目を覚ますとポケモン(?)がいた件について。   作:さとう。

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ありがとうございます。
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Love & Peace



飯食ったら電話するか……

 

「ホゲータ、出てきて」

 

 Q&Aに書いてある通り、弟が指示を出す様にしてみると、確かにモンスターボールが開いて、中からホゲータが出てきてくれた。ラルトスは指示を出していないので出て来てはいない。

 基本的には、ボールから出るにはポケモンの意思が必要なのだと予想している。

 そうでなければ、最初アチャモが勝手に出てくる、なんて出来なかったはずだ。

 

「それじゃあホゲータ、戻って」

「ホゲッ!」

 

 すごく素直に言うことを聞いてくれてとても助かる。

 

 ボールを向けて、ボールから射出されるビームをホゲータに当てる。すると、最初にゲットした時と同じようにボールの中へ戻って行った。

 Q&Aでは遮蔽物があると戻すことが出来ないと記載されていたので念のため実験してみたところ、本当にボールに戻ってもらうことが出来なかった。

 ちなみに、この実験付き合ってもらったのはラルトスだ。ありがとうラルトス。

 

 これでボールへの出し入れも問題ないだろう。

 ここまではあまり問題らしい問題もないのは、幸運と言っても良のではなかろうか。

 では、次に何を確認すべきか。

 

「このバトルってやつかな?」

「それは……見たくなかったな」

 

 Q&Aを見ながら、次に知るべきことと思しきバトルについて確認する。

 面倒くさがりでゲームの戦闘が大嫌いな俺にとっては、あまり関わりたくない内容だ。某キング◯ムハー◯初代は特にラスボス戦がトラウマである。

 しかし、好き嫌いで放置するわけにもいくまいと文章を読んでいく。

 

「えっと、要はポケモンは技を繰り出して戦うと。で、覚えている技はポケステの手持ちから確認できる、か」

 

 更に、

 

「ポケモンを捕まえる時はバトルで敵を弱らせると捕まえやすい、ねぇ……」

 

 もし今後何らかの理由でポケモンを捕まえる必要があるとすれば、バトルは避けては通れないだろう。

 もちろん、アチャモ達の様にバトルを経ずとも良い場合もあるだろうが。

 捕まえる以外にも、ポケモンが襲ってきた場合には戦わざるをえない。

 

「タイプ相性っていうのも考える必要があるのか……覚えるのに時間かかりそうや」

「だな」

「それはそうと、時間大丈夫なんか?」

「あぁ……もう時間って、あ」

 

 Q&Aの確認、ホゲータとラルトスのゲット、ポケステで買い物等をしていたら、思いの外時間が経過していた。

 弟は大学があるのでここらで解散かと思ったが、

 

「休講の連絡来とった」

「じゃあアレやな、Q&Aとかトレーナーカードとか確認しといてもらおか」

「兄貴は?」

「夕飯の買い出し。お昼のお惣菜も買ってくるわ」

 

 弟は大学が休みになったので、推測通りインストールされていたポケステを確認してもらう事にした。

 俺は母から頼まれていた夕飯の用意があるので、そろそろ出かけることに。

 ちょっと疲れたのもあるし、流石に朝から刺激が強すぎたのだ。現実、見たく無い。

 自治体もまだ動いた様子はないし、良いだろう。

 

「了解。じゃあ、いってらっしゃい」

 

 

 

 

 

 

 財布とスマホと鍵と買い物袋と諸々用意していざお出かけだ。

 アチャモには一度ボールに戻ってもらって、ラルトスと共に着いてきてもらうことにしよう。2匹とも護衛である。

 

「チャ、モッ!」

 

 と思っていたら、どうやらアチャモはボールの中には入りたくないらしい。こやつ、モンスターボールからのビームを避けよるわ。ポケモンによって、ボールに入る事に好き嫌いがあるのだろうか。

 仕方がないので、自転車の前カゴに入れることにした。

 ボールに入らないと言うことはもうここしかないのだ。

 

「チャ〜モ〜♪」

 

