閻魔あいちゃんの笑顔が見たい   作:アラウンドブルー

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 塩結びさん、☆9ありがとうございます。


 地獄少女なのに初めて00:00に投稿した……

 独自解釈で溢れているのでご注意を。


地獄少年-其之弐

 

 今回の仕事がただの復讐依頼じゃないと分かった時、とっさに対策を講じられて良かった。

 

 控え室が展開され、あの少年【ジル・ドゥ・ロンフェール】が視えたとき、俺はお嬢に念話をした。

 

 内容は、『戦闘になる場合、俺だけはすぐに召喚しないでくれ』というもの。今の俺は白藁人形形態で、一目連と骨女と共にお嬢の懐に入れられているからね。

 

 ジルという少年は見覚えがあった。テレビ番組で超能力者として紹介されていたが、他のタレントと違い明らかに真に迫っていたからだ。

 

 それが卓越した演技という線もあったが、もしかしたら俺と同じ転生者で能力を持っているのでは? と疑っていたから覚えていた。

 

 そんな彼がわざわざお嬢を呼び出したとなると、単なる依頼で無いのは想像するに易い。

 

 万が一戦闘になった場合、お嬢は手出しはしないだろう。代わりに俺たちが相手をすることになるであろうが、一目連と骨女にそこまでの戦闘力は無い。

 

 無論、一般人やこの前相手にした蔦の怪物程度なら軽くノせるが、今回はハッキリとした意思を持つ超能力者。実力次第ではどうなるか分からない。

 

 輪入道なら腕っ節が強く、火炎入道としての炎を操る力がある。なんなら牛車形態になってひき逃げアタックという手もありだ。

 

 だが、そんな彼は現在黒藁人形となり仮契約状態。未契約なら変身は自在だが、仮契約がなされている現状だと本契約が締結されるか破棄されない限り自分から変身は解けない。

 

 と、3人の戦闘力の分析を軽くしたが、そもそも俺たちは妖怪であるから死にはしないし、お嬢との契約による結びつきがあるから再起は可能だ。

 

 だが念の為、もしものことを想定して相手の不意を付けるようにした方が良いだろうと考えた。

 

 幸い、俺の手数は多い。専門分野では3人に劣るが、総合力なら結構あると自負している。

 

 そういった考えの元、お嬢に伝えると了承してくれた。

 

 しかし、流石に一瞬で一目連と骨女が戦闘不能にさせられたのは予想外。相手の力は相当なものだと認識した。

 

 今すぐに出ていきたい気持ちを抑えつつ、彼がお嬢に語り聞かせている話に耳を傾ける。

 

 

『僕は生まれながらの能力者さ』

 

『それに気づいた両親が怖がって僕を殺した。だが僕は地獄から戻ってきた』

 

『そして』

 

 

 ん? ちょい待て。コイツこっちに転移してきてめっちゃお嬢に近づいてるじゃないか。しかも気取りやがって、指をお嬢の顎に当ててクイっと……ゆ、許せん。

 

 許せんが、まだ耐えるぞ。

 

 

『僕は実の両親を地獄に落とした』

 

 

 スタジオの飾りでしかないはずの扉が開き、その先には激しい炎が燃え盛っている。さながら地獄の業火だ。彼が地獄で見た光景が映し出されているのだろう。

 

 

『幼かった僕は能力をもてあまし、周囲を混乱させていたから仕方がなかったのかもしれない』

 

『もう少し大人だったら、両親がやった事は理解できたのかもしれない』

 

 

 彼の語り口は自慢話をしているようで、どこか懺悔をしているような、寂しい感じを受ける。

 

 

 受けるが……

 

 

 コイツ……お嬢が何もしないのをいいことに、お嬢へのアプローチがエスカレートしてやがる……!! 

 

 なに顎を撫でてるんだよ、お嬢はドールじゃないんだぞ! 

