私の中二心を『エクスプロージョン』ッッ!!   作:桃玉

102 / 162
前回のあらすじ

葬送のフリーレ○ならぬ、除草のナナーシャしてましたところ、しばらく顔を見せなかったのでこめっこに引きニート呼ばわりされました主人公ちゃん。
誤解が解けぬままこめっこは里に帰ってしまいましたとさ。


恋路が爆裂!!(原作12,13巻)
ダクネスの子供がいたのでおままごとした


<めぐみん>

 

「めぐみんさん、その、おままごとなんてしませんか?」

「ほう、こう見えて私はリアルおままごとを極めし者なのですよ。配役はどうします? 案があるならば……」

「もちろんありますよ! えと、まず私がお母さんで……」

 

 

今話しているのはこめっこが帰ったのと入れ替わりでやってきた子供。

ダクネスをママと呼ぶちっちゃくてはかない感じのダクネス……その名前はダスティネス・フォード・シルフィーナ。

ダクネスの隠し子……と思っていたのですが、そうではなくダクネスのいとこ、らしい。

未だ私は隠し子の説を推しています、面白そうですし。

まあダクネスの話を聞いてみたところ矛盾する点は未だないので、一応そういうことにしていますが。

 

ちなみにその話の主役であるダクネスは、アクアが早とちりして街中の知り合いたちに話を広めに行ってしまいましたので、アクアのことを止めに追っかけにいきました。

我が子をおいて。

全く、我が子を放っておいてどこか行ってしまったダクネスはダメネスですね。

しかたないので妹の世話で小さい子の扱いには慣れている私がダクネスに代わって面倒を見ている最中です。

 

 

「通常であれば母親役がめぐみんで、そして俺が父親役をやるべきではないかと思うんだが……」

「お母さんが話しているときに一体何をぼやいているのですか? お父さんがドラゴンをハントしてきましたよ。将来はカズマもお父さんのような立派な勇者として名を馳せるのですよ」

「……おれ、冒険とか勇者とか、そういう危なくて安定しない職業にはなりたくない」

「ええっ!? でもあなたは勇者の血を引いているのですよ! 世の人々が魔王に苦しめられているのにそんなこと言うのは許しませんよ! ほら、めぐみんお父さん! あなたからも何か言ってやってください!」

「まあまあシルフィーナ。現実を見据えた夢ではありませんか。我が子がスクスクと健やかに育ってくれれば、怪我をしないで生活できるのであれば、それでいいではありませんか」

「確かにそれはそうですが……ですが魔王を討伐しない限りは!」

「大丈夫。大丈夫ですよシルフィーナ。私の代で、いえ、私が魔王を討って見せますから……では、もう一度行ってきますね」

「そ、そんな! 確かにあなたはとても強いわ! でもいつも帰ってくるたびに酷い怪我をしてくるじゃない! そんな無茶で寿命を削るようなやり方をして……あなたが死んでしまったら私は……私は……!」

 

 

いいですねいいですね!

いいですよシルフィーナ!

感情が乗ってる素晴らしい涙です!

そして設定がかなり秀逸です!

即興であるはずなのにあるえにも劣らない脚本の才能を感じましたよ、まったく末恐ろしい子です。

 

 

「大丈夫ですよ」

「何を根拠に……!」

「泣かないでください愛しのシルフィーナ。私には我が家系の祖が守護霊として憑いてくれてるんですよ。守護霊がいる限り私は必ず生きてかえってこれますから」

「またそういって私に優しい嘘をついて!」

 

 

 

 

<カズマ>

 

「なあナナシさん」

「なんだ」

「どうしてめぐみんがお父さんで、シルフィーナがお母さんで、俺が息子で、お前が俺とめぐみんにしか見えないペットな守護霊役なんだ?」

「さあ? 唯一言えることは某が絶好の瞬間にこの物語へと参入した、ということか」

「ペットポジでも絶好なのか?」

「ドラゴンに敗北を喫しそうなときに覚醒した力で呼び寄せた勇者の魂と言ってくれ」

 

 

めぐみんとシルフィーナが役者顔負けの即興おままごとをしている中、俺とナナシは蚊帳の外だったのでコソコソと話をしていた。

というかリアルおままごとといいつつ結構ドラマチックじゃねーか。

 

 

「これが異世界のリアルを描いたおままごと、ということで許容しようではないか」

「さらっと俺の心を読むなよ、エロいこと考えてたらどうすんだよ」

「そう言うのは自動的に見えないようになっている故」

「その読心、高性能すぎないか? 普通心読めるにしても思っていることを全部読んじゃうとか、デメリットあるだろ!」

「まあまあ」

「まあまあじゃねーよ! それに! 今のお前、なんで半透明でふわふわ浮いてるんだよ!」

「リアルさを追求した結果、夢想天生してしまっただけだ。それより今はいいシーンだ、静かに」

 

 

それよりじゃねえわ!

