結ヶ丘に現れたスマッシュを退けた俺と万丈。その日の夜、俺は倉庫でパソコンをいじっていた。
万丈「何やってんだよ戦兎?」
夕飯後、万丈が俺に聞いてきた。
戦兎「いや、お前のスクラッシュドライバーの修復と並行してフルフルラビットタンクボトルの修理を始めようと思ってな」
今のところは大丈夫だが、いずれもっと強い敵が現れるだろう。なら、強化アイテムを修理しておいて損はない。
万丈「できるのかよ?」
戦兎「ああ。フルフルラビットタンクボトルはそもそも、ラビットフルボトルとタンクフルボトルの成分を2つ分それぞれの端子に宿らせた物だからな。ラビットフルボトルとタンクフルボトルのデータから成分を培養して増やしたものをインプットし直せば良い。だが、このやり方だと相当時間が掛かるのがな……」
大体5か月といったところか……。
万丈「そんなやり方で作れたのかよ?」
戦兎「旧世界の時はスパークリングとかパンドラボックスのデータも使ったから速かったんだかな……」
万丈「その2つが無い今はもう使えないってことか……」
戦兎「ああ。幸いラビットフルボトルとタンクフルボトルのデータはもうあるからこれを使って成分を増やせば良い」
そして俺は急遽作った培養カプセルにデータをインプット。そして今までにスマッシュを倒して成分を抜き取ってできたスマッシュボトルを材料にセットする。
戦兎「これで後は待つだけだ」
万丈「スマッシュから抜き取った成分を材料にするのか……、今の量で足りるのか?」
ほう、気づいたか。
戦兎「お察しの通り足りない。だから現れたスマッシュを倒しまくって成分を回収して注ぎ足ししていくしかないな」
万丈「なるほどな……」
スマッシュ襲撃事件から翌日、結ヶ丘は今日もう普通に授業があり今日は昨日できなかった普通科1年生の物理の授業だ。万丈は今日も喜んで用務員さんの仕事を手伝いに行ってる。
なんでも内容によってはいい運動になるんだと……。
そして1年生の教室に入る俺。生徒は皆座っていた。
戦兎「席には…もう着いてるな。よし、じゃあ今日は皆の顔と名前を覚えたいから自己紹介をしてくれ」
自己紹介していく1年生たち
夏美「鬼塚夏美ですの!」
きな子「桜小路きな子っす!」
メイ「米女メイです」
四季「若菜四季です……」
おっ、このクラスに知ってる顔が3、いや4人だった。俺と万丈の変身してる姿を撮影してた子、あの子もこの学校だったのか。バレないようにしないと……。
戦兎「よし、じゃあ授業を始める!」
そして高校1年生の単元の物理の授業をする。物理は苦手な人が多い科目ではあるが、皆やる気がある。分からないところは挙手して質問してくれるので俺は丁寧に答える。
するとチャイムが鳴りこの時間の授業が終了した。俺が教室を出ようとすると生徒たちに囲まれた。
生徒「先生の授業分かりやすかったです!!」
生徒「若くてイケメンな先生に分かりやすく教えてもらえるとやる気でるよね〜!」
皆口々に感想を言ってくれる。こういう風に良い授業だったと言ってくれると嬉しくて顔がくしゃっとなる。この学校の生徒はいい子ばっかりだな……。
戦兎「そうか。じゃあ宿題にしたところちゃんとやっておけよ?」
そして俺は教務室に戻り、次は1時間置いて音楽科2年の授業だ。
そして1時間の休憩後、音楽科の新校舎に行き2年生の教室に入る。
やはり最初は自己紹介をやってもらうと、
恋「葉月恋です!」
あっ、あの子が他の生徒が言ってたスクールアイドルの5人目か。中々頭が良さそうな感じだな……。
そして自己紹介が終わると簡単な授業を行い、時間が来たので挨拶をして教務室に戻る。
部屋に行くと、教務室にある職員用の食器を使って万丈が昼飯のプロテインラーメンを作って食っていた。
万丈「おっ、戦兎お疲れ……」ズズッ
戦兎「おう。用務員さんに迷惑かけなかっただろうな?」
万丈「ありがとうって言われたから大丈夫だ!」
なら良いが……、
俺は朝学校に来る前にコンビニで買った弁当をレンジを借りて温めて食べ始める。
うん、美味い……。
そしておたがいに食べ終わると、
戦兎「万丈、俺とお前はまだこの学校のことあんまり知らないだろ? 学校の中を見て回ってどこにどんな部屋があるかとか覚えに行くぞ」
万丈「おお、そうだな。行くか……」
俺と万丈は立ち上がり、他の教師に声をかける。
戦兎「すみません、ちょっと校内を見てきます!」
職員「はい。行ってらっしゃい」
そして校内を見て回る俺と万丈。新しい設備は音楽科の使う新校舎の方に集中してるみたいだな……。おっ、科学室発見。
そして俺が階段を降りていくと、
四季「足関節神経ブロォック! 一部シンクロ完了!」
きな子「ええっ?! 若菜さん?!」
すると俺たちとすれ違いで二人三脚?の機械で足を固定して階段を駆け上がっていく若菜さんと桜小路さん。
なんだ?
