チヨの幼馴染Tになれるなら、オワタ式ファイナルなんてなんぼのもんじゃい!   作:ansin

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チヨノオーの勝負服ってどんな基準で決められたのか…


勝負服がなんぼのもんじゃい!

 私の名前はサクラチヨノオー、この度トレーナーと正式契約を結んでデビューしたウマ娘です。

 

 私のトレーナーさんは小さい頃からの幼馴染でありますが、正直に申しますと…変わった人でした。その上、この学園一番であるチーム<リギル>所属の生徒会3人に喧嘩を売ったというのです。最初は不安でしたが、今では心の底から良かったと思っています。

 

 普段のトレーニングでは、効率のいい身体に気を使った方法で指導してくれて…そのおかげでメイクデビュー戦を勝利に収めることができました。普通のウマ娘だった自分が、まさか圧倒的な差でレースに勝つなんて思いもしませんでした。

 

 学園に登校し、教室に入ると…他のウマ娘が私を見る目が大分変わりました。というより目線を更に感じやすくなったと思います。

 

 「1着すごいじゃん!」「どんなトレーニングしてるの?」と、まだデビュー前や未勝利のウマ娘からそのような称賛の声が上がる一方、「まぐれでしょ?」などと不吉なことを言ってくれる娘もいます。

 そういったのは後に虐めに繋がる可能性があるので、トレーナーさんからは「何かあったら連絡してほしい」と念を押して言われました。

 

 それでも、例え誰からか悪口を言われても、今日の私はそんなことは気にしていませんでした…何故なら。

 

「チヨノオー、着いたぞ?」

「……ふぇ?」

 

 前言撤回。移動手段が車のせいで、嬉しさが半分になりそうです。

 

 今日トレーナーさんと一緒に来たのは、とある仕立て会社のチェーン店。

 ここに用があるとすれば、ただ一つ……G1レース用の私の"勝負服"です。

 

 デビュー戦勝利した際、私はジュニア級の中では大々的に報じられました。しかも3バ身差以上というとんでもない勝ち方。メディアでは黙るほうがおかしいほど、この数か月で注目の的になりつつあります。そんな中で決めた次のレースは…

 

「前哨戦の東スポを勝ったら…次、G1に出てみない?」

 

 トレーナーからそう言われ、私は希望を言いました。

 

「そしたら私、『朝日杯FS』がいいですっ!!」

 

 『朝日杯フューチュリティステークス』、芝1600mのマイル戦。

 もしもダービーを目指すなら、同じ中距離で芝2000mの『ホープフルステークス』が適しているように思えますが…。

 

「だって『朝日杯FS』は、マルゼンさんも勝利したレースですから!」

 

 熱意を彼に伝える。

 憧れの人のレースに出て、そして勝つ。それだけの理由…。

 逆を言えば、ここを乗り切らなければクラシック…ダービーに勝利することは難しい。

 

「…オーケー、なら朝日杯に向けて準備を進めるか!」

「…はい!!」

 

 そうと決まれば、色々準備を進まなければなりません。

 そんなこんなで、まずは勝負服を決めることになりました。

 

 ウマ娘たちがレースで着用する服。

 制服のようであったり、袖が伸びていたりと千差万別な…どちらかというならドレスに近いものかもしれない。人間の陸上競技ならば、ランニングシャツと短パンが主流。それに相当するスポーツであるにもかかわらず、一見すると、いかにも走りにくそうなものも多いです。

 

 それでも、私たちウマ娘は気にするどころか…「着ると不思議な力がわいてくる」とか。自分専用の勝負服は即ち、ウマ娘としての実力を認められた証であり名誉なことなのです。

 

「それでは早速、サクラチヨノオー様の勝負服の案についてですが…」

 

 こちらを待っていた女性スタッフさんに、早速勝負服の案が書かれた書類が私たちの前に出されます。トレーナーが「大方予想通りか…」とぼそっと呟きました。

 勝負服を決める際は、やはりそのウマ娘の異名や特徴で決めることがほとんどである。私の場合は、名前の"サクラ"から取ったのか、全体的でピンク色、和装の勝負服案が多くありました。

 

「こ、この中から私が着るんですよね?」

「そりゃそうだろ、お前の勝負服なんだから」

 

 トレーナーからそう突っ込まれると、私は手元の資料をマジマジと見つめる。

 う~ん迷います!どれも個性的で…そうだ、こういう時は。

 

「と、トレーナーさんはこの中で、どれが似合うと思いますか?」

 

 こういう時は他人の意見を参考してみようと、私は尋ねました。

 

「俺に尋ねるのか。う~ん…俺的にはこれが合うと思うんだけど…」

 

 彼女にコーデを頼まれて困っているような声で、トレーナーさんは一つの案に指をさす。

 胸と腰部分にあるよく目立つ白黒のリボン。振り袖に関しては肩と二の腕が完全に見えるほど、ひらひらとしたもの。制服と和服を足して割る2をした感じの服だ。

 私も候補に入れていたので、これにしてみよう。

 

「ところで、一つ気になっていることがあるんですが…」

「なんでしょうか?」

 

 ここでトレーナーさんがスタッフに質問をする。

 

 

 

 

「―――――――― この"下駄"って、どうにかできませんかね?」

 

 あまりにも素っ頓狂な質問に、私は目を丸くしてしまっていた。

 

「だってよ、"下駄"だぜ? いくら勝負服だからって、走りにくいんじゃないか?」

 

 私は呆気にとられてしまいましたが、見落としてた部分に再び考えさせられました。

 先ほども言った通り、ウマ娘の勝負服は人間(ヒト)から見れば異色と思われがちです。スポーツウェアに近い服ならばともかく、私のような着物なんて場違いにも程があると抵抗を感じてました。それでも…

 

「それでも…私は、この服で走りたいです…!」

 

 例え、外野からどんなことを言われても、この服で勝負したいと思い志願しました。

 

「わかった、じゃあこれでお願いします。それと、下駄の部分についてですが…」

 

 そんなこんなで勝負服に拘ること数時間、なかなか有意義な時間を過ごせました。アキュートさんには申し訳ないですけど、今度一緒に勝負服を決めるのに同行しようかな…。あんな服を親に見せる日が来たら…………………あっ。

 

「そういえばトレーナーさん。親に私たちがチームに入った報告しましたか?」

 

 私がその質問をした瞬間、この世の終わりのような絶望した顔を覗かせたのは言うまでもありませんでした…。




草履で走るアキツテイオーパイセン、ハンパない。

チヨノオーのルートは?

  • 天皇賞秋の変則三冠ルート
  • 菊花賞に挑戦ルート
  • 宝塚の人気上昇ルート
  • いっそのことティアラ路線
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