ウィズみたいに半透明になるだけでも驚きなのにふわふわ浮いてたらマジで魂的な存在なのか疑うだろ!

いいシーンだからとか、そんなことより……そんなことより……

 

 

「あなた……約束よ! 絶対生きて帰ってくるって!」

「ええ、約束しましょう。約束の指切りです」

 

 

「……確かに感動的なシーンだな。突っ込みはやめておくわ」

「そろそろ第三部、完! といったところか」

「第三部って、一体何部まであるんだよ……」

「某と魔王の激闘が一部、某が外なる神々の最上位である1柱と相打つのが二部、そして復活した魔王と新たな世代の戦いを描いた三部、……七部くらいまでは余裕であるか」

「逆にどんな物語か見たくなってきたぞオイ」

「あるえに書かせてみるか……」

「中二病過ぎて何言ってるかわかんなくなりそうだが大丈夫か? 一般的な感覚を持ってるシェリーの方が適任な気がしなくも」

「ブレーキの街の剣聖か」

「……いや、BL書きまくってる変態だし、やっぱやめておくわ」

 

 

そんな話をしながら見ていると二人の劇はとうとう終わってしまった。

2時間半、ほとんどずっと喋ってためぐみんはすごいと思う。

……さすがにキスとかまではしなかったが、なかなか見入ってしまう素晴らしい劇だったな。

いつの間にか帰宅していたアクアが即興で乗り込んで、魔王に負けそうになったときに加護を与えにきた女神として登場したりしたが、なかなかいい演目だった。

 

 

「いやぁ、劇でここまで泣いたの、俺初めてかもしれない」

「カーズマさんってば! 私の演技をみてそんな涙になって……そんなによかったんなら定期的に劇団として活動してもいいかもしれないわね」

「それはやめとけ」

「なんでよぉぉおおぉおっ!」

 

 

いやアクア、お前が言い出したことに乗ると絶対ろくなことにならない。

冬将軍の一件やアルカンレティアでのなんやかんやなど、思い出したくもない思い出がたくさんだ。

きっとこの劇をしようとしたらアクアが本物の初心者殺しを手品で出してしょっ引かれるに違いない、うん、間違いない。

そんなこと思っているとドタバタと激しい足音が近づいてきて、バダンッと壊れそうな勢いで扉が開く。

 

 

「ハァ……ハァ……ようやく見つけたぞアクア! まさか私が追っていった先の悉くが噂を広めた先だったなんてな。おかげで噂は広がらず済んだが、誤解を解くのに時間がかかったぞ。まったく」

「あ、あなたは! 邪心のダクネス!」

「誰が邪心だ!」

「いや、お前は邪心だろ」

「くっ……/// カズマまで私のことを罵倒する気か! 悪くはないがシルフィーナの前ではやめてもらおうか!」

 

 

息が荒いおかげで興奮してるんだか単純に疲れてるんだかシルフィーナにはわからないことだろう。

よかったな、ダクネス!

そう思っていると後ろの方で吉良ならんちゃの能力『キラー・クイー○』の決めポーズをしているめぐみんが。

 

 

「おっと、第四部の開幕ですか? ちょっと休憩をはさみたいので我がスタンド『キングクリムゾン(深紅皇)』、相手を頼みます」

「いいだろう、時は加速するッッ!」

「混ざってる! いろいろ混ざっちゃってるわ!」

 

 

既に混沌たる状況なこの後、皆が好き放題に暴れまくってさらにカオスになったのは言うまでもない。

そして俺は最後まで傍観者として蚊帳の外であろうとしたが、家の中で爆裂魔法やらを使いそうになったバカどもを止めに乱入したのはここだけの話だ。




次回たぶん書くこと予告

めぐみんとカズマのデートにちゃっかり付いていくアクアをこっそりつけていく主人公ちゃん。
ジャイアントトードとか、何か変な魔物と出くわさないように裏からデートのサポートをする。
……が、そのデートの実体は微笑ましくも家族みんなで楽しむピクニックだった。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。