アクア様がアルカンレティアにやってきたそうです。
前もって歓迎の準備をしていたゆんゆんと主人公ちゃんたち。
安息の地を求めて今、カズマの魂をかけた戦いが始まろうとしていた……
<カズマです>
「なあめぐみん……」
「はい、何ですかカズマぁ……」
「お前ってここ来たときあるとか言ってなかったか?」
「ええ、確かに言いましたよ」
「湯治とか言ってこんな休まらないところに連れてくるとかお前は悪魔なの?」
「ち、違いますよ! 前回きたときはここまで酷くなかったのですよ!? ええ、私が来たときは……」
おい、何で顔そらせた、今?
またお前が何かやらかしたのか?
「そ、それはともかくです! どうしてあなたがいるんですか、ゆんゆん! ストーカーですか!?」
「な、何てこというの!? 私、めぐみんたちより早くここに着いたんだけど!?」
「ならば何でいるんですか!」
「えっとそれは何というかバニルさんが……」
「悪魔に唆されるとは……嘆かわしい!!」
「そんなんじゃないから! めぐみんが家にいなかったからどこに行ったのかなって思ったらバニルさんに『頭がおかしい紅魔族の娘ならアルカンレティアで自業自得なめにあっておるぞ?』って言われて一緒に旅行したいなって……じゃなくて助けないとって思ってきたのよ!」
「今、一緒に遊びたいって言ったか?」
「言ってないです!」
つまりあれか。
ぼっちしてたときに俺たちがアルカンレティアに湯治に行くって知って先回りした訳か……
「うん、ストーカーだな」
「ええ、ストーカーです」
「二人とも違うんだって! 先生が……ナナシさんと二人で一緒に旅行来てついでにめぐみんたちと合流できたらって思ってただけなんだから!」
「……おやぁ、その割に師匠の姿が見当たりませんけどぉ? もしかしてぇゆんゆんの友達と旅行いきたいなぁという欲望というか……渇望が生み出した幻影なのではないですかぁ?」
「ひ、ヒドい!? そんなことないんだからあああ……!!」
あ、逃げた。
「図星で恥ずかしくなったのでしょう」
「お前も結構えげつない精神攻撃するよな?」
「別にこんなことするのゆんゆんだけですよ? カズマみたいに不特定多数に攻撃は乱射しません」
「おい、それはどういうことか身をもって味わわせてやろうか?」
「……さて! 邪魔者はいなくなりましたし二人きりで早速温泉めぐりでも行きましょうか!」
「二人きりでとか聞き心地のいい言葉を言ってもさっきの発言なかったことにはならないからな? それと自業自得ってゆんゆんが言ってたが本当は何かやらかしてるよな?」
「と、言いつつ鼻の下伸びてますよ?」
「の、伸びてねぇしっ!」
別に「あ、何かこれ、恋人か誰かと浴衣を着て何かムフフ的な展開だしワンチャンあるんじゃ……」とか思ってねぇから。
めぐみんに適当なこと言われて怒り心頭な俺は、ちょっと離れたところで名前を紙に書こうとしてるゆんゆんを見つけて、その紙に八つ当たりすることを心に決め、走り出した。
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「ゆんゆんは馬鹿ですねぇ。まさか二度も同じ手口に引っかかるとは……」
「だ、だってぇ……」
「そうだぞ? だいたいここの人は信用しちゃ駄目だ。全員が敵だと思え」
「常駐戦陣。魔境にて心安まれば、堕ちること易し」
「そうですよ! ここは魔王城と遜色ない程度には戦場なのです! いつでも爆裂魔法を放てるようにしておかないと痛い目合います」
「うん、その魔法はやめろ? 痛い目見るのは主に俺になるから……って今変な奴いなかったか!?」
俺とめぐみん、そしてゆんゆんだけのはずなのにもう一人誰か会話に混じってなかったか!?
というか犯人ナナシだろ!?
姿見えないけどどこいる!?
「ああ、すまない、ライト・オブ・リフレクションで姿を晦ませていた」
「いや、ガチで何やってんすか」
「……この都は危険だ。姿を発見されれば瞬く間に教会連中が殺到し、無臭化のポーションがなければ匂いで追ってくる」
「なにそれコワっ!?」
「だがそれもこのお守りがあれば大丈夫。一つ1000エリス、如何か?」
「おおっ買いまs…………」
いやちょっと待て。
これアクシズ教のシンボルじゃねぇか!?
