冬将軍vs主人公ちゃん!!
死んだ仲間の思いを乗せて放たれた赫き刃が冬を薙ぎ払う。
※カズマはちゃんと生き返りました。
※冬将軍は来年の冬には復活します。
<貧乏リッチー>
時は遡ること数ヶ月前……
私とナナシさんでお墓の浄化作業をしていた日のことでした。
「今日もよろしくお願いしますね!」
「無論、蘇った不死者どもを払えばよいのだな?」
「はい! 本当は浄化だけできればいいのですが……私の魔力に反応してしまうみたいで、毎度申し訳ないです……」
「何を言っておる。某と汝の仲だ。気にすることあるまい」
「そう言ってもらえると本当に助かります……!」
「まあそれよりもう少し商品の購入を売れるやつにしてくれると某が無理矢理欠陥商品に有用性を見いだす必要もなくなるのだがな……」
「うぅっ……善処します」
ナナシさんは私のお店の大大大お得意様で、売れると思った商品をいつも全部買ってくれます。
ほかのお客さんは魔力ポーションくらいしか買わないので、ナナシさんだけのために仕入れていると言っても過言ではありません!!
……すみません、調子乗りすぎました。
本当はギリギリ赤字続きの時に見かねて買い取ってくれるんです。
生活が困窮しているときにはご飯を作って振る舞ってくれるんです。
部屋を貸してもらってるからと断っても無理矢理お金を払ってくるんです。
いつもナナシさんが売れ残った商品を買い取って有効活用してくれているのでお店の経営状態は黒字続きで道具もいい使われ方をして喜ばしい限りなのですが……
「あああああ!! クソアンデッド!! こんなところで怪しい儀式して!! 成仏させてやるわ!!」
「ほえ~~~…………」
<カズマ>
「ふっふっふ、これが俺の魔法! 『ティンダー』そして『クリエイトウォーター』『フリーズ』……!!」
「おおっ、地味に初級魔法を使いこなしてますね!」
「地味とか言うなよ」
「な、なあカズマ。そのティンダーかフリーズを私に使ってみないか?」
「使いません!」
俺たちはゾンビメーカー討伐の依頼を受け、墓地に来ていた。
夜になって姿を表した瞬間アクアが魔法でやっつけるだけなので俺たちはバーベキューをしながら夜になるのを待っていた。
アクアをレベルアップさせれば少しくらい頭もよくなるはずと思い選んだのだが……
「全然現れないな……」
「まだ夜になって間もないです。きっと深夜に地面から生えてきますよ」
「キモいな、ソレ」
「そうよ。大体のアンデッドはジメジメしたところが好きな陰湿で根暗な引きニートより最悪な存在よ!」
「カビみたいな生態してんな! というか俺の方を見ながらいうなよ、引きニートじゃねぇから」
「プークスクス! カズマったら冗談うまいわね! よかったら私のお酒ちゃんにもフリーズくれてもいいわよ!」
「『クリエイトアース』『ウィンドブレス』」
「あ゛あ゛ああぁ゛ぁあ゛あっっ目がぁ……!!」
「カズマ、やるなら私にしろ! うらやま、じゃなくて仲間の怒りを受け止めるのもクルセイダーの役目だ!」
「黙れ筋肉変態!」
「……カズマに上級魔法を教えたら大変なことになりそうですね」
「いやナナシさんの方がえげつないぞ? 『バインドと攻撃魔法を組み合わせて撃てば持続ダメージで結構燃費もいいし使ってみるといい』って……」
炎魔法だとオーブンになるし、風魔法だとミキサーになるし……
字面だと大したことないけどかなりグロい惨状になる。
それを上級魔法でやるってんだからマジヤベぇ……
お前に人の心はないんか!?