 一応布をかぶってもらって、少しでも周りからは見えにくいようにしておいた。

 それでも非常に満足そうである。

 馴染みのない景色が好奇心を満たしてくれるからだろうか。だとすれば、しばらく一緒に暮らしていれば落ち着いてくるだろう。

 自転車を漕ぎ出すと、すぐに色々なポケモンを目撃することとなった。

 縞々の……狸か? 他には灰色の犬っぽいのに、小鳥と呼ぶには大きい鳥、紫色のネズミや、黄色いネズミもいる。町にもポケモンが出没していたのを見て、むざむざと現実を突きつけられた想いだ。

 ともかく、有事の際に動いてもらうため、アチャモとラルトスを連れてきたのは間違っていないはずだ。今はそれで良いだろう。きっと逃げることができるはず。

 それに、念のため購入したモンスターボールの残り2つともちゃんと持ってきている。

 周りに人がいないのを見計らって声をかけた。

 

「いざという時は頼むよ。アチャモ、ラルトス」

「チャモ!」

 

 返事をするアチャモ。

 気のせいかもしれないが、カバンの中のラルトスの入ったボールが揺れた気がした。

 

「それとアチャモ、お店の中にはそのままじゃ入れないから、後でちゃんとボールの中に入ってね」

「……チャモ」

 

 これは大丈夫なのだろうか? 

 

 不安になるやりとりはありつつも、そんなこんなで道中は特に何事もなく、いつも利用しているスーパーへと到着した。

 一応、到着直前の人目が少ない細い道で、アチャモはボールに入ってもらっている。

 変に情報を広めてしまうと、かえって混乱する可能性もあるだろうと考えている為だ。

 

「やっぱり少ないな」

 

 駐輪場にも駐車場にも殆ど停っておらず、人の気配もない。

 予想はしていたが、スーパーの利用客は非常に少ない様子だ。もしかすると出勤している店員もだろうか? 

 やはり、なるべく外に出ない様にしているのだろう。

 

 さて、それはそれとして晩御飯は何にしようか……生姜焼きで良いか。作るのも楽だし。キャベツはあるし、あとは味噌汁の具を適当に見繕ってと。

 お昼のお惣菜も俺と弟の分、適当に購入で良いだろう。

 ちゃっちゃと買うものをカゴに入れてレジへと移動。会計を済ませて袋に詰めると、早速帰宅だ。

 

 ……いやちょっと待てよ? 

 

 人に見られる危険性はあるが、少し寄り道をして、どんなポケモンがいるか探して帰るのも良いのではなかろうか。

 決して人前で戦ったり、捕まえたりはしない。

 図鑑でどんなポケモンがいるのかと言うのを確認する程度だ。

 そうと決まれば少し遠回りしよう。

 好奇心に駆られ、結局ポケモンを見て帰る事にした。

 

「すげぇな……なんか龍みたいなんもいるし」

 

 来る時は通らなかったが、遠回りをすれば川沿いを走ることもできる。水辺のポケモンを見ることができるのでは無いだろうかと考え、試しに来てみたのだ。

 すると、青く細長い、蛇または東洋の龍の様な姿のポケモンが川を泳いでいるの見ることが出来た。

 

「あっちには黄色いネズミも」

 

 行きしなにも見たポケモンだ。

 見た目は愛嬌がある感じだが、なかなか眩しいカラーリングの巨大ネズミの集団も確認された。

 彼らは一体なんというポケモンなのだろうか。

 こういう時は図鑑のスキャン機能だ。

 早速アプリを起動してスキャンをして確認した。

 

(あっちの青いのがハクリュウで、近くの亀っぽいのはゼニガメ。あそこの黄色いネズミはピカチュウで、ピカチュウに似たカラーリングのちっこいのはピチュー。それとあの飛んでる巨大な鳥はピジョンにスバメと)

 

 他にも一瞬、何か黒いのが通り過ぎていった気がするが、スキャンはできなかったので今は忘れるほかあるまい。

 それに、人目はほぼ無いが、買い物帰りでもあるのであまり長居するのもよく無いだろう。

 ある程度ポケモンを見れて満足したので帰路に着くと、行きしなと同じポケモン達を横目に帰宅となった。

 

 そして何事もなく家まで辿り着いた。戦闘にならなくて心から安堵する。

 こちらからちょっかいをかけなければ、手を出してこないポケモンが多いのだろうか。

 

「アチャモ、ラルトス、もうちょっとやからね……って、ん?」

 

 いつも置いてる場所に自転車を停めて鍵をかける。

 すると、1匹のポケモンが近寄ってきた。

 

「ミュ?」

 

 空飛ぶピンクの……ムー◯ン? 

