チヨの幼馴染Tになれるなら、オワタ式ファイナルなんてなんぼのもんじゃい!   作:ansin

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協力者(サポカ)集めがなんぼのもんじゃい!

 突然だが、皆は知っているだろうか?

 

 サポートカード。

 

 アプリ版「ウマ娘プリティーダービー」でウマ娘をプレイする際に必要な、育成を手助けするカードたちのことだ。

 

 これを使用することによって、得意な練習の数値を伸ばしたり、スキルを獲得あるいは必要なヒントをくれたりなど、育成を補助するカードたちだ。その能力は千差万別で、どんな練習をするかどんな育成方法をするかで全く違ってくる。

 

 大まかな能力などに関しては、その表紙に描かれているウマ娘たちが得意としている脚質とスキルに準じている。組み合わせは無限大で、上手く事が運べばとんでもないウマ娘が出来上がるのだ。

 

 ウマ娘たちの能力を見ることができる自分は、ひょっとして一緒に練習すればその分数値も上がるのではと考察した。確信はないが、一緒に練習することによってメリットがある。

 

 一つの理由としては、ライバルと競い合えるという闘争心を鍛えることができる。

 一人で細々と練習するよりも、複数人で練習したほうが精神的な負荷が減るからだ。一応チヨノオーにもそういう説明をしたので納得している。

 

「それで、どんな人と併走するんですか?」

「ある程度は絞っているよ、後は相手が乗ってくれるかどうかだが…」

 

 問題点の一つは、相手の気分次第による。まあトレーナーたちには事前に伝えている。全ての相手が上手くいくとは思えないが、とりあえず交渉が簡単なウマ娘から攻めることにした。…っと、早速見つけることができた。

 

 

・case1 ハルウララ

 

「えっ!?チヨノオーさんと併走してくれるの!?」

 

 最初に交渉したウマ娘、前世でも有名なあのハルウララだ。しかし、この子自体は練習相手にもってこいだ。本人も人懐っこいし、コミュニケーションも取りやすい。

 

「あぁ、君のダートの走りには目を見張るものがある。そのパワーと根性論をぜひとも学びたいのだが、いいだろうか?」

「うん!いいよ!」

 

 即答である。

 それと同時に、丁寧な営業リーマン顔負けのトークで引き入れたその光景に、チヨノオーは唖然としていた。

 

 

・case2 マチカネフクキタル

 

 トレセン学園の広場には、不思議な占い屋があるのをご存じだろうか?

 そこにはいつも相手を占っている店主"マチカネフクキタル"とお手伝いの"メイショウドトウ"がいる。

 

「早速だけど、チヨノオーの併走をお願いできないだろうか?」

「凶です!」

「オイコラ」

 

 いきなりそんな救いのないことを言うなよ。水晶玉をガン見して念じてるだけで、適当なことを言っているんじゃないのか…。

 

「そういう占いとかは抜きにして、空いた時間でもいいからお願いしたいんだ。それとも、俺たちと絡むのがそんなに不安要素だと?そこまで運に頼るのか?」

「ま、まあ、そちらを疑うつもりはありませんが、ケガとかもしものことが…」

 

 そこまでして運命とかに頼りたいのかマチフクは…

 

「そこまで言うなら、その運命ってやつをこっちで占ってやろうか?」

「「「えっ?」」」

 

 そういって取り出したのは、24枚のカード。それぞれが奇妙な絵柄で描かれている。そう、あの有名な某ゲームにも使用されている"アルカナ"占いだ。学生時代の文化祭で誰かがやっているのを見よう見まねでやっただけだが…。

 

 俺はカードをシャッフルし、もっともらしい手順でフクキタルにカードを引かせるよう占う。すると…

 

「おおう、出たのは"星"の正位置。意味は希望、願いが叶うn「引き受けましょう!!」」

 

 即答である。因みに、今度は自分も占ってほしいとチヨノオーにお願いされたが…まあちょっとした迷信だからな?深い意味ないからな?

 

・・・

 

 私はエアグルーヴ。トレセン学園の副会長を務めており、ルドルフ会長とブライアンと共にチーム"リギル"に所属している。自分にも他人にも厳しく、世間からはその姿勢から"女帝"と恐れられている。

 

 今は走りの調整はお休みし、生徒会副会長として校内を見回っているところだ。もし生徒内で困っていることがあるならば我ら生徒会は乗り出さなければならない。そうでなければ生徒会として示しがつかないからだ。それで全生徒が真面目かと思えばそうでもない。

 

 この学園は多種多様な個性のウマ娘も受け入れている。だが、その一線を越えた問題行動を起こす人やウマ娘にも目を光らせている。特に顕著なのは、スピカの破天荒ゴールドシップや怪しい実験を繰り返すアグネスタキオン…その他諸々と監視が必要な者はリストアップしているが…そのリストにまた新たな人物が加わった。