 

 もう我慢しなくていいよな? そろそろ堪忍袋の緒切れちゃうぞ俺。

 

 

『それでもやったよ。証拠が一切残らない完全殺人』

 

『僕の一家惨殺を』

 

 

 その綺麗な顔を近付けるな! お嬢も少しは抵抗してよ! なんてことを思っていると、お嬢から伝わってくる気配の感覚が変わる。

 

 なんだ? コイツの言っていることに感化でもされたのか? 

 

 

『復讐を正当化しようとは思わない。この能力のせいで辛い思いばかりをしてきた。僕が他人を地獄に落とすのは、憎しみで自分の気持ちを制御できないときだって君ならわかるだろ?』

 

 

 彼の語気が強くなり、ついにはお嬢の顔を掴み始めた。それと同時にお嬢から感じる妙な気配も強まってきた。

 

 重圧、とでも言えばいいのだろうか。彼は感じていないようだが、俺はお嬢の懐に入っているからか強く圧迫されるような感覚を受けている。

 

 お嬢がうんともすんとも言わない事に痺れを切らしたジルが、とうとう手を出そうとした。流石にそれは見過ごせない。

 

 能力が発動される前の予備動作の間に、仕掛ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 何も応えない閻魔あいに業を煮やしたジルは、右腕を前へ延ばし、念力を発動しようとする。

 

 この力で閻魔あいはさながらピンボールのように壁に叩きつけられることだろう。その後のプランも彼の中で出来上がっている。

 

 これから展開される光景を思い浮かべてほくそ笑み、それは実行される────────

 

 

 

 はずだった。

 

 

 

 ヒュンと、空気を斬るような音がした。

 

 続けてゴトリと、重いものが落ちる音がした。

 

 

「え」

 

 

 急に起きた事態にジルは理解が追いつかず、間の抜けた声を上げてしまう。何故かバランスが取れなくなり思わず尻もちを着いてしまった。

 

 そして今何が起こっているのかようやく気づき、それを合図に脳を焼くような痛みがやってきた。

 

 

「─────アアアアアァァァァァッ!!??」

 

 

 床に自分の右上腕が転がっていた。

 

 切断面からは血が溢れ出て、凄まじい激痛が彼を襲っている。

 

 その様子を閻魔あいは顔色一つ変えずに眺めている。

 

 

「あああ! ああああああ!! ……ぐっ、うぅ……! お前……! 何を……!!」

 

 

 青ざめ、動悸が荒くなったジルは今にも射殺さんとばかりにあいを睨みつけ、唸るように尋ねる。

 

 だが、

 

 

「……私は何もしてないわ。それに、何も起こってない」

 

「ハァー……! ハァー…………!! 何を……! 言って────────は?」

 

 

 そう、何も起こっていなかった。腕は切断されておらず、血の一滴も垂れていない。

 

 だがあの凄まじい激痛は確かに本物。気持ちの悪い汗が全身から溢れ出ている。

 

「こ、これは……一体…………?」

 

「幻覚だよ」

 

 

 ジルの背後から返事があった。

 

 何者かに背後を取られていることに気づき、彼は急ぎ振り返る。

 

 

「……なんだ? 誰だ、お前は? それに、幻覚だと?」

 

 

 最大の警戒をしながらそう尋ねる。

 

 

「俺は大天狗。今磔にされている2人と同じくお嬢の使い魔だ。もちろん今のはお前が見た幻覚に過ぎない。腕、着いてるでしょ?」

 

 

 大天狗はあっけらかんと答えた。

 

 

「幻、覚……? アレが…………? バカな!」

 

 

 ジルは狼狽える。なぜなら彼の得意とする超能力は幻覚を見せることだからだ。

 

 今も怯え縮こまっているワタナベにも前の生放送時に能力を使い、インチキであると認めさせた。

 

 数時間前取材に来た柴田一には、(はじめ)自身の記憶を活用して幻覚を見せた。

 

 使い勝手が良く、副次効果として他者の記憶も覗き見れる幻覚能力は彼のお気に入りであり得意分野。

 

