングのような構えをして叫ぶ
戦兎「変身!」
万丈「変身ッ!」
俺と万丈が同じタイミングで叫ぶと、スナップライドビルダーが俺を挟み込むようにアーマーを装着させる。
【鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!】
【Wake Up Burning! Get CROSSーZ DRAGON!Yeah!】
それぞれビルドとクローズに変身し、スマッシュと戦い始める俺と万丈。だが、やはりこのスマッシュは装甲が分厚く、ダメージが思うように通っていない。
なら!!
俺はドライバーのレバーを回し、武器を形成する。
【ドリルクラッシャー!!】
ドリルクラッシャーを手に持った俺は、万丈と連携して次々と斬撃を叩き込んでいく。だが、
スマッシュ「グルアアッ!!」ドガッ!!
ビルド「ぐっ!!」
スマッシュの一撃を喰らって吹き飛ばされる俺。スピードは速くないけど、その分パワーが凄まじい。
クローズ「っの野郎!!」
万丈がパンチを次々と叩き込む。スマッシュの攻撃を躱しつつ、カウンターで一撃一撃入れていく。
スマッシュ「ぐぅウウッ!!」
クローズ「今の俺は負ける気がしねぇ!!」
たたらを踏むスマッシュ。その隙に万丈はビルドドライバーのレバーを思い切り回して必殺技の力を溜める。
蒼いドラゴンが飛翔し、万丈の体の近くを回り後ろに周った。
【Ready Go!】
音が聞こえ万丈は跳躍すると、後ろからドラゴンが吐いた蒼い炎に乗って猛スピードでスマッシュにライダーキックを喰らわす。
【ドラゴニックフィニッシュ!】
クローズ「うおりゃあぁぁぁ!」
ドガァアァアアアンッ!!
大爆発が起こり、万丈はスマッシュの後方に着地する。
クローズ「やったか!?」
爆炎の中を見る俺と万丈。だが、
スマッシュ「ぐぉおおおっ!!」
炎を掻き消し、スマッシュが雄叫びを上げる。
クローズ「なっ?! コイツまだ!!」
するとスマッシュは先程とは考えられないスピードで万丈に接近。パンチやキックで攻撃してくる。
クローズ「くっ! コイツ…どうなってんだ?!」
ビルド「気をつけろ! 今までのやつより手強いぞ!!」
このままじゃヤバい気がする。一気に決着を着ける!!
ビルド「万丈! 10秒耐えろ!!」
俺はドリルクラッシャーにライオンフルボトルを取り出して装填する。
【ライオン!】
刀身に黄色のエネルギーを纏い、ドリルクラッシャーを構えた。
【Ready Go!】
ビルド「勝利の法則は決まった!!」
刀身のエネルギーが最大に高まり、俺は猛スピードでスマッシュに一気に接近する。
ビルド「万丈離れろ!!」
万丈が離れて退避した瞬間、ドリルクラッシャーの斬撃がスマッシュに炸裂する。
【ボルテックブレイク!】
エネルギーがライオンの牙のようにスマッシュを襲い、再び大爆発を起こした。
ビルド「今度はやったか……?」
しかし、爆炎の中から装甲に亀裂が入ってはいたものの、まだ立ち上がるスマッシュがいた。
クローズ「おいおいまじかよ……」
ビルド「……なんとか隙を作って2人同時に行くぞ!」
クローズ「分かった!!」
そして三度戦闘を始めるビルドとクローズ。スマッシュが一方を相手にしてる時もう片方がスマッシュの死角に回って隙を突き、そっちを振り向いたら今度はもうひとりが死角に回り攻撃を叩き込んでいく。
二人はスマッシュに入った亀裂を狙って攻撃を仕掛けており、そのおかげが先程よりも明らかにダメージが通っている。
ビルド「よし、このまま行くぞ!!」
クローズ「ああ!!」
そのまま隙を突きつつ亀裂に攻撃を加え続ける。するとついにダメージが許容量をオーバーしたのかスマッシュが膝を着いた。
ビルド「勝利の法則は決まった!」
クローズ「今の俺は負ける気がしねえ!」
俺はレバーを回して必殺技の力を溜める。万丈も後ろからクローズドラゴンブレイズが現れ、電子音が鳴り響く。
【Ready Go!】
【Ready Go!】
白いグラフが形成され、スマッシュが立ち上がった瞬間にスマッシュをXの所で拘束。
俺はグラフの最高地点に跳躍してグラフを高速で滑りながらライダーキック。
同じタイミングでクローズドラゴンブレイズが蒼い炎の火炎放射。
万丈はその勢いに乗り一直線でライダーキック。
【ボルテックフィニッシュ!】
【ドラゴニックフィニッシュ!】
俺と万丈の2人の同時ライダーキックをスマッシュの体に叩き込む。スマッシュはまた爆発と共に爆炎に呑まれる。
注意深く視線をやると、そこには倒れ伏したスマッシュがいた。
ビルド「やっと倒せたか……」
俺はエンプティボトルをスマッシュに向けて成分を回収。した時、声が聞こえた。
???「へ〜? そのスマッシュも倒したんだ。やるね〜」
!? 声がした方を見ると、黄色いショートヘアの少女が立っていた。
ビルド「誰だお前は!!」
謎の少女「アタシ? アタシは……そうだね、"トール"。とでも名乗っておこうか。今日は、あなた達に興味があって戦いに来たんだよね」
そう言うと、トールと名乗った少女は右手を前に突き出し、
トール「"
トールが叫ぶと、右手から稲妻が拡散。辺り一帯に落ちて大爆発が起こる。
トール「なに? まさかもうおしまい?」
トールが煙の中を見ると、
ビルド「ハァアァアアッ!!」
クローズ「うぉおおっ!!」
ビルドとクローズは無事。煙の中を一気に抜け、ビルドは【ドリルクラッシャー】でクローズは【ビートクローザー】を形成して斬りかかる。
トール「アハハハッ!! そうこなくちゃ!!」
ビルド「万丈! コイツは見た目通りのか弱い女の子じゃない!! 思いっきりやって大丈夫だ!!」
クローズ「オッケー! それでもやりづらいけどな!!」
見た目は、可愛いらしい女の子に斬り掛かる謎の二人組。絵面だけを見れば完全にこちらが悪人だ。
クローズ「うぉらぁっ!!」
クローズがビートクローザーでトールに斬り掛かる。よし、入った!!