****
そうしてそろそろ夜の20時。
たき火で心癒やされながらのんびり過ごしているとアクアが大声を出して特攻して行った。
「お、おいカズマ!」
「カズマです」
「アクアを追いかけなくていいのか!?」
「ん~? いいんじゃね? アイツアンデッドだったら一撃だろ?」
「しかしだな……アレは……」
ダクネスが困ったように指さし、その方を見ると
「いやああ!! やめてください! 魂を天に返すための魔方陣を踏み荒らさないでぇ!!」
「フン! こんな怪しいの放置できないわ! このクソリッチー、夜な夜な変な魔方陣でゾンビ召喚してこの街を乗っ取るつもりね!! 覚悟なs」
「ふんっ!!」
「いっったああぁあいっっ!! 何すんのよぉ!」
「それはこっちの台詞だわ!! 何ヤンキーみたいに絡んでるんだ! ……お、お怪我はないです、か……」
「す、すみません、助かりました……」
年上の美人さんだ……
そこにいた薄幸なお姉さんを見てダクネスのときに一瞬、本当に不覚にも一瞬だけ覚えた胸のときめきを覚える。
「アレっ? ウィズ魔道具店の店主さん?」
「あ、ひょいざぶろーさんのところの娘さんじゃないですか! お久しぶりです!」
「ん? 二人は知り合いなのか?」
「ええ、ウィズさんは我が父の商品をよく買いに来てくれるお得意様なのです」
「でもリッチーなんだろ? 何で魂を……」
「そ、その、ここの辺りの聖職者さんは寄付金がないと動いてくれないというか拝金主義といいますか……」
「つまりは守銭奴どもに変わり某らが浄化していたわけだ」
「はい……そういうことですので……」
なるほどな。
つまりこの人、じゃなくてこのリッチーは良いリッチーってわけだ。
こんないい人なのに浄化しようとするアークプリーストは極悪非道に違いない。
「なあアクア、こう言ってるし見逃してやれよ」
「い、嫌よ! アンデッドはみんな天に召されるべき何だからここで何としても倒さないと!」
「じゃあお前がこの墓の魂を供養してやるんだぞ?」
「……私、いい人と悪い人がいるみたいにいいリッチーと悪いリッチーがいてもいいと思うの」
アクアが現金なヤツで助かった……
というかそう言うんだったらそのウィズさんに向けている手を下げろよ。
怖がってるだろ……
ん?
なんか転がってきたぞ……?
これは……ポケモ○の……
<主人公ちゃん>
そういえば今日はカズマたちとウィズが発対面する日だっけ?
そしてその後ゾンビメーカー討伐ができなくて違約金を払う羽目に……
いや、そもそもゾンビメーカーいないんだから違約金も何もないと思うんだけど……
ひらめいた(突然)
せっかくだしゾンビメーカーを倒してもらおう!(親切心)
……
というわけで!
(♬~ ピコン!ピシャピシャピシャピシャ! ラッレレレッファ#ッシ~ファ#ラ~)
ゾ~ン~ビ~メ~~~カ~~~~(ダミ声)
某
これを
超!エキサイティン!!
湧き上がる感謝の悲鳴(んなわけあるか)!
<貧乏リッチー>
ということがあったんですよ。
本当に災難でした……
ナナシさんにどこ行ってたのか聞いても「ゾンビメーカーを作っててな」とか意味不明なこといってはぐらかされてしまいました……
おいしいご飯を食べれるのはとってもありがたいのですが少しくらい真面目に話をしてもらっても……
「あ、ナナシさんちょうどいいところに! 話したいことが……」
「今日はカモねぎを捕まえてきた」
「え、今日はカモねぎ鍋ですか!? 最近冷えが厳しいですから嬉しいですね~♪」
「ちなみに食後はアイスクリームかミカンだが……」
「アイスクリームは……寒い日に食べると余計寒くなりませんか?」
「今年はコタツを自作してな、この中で食べるアイスは夏以上にいける」
「え、夏以上においしいんですか!?」
「保証しよう。……あれなら今日は無難にミカンにするが」
「いえ! 私も食べてみたいです!」
……あれ、私何をナナシさんに言おうとしてたのでしょう?
まあ忘れてしまう程度のことだったのでしょうね。
この前カズマさんたちもお屋敷を手に入れたみたいですし、今度ナナシさんの連れとしてご相伴にあずかるなんてこともあるかもしれませんね。
そのときは広いお庭でいろいろなものを焼いて食べてみたいですね……
次回予告(半分嘘)
主人公の手によっておいしいものが大好きキャラになってしまったウィズ。
栄養がすべて魔力と乳に吸収されてしまうため太らない(いいなぁ、羨ましいなぁ)
そんなとき、デストロイヤー襲撃!
有り余る魔力(本来は脂肪)を絞り尽くしてデストロイヤーを止めるんだ!
爆裂頑張れウィズさん!
料理頑張れ主人公ちゃん!
どこまで続き見たい?
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二期(~原作4巻)ハンス
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紅伝説(原作5巻)vsシルビア
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紅伝説(魔王討伐√)
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三期(~原作?巻)
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紅の宿命(原作9巻)vsウォルバク
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紅の宿命(魔王討伐√)
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最終巻(魔王討伐√)