どうやら、私は運良くオーブ戦で生き残ったが兄であるシン・アスカと生き別れコアガンダムのパイロットとして改造されたマユ・アスカに憑依したらしい。
思わず頭を抱える、これは不味い。下手したら元の物語に影響を与える事間違いなしの厄ネタ案件だ。
と言うか、本当にどうすればいいんだ?取り敢えず最優先はこの体の心臓の近くに埋め込まれた爆弾の切除手術を頼める人を探す事だけど、そこまでに行き着くのが難しすぎる。
一度、自分の現状を整理しよう。
まず、私の体とコアガンダムはザフトもしくはブルーコスモスに見つかったら終わるほどのブラックボックス。次に私の体の心臓の近くに爆弾が埋め込まれている。そして施設から脱出したものの、今の居場所も近くの国の場所も分からない。
「いやどうしろと……」
逃げるとしても、なんとかたどり着けそうなの必然的に中立であるオーブのような国へと向かうしかない、もしくは無人島だ。
しかも手持ちの食料はないから、余計急いで判断しないといけない。
コックピットの中で私の溜め息が大きく聞こえた、その時だ。機体のレーダーらしきモニターに反応があり赤い点が点滅している。
「熱源反応?……」
恐らくモビルスーツだろう、この際ザフトでも地球軍でもどっちでも良いからこの反応のある場所に行って話を聞くか。そう思いながらコアガンダムを立ち上がらせ砂を蹴って、宙を飛び反応のあった方向へと飛ぶ。
コアガンダムに搭載されたエヌジャマーキャンセラーのお陰か機体がほぼ無限に動かせるのはありがたい、何処かで補給とかしなくて済みそうだ。
その時だった、ガンダムSEEDのアニメから見て推測するに他モビルスーツとの通信機であると思われるモニターに光り文字が浮かび上がる。
【ミッション:オーブ連合首長国へと向かえ】
【タイムリミット00:07:00】
「は?」
なんだこれ?オーブに向かえ?それにタイムリミットが7分って……そもそもこれはなんだ?時間制限あり?これ制限以内に到着しなかったらどうなる?機体の爆発か、埋め込まれた爆弾の爆発か。
頭に浮かぶ様々な嫌な想像をしながらチラリと、私は足元のペダルを押し込む。熱源反応のあった方向へと進むコアガンダムIIの背中のバーニアが強く噴射され、コアガンダムIIが先ほどより加速する。何が起こるか分からない、それに早く島国……話せる人や医者がいる場所に行きたい。
「せめて、コアガンダムIIなんだから
コアガンダムIIになってから追加されてコアガンダムIIの盾兼飛行形態であるコアフライヤーへの変形の要となる武装だ。先程見たコアのファイルの情報では企画はされたけど製作まで至らなかったみたいだ……設計図はあるけど、作って貰えるような場所ってあるのかな?
