ヒーロー社会の水雷戦隊   作:島田愛里寿

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第参話

さて、関西で日雇いの仕事で食いつないでいた神通であったが、なぜか呉に行った方がいいと思い至り、金を稼いで呉に着いた。

 

「…なぜ呉に向かおうと思ったのでしょうか?」

 

自分でも訳が分からなかったのだが、自分の名前や個性である軽巡洋艦神通が所属していた呉鎮守府経由で何かしらとゆかりのある呉を見て回ろうと思い至り街を散策していたが…

 

 

ポッポッポ‥‥!

 

「っく!雨ですか…」

 

 

突然雨が降って来たのでとりあえず雨風を凌げる橋の下に退避した。

 

 

するとそこには…

 

 

「どうしたんだい?嬢ちゃん」

 

「あ、貴方たちは?」

 

 

「しがないホームレスだよ」

 

 

そして、その場で神通はホームレスたちと話したが意外と彼らと馬が合い…

 

 

 

数週後

 

 

「おはようございます」

 

「おお!神ちゃんおはよう!!」

 

「相変わらず別嬪やのう!」

 

「や、やめてくださいよ‥」

 

神通はホームレスたちに呉での日雇いバイトを紹介してもらいその恩として、その日の稼ぎで年老いて働けないホームレスたちにも食事を買ってきて配っていたのだ。

 

その関係でホームレスたちからも気に入られ、呉の裏の話を聞かされたりもしているが特に気にしていなかった。

 

 

しかしそんなある日…

 

 

「お前らぁ!さっさと立ち退きな!」

 

「いやそんな!ッぐは!?」

 

 

突然川辺のホームレスたちの居住エリアにガラの悪い男、六人が乗り込んできた。

 

 

「…何をしているんですか?あなたたちは?」

 

その男たちに神通は立ちふさがった。彼女はこの時、後先なんて考えていないレベルで完全に切れていた。

 

 

「ああん?俺たちは新進気鋭の『霧島組』傘下の『バイオレンズ』*1じゃ!」

 

「さっさとそこをどけ!いやこいつ結構きれいだからピンク業界に送り込んで体で俺たちの道をふさいだ迷惑料を払ってもらおうか!」

 

 

「…御託はいいです。何故ここの皆さんを襲うのですか?」

 

 

「ああん?そんなのここの奴らが、じゃまやからにきまっとるだろ!」

 

「そうそう!社会のゴミなんか生きてても邪魔だろうが!だからおれt…『ドガ!!』っがはぁ!?」

 

 

『バイオレンズ』構成員が理由を述べていたその時、神通は目にもとまらぬ速度で艤装を展開させ十四㎝砲をぶっ放したのだ!

 

 

 

「そうですか…あなたたちが屑中の屑ってことがよ~く分かりました。しかし、どんな方にも生きる権利はありますしここの皆さんにはお世話になっているんです。そんな人たちの住む場を理不尽な理由で潰されるのを黙ってみているほど私は堕ちてはいません。さて、では、貴方達には消えてもらいます」(# ゚Д゚)

 

 

そう言って神通はこの時自分でも訳が分からないほどの速度で『バイオレンズ』の構成員を瞬時に四人仕留め、最後のリーダー格の男に至っては股間を十ノット*2の高速で蹴り上げて仕留めた。

 

 

「ふぅ…っは!」

 

 

そしてゆっくりと息を整えて我に返って慌てたが…

 

 

「神ちゃん!ありがとな!!」

 

「かっこいいぞ!嬢ちゃん!!」

 

「あのお姉さんかっこいい!!」

 

 

ホームレスたちはもとより関わりたくないが気になるといった野次馬からたたえられた。

 

「あ、ありがとうございます…」(ˉ ˘ ˉ; )

 

 

と神通は焦りつつもうれしそうな顔であった。

 

 

 

 

 

その日の夜

 

広島 呉 某所

 

 

「…それで?その仁義と私たちの指示を無視して、カタギを襲ってあっさり返り討ちにされた大馬鹿どもはどうしたデース?」

 

 

「はい、お姉さま。きっちりとカタにはめた後に処理しました。今頃は魚の餌でしょう」

 

 

「グッドデース。しかし、無能かつ大馬鹿どもの集まりを傘下に入れるのはさすがにまずかったデスね~」

 

 

「申し訳ありません!お姉さま!次からはしっかりと上下関係を…!」

 

「fool*3!半グレは信用ならないということネー。しかしその少女…」

 

 

「お姉さま?」

 

 

「明日、会いに行ってみてもいいかもネー」(・∀・)ニヤニヤ

*1
中堅の半グレ集団

*2
時速18.5km程度

*3
“馬鹿”という意味

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