ウィズ魔道具店が繁盛して嬉しさのあまり正装に着替えて、その上で何故か料理まですることになった主人公ちゃん。
クレアという名のヤベぇやつからカレーを作れとの命令が下ったのですべての調味料と戦闘をして粉みじんにし、野菜が跳ねないように丁寧に一つずつ〆ていく。
……料理回だったのに三分間クッキングはなかった。
ゴーレムや家の建築では流してたのに一体どういうことなんだ!?
<主人公ちゃん>
ふー。
とりあえず豚(オークではない)とか鳥(コカトリス)、牛(ミノタウロス的なあれ)以外にもドラゴンだとかシーフード(畑で採れたりするけど)とかを作ってみた。
これでどれかお口に合わないなんてことがあっても大丈夫!
ほかの料理もダクネスさんのところの料理人たちと一緒に作ったしバッチリ!
だって「いやー、まさかお嬢様が連れてきた料理人があんなおいしいものを作るとは……。寸胴6つ分も用意して食べきれるのかなと心配していましたがまさか味見だけで半分以上なくなるとは……。……え、あいや、お嬢様のことを疑っていたわけではないのですが私たちより遙か年下に見える貴殿が……」って料理長に言われたし、「今日から君がここのトップだ!」とか言われたから大丈夫でしょ。
「料理長。アイリス様がお呼びだ。ご同行願おう」
「ど、どうしたというのですか!? ま、まさか王女様のお口に合いませんでしたか!? 料理長、どうしましょう!?」
「いや、元は汝が調理ty……」
「ああ、あの華麗を作っていた君が……。アイリス様と変わりない年だろうに。まあ、ついてきてくれ」
もしや責任を押しつけられたか?
良いことしたぜ……みたいな清々しい顔をする元料理長。
ワンチャン王族に適当なイチャモンつけられて変な罪で処刑されそうになったときに逆に大立ち回りして革命を起こせば宗教的なところだけではなく実質的な支配権の獲得に……みたいなことになるかもしれない。
それはそれで楽しみだが、まあ割と珍しい物好きなアイリスちゃんは喜んでくれているはず。
「では、今からアイリス様の御前に参る。無礼の無いようにな」
「承った」
<ララティーナ>
「アイリス様! この料理を作った者を連れて参りました」
……来たか、ナナシ。
やはり彼女を起用した私の目に狂いはなかったようだ。
アイリス様もたいそう美味であるとお喜びになり、天真爛漫なかわいらしい少女の部分をお見せになって会場の雰囲気も緊張が解けてよく感じる。
めぐみんの家ではよく出ていたらしく、熊肉がおいしいというエピソードやカズマの故郷にもありもっと辛いものもあると私も興味をそそられた。(M的な意味で)
こんなにもよい雰囲気なのは他ならぬナナシのおかげだと私は思っている。
「おい、KIMONO着てるじゃないか。やっぱり俺もあの方が……」
「カズマさんはその身の丈に合ってない背広の方が似合ってるわよ?」
「アクア、帰ったら小一時間問い詰めるつもりだから覚悟しとけよ?」ニコ
「二人とも静かに、アイリス様が褒美を渡すのを邪魔するんじゃない!」
KIMONOというのが何かわからなかったが今見てわかった。
あれはカズマが着こなせるようには思えないし、そのせいで絶対何か変な印象を持たれるからやめておいて正解だった。
逆にナナシが着ると結構様になっており、優雅さを感じる。
きっと日頃の所作が洗練されているから醸し出せるのだろう。
「アイリス様のお言葉を伝える。『この度この非常に美味なるものを調理できるあなたには褒美を与えるべきだと思うのです。よってこの宝石を以て至高の料理人の称号を下賜します』……とのことだ。アイリス様、何です……ああ、はい、わかりました。『またこの料理を振る舞ってほしい』とお言葉だ。貴殿が王都に立ち寄った際には王城を訪ね、その腕を振るってほしい。以上だ」
「光栄の至りにございます」
「退室を許可する」
「どうぞごゆっくり料理を堪能くださいませ……ではこれにて失礼」
礼法も問題なし……
貴族の証である金髪碧眼、気遣いを感じる言い回しとなどを見るに本当にどこかの貴族なのだろうか。
「ダスティネス様、無礼を承知でお伺いしたいのですが彼女は、その……」
「すまないが貴族かどうかは知らない。ただ彼女は生まれながらにして呪い持ちだ。迫害されて逃げてきたか、追放されたか、そんなところだと睨んではいるが……」
「ダクネス、大事なことを忘れてますよ? そもそも師匠は聖女じゃないですか」
「……まさか、教会のトップを料理人として雇えるだけの財力と権力を見せつけて王家に……」
「クレア殿!? ちょっと勘違いをしてるようだが、私は決してそんなこと思ってないですわよ?」
「無礼講なんだから無理してお嬢様言葉使わなくていいんだぞ……ララティーナブフ」
「カズマ様? あまり調子にお乗りになると私の取り柄の一つである筋力を頭に使うことになりますわよ」
「ほら、脳筋なんだから無理すんなっていったあぁああ!?」
「……ふふ。ララティーナはいつも楽しそうな冒険仲間に囲まれているのですね」
アイリス様、そんなことにゃいですよ!?
