ヒーロー社会の水雷戦隊   作:島田愛里寿

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大変お待たせ致しました!!


第捌話

さて、この日。

 

 

神通は霧島組本部に呼び出されていた。

 

 

 

「お久しぶりですネ~。神通、関東の状況はどうなっていますカ?」

 

 

金剛は挨拶も早々に、神通に問うてきた。

 

 

 

「はい、神奈川一帯の裏はほぼ神通組の影響下に入ったといってもいいかと思われます」

 

 

「ヴィラン組織はどうしたんだ?」

 

 

神通の報告を聞いて比叡はそう聞く。

 

 

「はい、大半は襲ってきましたが陽炎や夕雲の組が処理しました」

 

 

「ヤったのですか?それでしたら始末は‥‥」

 

 

「ご心配なく、シめて言いなりにさせました。さらにシノギがばれた際にはスケープゴートにしております」

 

 

 

神通は陽炎組と夕雲組が処理したと報告したが、榛名は殺したのかと聞いてきた。

 

 

とはいえ、このヒーロー社会にて殺しはそう簡単にはいかない。

 

 

その為、言いなりにさせてスケープゴートにしたのだ。そしてそう報告した。

 

 

 

 

 

「ふむ‥‥金剛姉さま、なかなかな滑り出しと言っても過言ではないでしょうか?」

 

 

 

「そうですネー♪神通?」

 

 

 

「はい」

 

 

 

霧島からの提言を受けて金剛は‥‥

 

 

 

「このまま関東圏一帯の裏社会の制圧をお願いしますネ?」

 

 

「御意!!」

 

 

 

神通にそう告げ、神通も承諾した。

 

 

 

 

一方その頃‥‥

 

 

 

 

 

神奈川 横須賀 神通組事務所兼組長宅

 

 

 

「よっと…!」

 

 

ヒーロー名夜戦忍者こと川内は神通組の事務所に潜入していた。

 

 

邸内は基本的に陽炎組と夕雲組の面々が警備や巡回をしているが、ヒーローになってまだ一年なのにヒーロービルボードチャートJPの上位に食い込んでいる川内の侵入を阻めるものでもなかった。

 

 

川内は屋根裏や天井経由であちこちに探りを入れており、丸裸にしようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

実はこれについては神通の付き添いで霧島組本部に行った陽炎と夕雲から留守の責任者を任されていた不知火と長波は感づいており、どうにかしてそれとなく確保しようとしているのだが、屋根裏部屋の捜索を始めたら天井に張り付いたりしてくるので確保に手間取っていた。

 

 

 

おまけに今は夜。

 

 

 

 

天井まで警戒していても屋根の上や屋敷の庭に逃げられて見失うこともあってかかなり手こずっていた。

 

 

 

 

 

(神通‥‥絶対に昔みたいに一緒に暮らすんだ!!)

 

 

 

川内は姉として…そして家族としてあんな糞親から妹を守れなかった責任を感じており、どうにか神通をカタギの社会に戻してあげたいと考えて今回の行動に走ったのだった。

 

 

 

というか今回の潜入調査もそもそも警察にも話を通しておらず、完全に川内の独断なので支援の類もない。

 

 

 

にもかかわらず彼女はかなり神通組の内情を調べ上げていた。

 

 

 

「にしてもこのヤクザもいろいろやってるなぁ…。武器の密売に夜の店の警備、借金の取り立て‥‥。薬物はやってないみたいだけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そらそうや。なんせ神通の奴が嫌っとるからなぁ」

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

神通の執務室の書類を調べていた川内は突然話しかけられ、声の方向に視線を向けた。

 

 

 

 

「この霧島組傘下の神通組に忍び込もうなんて度胸のある奴やん。まぁヒーローは自己犠牲の塊っていうもんなぁ?なら捕まっても文句はないやろ??」

 

 

 

そう言うのは神通組頭兼組長補佐の龍驤だ。

 

 

 

彼女は自分の部屋で寝ていたのだが、川内を探していた際のドタバタ音を立てられて目を覚まして偶々近くにいた天津風と島風を問い詰めて捜索に参加したのだ。

 

 

 

 

「‥‥捕まるのはごめんだからこれにて御免ってね!!」

 

 

 

ボフン!!!

 

 

 

 

「はぁ!?ちょっゲホゲッホ!?」

 

 

 

川内は煙玉を使って逃走。

 

 

 

唐突の煙玉に龍驤や付き添っていた天津風・島風・浜風・磯風は対応しきれずに逃がしてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

この日は偶然にも緑谷出久がオールマイトから個性を受け継いだ日でもあった。




次回 護衛

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