私の中二心を『エクスプロージョン』ッッ!!   作:桃玉

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前回のあらすじ

銀髪仮面盗賊は団長:ナナシ 副団長:クリス 助手兼その他諸々:カズマ 新人:バニル(←NEW)で結婚式をぶち壊しに悪魔を呼び寄せ市民に危険が及ばないようにしました。

本当はこのまま地獄に二人共々自力で帰らせる予定だったけど突如、天命とも言える閃きが脳裏に迸る。

そうだ、爆裂しよう!


やっぱり我慢できなくてエクスプロージョンした

<カズマ>

 

「ねええ! さっきからずっと喋りかけてるのにうるせェ!! いこう!!ってしか言わないのは何なの!? もしかして助手君ってばRPGに出てくる正しい選択肢選ぶまでループする村人Aのふりでもしてるの!?」

 

「うるせェ!! いこう!!」

 

 

俺はたとえ相手がエリス様だとしても嫌なことをノーと言って断ることができるタイプの日本人だ。

さっきポロリとクリスがこぼした話によると今回の悪魔はバニルと同等らしい。

……うん、こういうときは戦略的にも弱いやつは人命救助、もとい、犯人確保とダクネスの略奪をするに限る。

それにアレ臭を追っているのは俺たちだけじゃない。

ダクネスを含めた結婚式会場にいた冒険者の9割近くが束となって追いかけ回している。(みんな大悪魔とは戦いたくないらしい)

 

 

「あ、あれ!? 急にあの悪徳貴族いなくなった!?」(冒険者R)

「おい、アレ臭はどこにいった!? さっき曲がり角に入っていったのを見たよな!?」(冒険者T)

「おいララティーナ! どこに行ったか見てないのか! お前が先頭だったろ!」(冒険者K)

「ラ、ララティーナって呼ぶんじゃにゃい!! そそれより銀髪仮面盗賊のお前! どこ行ったかわかんないのか!?」

 

「……あー、えっとだな。……ふ、団長の計画通りだ。ってことで俺たちはこの辺で」

「ちょ、助手君! 何勝手に離脱しようとしてるの!!」

 

 

ちっ、流石にダクネスの前から離脱したかったが無理があったか。

嫌な予感がするから早く帰りたいんだが?

というのも理由がある。

 

理由その一!

ダクネスは割と心晴れやかそうで俺の出る出番も大金を用意した意味もなくないか?(帰っていい理由+ダクネスに身バレしたくない)

その二!

この不可解な現象については心当たり、というか主にアクアの芸に既視感が。(アクシズ教がらみは碌なことない)

そしてその三!

何となくナナシがやらかしそうな予感……(身をもって体験しているからその辺の感覚が研ぎ澄まされている)

 

以上、この3つの理由により俺は帰りt……

 

 

「!? じょ、助手君! これを見越して……いや、団長の意図を察してここに冒険者を誘導して、騒ぎ立てることによって一般人を避難させたんだね! 流石だよ!」

「おお、(つわもの)どもを誘導していたか。やはり観衆は必要だ」

「これはこれは、大金をかき集めた必要がなくなり、現状貧弱すぎて逃げ出したいのに腹をくくるしかない哀れな冒険者。……ふむ、その怒りの悪感情も悪くはないが、やはり羞恥の悪感情のほうがいい」

 

 

目の前には主犯と大悪魔(1)。

追加で大悪魔(2)とナナシの登場だぁ……

 

あぁ……だからこうなる前に帰りたかったんだ。

 

 

 

 

 

<主人公ちゃん>

 

うん、やっぱり観客は多い方がいいよね!

それに種も仕掛けもない手品(マジック)より迫力と威力の魔法(マジック)の方が盛り上がると思うでしょ、異世界だし。

 

今回の活躍をめぐみんとゆんゆんとアクアさんに見せられないのは残念だけど代わりに他の人がいるから我慢しましょ!

 

 

「さて、汝、アレ臭ェ・バーネス・アルダープ。貴殿にはいくつかの選択肢がある。新人くんの提案で悪魔とともに地獄にて悠久の時を過ごす(歪んだ愛を育む)か、副団長の提案で生ある限り贖罪をし、魂を浄化した後(地獄の苦しみを味わった後)に天国へ追放されるか、それとも……」

「お、おい! マクスウェル! は、早くこいつらを! こいつらを倒してくれ!」

「……交渉決裂か。ではその首、貰い受けよう!」

 

 

やはり頭の悪い悪党は私の手のひらの上を思い通りに転がってくれる。

期待通り、マクスウェルに攻撃を仕掛けさせるようで。

 

 

「ひゅー、ひゅー、対価は? 対価はくれるのかいアルダープ?」

「そんなもの後で好きなだけくれてやるわ!」

「いくらでも! なら頑張るよぉ!」

「辻褄合わせの力、期待してもよいのだろうな?」

「ちょ、街中で戦闘押っ始める気か!?」

 

 

カズマ君が慌てなさってるけど大丈夫!

しっかり人に対しての安全管理は抜かりないよ!(なお、建物の被害などは考慮しないものとする)

というかカズマ君が避難誘導してくれたじゃない。

 

 

「では手始めに……落ちる雫を散らしめし、世界は水で覆われん。天より舞い降りし蒼き女神よ、その錫杖を振るいて世界を凍りつかせん! 霜の王。大いなる雪原の覇王。純白を纏い、一切の熱を刈り取る零の王。死を司りし冷たき王が凍てつかせん!『ウォータースプラッシュ』『アイシクルフィールド』『ブリザードストーム』」

 

 

と言う名のクリエイト・ウォーター(初級)とフリーズガスト(中級)とトルネード(上級)の混合魔法。

水滴を散りばめ、一気に吸熱させることで肺までも凍てつく空間。

その水滴は細かい氷の粒となり嵐の中激しく不規則に飛び交い、鉄をも傷つかせ、仕舞には静電気による雷も。

まあそんな魔法を放てば普通無事ではあるまい。

 

だからダクネスさん?

