東京大会の出場者リモート会見の翌日、今日も張り切って練習だと思っていたのだが、かのんの考えで今日は練習を無しにしてめいいっぱい遊ぼうということになった。
きな子「急にどうして!?」
千砂都「頑張るためには休みも大事!」
きな子「でも………」
恋「私達は、上手くなるために…勝つためにって、考え過ぎていたのかもしれません」
かのん「それを一回忘れたいんだ。歌も練習も全部忘れて、皆で楽しく遊ぼう!」
そして皆は数組に別れて遊ぶ。きな子と恋とメイはスケート。四季とすみれと可可はワカサギ釣り。かのんと千砂都と夏美は雪だるまを作っていた。
俺と万丈はそれぞれ交代で様子を見て回る。
ー 天然スケートリンク ー
スケートリンクでは、恋が軽やかに氷の上を滑っていた。
きな子「恋先輩流石フィギュアスケート経験者っすね!!」
メイ「うわわわわわっ!!」
メイはイス型の器具に座り、きな子に押してもらって滑っていたが少しばかり恐怖を感じている様だ。
きな子「メイちゃん怖がりっすね〜」
メイ「う、うるせぇ!!」
戦兎(楽しそうで良いことだ。気分転換にはなってるみたいだな)
ー ワカサギ釣り場 ー
すみれ、可可、四季の3人はワカサギ釣りをしていた。するとここですみれの竿にアタリが。
ピクッピクッ
すみれ「!!」
すみれが竿を上げると二匹のワカサギが食い付いており見事釣り上げた。
四季「大漁……」
可可「なんでクゥクゥにはアタリが来ないんデスかぁ〜!?」
すみれ「日頃の行いの差かしらね〜?」
すみれが可可を煽る。が、ここで四季の使っている二本の竿にも両方アタリが。
四季「!!」
四季が竿を上げると、二本の竿それぞれに6匹以上。合計12匹近いアタリがいっぺんに来ていた。
四季「………大漁」
可可(四季さんどうなってんデスか!?)
すみれ(この娘いったいどうなってんのよ?!)
万丈(こっちは……問題無さそうだな。後であのワカサギ食うのかな?)
様子を見に来ていた万丈は食い意地の張ったことを考えていた。
ー 雪原 ー
雪原では、千砂都とかのんは雪だるまを完成させ、千砂都は自分の作った雪だるまの丸さに恍惚としていた。
千砂都「はぁ〜// 完璧な…マル!!」
かのん「たこ焼きも作ってみる?」
千砂都「いいね!!」
夏美「そこのお二人さん? こんなのいくら頑張ってもマニーにはなりませんの……もっと映える映像を……」
かのん「これで良いの! せっかく9人になったんだし、いっぱい思い出作ろうよ!!」
夏美「それは…」
千砂都「たこ焼きは後で作るから、夏美ちゃんの…やりたいことやろう?」
夏美「私のやりたいこと……」
そして夏美は雪玉を両手に握りかのんたちを追い回す。
夏美「思いっきり雪合戦してみたかったんですの!!」
千砂都「3人じゃあ雪合戦にならないよ〜っ!!」
逃げ惑う2人を追いかける夏美。
夏美「待つですの〜 アベシッ!?」
だが、夏美は雪に足を取られ盛大に転ぶ。雪には夏美の型の跡がつき、かなりマヌケな状況になってしまった。
かのん「夏美ちゃん!?」
千砂都「じゃあ皆集めて、雪合戦やってみようか!」
戦兎(こっちもちゃんと気分転換できてると……)
すると、
かのん「あっ、桐生先生! 万丈先生! 一緒に雪合戦やりませんか!!」
かのんが誘ってきた。
戦兎「せっかくだから参加させてもらうよ!」
万丈「よっしゃ! 負けねぇぞ!!」
そして思う存分遊びペンションに戻る。皆疲れたのかベッドに大の字になる。
メイ「ふ〜っ!! 遊んだ遊んだ〜っ!!」
夏美「東京大会前に、遊んでみたなんて動画あげられませんの……。時間をムダにしてしまいましたの………」
きな子「でも…1日違うことをしていただけなのに、もうレッスンしたいなぁって思っちゃってるっす」
四季「私も」
戦兎「スッカリ気分転換できたみたいだな。心なしか表情もスッキリして見えるぞ?」
四季「そりゃあ楽しかったですし」
メイ「こんな自然の中で遊んだのいつぶりだ? 遊園地とか公園ならあったけど…」
万丈「確かにな……俺も久しぶりだ」
メイ「でも、だからこそ練習したいって気持ちが強くなった」
四季「私も」
恋「実は私も練習したいって思っちゃってます……」
可可「クゥクゥもデス!」
きな子「先輩たちも!?」
メイ「かのん先輩は?」
すると2階からギターの音色が聞こえる。かのんが作曲のために弾くギターの音。心が落ち着いてくる。
きな子「新しい曲……」
メイ「ただ遊んでいただけじゃなかったのか……」
四季「違った……」
可可「かのんが完成させようとしている曲を、皆で完成させまショウ!!」
Liella!『はい!!』
そして、その翌日から、また練習を再開する。
千砂都と四季で考えた振り付けをみんなに教えてダンスレッスン。
体幹と体力強化の雪道ランニングでは、きな子と可可の体力少ない組が力を合わせて走りきり、メイと恋は共にピアノを使って作曲を続ける。
そうした活動を夏美は動画としてアップし続け、その結果どんどんLiella!のフォロワー数は増加。"いいね!"もどんどん増えていた。
ただ、夏美がすみれの許可なく、すみれの寝る前の顔パックしている時の写真をSNSにアップして怒られたり……。
すみれは練習の合間を縫い、決勝大会の衣装デザインを可可と一緒に考え数日後、合宿の全ての工程が終了した。
最終日の夜、俺と万丈、Liellaはキャンプファイヤーを囲み……、
きな子「できたっす。歌詞!」
四季「振り付け、決まった」
メイ「曲も完成したぞ?」
すみれ「衣装も考えてみたわよ?」
可可「自信作デス!」
かのん「一生懸命頑張って、皆に応援してもらって…皆と一緒に成長できる。スクールアイドルって、本当に素敵だと思う!!」
可可「スッゴク楽しくて……」
メイ「スッゴク大変だけど……」
すみれ「でも、ここにしか無い喜びがあって……」
四季「その気持ちが、歌になって溢れる」
千砂都「Liella!って、思えばずっとそうだったよね?」
かのん「それが、私達にとっての本当の歌なんじゃないかな?」
恋「その言葉、マルガレーテさんの……」
夏美「本当の歌……」
かのん「そう。本当の……!!」
その様子を見ていた俺と万丈は……、
万丈「戦兎……コイツらなら大丈夫だな」
戦兎「あぁ。本当に強い娘たちだよ」
そして東京に戻り、いよいよ東京大会当日を迎える。
そして今日、予告されていたトールの襲撃を食い止め、トールの心を"孤独"という名の暗闇の中から救い出す!!
ー 続く ー
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