 

「唯我 強」…今年、トレセン学園のトレーナーとして入ってきた男だ。

 ただのトレーナーであったならばどんなに良かったと油断していたことが仇になった。その男は早速メンバー集めとセニアカーで校内を爆走したのが始まりだ。

 

 当然生徒会として厳重注意したが、こちらがリギルのメンバーだと知るや否や挑戦状を叩きつけ去っていったのは記憶に新しい。その後は低迷しているチーム"レグルス"を引き継ぎ見事と一発で二人のウマ娘のデビューを果たした。

 

 担当の腕が良かったのか、ウマ娘のポテンシャルが良かったのか…なんにせよ今のところ我々がまだ警戒に値しない新人チームだ。だがもし、彼らがこの先活躍し立ち向かう日が来るならば…

 

「!?」

 

 そう考えた時。ふと、少し先の景色を見て脚が止まった。

 

「あのトレーナー…それにあの集団は、ファインのSP!」

 

 その光景は複数の黒ずくめの集団、ファインモーションのSPが主人であるファインを守りながら唯我トレーナーと相対している。これから襲う…ということはない。あのSPは何があっても主人を最後まで守れるよう洗練されている。

 いくらあの男が強行突破したとしても、手を出すことは容易ではない。同時にファインモーションはエアグルーヴと同室の仲なのだ。

 

 アイルランドからの留学生で、朗らかで好奇心旺盛、社交的で礼儀正しいお嬢様。

お嬢様と言っても名門メジロ家すら比較にならない、アイルランドの王族出身という正真正銘のお姫様。今のように、常に専任のSP部隊に警護されている。

 

「…例のブツ(・・)は?」

「…ここにある」

「!」

 

 只ならぬ雰囲気を感じた私は物陰から彼らの様子を見る。ウマ娘として聴覚が優れているのが幸いか、何かしら意味深のある会話をしているようだ。ここで、男の方が持っていたジュラルミンケースを見せつけて、相手に開け口を見せるようにテーブルに置く。それにSP達は構えた…

 

「(まさか奴…!)」

 

 ファインモーションに危害を加えるつもりなのか、と緊張が走る。

 そうなったら同室の怒り以上にとんでもないことが脳裏に走る。アイルランドの留学生が事件に巻き込まれたと知ったら王族の親の怒りは有頂天に達し、外交問題まで発展してしまうのだ。ケースが開こうとしている。手遅れになる前に…!

 

「貴様、止せ―――」

 

 

「―― こちらが例の、"九州良いとこ詰め合わせラーメンセット" でございます」

「わぁあ、美味しそう♪」

 

 

「………………へっ??」

「「「「「!!」」」」」

 

 ケースが開けられたと同時に、両者からあまりにも想像とかけ離れた声を聴いてしまった私は物陰から飛び出したと同時に間抜けな声をあげてしまった。唐突な出来事にその場にいた全員が、今度はエアグルーヴの方に目線を向ける。

 

「あら、エアグルーヴさん…そんなところで何をしてるの?」

「そ、それは…その中に入っているものは、今なんと?」

 

 恐る恐る、ケースの中身を確認したいエアグルーヴ。よく見ると、中にあったのはラーメンの麵束複数と何かしらのカップラーメンが数種類入っていた。

 

「聞いてよエアグルーヴさん! こちらの唯我さん、私が以前から食べたいと思っていた手に入りにくいラーメンセット! 併走を条件に取り寄せてくれたのよ。この後一緒にどうかな?」

 

 ……… 失念していた。女帝である私が、同室の彼女の趣味を忘れていたとは。彼女が日本のラーメン文化好きであったことをすっかり忘れていた。

 

 経緯は不明だが日本のラーメン文化にいたく惚れ込んでおり、そのこだわりは食べるに飽き足らず一からこだわってラーメン作りに勤しむまでになっている。カップラーメンのクオリティに感激したり、学友の大食い対決での解説でさらっと「天地返し」等言葉を覚えていたり、挙句の果てには人当たりのよいゆるふわ系な彼女とは対照的な性格に思えるエアシャカールと仲が良く、一緒にラーメン屋めぐりをしたりしている。

 

「………………。」

 

 なんとも言えない空気が、この場を支配していた。そして要注意人物としてマークしていた男からひと言に…

 

「アンタ、俺が殿下に喧嘩売る度胸がある奴だと思ってるのか?」

「ま、紛らわしいわぁ!!たわけぇ!!!」

「なんだよおい!?」

 

 拳を振り上げ、赤面で女帝らしからぬ大声で追いかけていた。

チヨノオーのルートは?

  • 天皇賞秋の変則三冠ルート
  • 菊花賞に挑戦ルート
  • 宝塚の人気上昇ルート
  • いっそのことティアラ路線
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