戦兎と万丈が埠頭でトールと話していた頃、かのんたちはかのんの家の喫茶店で会議をしていた。
すると、可可の見ていたパソコンの画面をかのんの妹のありあが目にした。すると、
ありあ「あれ?」
可可「マルガレーテがどうかしたデス?」
ありあ「その娘、さっき店に来てたよ? そこの席でお茶してった」
ありあが指を指した席には、まだ片付けられていないティーカップが置かれていた。
可可「ゲッ!」
すみれ「偵察!?」
メイ「もうそんな事までしてんのかよ!?」
驚く皆。偵察ってスクールアイドルでもアリなんだ?
夏美「こうなったら、強硬手段で行くしか無いんですの!!」
夏美ちゃんが言うと、対面に座っていた四季ちゃんが懐のポケットから紫色の液体が入った怪しい小瓶を取り出す。
夏美「大会当日、これをあの娘の飲み物に1滴垂らせば、その瞬間私達の決勝進出は決定ですの……」
四季「ブイ!」
うわぁ、夏美ちゃんゲスいなぁ……四季ちゃんも凄く悪い顔してVサインしてるし……。
意外と悪ノリ好きなんだね四季ちゃん……
メイ「ダメに決まってんだろ!?」
メイちゃんが怒ったように否定する。当たり前だよね。
すみれ「どうしてそんな手しか思いつかないのよ!!」
四季「リアクション…薄い」
夏美「では正攻法で、ネットにウィーン・マルガレーテの根も葉もないゴシップを流して炎上を狙うんですの!!」
それはさすがに洒落にならないよ!?
メイ「どこが正攻法なんだよ!!」
夏美「ネットの世界では充分正攻法ですが?」
すみれ「適当なこと言わないの!!」
きな子「そんな事したら万丈先生たちには絶対に嫌われるっすよ〜!!」
かのん「そうだよ〜!!」
夏美「……まぁ10%の冗談はさておき、」
恋「9割本気なんですか!?」
すると、タブレットでこの間の予選の動画を見ていたちぃちゃんが唸る。
かのん「? どうしたのちぃちゃん?」
千砂都「え? ううん。まぁ、取り敢えず明日から東京大会に向けて練習メニューを調整していこうか!」
そして1年生が帰って行き、私達はちぃちゃんに呼び止められて残っていた。
かのん「で? どうしたの?」
千砂都「うん、動画を見てはっきり分かるんだ。まだ、1年生と私達でかなり実力差がある……」
かのん「っ! 1年生頑張ってるよ?」
千砂都「それは分かってる! けど……、」
すみれ「頑張ってることと、勝てるかどうかは別の話ってことね」
可可「このままでは、決勝進出はむずかしいデスか?」
ちぃちゃんは「うん……」と遠慮気味に頷く。
すみれ「で、千砂都としては1年生に猛特訓させたほうが良いって考えてるわけね?」
千砂都「……皆の考えを聞きたくて」
考え込む皆。すると、
可可「話さなくてイイと思いマス」
クゥクゥちゃんが答えた。
可可「1年生は頑張ってマス。その上コレを言ったら、頑張りすぎてしまいマス。歌うのが辛くなってしまいマス……」
すみれ「でもさ、アンタ……「クゥクゥは皆で楽しく歌いたいデス!!」ッ!!」
かのん「……うん。私も賛成」
そして、私達2年生も解散する。
かのん「じゃあ、クゥクゥちゃんとちぃちゃん練習メニューよろしくね?」
可可「はいデス!!」
千砂都「じゃあね?」
そして、皆それぞれ家に帰る。
すみれ「…………」
しかし、
可可「………………」
すみれ「………………」
可可が帰る道を、すみれが無言で着いてきていた。
可可「何ですみれがこっちに来るデスか? 家は向こうデショ?」
すみれ「……寄る所があるの」
可可「だったら独りで行くと良いデス。クゥクゥは独りで帰りマスから……」
そしてクゥクゥがあるき始めると、
すみれ「良いの!?」
すみれが叫ぶように呼び止める。
可可「何がデス?」
すると、この雰囲気を察したかのように雨が降ってくる。
すみれ「ラブライブで結果を残さないと、上海に連れ戻されるっていう約束は、まだ生きてるんでしょ? 去年見逃してもらったってことは、今年は絶対に結果が必要ってことじゃないの?」
クゥクゥは無言になるが、
可可「すみれには、関係ないデス……」
すみれ「関係なく無い……、少なくとも、Liellaにとっては大きな事でしょ!? そんなに皆のことが信用できないの? クゥクゥ!!」
可可「………嫌いデス」
すみれ「皆にちゃんと話したほうが良い!! 皆協力してくれるわよ!!」
可可「デキません。クゥクゥは、皆で楽しく歌いたいデス。それが…、クゥクゥの夢見た……スクールアイドルなんデス」
そして、クゥクゥは走って帰っていった。
すみれ「クゥクゥ!」
クゥクゥはバックから人形を落とした事に気付かないまま見えなくなっていた。
すみれ「クゥクゥ………?」
すみれは、クゥクゥの落とした人形を拾い上げ、雨に濡れながら呆然と立ち尽くしていた。
ー 続く ー
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