 だが先程体験した、そこにあるはずのものが無くなってしまう感覚。バランスが取れなくなり姿勢を崩してしまう感覚。遅れてやってくる凄まじい激痛。

 

 全てが本物だった。

 

 あれほどの、五感全てに作用し現実と地続きだと完璧に錯覚させる幻覚を自分も見せられるか? と問われると…………

 

 そんなジルに対し大天狗は投げやりに答える。

 

 

「ん〜……なら、実際に切ったけどすぐに治したとか、時間を巻き戻して元通りにした、とかでも良いよ」

 

「────なんだそれは貴様……ふざけるな!!」

 

 

 馬鹿にされていると感じたジルは激昂し、全力で大天狗に向けて念力を使用する。

 

 

「な、なにっ……!?」

 

 

 念力に囚われた大天狗は

 

 

「ガッ!!??」

 

 

 ジルの気が済むまで

 

 

「グガッ!?」

 

 

 何度も

 

 

「ゴハッ」

 

 

 何度も

 

 

「カハッ…………」

 

 

 壁に叩きつけられた。

 

 

「大天狗!!」

 

「くそッ!」

 

 

 骨女と一目連が声を上げるが磔にされたままで動けない。

 

 そんな2人を後目に、ジルは大天狗を尚も壁に叩きつける。

 

 

「ハッ! さっきの威勢はどこに行った! 先程は驚かされたが、所詮はこの程度かっ! だがこんなもので済むと思うなよ……お楽しみはここからだ!」

 

 

 身体の自由を奪われ、幾度となく壁に叩きつけられた大天狗はぐったりとした様子になった。それを見て満足したジルは能力で用意した、扉の開いたアイアン・メイデンに大天狗を押し込んだ。

 

 

 

【アイアン・メイデン】

 

 中世ヨーロッパの処刑器具の一つ。中が空洞になっている人形で、全面が開くようになっている。扉からは内部に向かって長い釘が伸びている。その扉を閉めることで、中に入ったものを処刑するという仕組みだ。

 

 

 

 ジルの用意したアイアン・メイデンは頭頂部からつま先までビッシリと無数の釘が伸びている。さながら、針地獄。

 

 扉が閉められてしまえばいくら死ぬ事の無い妖怪と言えど、凄惨なことになるのは目に見えているだろう。

 

 

「さあ、閻魔あいとその使い魔よ! 君たちのお仲間を、最も残酷な方法で処刑してあげよう!」

 

 

 そう言って大天狗が入ったアイアン・メイデンの扉を閉めてしまう。悲鳴は聞こえてこないが、隙間から血が滴る。

 

 

「フフフフ……! さあ、フィナーレだ!」

 

 

 ジルがマジックショーのように指を鳴らすと、たちまちアイアン・メイデンは炎に包まれてしまった。

 

 

「ハハハハッ! その処刑道具と共に地獄へ行くがいい!」

 

「そんな……」

 

「大天狗が……」

 

 

 骨女と一目連は未だ燃え続けるアイアン・メイデンから目を離せずに絶句。

 

 エスパー☆ワタナベは大天狗が叩きつけられている時から頭を抱えて怯え縮こまっている。

 

 ジルは高笑いを続けている。

 

 しかし、閻魔あいだけは一切動じていない。

 

 ジルはひとしきり笑った後、あいに向けて口を開く。

 

 

「……さて、とんだ邪魔が入ってしまったね、閻魔あい。次は君だよ」

 

「……何の」

 

「何のって……ハッ! お仲間が1人死んだというのになんとも思わないのか君は。薄情者め」

 

「……何を言っているの」

 

「?」

 

「あなたは何もしていないわ」

 

 

 閻魔あいにそう告げられ、一瞬固まるジル。

 

 

「な、何を。だって、先程お前の仲間を燃やして……!?」

 

 

 大天狗を処刑した方へ目を向けると、そこには未だ燃え続けているはずのアイアン・メイデンが無い。

 