万丈「なんだよ今の?」
戦兎「取り敢えず追い掛けてみるか?」
そして2人を追いかける俺と万丈。すると屋上の出入り口の所で若菜さんと米女さんが隠れて屋上を見ていた。
戦兎「何やってんの?」
メイ「あっ、桐生先生! Liella!がライブしてるんですよぉ〜〜っ!!」
米女さんの顔が女の子がしてはいけないようなニヤケ顔になる。
四季「メイ、スクールアイドルとか音楽が大好きで……」
戦兎「なるほどな……」
万丈「だったら米女もやりゃあいいじゃねぇか、スクールアイドル」
メイ「バッ!? アタシができるわけねぇだろ?!」
米女さんがすごい顔をして否定してくる。
万丈「そうか? 顔は悪く無ぇし何より好きな物なんだろ? 理由としては充分だろ?」
ほう、シンプルだがコイツにしては的を得た意見だな。
メイ「アタシの顔が悪くないって……///」
四季「万丈先生分かってる。メイは可愛い」
メイ「可愛くねえよ!!」
米女さんは否定するが、
四季「桐生先生はどう思います?」
戦兎「俺か? 米女さんは充分可愛いって言える顔してると思うけどな?整った顔してるし。 それは若菜さんもだけど……」
四季「……かわいく…無いです///」
ふむ……、
戦兎「で、ライブって?」
メイ「えっ?! ああ…もう終わったみたいですね。桜小路…Liella!に入ったのか……」
ほう、きな子さんが……。
そしてその日の就業を終えて帰宅途中、スーパーに寄った俺達は夕飯の買い物をして倉庫に戻ろうとしていた。
俺がマシンビルダーのタッチパネルを操作してヘルメットを2つ取り出す。すると、
ピーーっ! ピーーっ!!
スマッシュの探知システムが反応した。
戦兎「やべっ!! 万丈急げ!!」
万丈「分かった!!」
俺と万丈は急いでヘルメットを被ってマシンビルダーに跨ると現場へと急行した。
現場に近づくと、スマッシュが目視で確認できた。右腕にガスバーナーのような物が付いた馬のような頭のスマッシュが辺りに火の玉を撒き散らしている。このままじゃあ大惨事になるぞ!!
見ると、スマッシュに襲われている女の子が3人いた。
戦兎「万丈行くぞ!!」
万丈「おう!!」
そして俺と万丈はビルドドライバーを腰に巻き、ラビットフルボトルとタンクフルボトルを振って成分を活性化してベルトに装填する。
万丈もクローズドラゴンをドライバーにセットする。
【ラビット!タンク! ベストマッチ!】
【ウェイクアップ! クローズドラゴン!】
万丈のドライバーの反応音が聞こえる中で、俺はラビットタンクと反応し、レバーを回す。
すると、瞬時にスナップライドビルダー展開され、スナップライドからトラルジェルソリッドが流れ赤と青のハーフボディアーマーを形成する。
【Are You Ready?】
俺と万丈のドライバーの電子音が鳴り響くと俺はシュートボクシングのような構えをして答える。
戦兎「変身!」
万丈「変身ッ!」
俺と万丈が同じタイミングで叫ぶ。するとスナップライドビルダーが俺を挟み込むようにアーマーを装着させる。
【鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!】
【Wake Up Burning! Get CROSSーZ DRAGON!Yeah!】
お互いに変身した俺たちは、バイクのアクセルを全開にしてスマッシュに体当りして吹き飛ばした。
ビルド「大丈夫か!!」
かのん「は、はい!!」
きな子「あっ、えっと……アナタたちは……」
すみれ「っ! この2人噂の仮面ライダーよ!!」
っ!? もう噂になってるのか? ヤバいな……
クローズ「取り敢えず俺達が怪人と戦うから速く逃げろ!!」
かのん「は、はい!!」
きな子「す、すまねぇっす!!」
すみれ「怪しさはあるけど……死ぬんじゃないわよ!!」
平安名さん、怪しいと言いながらも俺たちの無事を祈ってくれるなんて優しいんだな……。