そしてサブフライトシステム、宇宙で戦うモビルスーツが地上で戦うとモビルスーツの重さもあって、陸上戦が基本となるがモビルスーツの移動には歩行能力や推進材が問題点となる。そこで開発されたのが空中戦を行う際、背中にモビルスーツを乗せて飛行するフライトシステムだ。
例えるならジャスティスの背中のアレや百式やガンダムMk-Ⅱが乗っていた飛行機だ。
コアガンダムのサブフライトシステムだが、基本的に換装するアーマーがサブフライトシステムとして機能している形になっており、コアガンダムはこのアーマーへと換装する事で様々な力を発揮できる。
もしモビルスーツとの戦闘になるのなら、コアガンダムIIの状態じゃ恐らくは厳しい。ヒロトはアッザムリーダー等を使い、テクニカルな攻撃をしていたし。
まぁ、とにかくコアディフェンサーもしくはアーマーのサブフライトシステムがあれば高速で向かえるんだけど。
そう言えば戦闘だが、恐らく私は躊躇いがなく殺してしまう可能性がある。前に研究所を襲撃してきた奴らを殺そうと思い、すぐに躊躇ったのだが私の意思を持たずに体が勝手に動き引き金を引いていた。
どうにかこれを抑えられながら戦闘できたら良いのだけど。
そう思いながらコアガンダムで移動していると、恐らく熱源反応のあった島らしいものが見えた。少しだけど煙が上っているのが見えた気がする。
「確か、ここを……」
機体のメインカメラを操作して目の前のモニターに映っている映像を拡大する。そこには、煙をあげるズゴックのような見た目のモビルスーツと、ズゴックのようなモビルスーツ(名前忘れた)から離れた場所に青い羽を持つツインアイのガンダムが立っていた。
「よ、よりによってあの時ですか………」
そう、メインカメラが捉えたのは恐らくガンダムSEED DESTINYのストーリーにてラクス・クラインを暗殺するため向けられた謎の部隊に対して反撃するため、キラ・ヤマトが搭乗したフリーダムガンダムだ。それも差し向けられたモビルスーツ達を倒した後。
それにしても、あのズゴックみたいな奴に乗ってる人たちは凄くセリフ棒読みしてたな、あと『舞い降りる剣』と『よみがえる翼』のどちらもサブタイトルがかっこ良すぎて鳥肌が出たっけ?当時見ていて感じたことを思い出しているとメインカメラの熱源が増えた。
それもちょうどフリーダムガンダムの背後をとる形で。
メインカメラを見るに、フリーダムガンダムの背後、海から顔を出す形で手の爪?を構えている。まずい、このままだとフリーダムが倒される………訳ないか。てか、そもそもキラなら背後とられても気付いてそうだけど念のため。
取り敢えず持っていたコアスプレーガンをアッシュへ向けて構える……よりも緊急で無線繋げた方良くね?
確か、モビルスーツ同士で通信を繋げる方法……これか?モニター付近のボタンを操作する、体が覚えている限りならこれで良いはず、きちんと繋がったか分からないけど、繋がっていることを祈って私は口を開いた。
「後ろ!」
すると地上で佇んでいたフリーダムガンダムが地を蹴り飛び上がりながら背後のズゴックみたいなモビルスーツの武装をルプスビームライフルで全て撃ち抜いた。
わぁお、流石はスーパーコーディネーターだわ。対応が早すぎる。
取り敢えずキラが撃たれるような事がなくて良かったと思いつつモニターを見る。
【ミッション:オーブ連合首長国へと向かえ】
【タイムリミット00:04:08】
不味い、残りほぼ3分……。くっ、背に腹はかえられない。原作キャラと接触して話す事は極力したくなかったけど、これで私が死ぬとかは絶対に嫌だ。
「すいません、フリ……そこのモビルスーツのパイロットさん。聞こえますか?」
危ない、普通にフリーダムって言いそうになった。流石に此方の、カメラも映っているなら小さな子供がフリーダムっていう機体の名前とか知ってたら変だ。取り敢えず、とにかく返事が返ってくる事を祈るしかない。
賽は投げられた、後はキラの反応しだいだ………でも早く返してくれませんかね?こちとら生きるか死ぬかの瀬戸際かもしれないですけど!?
