魔力暴走を起こした主人公ちゃん。
富(金と家)、地位(尻に敷かれ)、名声(ポーション)、この世のすべてを失った男、貧乏王、ひょいざぶろー。
憧れの人に娶られそうになった幼女めぐみん。
激おこ般若のゆいゆい。
それとは関係ない貧乏店主のモンスター退治活躍談と明かされる黒歴史。
今回はどうなる!? ……みたいな話です
<主人公ちゃん>
さてさて、やって参りました! 私の私による私のための建築をするときが!
基本的に紅魔族とは馬が合う私なので私の欲望をさらけ出すジャパニーズニンジャ屋敷とか、様々な隠し扉とか、侵入者に対する数々の罠とか、そしてその敵を滅ぼすための魔王の椅子とか、次々に沸き上がるイメージを現実のものへ!
趣味(中二病)と実益(完璧な防犯セキュリティ対策)を兼ね備えた建築を心がけましょう!
あ、それはそうと、仮の家をさっさと建ててしまいましょう。
めぐみん家(仮)の~三分クッキング~(料理ではなく建築です)
(♬~ テレッ テッテッテッテ テレレッ ……)
まず用意するのは、木のブロックですね!
それを重ねて……
……できたのがこちらとなります!
見事に四角形の家ですね!
と言うわけでできたのは豆腐でした! また次週~!
~終~
と言うわけでね、今度はちゃんと母屋を作っていきましょう。
ちなみに建築は任せたとはひょいざぶろーさんから一任されています。
ふふ、ふへへ……私の望む最強の家を作ってやるぜ!
<めぐみん>
「おとーさん!」
「どうしためぐみん」
「私たちのおうち、新しくなるのです?」
「おう、そうだぞ」
「それじゃあもう夏は変な虫が家に入ってこないし、冬は風が隙間から入ってこないですか?」
「……どうだろな」
「私、確認してきます!」
「気をつけていくのよ~! 迷惑だけはかけないようにね~!」
「は~い」
私はこの立方体のダサい家(仮)を飛び出し、偵察にいくことにした。
この仮拠点だけならまだしも母屋までダサいのは勘弁してもらいたいから、もしソレガシさんに建築センスがないなら私が口を出す予定だ。
と息巻いていたのですが……
「もう、いつもの家ができてる……いや、元通りに直ってる?」
「おや、めぐみん。どうかしたのかい?」
「あ、あの、ソレガシさん? いくら何でも早すぎませんか? それに、その……」
「ああ、皆までいわなくてもわかっているよ。せっかく新しく家を建てるのに前の家と何も変わらないじゃないか……と思ってるんだろう?」
「え、ええ……。さすがにオンボロのままじゃないですよね……? さすがに新しい家で隙間風が入ってきたら悲しいです」
「そこは抜かりなく。表の建築はかつての面影をそのまま、新築同然の快適さを実現させてもらったよ」
「それなら、まあ……」
なんだ、ガッカリです……
もちろん自分が建築に介入できなかったことに対してもですが、それ以上にかっこいい家を作ってほしかったのに……
……ってちょっと待ってください?
「今、表と言いましたか?」
「……ふっ。勘のいいガキは嫌いじゃない」
「まさか、まさかですよね!? その思わせぶりな発言は裏があると期待してもいいのですよね!?」
「どうかな? 期待に添えてるといいが……。とりあえずこのスイッチを押してみるといい」
「ふぉおおおぉぉおお……!!」
押すと一体何が起こるというのですか!?
興奮が収まらないまま私の手に預けられたスイッチを押す。
ズズズズズ…………
そんな低い地鳴りのような音とともに家が絡繰りのように複雑な動きを経てまるで東洋の城のような立派な建造物へと変化していった。
「どうだろうか?」
「ふぉおおおぉぉおお……!! どうだろうかじゃありませんよ!? さいっっっこーーーです!! 変形する家も、その過程もかっこいいです!!」
「ふふふ、よろこんでくれてみたいでよかったよ。……だが」
「だが?」
「この家はまだ違う形態が隠されていると言ったら?」
「キャーーーーッッ!!」
なんと、二段構えですか!?
もうなんなんですかこの人は!! 最高すぎます!!
「二回連続で押すと、地下が地上に、地上が地下へと入れ替わる」
私は「二回連続で押す」聞こえた瞬間、反射的な早さで言われるがままボタンを二度押す。
すると家が空中へ飛び出し、地下が露わになったかと思うと、重々しく反転してまるでそびえ立つダンジョンのような重々しい見た目へと変化したのだ!
「さながら叛逆の摩天楼と言ったところか?」
「かっこいい……ナニガシさん! 凄すぎます~!!」
「ちなみに部屋の使い道は今のところ考えていないが、秘密の隠し部屋など作って秘密裏のもありか……。それと内装はまだ決まっていないのだが……罠の設置とか、もしよければ一緒にどうだろうか?」
「私を連れて行ってくれるのですか!?」
「それだけじゃない、君のアイディアも使おうじゃないか」
「ナニガシさん! いや、師匠と呼んでも!?」
「……好きにするといい。我が弟子?」
私の憧れの人。
一人は爆裂魔法の師匠。
もう一人は紅魔族より紅魔族らしいこの人だ!