しかし、
バチィッ!!
しかし、ビートクローザーとトールの間に稲妻が走り障壁となって防御。トールには傷1つつかなかった。
クローズ「なっ!?」
トール「まだまだだね〜。攻撃っていうのはこうするんだよっ!!」
ドガァアァアアッ!!
クローズ「ぐぁあぁあああっ?!」
トールに蹴りとばされた万丈はその瞬間高電圧の電気ショックに襲われ、キックの衝撃で吹き飛び宙を舞い地面に叩きつけられる。
ビルド「万丈!! なら!!」
俺はドリルクラッシャーにライオンフルボトルをセット。
【ライオン!】
刀身に黄色のエネルギーを纏い、ドリルクラッシャーを構えて必殺技を放つ。
【Ready Go!】
ビルド「勝利の法則は決まった!!」
刀身のエネルギーを最大出力まで引き出し、俺は猛スピードでトールに接近。ドリルクラッシャーの斬撃を叩き込む。
【ボルテックブレイク!】
エネルギーがトールを襲い、大爆発を起こし黒煙が立ち込める。
クローズ「やったか!?」
そして黒煙が晴れると、
ビルド「ぐっ!!」
トール「も〜、女の子にそんな事しちゃメッ!だよ?」
トールが右手を上にかざした状態で、ドリルクラッシャーを稲妻がバリアのように受け止めていた。
トール「でも、中々良いね君たち。これなら今までのスマッシュがやられたのも納得かな?」
クローズ「っ!? じゃあお前が!!」
トール「そうだよ? スマッシュを作ったのはアタシ」
っ!! 一体コイツは何者なんだ!!
トール「でも、今日は終わりにしようか?」
すると、トールは左手をこちらに向け、
トール「"
先程とは比べ物にならない威力の電撃を放つ。電撃は俺たち2人に直撃。変身解除はされなかったが、一撃で戦闘不能にされてしまった。
ビルド「くっ……かはっ!」グググ
クローズ「くっ、くっそぉおお……」ガクッ
トール「ん〜、今殺しても良いんだけど……アタシは君たち少し気に入ったからプレゼントをあげようかな?」
すると、トールはこちらにボトルを投げてきた。震える手を伸ばして取って見てみるとフルボトルのようだ。キャップ部分には〈I/S〉と書かれていた。
トール「まぁ、対になるボトルがないと意味ないんだけど、最近失くしちゃってさぁ……まぁ、もう少し強くなったら遊んであげるよ。じゃあね!!」
そして、トールと名乗った少女が光ったと思ったら、次の瞬間には消えていた。
クローズ「くっそ……」シュンッ
ビルド「負けた……」シュンッ
俺たちは変身を解除しベルトを隠す。すると、どこからかサイレンが聞こえてきて、何か声が聞こえる。
メイ「桐生先生ー!! 万丈先生ー!!」
四季「どこーっ!!」
きな子「いたら返事してほしいっす〜!!」
かのん「先生ーーっ!!」
ああ……みんなの声。良かった、守れたんだな。
きな子「っ!! いたっす!!」
メイ「先生!!」
かのん「ちょっ、何この傷……?!」
すみれ「所々火傷してるわよ!!」
四季「大丈夫ですか?」
若菜さんときな子さんが俺と万丈を起き上がらせる。
戦兎「ははっ……ちょっと頑張り過ぎちまったよ」
恋「頑張りすぎたって…酷い怪我ですよ!?」
万丈「平気だって、それより会場のみんなは無事か?」
かのん「はい。先生たちが身を挺してくれたお陰で全員無事です。でも……!!」
それを聞いて一安心だ。
戦兎「なら良かった……」
可可「良くないデス!! こんな怪我するまでムチャシテ!!」
千砂都「救急車も来てるから行きましょう?」
っ!! それは不味い!!
戦兎「万丈早く行くぞ!!」
万丈「ああ…」
かのん「っ?! 行くってどこへ!!」
俺はビルドフォンにライオンフルボトルを挿し込みマシンビルダーに変形させる。
四季「!? ケータイがバイクになった……!」
戦兎「万丈早く乗れ!!」
万丈「ああ!!」
恋「ちょっとそんな怪我でどこへ!!」
俺は万丈を乗せて、構わずバイクを発車して倉庫に戻った。
Liella!・四季・メイ『…………いったいなんで?』
ー 続く ー
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