マリシャス   作:トワル

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現地取材③

「スウィージス?」

スウィージスは国名で、エネジとはかなり離れた場所にある。

戦争が起きる世の中で中立を宣言している。

目の前の機械はその国の物だと言う。

取材をしていて初の遭遇にアンドレは高揚を抑えつつ、話しかける。

「詳しい話は家の中でいいか?」

『ええ、捕まった方に選択肢はいらないです』

機械を持ち上げ、家の中に入っていく。

 

「お邪魔します」

探していた子供が声を聴くと玄関まで行った。

「何ですかそれ?」

「たまたま見つけた別の国の通信機器」 

『初めましてー』

「あっ喋るんだ」

「探し物は見つかった?」

「薬はこれに入ってました」

ポーチを取り出し開けて見せる。

「良かった、すぐ避難所に向かう?」

「それなんですが、避難中に足りないものを探そうと」

 

アンドレが家を物色しながら質問し始めた。

「どこから操作してるの?」

『スウィージス国内から』

「何を目的に?』

『監視です。ここが一番戦闘が起きやすいと上司は言っていました』

「結構・・・ぺらぺら喋るんだね」

『そうなんですよ!現地にいる人にバレないように操作しないといけないし

上司も連絡は控えてって言うし

基地も周りに人はいないしでかなり我慢してたんですよ!』

なぜこの人がこの作業をしているのかという疑問は浮かんだが、子供の声にかき消された。

「準備できました」

「よし、行こうか」

『私はどうします?』

この機械を持って行く、もしくは壊すことでスウィージスから抗議を受けるより、放置が一番良い選択肢だと考えた。

「ここで別れよう。軍にも言わないし、記事にもしない」

『では私はこれで、ご安全に!』

窓から飛び出たドローンは屋根の上を渡って見えなくなった。

「避難所近くまで一緒に行くよ」

「ありがとうございます」

 

外に出ると、先程の機械について考え始めた。

(まず、操作場所は正しいだろう。わざわざ来て操作する必要はない、あの大きさの機械に装置が乗るかは考えずに。

仲間について、おそらくここにいるだろう。軍に見つからずに移動する事は結構簡単だと身をもって知った。)

ふと子供を見ると、疲れた顔で着いてきていた。

「休憩しようか」

「いえ、大丈夫」

 

その時、巨大な爆発音とともに地面が揺れた。

アンドレは少しよろめくだけで済んだが、子供は支えきれずに尻もちをついてしまった。

(どこが爆発したんだ!?)

辺りを見回すと、黒煙が噴き上がっている建物を見つける。

(あの方角はテロ組織の...)

空を見ると、こちらに飛んでくる物体を確認した。

「爆弾、まずい!」

隣にいる子供は何が起きたかわからない様子で唖然としていた。

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