 空を飛んでる? 

 羽があるわけでもないし、どうやって飛んでるんだい? 

 まあ今はいいか。箱が転送されてくるんだから、ポケモンだって翼が無くても飛ぶだろう……飛ぶのか……? 飛ぶのか……。

 近づいてきたのは、第一印象が空飛ぶピンクのムー◯ンだった。しかしムー◯ン程まるまるとしているわけではない。

 道中で見たピカチュウも可愛かったが、目の前のピンク色のも、不思議な感じの見た目ながらも可愛らしいと思った。

 

「またかわええのが来よったな……君はなんて言う子なんや?」

 

 話しかける様にして、ポケステの図鑑機能のスキャンを使い、ポケモンを確認する。

 図鑑には『ミュウ』と表示されていた。

 

「ほうほう、ミュウって言うんやね」

「ミュウッ!」

「ふぉっふぉっふぉ、愛い奴め」

 

 一先ず荷物はカゴに置いたまま、ミュウを撫で回してみる。

 独特な見た目ではあるが、なかなかに可愛い。

 こうしてみると、やはりポケモンは大きな危険では無い……いや、たまたま危険では無いポケモンが歩み寄ってきてくれたのだろう。

 まだポケモンがどれほどの種類存在しているのかはわからないが、中にはきっと危ないポケモンもいる。

 朝から接触したポケモンは皆、偶然人に友好的なポケモンばかりであった。そう考えた方が良いのかもしれない。

 

「ミュ〜?」

 

 ミュウは可愛い。

 少なくとも今この瞬間はそれで良いだろう。

 

「ミュウさんや、うちの子にならんかね?」

 

 ポケモンについてまだまだ何もわかっていない状況で増やすのは如何なものか。

 完全に冷静さを欠いた発言である。

 

「……ミュ〜」

 

 幸いと言うとか残念というか、ミュウは考える様な仕草の後、首を横に振った。

 振られてしまったようだ。

 どのみち、受け入れるならもうちょっとポケモンについて知る必要があるし、ポケモンフードかきのみを安定して得られる様にしないといけない。

 もしこの状況が落ち着いてまた機会があれば誘ってみよう。

 

「そうか〜残念。ほな荷物あるからここでお別れやけど、良かったらまた遊びに来いな」

「ミュッ!」

 

 俺の周りを少し飛び回ったのち、ミュウは目の前から消えてしまった。

 

「あぁ、ショップの箱が届いたのもこれやったんかな」

 

 本当に一瞬の出来事だった。

 瞬きはしていなかったはずだ。

 それでも目の前で本当に消えたのは、おそらくさっきのミュウというポケモンが瞬間移動を使えるからだろうと推測した。やべぇな。ポケモン。空飛ぶし瞬間移動するし。

 

 気を取り直して、家の中に入っていく。

 

「ただいま」

「おかえり、ちょうど良いとこに」

「んお?」

 

 出迎えてくれた弟とホゲータだが、何かがあった様子だ。

 俺の帰りのタイミングが良い? 

 一体何があったのだろうか。お腹でも空いてたのかな……は流石に無いな。

 

「これ見てこれ」

「なんやなんや」

 

 それは内閣府のホームページだった。

 もう動きがあったのか。それだけ非常事態という事なのだろう。

 内容は至ってシンプルで、不要な外出は控える様にとのこと、万が一の時は住んでいる地域の自治体に指示に従って避難する様にとのこと、何か知っていることがあれば自治体に連絡してほしいとのことだ。

 ちょうど俺が外出している時に発表があったという。

 

「それじゃあ市役所のホームページは」

「これ」

「ありがとう」

 

 そうして見せてきたのは、内閣府のホームページに近い内容と、情報提供に関して受け付けている電話番号とメールアドレスだった。

 

 電気番号とメールアドレスか……。

 速さを優先するなら電話の方が良いだろうが、メールにしちゃだめかな? 

 え、だめ? 

 こんな時になんなんって感じやと思うかもしれんけどな……俺電話ってなんか苦手やねん。

 

 飯食ったら電話するか……。

 





Q. 外出少なない……?
A. 買い物がメインだったから(本格的なフィールドワークは今後)

次はお話もうちょっと動くと良いな。
市役所に連絡して、お話し合いして……かな。書けるかな?
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