<主人公ちゃん>
一先ず山は切り抜けた!
一時はカレーライスを白い服にこぼしてしまって「どうして白い服のときにこんな料理を出すんですかプンプン!」みたいな感じで死刑にされるかとヒヤヒヤしてたけどさすがに貴族や王族は食べ方がきれいで助かりました!
ちなみに普通に皆さんおかわりしたりパンにつけて食べたりして楽しんでたのでチーズカレーなんか提案してみたら喜んでました。
トッピングで卵とかいろいろ持ってきたので試してもらいましたが納豆だけは厨房でストップかけられました。
なんでも「腐った豆を食わせる馬鹿がどこにいる!?」とのことで、私からしたらチーズだって腐ってますしおすし。
おいしいのになと密かに残念だったのはここだけの話。
みんなおいしいもの食べて幸せになったところで私はお暇しましょうかね……
「師匠! 師匠~! 大変なことになりました!! か、かか、カズマが王女に誘拐されたのです!!」
「めぐみん落ち着け! きっとカズマは大丈夫だ。たとえ多少無礼を働いたとしても打ち首にはならない……はずだ」
「カズマさんってばロリマさんだから王女様に裸のお付き合いとかいって一緒にお風呂入ったりして……」
「あわわわわ……」
「おいアクア! 頼むから不安になるようなことを言わないでくれ!」
どうやら私は帰れないらしい。
****
「あの男は何をやらかすかわからん! 王都までテレポートしてくれる業者を伝手を使って探してすぐ向かうからナナシは先に王都にテレポートしてカズマがやらかさないか見張っててくれないか! 頼む!!」
と、ダクネスちゃんにお願いされて一足先にテレポートで王都に向かった私。
ひとまずクレアという変態付き人にカレーを作りに来たと伝えてくれと門番の人にお願いしたら早速飛び出てきた。
「早っ!? もしやテレポートを自身で使えるのか!?」
「ランダムテレポートで来た」
「……?」
「とりあえずカズマ殿が迷惑をかけていないか監視を頼むとダスティネス嬢から……」
「あ、ああ、なるほどな! できれば今すぐ奴を引き取ってほしいものだが如何せん今まで我が儘を言ってこなかったアイリス様の望みだからな……。ひとまずどうぞ中へ」
「かたじけない」
そう言って久しぶりの王城の中を懐かしいなぁと思いながらクレアさんの後ろをついて行く。
べ、別にクリスさんと怪盗ごっこして楽しんでたわけじゃないんだからね!?
調査して危険物がないか確かめて一部回収しただけなんだから!
そうこうしている間にアイリスちゃんとカズマ君が猫は火を噴くかどうかの議論をしている部屋に到着した。
「失礼し……」
「世の中広いんだ、火を噴く猫の一匹や二匹いてもおかしくはないだろ!?」
「お兄様は嘘つきです! さすがに私でも騙されませんからね!」
「失r……」
「でもサンマは畑でとれるんだからな?」
「それも嘘ですよね!? 魚は海とか川とかでとれるはずです! だって海の幸とか川魚とか言うのに……」
「失礼するぞ!!」
「あ、クレア! 聞いてくださいお兄様ったらサンマが畑でとれるとかおかしなことを……!」
「アイリス様! あの冒険者をお兄様などと呼ばないでください! それにサンマは畑でとれますから!」
「嘘ですよね!?」
「ちなみに炎を吐く生物は猫ではない」
「そ、それはそうですよね、さすがに……」
ちょっとほっとするアイリスちゃん。
一方カズマくんは本当なのに……と信じてもらえなくて落ち込んでいる。
ちょむすけ≠猫だからね。
そもそもきめらみたいに背中に羽を付け加えたわけでもないのに生えてるんだからその時点で猫ではない。
「ていうかどうしてナナシさんが?」
「ダスティネス嬢に汝がやらかさないか見ていてくれと言われてな……」
「俺は子供か何かか」
「某からすれば大体の人は子よのう」
「あの、料理人の人? 見栄を張りたい気持ちは私もわかりますが嘘はいけないですよ」
「アイリス。この人俺のパーティーにいた魔法使いの教師してたらしいぞ?」
「!?!? そんな! 私と同じくらいの子がすごくお料理上手で驚いてましたのに……!」
私、そんなに幼く見えるのかな……
ちょっぴりショックです
基本土日に更新頑張るます!
次回
魔王軍襲来!?
平和な日常が崩れ去るのはとても早かった。
辺境のアクセルの街ではないこの場所は常に魔王軍との熾烈な争いをしている。
Q.そんなとき中二病ならどうする?
A.暴れるぜ、ヒャッハー☆
どこまで続き見たい?
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二期(~原作4巻)ハンス
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紅伝説(原作5巻)vsシルビア
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紅伝説(魔王討伐√)
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三期(~原作?巻)
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紅の宿命(原作9巻)vsウォルバク
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紅の宿命(魔王討伐√)
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最終巻(魔王討伐√)