嬉々として魔法をくらいに行こうとしないでください。

どうせお嬢様の場合軽傷で済んじゃうから。

 

ま、まあ気を取り直して!

周りの冒険者たちが凍えながら逃げる中口々に「どんな上級魔法だ!?」って言うのを聞いて心が満ち満ちていく~!

やっぱり魔力操作は最高ですね!

……っとそんなことしてると霧の中からインフェルノが飛んでくる。

とりあえず拳で打ち消しとこ。

 

 

「ふむ、やはり手応えなしか。流石に大悪魔に対してさっきの魔法は威力弱めすぎたか?」

「何が『ふむ』だ十分強力だわ! てかあんな強烈な魔法使ったのに効き目ないじゃないか!」

「まだいたんだ、助手と副団長」

「何だよそのうっすい反応!? あんなの勝ち目ない……わけないよな? どーせナナシのことだ、初級魔法とか変な理論使って打ち出して魔力全然減ってないとかだろ? というか街への被害考慮してるとかお前らしくないな……。あ、いや、この調子でおねがいしゃす! ほんとマジで……」

「助手君が私より解り手になってる気がするのは気のせいじゃないよね!? 君たちってそんなに仲良かったっけ?」

「仲がいいかはさておき、これでも土壇場での付き合いは長いんだ。嫌でもわかる……」(遠い目)

「そ、そっかぁ……そうだよね。君も本当に苦労してると思うよ。……というか新人君はどこ行ったのかな?」

 

 

やった、カズマ君と以心伝心だね!

それとバニルはそこら辺で透明になってニヤニヤしながらいるから変なこと言わない方がいいと思うよ?

 

 

「ふむ、助手よ」

「はいはい助手です」

「あの悪魔は確率操作みたいなことをして辻褄を合わせ、現象を秘匿したり顕現させたりするのだが……」

 

「……つまり?」

「攻撃が勝手に逸れる故一切のダメージを与えられん。大悪魔故に防御力も並々ならん。先ほどのような生半可な範囲魔法では効果もなし。爆裂魔法なら威力と範囲ともに十分で避け切れまいと思うが……」

「撃つなよ?」

「……」

「振りじゃねぇから!」

「では、どうすればいいかは任せるぞ?」

「……はああああ」(クソでか溜め息)

 

……ねえカズマ君、何でそんなに大きなため息つくの?

そこは「しょうがねぇなああ!!」って言って何とかしてくれるところでしょ!

 

 

「わかったよ……。俺が何とか誘導するから爆裂魔法でも何でも撃ってくれ!!」

「やはり逆境こそチャンスとは真理か」

「紅魔族みたいなこと言ってる場合か! 俺のことしっかり守ってくれよ!」

「無論だ」

 

 

 

 

 

<ダクネス>

 

……もしかしてだけど。

銀髪仮面盗賊の団長ってナナシさんか?

身長など、身体的特徴が一部似通っているが、いや、まさかそんなことは……

でもさっきの大魔法は彼女のようなものにしか……

 

……後で問いただそう。

 

それにしてもアクアとめぐみんはともかく、カズマは全然来ないな……

い、いや、別に寂しいだなんて思ってないぞ?

 

そんなこと思ってると目の前の凍てつく嵐が止む。

冬の空気と霜が針状に生える地面、それから後頭部が抉れ背面だけボロボロになった悪魔と無傷のアレ臭の姿。

地面に伏せて守ったのだろうか。

それにしても傷が少ないように見える。

まさか私以上の防御だとでもいうのか!?

 

自分のアイデンティティの危機に冷静さを失いかけていると銀髪仮面盗賊の助手と呼ばれていた奴が声を上げる。

 

 

「おい、アレ臭!」

「だ、誰が何臭いかというのか!! 不敬、不敬だッ!!」

「うっわ、唾飛ばしながら怒鳴り散らかして……そんなことしてっから臭いんだ!」

「ぅおのれぇぇええ!! マクスウェル! あいつ! あいつだけは絶対許しておけん! 誰よりも早く殺すんだ!」

「おっと、そんなあっさり選択して、間違っちゃいないかい! ここにある袋の中身は何だと思う?」

「黙れぇえぃ!! そんなんどうだっていいわ!」

「例えば20億エリスが入ってるって言ってもか! ほしけりゃ捕まえてみな豚のおっさん!」

 

 

えっ……

その金額は我がダスティネス家が抱えていた借金と同じでその金を持っている人と言えば……

 

思わず目を見開くと逃走する助手。

そして金にがめついアレ臭は「捕まえろ! 金を奪ってワシ自ら殺してやるッ!」と言ってその後を悪魔に抱えられながら追いかける。

 

 

……私が驚喜で呆然としている中、街の外まで追いかけていったのだろうか。

アクセルの街の風物詩が聞こえてきて、この悪魔との戦いに終止符を打ったことを伝えた。




次回こそ!

アレ臭の行方だったり、アイリスのところに挨拶しに行ったり、ゼル帝が孵化したり、アイリスに成り代わったり、ゼル帝がリヴァイアサンと格闘したり……

次回こそ 書きたいけれど どうなるか 書き終えれるか 一切不明
作者心の句

きりが良いので……

  • ここで終わります
  • 紅の宿命まで書いてみて
  • 外伝や番外を書いてみて
  • 小説17巻まで書けや!
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