「誰が買うかこんなもん!」
「……そうか。この守りがなければ汝らは水の女神によって大いなる厄災がもたらされるであろう」
「そう言えばナナシさんってエリス教の聖女やってたけどアクシズ教でも聖女してましたよね?」
「ま、まさか師匠がアクシズ教の狂気に呑まれたとでも……!?」
「いや、冗談だ」
「冗談かい……。てかお守り持ってるのにここまでして身を隠してるってことは全然意味ないんじゃ?」
「一応絡まれにくくなる効果はある」
「師匠の場合職務を一切放り投げてるのでそのせいで追いかけ回されてるんですよ」
「いや、しっかり仕事しろよ」
仕事もらってるんだったら仕事くらいしないと困る奴らがいるんだ。
主にアクシズ教をもっと正常な集団にするとかしてくれないと安心して風呂に入ることもできねぇ!
……ってナナシ、何か疲れた感じに見えるんだが。
「……聖女の公務がアクシズ教徒どもを踏みつけたり兄上と呼んだり赤子のように甘えたいという欲望を満たすことだとしても、熟した方がよいか……。そもそも身から出たさびではあるものの、聖女認定私の意見ガン無視だったのだが?」
「……すんません、浅はかな考えでアクシズ教がそこまで狂ってるとは思ってませんでした」
とりあえず宿に戻ったらあの駄女神を一発殴ろうと己の心に誓った。
<主人公ちゃん>
どうも、アルカンレティア滞在何日目かの私です。
一時帰宅でリフレッシュしたのにもう何か疲れてきました。
いつも以上に気張って気配察知とか頑張ってるせいでしょうか……
ひとまずは準備万端にしてきたのでカズマさんと合流しました。
こんなに頑張ったんだから夜に上がる花火きっと最高でしょう!
「そう言えば師匠は先ほどまで何をしてたんですか? こんな厄介な場所なのに留まっているということは何かしら必要に駆られて……」
「うむ、そけっとの予言についてなのだが……」
「何だそのそけっとの予言ってのは……?」
「ああ、カズマは知りませんよね。その紅魔の里にはそけっとと言う高名な予言師がいまして、予言にはアクシズ教の温泉を何かして人々に害をなそうとしている魔王関係者がいるとか何だとか……」
「ふーん」
「一応あんなんでも人だ。殺されるのは気分が悪い」
「へー」
「そろそろ局面が変わりそうでな。ゆんゆんを連れて確かめに来た」
「あっそー」
「ええっ私何も聞いてなかったんですけど!? ……あの悪魔もしかして私のこと嵌めた!? せ、先生!? 旅行は!? 温泉巡りは!?」
「かわいそーに」
「解決したら観光案内は任せる」
「よ、よかった~……」
「話を戻そう。それでアクア殿はそれを見越してこの地に赴きなさったようでな」
「んなことn」
「助太刀はいらぬだろうが血が騒いでならなかったのだ」
「俺たち帰r」
「ふっふっふ、私の出番ですね!」
「いや帰りt」
「その通り。夜空に
「頼まないで」
「任されました! 我が伝説で語られる、三体目の強敵を灰燼に帰しましょう!」
「任されないし語られませんし帰りますっ!!」
カズマだけ結構駄々こねてお家へ帰りたいと言って聞かないけどもう今晩なんだよね……魔王軍幹部と出くわすの。
っていうかもうすでに会ってはいるんだよね……
「ナナシさん? どうして俺の肩に優しく手を置くんですか? ……ねえ、どうして憐れみの目を向けて、って目を閉じて首を横に振るんですか!? お願い、お願いします! どれだけでもいいんでアクセルの街に返してください! どうせテレポートできるんでしょ!? いっつも不幸な目に遭って、被害被りたくないんですけど!」
諦めなさいサトウカズマさん……(聖女風)
あなたがいなくなったらこのじゃじゃ馬パーティーメンバー、誰が制御するっていうんですか?
それにここで逃げ出したら死人出ちゃいますしカズマさんもガチで死ぬよりつらい目に遭うと思うので参加していつも通り機転というか悪知恵を働かせて頑張った方がいいですよ?
ほら、エリス様とも会えますし!
落ち込まないで!
「……それ俺が死ぬ前提で話してません?」
「……」
「……ちょ、黙らないでください!? えっ、俺死ぬの? 死んじゃうの!? ねえちょっとほんとうに死んj」
頭空っぽにして書いた次回予告という名の駄文
カズマ死す。
物理も魔法もほとんど効かない相手だが仲間の死に報いるため、仲間の死を無意味なものにしないため、放たれる最強の一撃。
アクア様の愛と悲しみを乗せた拳、ゴッドブロー炸裂
愛と悲しみを乗せた鎮魂歌、ゴッドレクイエムは間に合うか!?
プレリュードは私が奏でよう……
さあ、喜劇の始まりだ
どこまで続き見たい?
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二期(~原作4巻)ハンス
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紅伝説(原作5巻)vsシルビア
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紅伝説(魔王討伐√)
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三期(~原作?巻)
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紅の宿命(原作9巻)vsウォルバク
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紅の宿命(魔王討伐√)
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最終巻(魔王討伐√)