ビルド「ああ言われちゃ負けるわけには行かないな万丈!!」
クローズ「ああ!!」
俺と万丈が戦闘態勢を取りスマッシュに向かっていくと、スマッシュは右腕から火の玉を何発も撃ち出してきた。
クローズ「あっぶな!! 下手に避けると周りが火事になるし……」
ビルド「ならこれだ!!」
俺はライオンフルボトルとクリーナーフルボトルを取り出し成分を活性化。ラビット・タンク両ボトルを抜いて挿し込む。
【ライオン!掃除機! ベストマッチ!】
そしてドライバーのレバーを回す俺。ドライバーからスナップライドビルダーが伸び、そこをトランジェルソリッドが流れて金色と水色のハーフボディアーマーを形成する。
《Are You Ready?》
ビルド「ビルドアップ!!」
俺が叫ぶとライオンと掃除機を模したハーフボディアーマーが挟み込む様に装着され、ベストマッチフォームであるライオンクリーナーフォームに姿を変える。
【たてがみサイクロン! ライオンクリーナー! イェーイ!】
スマッシュは火の玉を俺に向かって何発も撃ってくる。それを俺は左手の掃除機を使って吸い込んで無力化。反対側のライオンを模した手で強烈な一撃を叩き込む。
スマッシュ「グおっ!?」
俺の一撃でたたらを踏むスマッシュ。その隙に万丈がパンチを連続で叩き込むとスマッシュは転倒する。
どうやらそこまで防御力は高くないみたいだな……。
クローズ「おらっ!!」
倒れたスマッシュに万丈が追撃の蹴りを入れようとするが、スマッシュは転がって回避し起き上がりカウンターで万丈に火の玉を発射する。
クローズ「熱っつ!!」
ビルド「万丈!!」
俺はすかさず掃除機を使って火の玉を吸い込む。隙を見せたスマッシュに万丈の蹴りが炸裂する。
クローズ「おらあっ!!」
ドガアッ!!
万丈の一発を喰らい倒れたスマッシュ。その隙に俺はビルドドライバーのレバーを掴みビルドの武器を形成する。
【ドリルクラッシャー!!】
起き上がるスマッシュに、休む間を与えずドリルクラッシャーでの斬撃を叩き込んでいく。
スマッシュ「グウぅううっ?!」
ビルド「はぁあああっ!!」
たたらを踏んだスマッシュの胴体にドリルクラッシャーの突きを入れる。スマッシュは蓄積ダメージで膝をついた。
そして俺はドライバーからライオンフルボトルを一回抜きドリルクラッシャーにライオンフルボトルを装填する。
【ライオン!】
刀身に黄色のエネルギーを纏いドリルクラッシャーを構えた。
【Ready Go!】
ビルド「勝利の法則は決まった!!」
刀身のエネルギーが最大に高まり、俺は猛スピードでスマッシュに接近。
それを避けようと横に動くスマッシュだが、動こうとした時には遅く、ドリルクラッシャーの斬撃がスマッシュに炸裂する。
【ボルテックブレイク!】
エネルギーがライオンの牙のようにスマッシュを噛み砕き大爆発を起こした。
ビルド「倒したか……」
クローズ「ああ……」
俺と万丈がスマッシュの方を見ると、
クローズ「お、おい?! スマッシュが形を保ってるぞ!?」
ビルド「ああ……」
俺がエンプティボトルをスマッシュに向けて成分を回収すると、そこにはネビュラガスを注入されてスマッシュに変異させられたであろう人間が。
ビルド「今回は人間の変異か……」
スマッシュは倒したが、周囲がスマッシュの巻き散らかした炎で燃えていたため、左手の掃除機を使って炎を全て吸い込んで消火。
その後で俺と万丈は急いでその場を離れ人目につかない所で変身を解除。倉庫に戻った。
???「ふぅん? スマッシュを倒してたのはこの2人かぁ……次現れた時に戦って見ようかな?」
その謎の少女が持つ写真には、スマッシュと戦うビルドとクローズが写っていた。
ー 続く ー
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