『先程の件、感謝します。貴方の所属は?』
「フリー。そして助けた代価として、オーブ連合首長国のある方向を教えて。早く行かないといけない」
『なんで、オーブに?』
【ミッション:オーブ連合首長国へと向かえ】
【タイムリミット00:03:02】
不味い不味い不味いタイムリミットが残り三分を切りそうだ。
「教えてほしい、早く!」
不安からか、そう叫ぶように頼むとフリーダムガンダムの腕が動きある方向へを指差した。
「ありがとうございました、失礼します!」
私はそう言って通信を切りコアガンダムIIをフリーダムガンダムの指差した方向へと進める。コアディフェンサーがあったらなぁ……と言う何度も感じた考えを置いておき足元のペダルを強く踏み込む。
「グッ!」
コアガンダムがいままで以上のスピードで飛行する。全開で噴かれるブースターから出されるスピードの反動と重力加速のせいか、シートベルトが体を締め付けて来て少し苦しい。せめてパイロットスーツとかヘルメットがあればなと思いながら、モニターを確認する。
【ミッション:オーブ連合首長国へと向かえ】
【タイムリミット00:01:08】
今のところ、目の前には海しか見えない。それにたかがモビルスーツの出せるスピードでオーブまで辿り着くなんて可能なのか?一応、コアガンダムII……いや、この機体『CoreーNext』なら可能かもしれないが、果たして残り一分で辿り着けるのか?
そんな不安を感じながらコアガンダムをとばしていると突如として画面右上、正確には制限時間が表示されていたモニターが消え目の前には大きな文字が表示された。
【オーブ連合首長国領域への侵入を確認】
【ミッションクリア:報酬を受け取ってください】
「なんとか、なった?」
突如として表記されたミッションクリアの表記に肩の力を抜いた私は、呆然としたままそう呟く。文面から考えるにオーブの島に上陸するのではなく、オーブ連合首長国の領域内に侵入する事が目標?だったのか。それにしても領域なんて久しぶりに聞いたな、たしか領空と領海があるんだっけ?
そんな事を考えながら私はモニターに突如として出現した白い点のある場所へと向かった。
???side
目の前には襲撃してきた敵モビルスーツ達の残骸が映っている。久しぶりとは言え、何とかラクス達を助けられたことに僕は安堵していた。
それにしても、このモビルスーツは一体……。
『後ろ!』
その時だった、突如として通信モニターからそんな切羽詰まったような焦った声が聞こえ急いで足元のペダルを踏み込み上昇しながら背後を確認すると先程倒したモビルスーツと同じ奴がいた。
「くっ!」
即座にルプスビームライフルの照準をモビルスーツの武装へと向けて構え、レバーの引き金を引く。モビルスーツの武装である両腕のクロー、頭部のミサイルポット、両脚部を破壊する。
油断していた、まだ潜んでいたモビルスーツがいるなんて。
そう言えば、さっきの通信は一体……。
その時、フリーダムのメインカメラが此方へと近付いて来る1機のモビルスーツを捉えた。そのモビルスーツは通常のモビルスーツより少し小さく、何より見慣れたツインアイのメインカメラを持つフリーダムやストライクに似た姿を持つガンダムだった。
『すいません、フリ……そこのモビルスーツのパイロットさん。聞こえますか?』
「まさか、子どもが乗ってるのか!?」
モニターこそ映っていないが通信から聞こえてきた声は、明らかに幼い子供の声だった。なぜ子供がモビルスーツに乗って?どこの所属なんだ?そんな疑問ばかりが浮かぶ。
「先程の件、感謝します。貴方の所属は?」
『フリー。そして助けた代価として、オーブ連合首長国のある方向を教えて。早く行かないといけない』
フリー?どこにも所属していないなんて可笑しい、だけどモビルスーツに所属を示すものが何処にもない。
それに、なんであのモビルスーツに乗っている子がオーブに?早く行かないといけない理由があるのか?まさか、オーブで何かが起こっているのか?
「なんで、オーブに?」
『教えてほしい、早く!』
切羽詰まった様子で話す相手のパイロットの声に僕はフリーダムの腕を操作してオーブのある方向を指差した。
『ありがとうございました、失礼します!』
すると、モビルスーツはとてつもないスピードでオーブのある方向へと飛んでいく。あのスピードなら体にかかるGはかなりのはず、子供なら負荷に耐えられるはずがない。
あのモビルスーツのパイロット、それも子供ですら急いで向かう程の事態がオーブに起こっているのか?
「急いでラクス達に伝えないと……」
続いてしまった
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