<主人公ちゃん>
どんなことでもやるからには常に全身全霊全力なのが私だ。
徹底して私にできる私のための建築をしてみせる!
……と意気込んでいたら野生のロリっ娘が現れた!
私は機嫌良く、完成までほど遠いながらも外見だけはできあがったため誰かに見せたい欲求が抑えられず、見せつけたら……ロリっ娘が懐いた。
「師匠! こことかお宝が眠ってそうな雰囲気のところに転移トラップなどどうでしょう!」
「流石、いい目だ! ではアルカンレティアの教会送りにしよう!」
「うわぁ……なかなかえげつないトラップですね。よりにもよってあのアクシズ教の教会とは……死んでも浮かばれません」
「まあ死にはしないから良しとしようじゃないか! 次はここにアイアンメイデン(安全安心な拘束用トラップ)をつけて……。こっちの坂には大岩を転がそう!」
「おおっ、やっぱり師匠は古の時代から伝わる奥ゆかしいかっこよさを演出するのが得意ですね!」
メッチャ楽しい!
めぐみんの会話は一般的な中学生レベル(中二)以上の語彙と高い知能に裏付けられるひらめきによりトラップや装飾を一人でやるより楽しく感じる。
そうしてできた私たちの超大作とも言える家が「めぐみんと私の城~冬将軍風なトランスフォームとバベルの塔を埋めて~」だ!
ちなみにひょいざぶろー殿とゆいゆい殿にも城に変形するのを見せたら大好評で、自分の趣味だからタダで使ってくれと言ったら晩ご飯のすき焼き(肉は一人5枚までという大盤振る舞い。注:めぐみんの家にしてはありえない贅沢)に招待された。
ここに来て丁度1週間、いろいろあったけど楽しかったなぁ……
と感慨にふけっていたら家の扉が叩かれた音とほぼ同時に誰かの影が滑り込んできた
「ご、ごめんください! ウィズ魔道具店の店主です! ナナシさん! ナナシさんはいらっしゃいませんか!? ヘプッ!」
あ、こけた……
見覚えのあるそのアホ毛は私のところの店主だ。
「あら~、店主さん? どうしてこちらに?」
「す、すみません! 夜分に……。えっと、その……一週間前に私の代理ちゃんを使わせたのですがそれ以降連絡が途絶えて……。いつもなら少なくても週2、3回は帰ってきてくれるのに帰って来ないものですから……それともう砂糖水を舐めて飢えをしのぐ生活は耐えられないんです!」
それは結局ヒモの店主が……私のことを頼ってきたということか?
何かあっても大丈夫なように100万エリスをレジに突っ込んできたはずなんだけど……まさか!?
「店主よ……さすがに100万エリスを一瞬で溶かすとは思わなかったぞ? 一体何があった……」
「ナ、ナナシさん! 実はとってもいい商品を、幸運の壺をk……」
「もうよいっ!! 事情はわかった…………ひょいざぶろー殿、ゆいゆい殿。……すまないがこのカモられ店主もこの場に加えてやってもらえないだろうか? むろん肉は某と分け合うから気にせず……いや、今からとって参る! 席を外す故みんなで楽しくやっておいてくれ!」
<めぐみん>
そう言って部屋の外に出て行った……
と思ったら数秒後、ズンという大きな音が聞こえた。
「ただいま戻ったぞ!」
「い、いくら何でも早すぎやしませんか!?」
「敵感知とテレポートがあれば急所を一突きするのに時間はそうかかるまいて」
「ほお、これは立派なカモネギ奉行だ! でかしたぞ! 今なら娘との交際までなら許そうじゃないか! ……結婚は断固認めんがな!!」
「ええっ!? ナナシさん嫁ぐんですか!? おめでたいことですが私の生活的に考え直してくれませんか……?」
「いいえ! ぜひ結婚してくださいな! 顔もよくて強いお方は私は歓迎ですよ~。今ならこめっこちゃんもつけます! どうか安定な生活のために~」
「ちょ! 二人とも何を言ってるのですか!? 私はまだしもこめっこは……流石に駄目です、駄目ですよ!? ねえ師匠! 師匠? 師匠!? 何隅で指をいじってるんですか!? 聞こえないふりですか!? 師匠からもこの馬鹿な大人たちに何か言ってやってください!!」
今日も今日とて騒がしい夜。
だからこそ疲れるし、おかしいし、楽しいのだ。
次回!
主人公ちゃんプリズン(監獄)入り!?
今回も何かやらかしてしまったのか!?
それともなぜか貧乏人たちを養ってしまうといういらない才能のせいなのか!?
楽しい?監獄生活に目が離せません!
どこまで続き見たい?
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二期(~原作4巻)ハンス
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紅伝説(原作5巻)vsシルビア
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紅伝説(魔王討伐√)
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三期(~原作?巻)
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紅の宿命(原作9巻)vsウォルバク
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紅の宿命(魔王討伐√)
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最終巻(魔王討伐√)