 

 

 ────嫌な汗が吹き出す。

 

 

 

 

 一目連と骨女の方を見る。先程は動揺していたはずなのに、今は仲間が死んだショックを受けていない様子で枷を外そうとしている。

 

 ワタナベを見る。最初から変わらずただ怯えている。

 

 閻魔あいを見る。全く変わらず、ただそこに佇んでいる。

 

 

「これは、一体……」

 

「幻覚だよ」

 

 

 

 

 

 ────ゾッとした。

 

 

 

 

 

 声のする方へ振り向くと、無傷の大天狗が立っていた。

 

 

「は……?」

 

 

 今、コイツは何て言った? 

 

 

 

 

 幻覚? 

 

 

 

 

 

 さっきまでの全てが、幻覚? 

 

 

 そんな馬鹿な。確かに現実だったはずだ。

 

 

 アイツを叩きつけて、串刺しにして、燃やしたのは確かに僕の意思で行った。

 

 

 それが、幻覚だと? 

 

 

 燃やして殺したはずの男が平然としている。何故だ? 

 

 ────幻覚だからだ。

 

 いつ、どうやって自分に掛けた? 

 

 ────分からない。

 

 どこまでが現実で、どこからが幻覚だ? 

 

 ────分からない。

 

 今は? 

 

 ────分からない。

 

 奴が生きているから現実なのか? 

 

 ────分からない。

 

 それとも、まだ僕は見せられているのか? 

 

 ────分からない。

 

 

 分からない、分からない、分からない。

 

 

 

 

 

 ─────────分からない。

 

 

 

 

 

 超能力のエキスパートであるジルは、そもそも戦ってすらいなかったという事実の前に、完全に戦意を折られてしまったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 よおおおおおおおおおおし! 上手く行った! 

 

 ジルの口ぶりから察するに、彼はプライドが高いと判断した。

 

 Q.そんな相手をどうすれば戦闘不能にできるか? 

 A.より大きな力でねじ伏せる。

 

 これが手っ取り早いと考えたわけだ。脳筋とか言うな。

 

 無論、殺傷はしない。というかできない。俺が地獄に落ちてしまうからだ。

 

 じゃあどうするかと言うと、『最初から何もしていなかった、されていなかった』が効果的だろう。デ○ア○ロ視点でのG○Rを想像してみて欲しい。あれは絶望的だ。

 

 ただ幻を見せるだけ。しかしそれは発動の兆候を一切気取ることができず、五感全てが『これは現実である』と錯覚するレベルのもの。

 

 超能力の達人が何をされたか一切分からない、殺したはずが死んでいなかった、自分は何もしていなかった……なんてことを体験したら戦意喪失するだろうと考えたわけだ。

 

 ということで、お嬢に手を出す寸前で妖術を発動。

 

 後はジルがしようとすることに対応する幻覚を見せ続け、無事彼の中で俺が処刑されたところで妖術を解除。

 

 予想は的中。ジルはがっくりと膝を折り、戦意喪失している様子だ。

 

 磔にされている骨女と一目連の方へ向けて軽く手を振るう。すると二人の両腕両足を固定していた枷が外れる。

 

 

「悪いな、大天狗」

 

「それで? お嬢、アイツはどうするんだい」

 

 

 骨女が尋ねる。

 

 

「……糸は引かれてないから…………帰るよ」

 

「ちょっと待ってもらっていい?」

 

 

 意味ありげにジルを見ながらそう言うお嬢に待ったをかける。

 

 

「少し彼と話をしたいんだ」

 

「……わかった」

 

 

 お嬢が許可を出してくれたので、彼の方へ向かう。

 

 

「なあ、ジル・ドゥ・ロンフェール」

 

 

 未だ茫然自失の彼に話しかける。

 

 

「……なんだよ、まだ僕に用があるのか? 次は何だ? 歌でも唄わせる気か?」

 

 

 自暴自棄、と言っていいような態度で応答した。

 

 

「とりあえず、長いからジルって呼んでいい?」

 

「は?」

 

 

 突然の事でポカンとするジルだがそれに構わず質問する。

 

 

「なあジル。お前、なんでこんなことを企画したんだ?」

 

「……お前、話を聞いてなかったのか? さっき言っただろう。生死を賭けた地獄対決、テレビとネットで有名な者同士、どちらが上なのかハッキリさせたかっただけだ。もっとも、前哨戦で負けてしまった……いや、そもそも勝負すら始まっていなかったがね」

 

「本当にそれだけか?」

 

「……何が言いたい」

 

 

 先程お嬢に向けて語っていた自身の過去。その時の口ぶり。単なるバラエティ企画のためだけにお嬢を呼んだとは到底思えない。

 

 それに────

 

 

「────お前は、少しだけど俺と似ていた……と思う。だから何となく分かるんだ。そんなことのためだけにお嬢と接触しようとしたわけじゃないと」

 

 

 自身に宿った異能。それによる周囲との軋轢。孤独感。全部では無いが、少しだけ人間だった頃の俺と似ている。

 

 

「俺はさ、『周囲と自分は違う。どれだけ仲の良い者でも、親でさえも、真に分かり合えることは無い』そう思って生きていたんだ」

 

「それは……」

 

「それが、去年まで人間だった俺の話。実を言うと俺、別の世界の今から20年ほど未来から転生して来たんだ」

 

「……は? 転生?」

 

 

 ジルが目を丸くする。無理もないよな、別世界の未来人の転生者とか。突拍子が無さすぎる。

 

 

「地獄少女も地獄通信も、前の世界じゃ無かったんだぜ? それどころか、聞いた事のない地名や聞いた事のないメーカーがあったり、知っている場所に行ってみたら知らない建物が建ってたりもしてさ。

 なんていうか、地に足付けられていない感覚がずっとあったんだ。今世の両親だって、他人にしか見えなかった。怨んではいないし感謝はしている。ここまで育ててくれたし、良い人ではあったからね」

 

「このままずっと、精神的には孤独のままなんだろう。そんなことを頭の片隅に追いやりながら生きていたら……」

 

「……」

 

 

 じっと話を聞いているジル。

 

 

「ある日地獄に流された」

 

「………………は?」

 

 

 ジルはもう何度目か分からない『は?』を口にする。そんな彼を見て思わず苦笑してしまう。

 

 

「だよな! そういう反応になるよな。電車でオッサンの足踏んづけたらだぜ?」

 

「それは……酷いな」

 

 

 ジルは地獄に流された理由のくだらなさに呆れきって半笑いしている。

 

 

「でも地獄から拒絶されてしまってさ。なんやかんやでお嬢……閻魔あいの使い魔になって今に至るってわけだ」

 

「……君は、君を地獄に落としたその男を怨んでいないのか?」

 

 

 ジルが尋ねる。

 

 

「怨んでないよ。何故なら、それからなんだ。人間の頃に抱えていたモヤモヤ、浮いている感じが無くなったのは。やっと居場所を見つけたというか、真の仲間、友人……しっかりとこの世界に足をつけられたっていうか……孤独じゃなくなったんだ」

 

 

 いつの間にかジルは熱心に聞き入っている。それはきっと…………

 

 

「なあ、ジル」

 

 

 俺はそんな彼を見て、切り出す。

 

 

「お前がお嬢に接触しようとしたのは自分と同類……仲間が欲しかったんだろ? こうやってメディア露出しているのも、仲間が自分を見つけて欲しいと思ってのこと……違うか?」

 

 

 その言葉に、ジルの目は大きく見開かれた。

 





お読みいただきありがとうございました。

 高評価、お気に入り登録、ご感想よろしくお願いします。

 地獄少女VS地獄少年、出演されているゲスト声優がやたら豪華なんですよね。ちょろっとしか出ないADですら大物の方ですし。
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